アメリカで人気急上昇のラケット競技「ピックルボール」。全米最大級施設がニューヨークにオープン。

ピックルボール ニューヨーク

パンデミックの間に、アメリカで人気に火がついたラケット競技「ピックルボール(Pickle Ball)」。ニューヨークに今月、全米最大級のピックルボール施設がオープンしました。

目次

ピックルボールって、どんなスポーツ?

全米最大級のピックルボール施設
<Photo courtesy of USA Pickleball / Bruce Yeung>

ピックルボールは、卓球とテニス、バドミントンを組み合わせたような競技で、ルールや戦略などはテニスとほぼ同じです。シングルスやダブルスでプレイしますが、男女1人ずつのカップルで戦うミックス・ダブルスが特に人気。サービスはアンダーハンドのみです。

ピックルボールのコートの面積は、テニスコートの約3分の1。バトミントンコートとほぼ同じ大きさ(13.4m×6.1m)で、センターネットを挟んでボールを打ち合います。ボールは、ゴルフや野球の練習に使うようなプラスチック製の穴あきボール。多数の穴によって空気抵抗が増し、ボールの速度が遅くなるので、子供から年配の方まで幅広い世代の人々が楽しめます。

パドルと呼ばれるラケットは、卓球のラケットを二回りほど大きくした感じ。木製の物からカーボンファイバー製など、材質も多様です。ボールもパドルもカラフルな物が多く、道具選びでも楽しめます。

ピックルボールの歴史

全米最大級のピックルボール施設
<Photo courtesy of USA Pickleball / Bruce Yeung>

ピックルボールの発祥の地は、ワシントン州シアトルからフェリーですぐのベインブリッジ島。ジョエル・プリチャードさん、ビル・ベルさん、バーニー・マッカラムさんという3人の男性が1965年、夏休みにする事がなく退屈していたプリチャードさんの当時13歳の息子、フランク君のために、何かおもしろい遊びはないかと考え出したものです。その名称は、ピックルボートレースにちなんで名づけられました。

誕生から11年後の1976年春には、ワシントン州トゥクウィラのサウス・センター・アスレチック・クラブで、世界初のピッケルボール大会が開催されました。参加者の多くは大学のテニス部員で、ピックルボールについてほとんど知らなかったそうです。

1984年には、全米アマチュアピックルボール協会が設立され、2005年には、新たにUSAピックルボール協会(USAPA)が設立されました。2016年には、第1回全米オープンピックルボール選手権大会がフロリダ州ネイプルズで開催され、CBSスポーツネットワークで初の全国放送が行われました。

スポーツ&フィットネス産業協会(SFIA)は2023年、ピックルボールを3年連続で、アメリカで最も成長したスポーツだとしています。最初は、高齢者向けのような地味なイメージのあったマイナーなスポーツでしたが、今ではアメリカで最もホットなトレンドのひとつ。アメリカ国内の6歳以上のプレイヤーは、現在890万人に達しています。

「シティ・ピックル」

全米最大級のピックルボール施設
<Photo courtesy of CityPickle>

ピックルボールコートを運営する「シティ・ピックル」は、2022年秋にハドソンヤードとTWAホテルに、ニューヨーク市初となる季節限定のコートを開設して以来、急速に成長している企業です。

「シティ・ピックル」は4月7日、セントラルパークのアイススケート場「ウォルマン・リンク」に、米北東部で最大となるピックルボール施設をオープンしました。冬はアイススケート場として使用されている敷地を、4月7日から10月9日までの間、ピックルボールコートとして季節営業します。

営業時間は、毎日午前7時から午後9時まで。14面のコートは、4~8人で使用できるようになっています。コートのレンタル料は1時間80ドル(ピーク時は120ドル)。パドルのレンタルは、1本6ドル。マイパドルの持参も可能です。ピックルボールは、1回のプレイ時間がおよそ10~15分なので、1時間コートを借りれば、プレイヤーの交代もできます。同施設では、レッスンやクリニックも行っています。

>>「ウォルマン・リンクのピックルボール」詳細はこちら

「シティ・ピックル」はまた、今春、クイーンズのロングアイランドシティに、ニューヨーク市初の常設の屋内ピックルボール施設をオープンします。

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ナツコ・H

世界で活躍するジャズ奏者の夫のマネージメント、CD収録曲の作曲を手がける。NYの日系新聞でニュース記事執筆中。法律翻訳家。93年よりNY在住。

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