溶岩を目の前で見られる、レイキャビックの新施設「LAVA SHOW」!!

アイスランドは日本と同じく火山活動が活発な国です。国内を旅行しているとさまざまな場所で地表から蒸気が吹き出しているのを見かけます。自然の温泉も数多くあり、そのためかアイスランドでもお風呂文化が発達しています。また、地熱を利用した温室栽培や各家庭の暖房設備など、火山はアイスランドで暮らす上では欠かせないものになっています。

＜何もない場所に突然現れる地熱発電所。アイスランドの各家庭は地熱発電所から送られる温水によって暖められている。＞

また近年では、2021年と2022年にFagradalsfjall(ファグラダスフィヤットル)が噴火し、マグマが地表から噴き出す様子を近くまで行って見られるということで、たくさんの旅行客がアイスランドに押し寄せました。

＜2022年8月に噴火した時の様子。地表から吹き出すマグマは圧巻で数100mの距離でも熱を感じられた。＞

そんな中、最近首都レイキャヴィックに「LAVA SHOW」という新施設がオープンしました!

実際に本物の溶岩を溶かして、そのマグマの様子、そして冷え固まる様子を間近でみることができるここでしか見られない体験施設です。こちらはヴィークという南の町にある人気施設で、ついに首都にも登場したという感じです。2022年11月にオープンして以来やっと行くことができたので、リポートもかねて紹介します。

ロケーション

Fiskislóð(フィスキロス)と呼ばれる漁業関連の工場やミュージアムが集中しているエリアで、ダウンタウンからは市バスの14番で行くことができます。

最寄りバスストップ「Fiskislóð (フィスキロス)」で降りて歩くこと数分、LAVASHOWと書かれたシンプルな建物が見えてきます。

館内

チケットはオンラインと受付の両方で買うことができ、ショーが開始するまではドリンクを飲んだりお土産をみたりゆっくりして待ちます。入口付近に写真撮影スポットもあるので、ぜひ思い出にどうぞ！

＜アイスランド中で見かける柱状節理と呼ばれる火山岩が館内の写真撮影スポットになっている。＞

いざ、ショーのはじまり！

今回のショーのホストはスコットランド出身のお兄さんでした。地元では小学校の教師だったそうで、アイスランド人女性に出会ったのをきっかけにアイスランドに来たと自己紹介をしてくれました。

お兄さん自身の紹介から、アイスランドの火山の紹介、そしてショートムービーを見ました。バイキングがアイスランドに定住を始めてからたくさんの噴火を経て、今のアイスランドに至るというような内容でした。江戸時代の日本にも影響があったといわれているラーキ山の噴火や、2011年に噴火しヨーロッパ中の飛行機止めたことで有名なエイヤフィヤットラヨークトルの噴火など、アイスランドという国は本当に火山と一緒に生きているんだなと改めて実感することができました。

そしていざ、リアルラバ！鉄を溶かしたようなマグマが壁の奥から流され、客席の真ん前で止まります。溶岩は800℃以上の熱さで、客席までしっかりとその熱が伝わってきました。(安全装置として全員にゴーグルが渡されます!) マグマの冷え固まっていく様子をお兄さんがさまざまな仕掛けを使いながら説明してくれ、まるで理科の実験のようでした！鉄の棒で冷えかけているマグマに穴を開けたり分断したり。ここだけでしか観ることができない溶岩の様子をさまざまな角度から見ることができました。

＜さまざまな仕掛けを使いながらマグマの様子を説明してくれる。50分間のショーもあっという間！＞

＜ショーの裏側では完全防備の上で特別な装置を使いマグマを"扱って"いる＞

使われている溶岩はアイスランド南海岸付近のもので、ショーで使ったマグマは回収されたあとまた次のショーで用いるそうです。お兄さんも毎回毎回マグマの様子は全く違うと言っていたので、ぜひ実際に訪れてリアルなショーを体感していただきたいです。

ショーは全て英語で開催されていますが、英語が苦手という方も本物の溶岩を目の前で見られる機会はここ以外ほぼないと思うので、おすすめしておきます！

＜たまたまお土産でいただいた、ショーで作られた石。実際のマグマはミネラルやさまざまな成分が取り込みつつ冷え固まるため、黒曜石などの火山岩ができあがるのだそう！＞

おわりに

火山大国アイスランドだからこそ体験できる、「LAVA SHOW」。屋内施設なので天気に関係なく楽しむことができます。アイスランドでツアーに参加される予定の方も予備知識として、または旅の振り返りとして訪れるのも面白いと思います。レイキャビックを訪れた際はダウンタウン散策のついでに、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。