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フィリピン・2大おすすめ観光地 野生のジンベイザメと泳ぐオスロブと魔術師のいる島シキホール
フィリピンのオスロブという町では、野生のジンベイザメと一緒に泳ぐという、世界的にも珍しい体験ができるアクティビティがあります。また、約7000もの島々があるフィリピンで唯一「魔術師」が現在でも存在するシキホール島は、身体の悪いところを直す伝統的な治療が行われたり、秘薬の「惚れ薬」が販売されている、神秘的な場所です。
今回の記事では、まだ日本ではあまり知られていないオスロブとシキホール島をご紹介します。(記事内の価格や時間は全て2022年8月のものです。1ペソ=約2.5円)
目次
- 滞在におすすめの「ドゥマゲテ」の街
- オスロブについて
- オスロブまでの行き方
- ジンベイザメスイム体験
- ジンベイザメスイムの注意点
- シキホールについて
- シキホール島への行き方
- 魔術師について
- おすすめお土産「ラブポーション(惚れ薬)」
- まとめ
滞在におすすめの「ドゥマゲテ」の街
<人口13万人のうち、約3割が学生という学園都市ドゥマゲテ。治安の良い街として知られています>
フィリピンの観光地と言えば、セブシティが有名です(一般的には「セブ」とだけ呼ばれていますが、島の名前も「セブ島」で混同しやすいため、本文では観光地としてのセブは「セブシティ」と表記します。セブシティは、セブ島の北端にあります)。日本から直行便も出ているので、行きやすい海外リゾートの1つになっています。
今回、ご紹介するオスロブ、シキホール島は、どちらもセブシティから行くことができます。しかしながら、セブシティから飛行機で40分、船なら夜行フェリーで5時間のドゥマゲテの街からの方が、安く・早く行けるのでおすすめです。
ドゥマゲテは、セブ島の隣の島ネグロス島にある街です。マニラやセブに比べて、物価が安く、治安が良い点が魅力の街。また、空港と港があるので、今回ご紹介するオスロブとシキホール島以外にも世界的に有名なダイビングスポットのあるアポ島、美しい砂浜のサンドバーなど、他の観光地へのアクセスが良い、筆者イチオシの穴場のリゾート都市です。特に子連れには治安の良いドゥマゲテ滞在をおすすめします。
セブシティから各地への行き方はガイドブックなどに載っていますので、ここでは情報の少ないドゥマゲテからの行き方を紹介いたします。
オスロブについて
<英語があまり得意でなくても、イラスト入りの看板で説明してもらえるので、分かりやすいです。
セブシティのある「セブ島」の南にある人口約3万人の漁村、オスロブ。セブから、約130kmの距離にあります。ここでは、野生のジンベイザメと一緒に泳ぐことができるアクティビティが人気です。小さなお子様も参加が可能(筆者も3歳児を同伴しました)。世界最大の魚・ジンベイザメを間近で見るという体験は感動的です。フィリピンに行ったら、ぜひ体験して欲しいアクティビティです。
オスロブまでの行き方
<筆者が利用したAaron Beach Resort。ジンベイザメスイムの前後に利用するのに最適な施設です>
セブシティから2万円前後が相場のオスロブへのオプショナルツアーですが、ドゥマゲテからは個人で簡単に安く行くことができます。
オスロブのあるセブ島に行く船は、シブラン港から出ています。ドゥマゲテ中心部からシブラン港までは、トライシクル(現地のタクシー)で所要約15分、150ペソくらいです。船は2種類、カーフェリーとジェット船があります。どちらも価格は同じ(大人120ペソ、子ども60ペソ、3歳以下無料)ですが、カーフェリーの所要時間は約30分、ジェット船は15分です。それぞれ30分から1時間毎に出港しているので、予約は不要。先に出発する船に乗りましょう。
セブ島は、リロアン港に到着します。港を出たところに、トライシクル乗り場があるのでオスロブまでの値段交渉をします。片道400ペソ程度ですが、帰りのトライシクルが見つからないことがあるので、1日チャーター(2,000ペソ程度)するか、帰りの時間を決めて迎えに来てもらうよう頼みましょう。行き先は「whale shark watching」と言えば分かります。所要約30分です。
ジンベイザメスイム体験
<ジンベイザメと泳ぐ筆者。訳あって、貴重な水中写真のほとんどが消えてしまいました>
オスロブには、たくさんの代理店があります。筆者が利用したのは、ジンベイザメスイムの船着場まで徒歩5分の「Aaron Beach Resort」です。レストランや宿泊施設、ダイビングショップを併設しています。施設使用料300ペソを支払うと、ロッカーや更衣室、シャワーが使えます。ジンベイザメスイム中は、荷物を置く場所がないので、貴重品を含めて預けられるロッカーが使えるのはありがたかったです。スタッフも親切でした。
ジンベイザメスイムは1人500ペソ。事前予約はできず、到着順に名前を書き、番号を渡されます。自分の番号が呼ばれたら、船に乗ります。ジンベイザメの来る場所は、浜の目の前。船に乗って2,3分です。でも、足はつかない深さなので、必ずライフジャケットを着用します。船に1人ガイドが乗っているので、ガイドの合図で船から海に入ります。またガイドにカメラを預けると、ジンベイザメとの写真を撮ってくれます。船に乗る前の待合所周辺では、スマホ用の防水ケースを100ペソで販売していますが、Aaron Beach Resortでは、1台500ペソで水中カメラのレンタルもあります。データは、USBに移して持ち帰れますので、万一のカメラの水没を考えるとレンタルがいいかと思います。(しかしながら、そのUSBを忘れてくるという失態を筆者はしてしまいました。後日、Aaron Beach Resortに連絡をし、カメラ内にまだ残っていた画像のみメール添付で送ってもらいましたが、貴重な水中での写真のほとんどが消えていました。みなさん、旅行中の忘れ物にはお気をつけください。)
ジンベイサメスイムの時間は、15分くらいです。ジンベイザメが近づいてくると、ガイドが教えてくれるので、水中に顔を付けてみましょう。何度かチャンスがやってくるので、慌てなくても大丈夫です。間近で見るジンベイザメは迫力満点!ぜひ、体験して欲しいアクティビティです。
Aaron Beach Resort
- 住所:Natalio Bacalso Avenue, Oslob, 6023 Cebu, Philippines
- 電話:+639435097295
- 公式SNS:Facebook
ジンベイザメスイムの注意点
<ジンベイザメスイム会場の様子>
オスロブのジンベイザメは野生です。世界でも珍しい、野生のジンベイザメの餌付けに成功した場所だそうです。ほぼ毎日、決まった時間に餌を食べにやってきますが、ごくごくまれに来ない日もあります。遭遇率99%と言っているので、見られないことの方が少ないようですが、必ず見られるわけではないことを知っておきましょう。やってくる頭数も日によって異なります。筆者が行った時には、6頭いました。大体2頭以上見られます。
また、最大の注意点は、予約ができないことです。当日の受付順になります。筆者は平日に行ったので、待ち時間は30分くらいでしたが、土日や観光シーズンには2時間待ちということも珍しくないです。受付は朝7時ごろからスタートしますが、ジンベイザメがやってくるのは午前中のみ、11時ごろにはいなくなってしまことがあるため、9時ごろで受付が締め切られることもあります。オスロブには、できるだけ早く到着しましょう。
また、2022年8月はコロナウィスル感染拡大防止から、シュノーケルの貸し出しを行っていませんでした。(以前は、ライフジャケットと一緒に無料で貸してくれました)水中でジンベイザメを見るために、シュノーケルかゴーグルは絶対にあった方がいいです。現地では売り切れていることがあるため、事前に準備して持参することをオススメします。
シキホール島について
<シキホール島、サンホセのビーチ。海の青さが格別でした>
シキホール島は人口約8万人、セブ島の南にある美しいビーチがある島。珊瑚礁に囲まれ、特にダイビングが有名です。この島には、昔から「魔術師」と呼ばれる人たちが住んでいて、現在でも魔術で治療を行う場所があります。また様々な薬草などを調合したものを売る店があり、その中でも「惚れ薬(ラブポーション)」はシキホール島内でしか販売されていないため、これを買うために島に来る観光客がいるほどです。
フィリピン人からも「神秘的な島」として、崇められています。
シキホール島への行き方
<シキホール行きのチケット。ジェット船は指定席です。チケット代の他に、港の使用料15ペソ(当日払い)が必要になります>
セブシティからは、他の島経由になり時間がかかるシキホール島も、ドゥマゲテからなら45分~1時間半で行くことができます。
シキホール行きの船は、街の中心部にあるドゥマゲテの港(オスロブ行きの港とは異なります)から出ています。フェリーは、片道大人208ペソ、子ども104ペソで、所要約90分、ジェット船は大人350ペソ、子ども175ペソで、所要約45分です。ジェット船は、天気が良くても風が強いと激しく揺れることがあるので、お子様連れや船酔いが心配な方はフェリーの方がおすすめです。どちらも、一日数便運行されています。週末などは混雑するので、できれば予約を入れたほうがいいでしょう。
魔術師について
<ヒーラーの施術を受ける息子>
<壁に貼られている写真や伝統医療の証明書など>
シキホール島は、現在でも魔術師が何人か住んでいます。魔術師と聞くと怪しい感じがしますが、島に生えている薬草を調合して、身体の不調を治す人です。現地では、魔術師のことをヒーラーと呼んでいます。ヒーラーに出会うためには、地元のガイドに頼む方法が良いです。というのも、多くのヒーラーは自宅で施術を行っているため、車がない観光客が個人で訪れることが難しいからです。
筆者が訪れたBalay Pahauliのヒーラーも、バスやタクシーが通らず、携帯も通じない山の奥で施術を行っていました。シキホールの伝承では、病や心身の不調は、体に入っている悪い霊(邪気)が行っていると考えられています。その邪気を取り除くことのできる人が、ヒーラーです。筆者が訪れたヒーラーは、煙を使って体を燻すことで邪気を取り除く施術を行っていました。筆者は特に身体の不調はなかったのですが、気管支が弱いことを見抜かれ、ヒーリングをしてもらいました。椅子の下に、薬草と炭の入った容器を置き、体をシーツで包んで煙で燻します。少し暖かい程度で、熱くはありません。5分ほど経つと、今度はベッドの上にうつぶせになり、背中をマッサージして邪気を取り除いてくれました。皮膚が弱い息子は、同じように煙で燻されたあと、ココナッツオイルをベースとした薬草入りの軟膏を塗ってもらいました。
劇的に症状が改善した、、、というようなことはありませんでしたが、悪化もしませんでした。以前からシキホールの魔術師に興味があったので、実際に施術を受けたことは良い経験になりました。感想としては、あくまでも民間療法なので効果は分かりませんが、天然のもの(オイルやハーブ)を使って、身体の自然治癒力を高めているのかなと思いました。通い続けることで、体質改善が期待できるのかもしれません。壁には、政治家やフィリピンの有名人が訪れた写真や政府機関からの認定書が貼ってあり、真面目な治療法であることが伝わってきました。
気になるお代は、祭壇にある箱の中に「お布施」という形で支払います。「お好きな金額で」と言われましたが、これが難しかったです。ホテルやレストランの価格から、物価が日本の半額~3分の1程度と考えて判断した金額を払いました。
おすすめお土産「ラブポーション(惚れ薬)」
<これがラブポーション(惚れ薬)。薬草や木片の他、貝や海草のようなものも入っています>
シキホール島に行ったら、ぜひ購入したいのが「惚れ薬」と言われている「ラブポーション」です。20種類の生薬が入った小瓶で、ドクターフィッシュのいるバレッタツリーなどシキホール島観光地の売店で販売されています。ガイドさんに頼んで、製作者のところで購入することもできます。
「惚れ薬」と聞くと、恋愛成就が目的にように感じるかもしれませんが、「その人の持つ魅力で、物事を引き寄せる」効果があるので、ビジネスの成功や学問成就にも良いそうです。使い方は簡単で、自分の好きな香水、またはオイルを瓶に入れて、それを身体に付けるだけです。悪いものも引き寄せてしまうので、お葬式やお墓などネガティブな場所に行くときには付けてはいけません。
「ラブポーション」だけが有名になってしまいましたが、他にも邪気を払う薬草やオイルなどもありました。フィリピンでも、惚れ薬が売られているのはシキホール島だけです。ここでしか買えない、貴重な品ですので、シキホールを訪れたらぜひ探してみてください。
まとめ
「オスロブ」も「シキホール」も初めて聞いたという方が多いのではないかと思います。日本では、まだあまり知られていないため、ガイドブックなどにも情報が少ないですが、それほど行くのは難しくありません。どちらも「他ではできない珍しい体験」ができるので、フィリピンに行ったらぜひ足を運んで欲しい場所です。
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Tabicco(旅っ子)
- 子連れ旅行アドバイザー。2児の母。ツアーコンダクター歴20年。ダイビング歴も20年以上。好きな地域は、東京、沖縄、パリ、ハワイ。最近のお気に入りは「都心を歩く」で、東京の魅力を再発見中。