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旅先でよく見る「温泉の素」の正体は? 特に人気な温泉の素も紹介
旅先の旅館やおみやげ屋さんで「温泉の素」が販売されているのを見かけたことはありませんか? 温泉地で販売されている温泉の素は、市販の一般的な入浴剤とは一味違う特徴的なものが多いです。自宅で旅先の温泉気分をもう一度味わえる商品や、その観光地ならではの希少な商品が販売されていることもあります。
今回の記事では、そんな旅先でよく見かける温泉の素とはそもそも何なのか、その魅力を解説します。また、特に人気な商品も紹介しますので、温泉地の旅行を検討されている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
1. 「温泉の素」とは何か
<出典元:写真AC>
「温泉の素」とは、温泉の効能成分や、温泉特有の湯を再現するための入浴剤のことです。通常の入浴剤よりも温泉らしさを引き出すことにこだわっており、お湯をはった浴槽に規定の量を入れるだけで、自宅のお風呂でも気軽に温泉気分を味わうことができます。各地の有名な温泉と同じ成分を含むものや、同じ香りや色をイメージしたものなど、バリエーションはさまざまです。
スーパーや薬局などでも、有名温泉をイメージしたさまざまな温泉の素が市販されていますが、温泉が有名な観光地の旅館やおみやげ屋さん、アンテナショップなどでしか販売されていない限定商品もあります。旅行の記念として自分用に購入し、自宅で温泉気分を再現することはもちろん、おみやげやギフトとしてもおすすめです。
2. 温泉らしさを引き出す3つの要素
温泉の素が温泉らしさを引き出すために重視されるのは、主に3つの要素です。それぞれにどんな特徴があるのかを、詳しく見ていきましょう。
温泉に似た香り
観光地などの温泉で、特有の香りがすることがありますよね。それと似た香りを再現することで、温泉らしさを引き出す温泉の素も多いです。たとえば、柑橘系や花、ヒノキなどの自然の香り、天然温泉らしい硫黄系の香りなどが挙げられます。自宅のお風呂に温泉の素を入れて目を閉じれば、その香りから温泉にいるかのような気分になれるでしょう。
また、香りにはリラックス効果も期待できます。自分好みのものを選べば温泉の効能だけでなく、疲労回復やストレス解消にもつながることでしょう。
温泉に似た色
中には、温泉らしい色にこだわった温泉の素もあります。美肌効果の期待できる温泉を再現した乳白色やピンクの湯や、自然豊かなイメージの緑、硫黄系や柑橘系を再現した黄色っぽい色、温泉成分がたっぷり含まれている「にごり湯」をイメージしたものなど、バリエーション豊かです。お湯の色が変わるだけで、視覚的にいつもと違う特別な入浴時間を楽しむことにもつながります。
温泉に似た入浴効果
温泉に入るときは、どんな入浴効果があるのかは楽しみの一つですよね。温泉は含まれている成分によって疲労回復や美肌、湿疹や肌荒れの改善、血行促進による冷え性改善など、さまざまな効能があります。また、ゆったりと湯船に浸かることで、身体が芯から温まる「温俗効果」も高まります。
「温泉の素」は、本来の温泉と全く同じ成分や水準とまではいかなくとも、できる限り本物に近い主成分を含んでいるものも多いです。そのため、本来の温泉に似た入浴効果を得ることも期待できます。
3. 温泉成分が凝縮された「湯の花」とは
<出典元:写真AC>
天然温泉に入ったとき、お湯に小さな固形の塊のようなものが浮かんでいるのを見たことがないでしょうか? あれは「湯の花」と呼ばれ、温泉に含まれる成分が固形化したものです。小さな塊ですが、あの結晶の中に温泉の効能を高める成分がぎゅっと凝縮されています。
温泉地では、その湯の花を採取し、商品化したものが販売されていることがあります。温泉の素だけでなく、湯の花も自宅で温泉気分や効能を堪能できる商品の一つです。お湯に入れることで温泉成分が凝縮した湯の花が溶け、本物の温泉に近い効能や湯を再現できるでしょう。特に、有名温泉地の湯畑から採取された湯の花は希少な商品が多いため、旅行の記念になること間違いなしです。
4. 温泉の素を使う際の注意点
自宅の浴槽で温泉の素や湯の花を使用する場合は、注意すべき点もあります。使う前に必ず、パッケージの注意書きを読んで確認するようにしましょう。
追い焚きをしてはいけない商品がある
お風呂の追い焚きとは、浴槽にためたお湯を再度温める機能です。基本的に配管から浴槽内のお湯を吸い込み、温めてから湯船に戻していく仕組みとなっています。
温泉の素や湯の花の中には、塩や硫黄などの成分が含まれているものもあります。そうした成分を含むお湯が、追い焚きによって配管を通ることで金属が傷つき、給湯器や配管を故障させる危険性があるのです。
お湯に入れる前に、まずは自宅の給湯器の取扱説明書などを読み、入浴剤に関する記載がないかを確認しましょう。また温泉の素などの商品側の注意書きもよく読み、適切な量や使い方を守って使用するようにしてください。
においや色が残る場合がある
温泉の素の中には、香りや色にこだわっているものや、成分の濃度が高いものもあります。本格的な温泉気分が味わえる点はメリットですが、こうした商品を入れたお湯を長時間放置すると、においが後に残ってしまったり、浴槽に色素が沈着してしまったりすることがあります。
温泉の素を使用して入浴した後は、念の為できるだけすみやかに洗い流すことを心がけるといいでしょう。また、浴槽などに影響が少ないと記載のある商品をあらかじめ選ぶのもおすすめです。
肌に合わなければ使用を控える
温泉の素は、商品によってさまざまな成分が含まれています。基本的には肌にいい影響を与えるものとされていますが、各成分との相性は体質や体調によってもさまざまです。中には、含有する成分が自分の肌に合わない場合があるかもしれません。
少しでも肌に刺激を感じたり、違和感を覚えたりした場合は使用を控えるようにしましょう。不安な場合は、少量のお湯などに溶かして肌に合うかどうかチェックしてみるのがおすすめです。もし肌に異常があった場合は、すみやかに医師に相談しましょう。
5. 人気温泉地の温泉の素や入浴剤をいくつか紹介!
<出典元:写真AC>
ここからは、人気温泉地の温泉の素や入浴剤を4つ紹介します。自宅で名湯気分を満喫できるおすすめの商品を、ぜひチェックしてみてください。
湯躍(別府温泉)/ヤングビーナス
「湯躍(ゆやく)」は、日本を代表する名湯・別府温泉の天然ミネラルの結晶「別府湯の花」のエキスを含む入浴剤です。この湯の花エキスは、別府温泉に古くから伝わる独自の製法で仕上げられたもので、浴槽を傷つけないように配慮した肌にやさしい成分と掛け合わせることで、自宅で別府の名湯が楽しめる薬用入浴剤となっています。入浴による温俗効果で、疲労回復、冷え性や神経痛、肩こりや腰痛などの幅広い効能が期待できる商品です。
花籠の香りで黄緑色の湯が楽しめる「緑光」、無香料で透明に近い「無垢」、睡蓮の香りで、にごりを含んだ白色の湯の「月白」、菩提樹の香りが特徴の「春霞」の4種類を展開しています。公式オンラインショップでも購入が可能です。
- 公式サイト:「湯躍」ヤングビーナス薬品工業株式会社
金泉・銀泉 有馬六湯めぐり(有馬温泉)/有馬温泉株式会社
「金泉・銀泉 有馬六湯めぐり」は、兵庫県の人気観光地・有馬温泉の名湯「金泉・銀泉」を再現した温泉の素です。芯から身体を温め、さらに保湿効果も高いとされる6つの泉源を一つ一つ再現した、1箱6袋入りの商品となっています。
1箱の中には、鉄分や塩分を含んだ褐色のにごり湯「金泉」が5種、炭酸泉とラジウム泉の無色透明な湯が特徴の「銀泉」が1種入っています。お湯の色や匂いも本物に近いものを楽しむことができ、自宅にいながら湯めぐり気分を味わうのにぴったりです。また、風情ある外箱に入っているため、おみやげとしても喜ばれるでしょう。有馬温泉にある旅館の売店や、アンテナショップなどで販売されています。
- 関連サイト:有馬温泉みやげの新定番へ!有馬でしか手に入らないプレミアム入浴剤「金泉・銀泉 有馬六湯めぐり」新発売(リリース情報ページ)
下呂膏物語なごみの美湯(下呂温泉)/奥田又右衛門膏本舗
日本三名泉にも数えられる下呂温泉。「下呂膏(げろこう)」とは、その温泉街で古くから接骨医を営んでいた奥田家に代々伝わる伝統薬のことです。「下呂膏物語なごみの美湯」は、その下呂膏にも使用される生薬に加え、温泉ミネラルや肌にやさしい天然植物成分など18種類の潤い成分を配合した入浴剤となっています。
湯上がりの肌にハリやツヤを与えてくれるだけでなく、日本産のラベンダー、カモミール、ゼラニウムなどの花々の香りでリラックス効果も高いです。乳白色のお湯もしっとりと心地よく、いつもの入浴タイムをより特別な時間にしてくれるでしょう。また「なごみの美湯」の他にも、下呂膏を使った薬用入浴剤などが販売されています。
- 公式サイト:「下呂膏物語なごみの美湯」奥田又右衛門膏本舗
草津温泉 湯の花(草津温泉)/群馬県草津町
群馬県の名湯・草津温泉の気分を自宅で味わうなら「草津温泉 湯の花」がおすすめです。温泉成分が結晶化したものを採取し、乾燥させて粉末にしたもので、自宅のお湯に入れれば草津温泉の気分を味わうことができます。
「草津温泉 湯の花」は、草津温泉の貴重な湯の花から作られた商品であり、数量限定で販売されています。類似した非正規品が販売されている場合もあるので、購入時は注意しましょう。実際に草津温泉の湯畑から採取された湯の花の場合は、発売元に「群馬県草津町」と記載されています。
- 公式サイト:「草津温泉 湯の花」草津町商工会
温泉の素や湯の花は、湯船に入れるだけでいつものお風呂の時間をさらにリラックスできる時間にしてくれる優れものです。特に温泉地で販売されているものは、名湯をできるだけ再現した貴重な温泉の素や湯の花が販売されています。自宅でワンランク上の入浴タイムを楽しんだり、おみやげとして購入したりするのにもぴったりです。温泉街などに旅行に行った際は、一度お手にとってみてはいかがでしょうか。
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