英語以外にも得るものがいっぱい!フィリピン・ドゥマゲテ親子留学のすすめ

ドゥマゲテ

2022年夏、8歳と2歳の息子を連れて、フィリピン・ドゥマゲテに4週間の短期英語留学に行ってきました。近年、注目が集まるフィリピンの英語留学。まだ日本では知名度が少ない「ドゥマゲテ」の町は、セブ島の隣、ネグロス島にあります。物価が安く、治安が良いのが魅力です!筆者はドゥマゲテに滞在して、満足度200%の体験ができました。ドゥマゲテ親子留学について、実際に滞在した体験から感じることをお伝えします。

目次

親子留学をしようと思ったきっかけ

ドゥマゲテのビーチ
<ドゥマゲテ市内のビーチ。夕方になると、地元の子どもたちがたくさん泳いでいます>

海
<透明度の高い海も、すぐ近く。世界的に有名なダイビングスポットもあります>

きっかけは、2019年第2子の妊娠中に目にしたブログ記事でした。それは、育休中を利用して、フィジーに親子留学をした方のブログ。育休中に英語のブラッシュアップをしたいと考えていた筆者にピッタリの内容でした。さらに、ダイビング歴25年、海も大好きなので、海外生活が体験できる、英語を学べる、海のそばに住めるフィジーへの留学に惹かれました。けれども、当初留学を考えていた12月~3月のフィジーは雨期。そこで、冬がベストシーズンの場所を探してみたところ、フィジーと同じように、海があって、英語が学べる「フィリピン」にたどり着きました。

日本の冬は、フィリピンでは乾期のベストシーズンに当たります。オーストラリアやニュージーランドもサマーシーズンで良いのですが、物価が高く滞在費が高額になるため、物価の安いフィリピンは魅力的でした。また、長期滞在(ビザの延長)がしやすい点でもフィリピンは行きやすいと思いました。

学校の選び方

ベビーシッター
<2歳児にはベビーシッターさんを依頼しました。ショッピングモールのキッズスペースで遊ぶ2人。親は安心して勉強に集中できます>

ゲストハウス
<滞在先は地元のゲストハウスを選択。英語学習者以外の多様な人と出会うことが狙いでした>

公用語が英語であるフィリピンへの語学留学は盛んで、2019年当時140以上の語学学校が存在していました。その中から自分に合った1校を選ぶには、、、プロのアドバイスが有効です。まずは留学斡旋会社の無料相談会に申し込みました。留学の目的や期間、自分の希望などを伝えて、おすすめの学校を紹介してもらいます。斡旋会社によって得意分野があったり、提携している学校が異なったりしますので、複数の会社に相談してみるといいでしょう。

筆者の場合は、0歳児を同伴する予定だったことから、子連れ留学が得意な人に相談したいと考えました。そこで出会ったのが、フィリピン親子留学専門エージェント「PANATAG(パナタグ)」の安達由恵さんです。

親子留学に特化しているので、他ではあまり得られなかった赤ちゃんを受け入れてくれる学校の情報が詳しく聞けました。また安達さんご自身にもお子様がいらっしゃるため、子連れで留学する際の注意点などを教えていただけたのはありがたかったです。

実は筆者は独身時代に、アメリカとフランスに語学留学をした経験があります。そのため、語学留学についてなんとなくイメージができているつもりでした。けれども、単身で留学するのと親子で留学するのとでは、現地での過ごし方が全く異なりました。親子留学には、親子滞在に適した学校選びが必要です。ですので、親子留学をされる方は親子留学を専門に扱っている「PANATAG」を相談先の1社とすることをおすすめします。

PANATAG

ドゥマゲテに決めた理由

ドゥマゲテの夜
<子連れで夜の街を散策。治安の良さはドゥマゲテを滞在先に選ぶ決め手になりました>

シリマン大学
<街中に大きな敷地を持つシリマン大学のメインキャンパス。誰でも利用できる学食があります>

筆者が子連れで留学するにあたり、最も重視したのは「安心と安全」です。具体的には治安が良いことと、子どもの治療ができる病院が近くにあることです。ドゥマゲテは、両方の条件をクリアしていました。

治安に関しては、全体的に治安の良くないフィリピンで、ドゥマゲテはフィリピン人からも「治安の良い町」として知られています。その理由の1つが、学園都市であることです。ドゥマゲテには、フィリピンの名門校「シリマン大学」以外にも3つの大学があり、人口の約30%が学生なのだそうです。学校関係者や卒業生が多く住むドゥマゲテは、平均的な学歴が他の町よりも高く、それが治安の良さにつながっていると言われています。実際に4週間滞在して、危険な思いをしたことはありませんでした。どの町も、100%の安全はありませんが、これまで70か国以上を旅行してきた筆者から見ても、ドゥマゲテは「比較的治安の良い町」と言えます。

また、ドゥマゲテには大学病院や救急対応している大きな病院が複数あります。入院、治療ができる小児科もあります。幸い、滞在中に大きな病気やけがはなかったのですが、帰国時のPCR検査のため病院に行く機会がありました。看護師さんの対応もその後の事務的な手続きもしっかりしていたので、これなら万が一の時にも安心して受診できると思いました。

病院
<24時間救急対応している病院の1つ>

診療所
<フィリピンで気を付けたいことの1つが狂犬病。この病院には「Animal bite(動物に噛まれた時)」専門の診療所がありました>

ドゥマゲテの良かった点、イマイチだった点

City Mall
<ショッピングモールの1つ「City Mall」。大きなスーパー、フードコート、銀行、携帯電話会社などが入っていて、生活に必要なものは大体揃います>

フィリピン料理
<地元の人気フィリピン料理レストランの夕食。4~5人前で800ペソ(日本円約2,000円)程度でした>

まず良かった点は、住みやすいこと、物価が安いこと、英語環境があること、日本人が少ないことです。

住みやすいのは、町の規模が大きすぎず小さすぎず、ちょうど良いことが挙げられます。ドゥマゲテは端から端まで移動してもトライシクル(現地のタクシー)で20~30分、市内に滞在していればたいていの場所に5~15分程度で移動ができます。ドゥマゲテは「田舎」だと聞いていましたが、日本のイオンのようなショッピングモールが3つあるので、生活に必要なものはほぼ手に入ります。ユニクロやスタバもありました。素敵なカフェやレストランもたくさんあります。数か月の滞在だったら、退屈することはないでしょう。空港や港があり、フィリピンの他の都市や島への移動もしやすいです。観光地への拠点になっていますが、ドゥマゲテ自体は生活都市なので、セブなどの観光地と比べて落ち着いた雰囲気があり、この点も住みやすさにつながっていました。

物価は、マニラやセブと比べて、概ね2~3割は安いです。フィリピンも、コロナ禍で以前よりも物価が上がっています。その上、親子で滞在となると、何をするにも単身と比べて2倍、3倍の金額がかかってきます。物価が安いことは、ドゥマゲテの大きなメリットです。

英語はどこでも100%通じました。どのレストランにも英語メニューがありますし、タクシードライバー、店員さんなど、英語で話しかけて答えが返ってこないことはありませんでした。そして、4週間の滞在中にドゥマゲテで出会った日本人は、たったの1人!こんなに日本人に会わない町は珍しいです。従って、家族と現地の日本人スタッフ以外、滞在中に日本語を使うことはありませんでした。日本人同士だと、つい日本語で話してしまうので、英語環境に浸る目的では、日本人が少ないことはメリットでした。

反対に、ドゥマゲテがイマイチな点は、日本からの直行便がないこと、日本人が少ないことです。

日本からドゥマゲテに行くには、マニラまたはセブで乗り換えが必要になります(2022年9月現在)。マニラから飛行機で1時間半、セブから40分なので、それほど大変な乗り継ぎではありませんが、直行便があると嬉しいです。そして、良かった点にも書いた「日本人が少ない」というのは、考え方によってはデメリットにもなります。

それは、日本語での情報が少ないということです。フィリピンでも日本人の多いマニラやセブには、日本語の通じるホテルやレストラン、病院までもありますが、ドゥマゲテには日本語が通じるところはほとんどありません。日本のガイドブックにも、情報が少ないので、自分で調べないと分からないことが多いです。でも、英語で検索すると、十分な情報が得られます。むしろ、英語サイトの方が、頻繁に更新されているので、正確な情報を得られました。英語検索は、英語学習にもなります。日本人の少ないことは、その人の捉え方次第でメリットにもデメリットにもなりますね。

市街地図
<ドゥマゲテの観光案内所でもらった市街地図は重宝しました。英語のみですが、スタッフが質問にも丁寧に答えてくれます>

留学先PAMILYAについて

教室
<PAMILYAの教室の一例。レッスンはすべてマンツーマンで行われます。滞在先に先生が来てレッスンを受けることも可能です>

最終的に決めた学校はドゥマゲテのSPEAでした。2019年12月に行く予定を事情により延期したところ、2020年3月より新型コロナウィルスのパンデミックにより渡航ができなくなってしまいました。その後SPEAは2021年7月に閉校してしまいましたが、後に誕生したオンライン英会話スクールのPAMILYAが2022年7月からドゥマゲテ留学事業を始めたことにより、3年越しでの親子留学を実現させました。

PAMILYAの特徴は、オーダーメード式のスクールであることです。レッスン数や滞在先を自由に組み合わせることができます。また、子どものレッスンはフィリピン人の先生とマンツーマンレッスンの他に、現地のインターナショナルスクールに通うこともできます。授業内容も、希望に応じてアレンジしてもらえるので、「親子留学で、こんなことがしたい」と目的が明確な方におすすめのスクールです。

PAMILYA

行く前にやっておくと良いこと

4週間の滞在を終えて、行く前にやっておくといいと思うこと2点をお伝えします。

1つは、オンラインレッスンの受講です。もし留学希望の語学学校にオンライン英会話のレッスンがあれば、事前に受講することをおすすめします。事前にレッスンを受けていることにより、英語レベルやクセなどを先生が把握しているため、現地に行ってからのレッスンの導入がスムーズになると感じました。特に子どもの場合は、その子の性格に合わせたレッスンを受けることが重要です。事前に子どもの性格を把握してもらうことで、より効果的なレッスンが期待できます。

もう1つは、日本で不要になった衣類や文房具を取っておくことです。今回、お土産に日本のお菓子や和風の雑貨などを持って行ったのですが、一番喜ばれたのが、小さくなった子供の服や靴、余っている文房具など、帰国時に現地に残した衣類や日用品でした。特にノートや鉛筆などの文房具は、現地でも買えるのですが、日本のものは質が良いと感じました。日本から多めに持参して、使わなかったものはスクールの先生にお渡しすると有効的に活用してくれます。フィリピンは大家族が多く、近所付き合いも盛んなので、必要な人に届けてくれます。子どものものだけでなく、大人の服やバッグなども喜んで使ってくれる人がいますので、もう使わないけれど綺麗なものがあれば、ぜひフィリピンに持って行ってください。

古着
<フィリピンには古着を売る店がたくさんあります。どこかの古着屋さんで購入したのでしょうか?日本の学校の体操着らしいものを、着ている人を発見!質の良い日本の服や靴は、古着でも喜ばれます>

英語以外に留学から得られたこと

息子たち
<子どもは順応性が高いです!日本と異なる文化や生活に触れて、ちょっとたくましくなった息子たち>

息子たち
<言葉は通じなくても、心が通い合えば一緒に楽しく遊べることを体験から学びました>

4週間の留学を終えた今、「行って良かった」という満足感でいっぱいです。それは、英語学習だけでなく、行く前には想像していなかった成果が得られたからです。どんな成果が得られたのかというと

  • フィリピン人のメンタリティ、特に子育てに関する寛容さを知れたこと
  • 多様性について、子どもと一緒に体験できたこと
  • 日本の良さに気が付いたこと

です。少し、説明しますね。

フィリピン人は子どもに優しいと聞いていましたが、具体的には「子どもが子どもらしくあることに寛容」な社会でした。フィリピン人は、子どもが大声で騒いだり、走り回ったりしても、「子どもだから当たり前」と言ってあまり叱りません。

最初は、子どもに甘すぎるのでは?と思いましたが、危険なことや絶対にやってはいけないことだけを教えれば、あとは子どもが成長する過程で自然と学んでいくのを待つ、そんな考え方がフィリピン人にはあるようです。フィリピン的なやり方をそのまま日本に持ち込むことはできないと思いますが、フィリピンから帰国後に筆者は「それって子どもに今やらせないといけないことかな?大人になればできる(分かる)ようになることかな?」と考えるようになり、イライラすることが減りました。

またフィリピンには、日本よりも貧しい生活をしている人がたくさんいます。日本とは異なる生活様式に接したときに子どもがどう感じるのか、そして親である自分はどう説明するのか、これは意外と難しかったです。頭で理解することと、実際に見て心で感じることは異なります。これからの時代は、多様性の理解が不可欠になると思います。いろんな生き方について子どもと一緒に考えることは、日本ではなかなかできない貴重な経験となりました。

そして、日本を出て初めて分かることが、日本の良さです。今回の滞在の後で、8歳の長男は「便利で、清潔で、食べ物が美味しくて、日本はいい国だなぁ」と思ったそうです。自分の国の良さを知ることは、自分自身の良さを知ることでもあり、自己肯定感にもつながってきます。日本の良さに気が付けたことだけでも、思い切って親子留学してよかったです。

まとめ

語学取得以外にも得るものが大きいフィリピンの親子留学。環境の良いドゥマゲテは、子連れで滞在するにおすすめです。周辺には魅力的な観光地がいっぱい。遊びながら学ぶ、くらいの感覚で行くと、通常の観光ではできないような体験ができて、楽しいですよ!

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Tabicco(旅っ子)

子連れ旅行アドバイザー。2児の母。ツアーコンダクター歴20年。ダイビング歴も20年以上。好きな地域は、東京、沖縄、パリ、ハワイ。最近のお気に入りは「都心を歩く」で、東京の魅力を再発見中。

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