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圧巻の景色!アイスランドの南部ハイランドへ1泊2日の弾丸キャンプ旅
アイスランドで観光地といえば、ブルーラグーンや、ゴールデンサークルなどのスポットが人気ですが、今回紹介するのは、アイスランドの内陸部に広がる標高400~500m以上の地域「ハイランド」と呼ばれる場所です。
アイスランドは海岸線を走っているだけでさまざまな素晴らしい景色に出会えますが、ハイランドはそれ以上に、同じ地球とは思えない景色が壮大に広がります。私がこの夏訪れたのは、アイスランド南部のランドマナロイガル(Landmannalaugur)と呼ばれるハイランドでも特に有名な場所です。
目次
- ランドマナロイガルに着くまで
- 温泉付きのキャンプ場
- 絶景ハイキング
- 永遠に続くかと思われるような "the middle of nowhere"
- 今回の旅程と首都レイキャヴィックエリアからのアクセス
- 終わりに
ランドマナロイガルに着くまで
<ランドマナロイガルに行く途中の道。火山活動が活発なアイスランドでは木が育つ場所が限られる。特にハイランドでは環境が厳しいため木はほぼ見られない>
首都レイキャヴィックエリアからランドマナロイガルにたどり着くには、小さな町を幾つか超えて、さらにはオフロードと呼ばれる舗装されていない道を進む必要があります。
私が通ったのはヘクラ山(Mt. Hekla)の側を通り抜けてランドマナロイガルに続く道に入るというコース。このヘクラ山は今もいつ噴火するか分からないアイスランドの活火山の一つであり、一旦噴火が始まれば大きな被害が出るだろうと言われているとても有名な山です!
<夏でも雪が残っているヘクラ山。手前に広がる黒い部分は噴火時に流れた溶岩が固まった部分。前回の噴火は2000年なので一番若い溶岩は22年しか経っていない!>
ヘクラ山を通りぬけて、さらに進むと、広大な景色に突然現れるクレーター。近くまで来ると、駐車場があり、上まで登れそうだったので車を停めて急遽クレーターハイキングをしました。だいたい頂上までは20分くらい。周りに何も遮るものがないので、風がとても強くその場所に立っているのがやっとでしたが、それでもクレーターを上から見下ろすなんとも不思議な感覚と、周りの景色の美しさに言葉を失っていました。
<クレーターの頂上から撮った写真。溶岩の上に苔が生えている。足場がかなり悪いのでハイキングシューズは必須>
このように一つの目的地に行くまでにも、さまざまな見どころがあるので、ぜひ景色を楽しみながら移動してくださいね。
<逆光で少し見えづらいが、山と山の間から溶岩が湖に流れ出てそのままの形で固まっているのが分かる。こちらも行く途中で見つけたワイルドな景色>
温泉付きのキャンプ場
<キャンプ場!>
<温泉が出ている川。ここは藻でいっぱいだが、温泉エリアは整備されているので安心して入れる>
ランドマナロイガルにはキャンプ場があり、そこを拠点にさまざまなハイキングトレイルが続いています。タイトルのように、ここの見どころは天然温泉です。小さな川に沿って歩いていくと一番奥に滝壺のような場所があり、そこの水温がちょうど37-38℃くらい。
ただ、着替える場所はないので、服の下にあらかじめ水着を着るか、その場で着替える必要があります。私が行ったその日はとても寒く、そこで着替える気力や温泉を出た後の寒さを考えるとちょっときつそうだったので、私は入っていません笑
キャンプ料金は2人で1泊5,000 ISK(アイスランド・クローナ/だいたい日本円と同じレートです)。シャワーを使いたい場合は別途支払います。天然温泉は特に何も書いてなかったので無料だと思います。
<キャンプ場ではさまざまなキャンピングカーがたくさん見られる>
ちなみに、アイスランドはキャンピングカーでロードトリップをするスタイルが人気で、国中にキャンプ場がたくさんあります。
ただキャンプ場によって施設の整備状況が全く違うので、実際行かないと分からない場合が多いです。私はグーグルマップで宿泊したいエリアを検索してそれぞれのキャンプ場を調べてから決めますが、それでも行ってみてちょっとこれは...ということが何回かありました。そのときは、しょうがない。それも含めて全て楽しみましょう!笑
絶景ハイキング
寒さで凍えた夜とはうって変わって、次の日の朝は快晴でした。ただアイスランドで気をつけたいのは、天気がころころ変わること。そしてハイキングでは自分の体温調節が必須なので、必ず予備のアウターや防寒用具を持参してください。
<ハイキングコースにはこのような目印となるポールが数メートルごとに立てられているのでそれに沿って歩いて行くとコースから外れない>
今回は、特に下調べもせず、その時々の体力や時間感覚で進む方向を選ぶというとても大雑把なマネジメントでしたが、結果としてはビギナーの私に少しきついくらいの良いコースでした!歩いた時間はおそらく3時間ほど。アップダウンはありましたが、進むたびに現れる全く違う景色に圧倒されまくりでした。
<火山岩の一つである黒曜岩エリア。天然に研磨された部分がぴかぴかと光って美しい>
<ランドマナロイガルといえば、というカラフルな層でできた山。太陽の光で色合いも変わるのが幻想的>
<地熱の蒸気がもくもくエリア>
<溶岩の道がひたすら続く、膝殺しエリア>
<緑色の山に鉄の味がする川エリア>
永遠に続くかと思われるような "The Middle of Nowhere"
ランドマナロイガルのキャンプ場を後にし、決めたとりあえずの目的地はヴィーク(Vik)という南海岸トリップでは拠点となる町。そこに至るまでの道が、ひたすらに続く "the midle of nowhere (=なにもない景色)"でした。辺り一面に広がる広大な山岳地帯と頻繁に現れる川。キャンプ場を出てから大きな道に出るまで約2時間半、"Where is the civilization?(人間社会はどこだ?)"とひたすら探しながらオフロードを進みました。
<苔と溶岩大地の間に流れる川。右手前のような川を合計20本近く渡った>
ヴィークに着いた頃はかなりヘロヘロでしたが、プレミアムハンバーガーを食べて体力をつけてから、さらに2時間半の運転をしてレイキャヴィックまで帰りました。
首都レイキャヴィックエリアからのアクセス
今回の弾丸旅は結果1泊2日に収まりましたが、もっとハイランドを知り尽くしたいという方は、しっかり時間を取って行くことをおすすめします。
首都レイキャヴィックエリアから車で片道3時間、だいたい半分はオフロードの運転になります。大自然に身を投じるので、かなりの体力勝負になります。時間に余裕を持ってゆっくりそして確実に楽しむのが一番です。車は四駆でしっかり車高もある大きめの車をおすすめします。(いくつか川を渡ります!)
レイキャヴィックからのバスツアーも、夏限定ではありますが出ているようなので、ぜひ調べてみてください!
おわりに
かなり濃い内容にはなりましたが、日本とは少し違った旅行スタイルを楽しんでいただけたなら嬉しいです。今年の7~8 月は曇りの日が多く、かなり寒い夏でした。ただ9月になり、気温が15℃をこえる日々が続いているので、しっかりと短い秋を楽しもうと思います。常に自然と共にある、アイスランド。これからは冬に向けての準備が始まります。またそちらも報告していきたいと思います。
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mimi
- 自然と歴史が好きな気まぐれびと。現在は、大自然とパフィンを求めてアイスランドに滞在中。