子パンダと同じ空気を吸おう!リバーワンダーでシンガポール初の子パンダ、ルァルァに会ってきました

ルァルァ

アジア初の「川」をテーマとしたサファリパークとして、シンガポール北部のマンダイ地区に2012年に開園した「リバーサファリ」。2021年10月には「リバーワンダー」と改名して、ますます魅力的な施設になりました。世界中の8つの大河と、その流域にいる生物たちに出会えます。

中でも一、ニを争う人気者は、長江エリアにいるジャイアントパンダ。2021年8月にはシンガポール初の子パンダ「ルァルァ(オス)」が生まれて、ますます注目を集めています。そんなルァルァくんに会いに行ってきました!

目次

リバーワンダーへ。カーティブ駅からシャトルバスでのアクセスがおすすめ

リバーワンダーがあるのは北部のマンダイ地区。シンガポール動物園やナイトサファリのすぐ隣に位置しています。中心部からはタクシーで30分ほど、片道25~30SGDです。複数人数で行くときは、タクシーが便利です。

少人数や1人旅の人におすすめなのは、MRTのカーティブ駅(Khatib・NS14)から、「マンダイ・シャトルバス」に乗車すること。カーティブ駅とマンダイ地区の動物園エリアを結ぶ直通バスで、運賃はわずか1SGDです。お得!

カーティブ駅から動物園エリアへの始発は8:00。20分おきに発車し、10~15分ほどで動物園前に到着します。支払いはシンガポールの交通系ICカード「EZ-Linkカード」が便利です。

>>リバーワンダー公式サイトのアクセス案内

シャトルバス乗り場
<カーティブ駅のマンダイ・シャトルバス乗り場への案内表示>

リバーワンダー
<リバーワンダーに到着。園内への通路>

チケットはオンラインで購入、スマホをお忘れなく!

チケットは基本的にオンラインで取得します。園内のビジターサービスには、チケットの購入サイトへと飛ぶQRコードが示されています。園内ではフリーWi-Fiが使えるため、その場でスマホを用いてチケットを買うことができます。が、時間があるときに公式サイトから購入しておくと、より安心です。

料金は大人40SGD、子ども(3-12歳)28SGD。アマゾン・リバー・クエスト(ボート乗車)は別に5SGDがかかります。また、シンガポール動物園など、他の複数パークとの共通入園券もあります。公式サイトをご確認ください。

なお、パークマップもPDF版のみが用意されています。紙のマップは配布していないためご注意を。園内の案内板に、マップをダウンロードするためのQRコードが表示されています。お出掛けの際にはスマホをお忘れなく。

ビジターセンター
<ビジターセンター。オンラインチケットの購入方法を教えてくれます>

パークマップ
<園内に設置されたパークマップ>

コンゴ川やメコン川...世界の大河の生き物をめぐる

チケットを購入したら、いよいよ園内へ。すぐにも子パンダを会いたい...とはやる気持ちを抑えて、世界の川の生き物たちがいきいきと動く姿を楽しんでいきましょう。

園内の左半分は、ミシシッピ川・コンゴ川・ナイル川・ガンジス川・マレー川・メコン川・長江の生物たちがいるエリア。大きな水路を挟んで右半分は、アマゾン川のエリアになっています。特に魅力的なエリアをご紹介します。

アトランティック・ターポン
<コンゴ川のアトランティック・ターポン。目付きが鋭い>

コンゴ川のエリアには、美しい魚類がたくさん泳いでいます。

アトランティック・ターポンは体長2mにもなる巨大な古代魚。ギョロリと睨む大きな目が迫力です。この目は捕食の際に役立つと言われています。

海水魚顔負けの、カラフルな色味のシクリッドたちが泳ぐ水槽も見どころです。特に目立つのがジラフ・シクリッド。黄色と青の目立つ配色と、キリンのような模様が鮮烈です。アフリカの大地を思い起こさせます。

シクリッド
<コンゴ川のカラフルなシクリッド。黄色の体色にキリン模様、青い顔の魚がジラフ・シクリッド>

観覧客が特に熱心に見入るのは、メコン川のエリアです。巨大な魚のオブジェが吊り下げられた展示場に足を踏み入れると、眼前に広がる淡水魚のパノラマ水槽に目を奪われます。

メコンオオナマズや、コイ科では最大級のバーカーホー、淡水エイのヒマンチュラ・チャオプラヤが悠々と泳ぐ姿は圧巻。アジアの大河に潜ったような気分に浸れます。

パノラマ水槽
<メコン川のパノラマ水槽は人気の的>

メコンオオナマズ
<悠々と泳ぐ大きなメコンオオナマズやバーカーホー>

案内板
<案内板には日本語表記もあります>

長江エリアへ。子パンダにご対面!

いよいよジャイアントパンダのいる長江エリアに向かいます。川がテーマのサファリパークに、山岳地帯に棲むパンダがいるのは不思議な気もしますが、それは言いっこなし。やっぱりパンダは見てみたいですよね。

「赤道直下のシンガポールで、寒冷地に棲むパンダが暮らせるの?」と思った方もご心配なく。リバーワンダーのパンダ舎は、見学路も含めて、エアコンの効いたドーム状の建物の中にあります。観覧客とパンダたちの間に、ガラス等の遮蔽物がないのがポイント。子パンダのルァルァくんも、直に見ることができるのです!

案内表示
<パンダ舎へ至る通路の案内表示>

旗
<通路を飾るルァルァの旗。「メイドインシンガポール」の表記が微笑ましい>

パンダ舎の中に入ると、まず現れるのはレッサーパンダ。こちらもガラスが無い状態で、愛くるしい姿を間近で見られます。

見学路を進むと、オスのジャイアントパンダの「カイカイ」が放飼場にいるのが見えてきます。すぐ近くにパンダがいることに感動!

14歳のカイカイはピンクの鼻が特徴で、食欲旺盛。タケをバキバキ食べる音もダイレクトに響いてきます。パンダと同じ空間にいることを実感しますよ。

レッサーパンダ
<パンダ舎の入口付近。レッサーパンダと記念撮影する来園客>

カイカイ
<手すりの向こうにパンダが!オスのカイカイがペレットを食べています>

カイカイ
<ピンク色の鼻が特徴のカイカイ>

カイカイを見た後は、お目当ての母子パンダがいる放飼場へ。母親の「ジァジァ」は13歳の美パンダ。シンガポールに来た当初は、シャイでよくバックヤードにこもっていましたが、今や堂々たるお母さんパンダです。観覧客の前でシャクシャクと美味しそうに竹を食べていました。

ジァジァ
<上品に竹を食べるジァジァ>

息子のルァルァくんは2021年8月14日生まれ。撮影時点では生後10か月過ぎでした。一瞬どこにいるのか迷いましたが、よーく見ると...いた!

上にルァルァ
<食事中のジァジァ。奥に立つ木の上を見ると...>

ルァルァ
<木の上で動くルァルァが!顔だけでなく足も可愛い>

傾斜がついた放飼場の木の上で、ルァルァがもぞもぞと動いていました。ふわふわの毛がぬいぐるみのようで、愛らしさ満点!

モフモフの足を、枝からぷらーんと垂らす様子もたまらなくキュートです。何より、子パンダと同じ空気を吸える、このパンダ舎の距離の近さが素敵です。

ルァルァが木の上で体勢を変えるたびに、観覧客は大喜び。シンガポールの人々に愛されていることが伝わってくる子パンダでした。

ルァルァ
<しきりに体勢を変えるルァルァ>

ルァルァ
<毛並みがモフモフ>

パンダ
<母子パンダを眺める人々。ずっと見ていられる愛らしさです>

可愛さにクラクラしながらパンダ舎を出ると、そこにはパンダグッズでいっぱいのギフトショップが!ぬいぐるみから日用品、衣類などあらゆるパンダグッズが揃っています。筆者もつい、ルァルァの成長が綴られた写真集を買ってしまいました...。

パンダグッズ
<パンダ舎の外のショップ。どこもかしこもパンダグッズ>

アマゾンリバー・クエスト・ボート・ライド

パンダたちを思う存分眺めたら、大きな池(アッパーセレター貯水池)の橋を渡って、対岸のアマゾン川のエリアへ向かいましょう。園内の右半分を占めている、広大なエリアです。

アマゾンリバー・クエスト・ボート・ライド
<貯水池に架かる屋根付きの橋。右側がアマゾン川のエリア>

まず現れるのは、パークの目玉「アマゾンリバー・クエスト・ボート・ライド」。レールが敷かれた人工の川を自動運転のボートで下り、アマゾン川流域に棲む生物たちの生態を見るアトラクションです。

パークの入園料とは別に、ひとり5SGDの運賃が必要になります。チケットはオンラインでのみ購入可能ですので、ご注意を。

乗降場
<ボートの乗降場>

航行中に見られる生き物は、アメリカバク、クビワペッカリー、フサオマキザル、アカホエザル、カピバラ、ジャガー、フラミンゴなど。緩急のある動きをするボートに乗って、アマゾンに生息する動物たちを見るのは臨場感があります。どんな動物に遭えるかはその日の運次第です。

場所によってはボートのスピードが思いのほか早く、写真撮影はなかなか困難です。ライド中の動物たちの様子は、じっくり目に焼き付けるのがおすすめです。乗車時間は約10分です。

クビワペッカリー
<進むボートから動物を観察。円の中にいるのはクビワペッカリー>

可愛くて距離が近い!リスザルの森

ボートを下船して、水路沿いの順路を進むと、左手に「リスザルの森」があります。アマゾン川流域の森林に生息するリスザルたちを、間近で観察できるコーナーです。

フェンス扉を開けて森の中へ入ると、樹上には活発に飛び回るたくさんのリスザルたちが!リスのような体色とサイズ感であることからこの名が付いたリスザルたちは、抜群の愛らしさです。見学コースの手すりに飛び乗ってくることもありますよ。この距離感がたまりません。

なお、すばしっこいリスザルは観覧客のバッグを開けたり、持ち物を取ったりすることがあります。リュックサックを背負っている人は、背中ではなく、お腹側に回してから森の中へ入りましょう。

リスザルの森
<リスザルの森の入口>

リスザル
<樹上から観覧客を見つめるリスザル。近い!>

マナティーの群れが泳ぐアマゾン・フォレスト

見学順路の最後に位置するのは「アマゾンの浸水の森」。広いパノラマ水槽の中を、巨大なマナティーの群れがゆらゆらと泳ぐ姿に圧倒されます。一番大きなメスの「エヴァ」はなんと体重約1,200kg。迫力です。

水槽の中には何本もの擬木が立っています。雨季に水位が上昇するアマゾン川が、10m以上も冠水することによって出現する、水中の熱帯雨林を再現しているのです。

太い木々の間を泳ぐマナティーは、森の人魚たちのよう。幻想的な光景に釘付けになること請け合いです。

アマゾンの浸水の森
<アマゾンの浸水の森。マナティーたちは奥にいます>

マナティ
<展示室の奥のガラス窓から見たマナティー。でっかい!>

マナティ
<1日6~8時間、キャベツなどを食べます>

まとめ

世界の大河とその流域の生物に会えるリバーワンダーは、ひとめぐりで大冒険をしたような気分になれるテーマパークです。以下の点を確認しながら、多彩な生物たちに会いに、ぜひ足を運んでみてくださいね。

  • リバーワンダーへのアクセスは、カーティブ駅からシャトルバスの利用が便利。複数人数の場合はタクシーもおすすめです
  • チケットはオンラインで購入します。アマゾン・リバー・クエストは別料金がかかります
  • ジャイアントパンダの母子は放飼場にいないこともあります。その場合は、バックヤードで過ごす様子をモニターで見ることができます。他の動物を見た後で再び訪れると、放飼場に出ていることもあります。パンダ舎には、2回以上足を運ぶことをおすすめします
  • アマゾン・リバー・クエストは身長106cm未満の方は乗船できません。ご注意ください
  • 園内の順路には屋根が設置されており、雨天でも見学を楽しめます

それでは、世界の川の生物たちに会える素敵な旅を!

リバーワンダー(River Wonders)

  • 住所:80 Mandai Lake Road Singapore 729826
  • 営業時間:10:00~19:00(最終入場は18:00)
  • 休園日:無休
  • 料金:大人 40SGD/子ども(3-12歳)28SGD ※アマゾン・リバー・クエスト(ボート乗車)は別料金、5SGD
  • 公式サイト:リバーワンダー

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朝茶

ライター/英和・和英翻訳者。出版社に11年勤務後、2009年にシンガポールに転居。東南アジアの文化と料理にハマる。2013年に帰国した後は日本文化に改めて関心を深め、今はとにかく国内各地を旅したいです!

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