全国の小京都ガイド~小京都と呼ばれる基準や全国京都会議とは~

小京都

旅行サイトや観光情報誌などを見ていると、「小京都」という表現を目にすることがあると思います。小京都は、京都に行ったような気分を味わえたり、京都を連想させるものがあったりと、観光地しての魅力が多数ありますが、小京都と呼ばれるための条件があるのをご存じでしょうか? そこで今回は、小京都の成り立ちや、一度は旅してみたい全国各地の小京都を紹介します。

目次

<1. 小京都って何?~小京都の成り立ちについて~>

<2. 東北地方の小京都>

<3. 関東甲信越地方の小京都>

<4. 中部地方の小京都>

<5. 近畿地方の小京都>

<6. 四国地方の小京都>

<7. 中国地方の小京都>

<8. 九州地方の小京都>

1. 小京都って何?~小京都の成り立ちについて~

まず、「小京都」とはどのような場所を指すのでしょうか? 簡単にいうと「小京都」とは、日本各地にある、京都を思わせる歴史的な風情ある町並みや、京都との歴史的な結びつきがある町のことです。

勝手に名乗ったり、メディアが自由に称したりしているようなイメージがあるかもしれませんが、実は正式に「小京都」を名乗るためには、一定の条件を満たして「全国京都会議」と呼ばれる団体に加盟しなければなりません。いくら歴史ある町並みだからといって、全国京都会議に加盟していなければ公式な「小京都」とはいえないのです。

そこで、まずは「全国京都会議」とは何か、「全国京都会議」に加盟するための条件にどのようなものがあるのかなど、小京都の成り立ちについて紹介します。

1.1 全国京都会議とは

「全国京都会議」とは、1985年に、当時から「小京都」と呼ばれていた全国26の市町と京都によって結成された団体。京都と京都にゆかりのある町が力をあわせて、それぞれの町のイメージアップや観光客の誘致に相乗効果を発揮することを目的としています。

正式に「小京都」の称号を得ることは、観光振興を図りたい全国の自治体にとって、一種の「ブランド」としての価値があるといえるでしょう。

1.2 「小京都」として認定される条件は?

前述の通り、公式に「小京都」を名乗るためには「全国京都会議」への加盟が必要です。申請さえすればどのような自治体でも加盟できるというわけではなく、「全国京都会議」の加盟にあたっては、以下の3つの条件のうち、少なくとも1つを満たしていなければなりません。

  1. 京都に似た自然景観、町並み、たたずまいがある
  2. 京都と歴史的なつながりがある
  3. 伝統的な産業、芸能がある

「全国京都会議」への加盟を申請した自治体が加盟条件を満たしていると判断された場合、総会での承認を経て正式に加盟となります。

加盟がある一方、財政難や独自性をアピールしたいなどの理由から、「全国京都会議」から退会する自治体も存在します。ピーク時の1999年度には56の自治体が加盟していましたが、2021年4月現在の加盟自治体は40となっています。

ちなみに、小京都というと「北陸の小京都」と呼ばれる金沢を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、金沢は2008年に「全国京都会議」を退会しています。

日本全国に散らばる小京都の成り立ちがわかったら、次は具体的にどのような小京都があるのか気になるところですよね。ここからは、日本全国の小京都の特徴や魅力を地域別にいくつか例を挙げてみていきましょう。

2. 東北地方の小京都

東北地方の小京都は、岩出山(いわでやま、宮城県)、村田(宮城県)、角館(かくのだて、秋田県)、湯沢(秋田県)、棚倉(福島県)の5つです。

伊達政宗公ゆかりの城下町で「政宗公まつり」も開催される岩出山、佐竹北家の城下町として栄え、家屋敷や商家が往時の姿をとどめる角館、八溝山をはじめとする山々に囲まれ、四季折々の自然美が楽しめる棚倉など、質実剛健な武家文化や華麗な商人文化、心安らぐ自然にふれられるのが東北の小京都の特徴です。

2.1 岩出山(宮城県)

岩出山(宮城県)
<出典元:写真AC

一度は訪れてみたい東北地方の小京都のひとつが、岩出山。伊達政宗公が仙台青葉城に移る前、若き日の12年間を過ごした城下町で、現在は大崎市の一部となっています。

岩出山を代表する見どころが、かつて伊達政宗公が住んでいた岩出山城の敷地内にある有備館。往時は、下屋敷・隠居所、家臣子弟教育のための学問所などとして使われました。周囲には池に島を配した廻遊式池泉庭園が広がっており、四季折々の自然美を見せてくれます。

こけしで有名な鳴子温泉郷や鳴子峡(なるこきょう)、エメラルドグリーンのカルデラ湖「潟沼(かたぬま)」といった、近郊のスポットとあわせて訪ねるといいでしょう。

2.2 角館(秋田県)

角館(秋田県)
<出典元:写真AC

東北地方を代表する観光都市のひとつでもあるのが、「みちのくの小京都」として愛される角館。三方を緑深い山々に囲まれた静かな土地に、往時の姿をとどめた武家屋敷や商家が並び、町全体にしっとりとした歴史の香りが漂います。

角館でぜひ訪れたいのが、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている武家屋敷通り。江戸時代末期時の屋敷割や、母屋・門・蔵の屋敷構え、枡形(ますがた)など武家町の特性が今も残っており、当時の雰囲気を肌で感じることができます。由緒ある武家屋敷「青柳家」は見学もできるので、ぜひ内部にも足を踏み入れてみましょう。

桜の名所としても知られる角館。国の天然記念物にも指定されているシダレザクラと古い町並みのコラボレーションは、じんわりと心に染みる美しさです。

3. 関東甲信越地方の小京都

関東甲信越には8つの小京都があり、中国地方と並んで全国で最も小京都の数が多い地方です。

足利(あしかが)氏発祥の地として知られ、歴史と自然に彩られた栃木県足利市や、和紙や酒造、建具、裏絹などの伝統産業で栄えてきた埼玉県小川町、上杉謙信が築いた飯山城や20余りの寺社を擁する長野県飯山市など、個性豊かな小京都の数々に出会えます。

このほか、栃木(栃木県)、佐野(栃木県)、嵐山(らんざん、埼玉県)、古河(茨城県)、加茂(新潟県)が関東甲信越の小京都として名を連ねています。

3.1 足利(栃木県)

足利学校
<出典元:写真AC

足利は、歴史の教科書にも登場する室町幕府の将軍家・足利氏発祥の地。日本で最も古い学校として知られる足利学校は、1990年に再建され、江戸時代中期の姿によみがえっています。

足利市郊外にある「栗田美術館」は、伊萬里・柿右衛門・鍋島を所蔵する世界屈指の陶磁美術館。3万坪という広大な敷地に20以上の建物が点在しており、ロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーもお忍び来日時にここを訪れました。

足利は「花の町」としても有名。栃木県天然記念物に指定されている大藤があり、10月中旬から開催されるイルミネーションも人気の「あしかがフラワーパーク」や、「ぼたん寺」の異名をとる光明寺など、四季の花々にもふれてみてください。

3.2 飯山(長野県

菜の花公園
<出典元:写真AC

長野県北部に位置する飯山は、文豪の島崎藤村が「雪国の小京都」と呼んだ情緒ある城下町。上杉謙信によって築かれた飯山城を中心に、狭い範囲に20余りの寺社が点在していることから、「寺の町」ともいわれます。7つの個性あふれる寺社をめぐる「いいやま七福神めぐり」にトライするのもいいですね。

春と夏に飯山を訪れるなら、ぜひ「菜の花公園」にも足を運んでみましょう。千曲川(ちくまがわ)を見下ろす高台にあるこの公園は、5月は菜の花、8月はひまわりが咲き誇る絶景スポット。鮮やかな黄色のじゅうたんが一面を覆う光景は圧巻です。

2月の「いいやま雪まつり」、1月下旬~3月上旬の「かまくら祭り」、8月の「北竜湖納涼煙火大会」や「いいやま灯篭まつり」など、飯山では四季折々のイベントも盛ん。その時期にしか見られない美景を求めて出かけたいものですね。

4. 中部地方の小京都

中部地方の小京都は、城端(じょうはな、富山県)、郡上八幡(ぐじょうはちまん、岐阜県)、森(静岡県)、西尾(愛知県)の4ヵ所。

浄土真宗の城端別院善徳寺の寺内町として発展し、江戸時代に絹織物で栄えた城端、長良川(ながらがわ)とその支流・吉田川が合流する水の町・郡上八幡、三方を小高い山々に囲まれ、豊かな自然に抱かれた森、抹茶で有名な城下町・西尾と、水と緑と歴史が織り成す風情あふれる景観が印象的です。

4.1 郡上八幡(岐阜県)

郡上八幡(岐阜県)
<出典元:写真AC

岐阜県のほぼ中央に位置する郡上八幡は、長良川とその支流である吉田川が合流する地点に開かれた城下町で、「水の町」として親しまれてきました。

郡上八幡のシンボルが、日本最古の木造再建城である「郡上八幡城」。明治時代に廃城となって一度取り壊されたものの、1933年に木造4層5階建の天守閣が再建され、再び町を見守っています。

江戸時代に造られた当時の面影をとどめる旧城下町は、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されており、100年ものあいだ時間が止まっているかのような趣が楽しめます。

郡上八幡といえば、日本三大民踊のひとつに数えられ「郡上おどり」が開催されることでも有名。郡上おどりは毎年7月中旬~9月上旬にかけて開催されますが、開催日でなくても「郡上八幡博覧館」に足を運べば、実演を目にすることができますよ。

4.2 西尾(愛知県)

西尾市歴史公園
<出典元:写真AC

愛知県南部、三河湾に面した西尾は、大給松平家の城下町として栄えた歴史都市。温暖な気候と矢作川(やはぎがわ)の恵みを生かした「お茶の町」として知られており、とりわけ抹茶の原料となる「てん茶」は全国有数の生産量を誇っています。

西尾を訪れたら、まずは西尾城の一部が復元された西尾市歴史公園や、徳川家康も戦勝祈願に訪れたという久麻久神社(くまくじんじゃ)、中国鐘の影響を受けた梵鐘(ぼんしょう)などの貴重な文化財を有する実相寺(じっそうじ)といった名所旧跡に足を運んでみましょう。

もちろんお茶の里ならではの体験も盛りだくさん。てん茶を使った釜飯や抹茶スイーツなどのグルメのほか、4月下旬~5月下旬にかけては茶摘み体験も楽しめます。

5. 近畿地方の小京都

近畿地方の小京都は、伊賀上野(三重県)、京都(京都府)、丹波篠山(たんばささやま、兵庫県)、出石(いずし、兵庫県)、龍野(たつの、兵庫県)の5つ。本家の京都が入っていること、兵庫県に3つの小京都があることに注目です。

本家の京都は別として、近畿地方の小京都は観光地としては「知る人ぞ知る」存在ですが、自然豊かな地に点在する町々は、知れば知るほど奥深い魅力があります。

5.1 伊賀上野(三重県)

伊賀上野城
<出典元:写真AC

三重県北西部に位置する伊賀上野は、かの「伊賀忍者」のふるさと。伊賀上野城や松尾芭蕉の旅姿をかたどった俳聖殿など名建築が多く、ノスタルジックな街歩きが楽しめる歴史と文化の町です。

江戸時代、藤堂高虎(とうどうたかとら)によって碁盤目状に整備された城下町は、どこか京都の町をイメージさせます。

伊賀上野を訪れるなら、町のシンボルとして親しまれる伊賀上野城や、からくり屋敷をくノ一が案内してくれる「伊賀流忍者博物館」は必見。松尾芭蕉の生誕地でもあり、「俳聖殿」「芭蕉翁生家」「芭蕉翁記念館」といった俳聖ゆかりのスポットも充実しています。

5.2 丹波篠山(兵庫県)

丹波篠山(兵庫県)
<出典元:写真AC

自然豊かな大丹波の一角を占める丹波篠山は、古来より農耕文化が栄え、人々の豊かな暮らしの場になってきた土地。京都への交通の要衝であったことから、町並みや祭りに京文化の影響が見られる伝統の町でもあります。

江戸時代の民謡を起源とする「デカンショ節」と、六古窯のひとつに数えられる丹波焼のストーリーは日本遺産にも認定されました。篠山城跡大書院や、江戸時代の町並みを残す河原町妻入商家群をはじめとする観光スポットから、丹波篠山黒豆や丹波松茸、丹波篠山牛などのグルメ、丹波焼や丹波木綿といった伝統工芸まで、幅広い楽しみがそろっているのが丹波篠山の魅力。

焼きものに興味がある人は、ぜひ窯元めぐりや陶芸体験も楽しんではいかがでしょうか。

6. 四国地方の小京都

四国の小京都は、大洲(おおず、愛媛県)、中村(高知県)、安芸(あき、高知県)の3つ。エリアが小さいこともあり、小京都の数が最も少ない地方ではありますが、それぞれに小京都の名にふさわしい味わいがあります。

江戸時代から明治にかけての面影を残す城下町を擁する大洲、四万十川とその支流である後川(うしろがわ)に囲まれた中村(四万十市)、藩政時代を今に伝える武家屋敷など、多数の歴史的文化財を擁する安芸。あなたはどの小京都を訪れてみたいですか?

6.1 大洲(愛媛県)

おはなはん通り
<出典元:写真AC

愛媛県の南予地方に位置する大洲は、加藤家6万石の城下町として栄えた「伊予の小京都」。清流・肱川(ひじがわ)に沿いに育まれた町には、江戸時代の町並みが残る「おはなはん通り」や、昭和の商店街を再現した「ポコペン横丁」など、ノスタルジックな風景がたっぷりと詰まっています。

そんな大洲の町を見下ろしているのが、4層4階の天守閣を有する大洲城。現存する4つの櫓(やぐら)は国の重要文化財に指定されており、天守閣は戦後に木造復元されたものとしては日本一の高さを誇ります。こんもりとした高台に建つ大洲城と美しいグリーンの肘川が織り成す風景は、「小京都」の名にふさわしい情緒満点。

6.2 安芸(高知県)

野良時計
<出典元:写真AC

自然豊かな土地で歴史にふれられる安芸は、、三菱グループの創業者・岩崎彌太郎(いわさきやたろう)の生誕地。安芸には彼が生まれ育った生家が残っているほか、安芸城跡や武家屋敷の町並みといった貴重な文化財が点在しています。

安芸市のシンボルとして知られるのが、その名も「野良時計」。家ごとに時計のなかった明治中期、この地の地主だった畠中源馬氏が自ら時計の仕組みを学んで作り上げた時計台です。

歴史的建造物だけでなく、自然スポットも見どころの安芸。毎年4月に1万6000本ものツツジが咲き乱れる内原野公園や、天然記念物のシダ群落が見られる天然の洞窟「伊尾木洞」などにも足を伸ばしてみたいところです。

7. 中国地方の小京都

中国地方には全部で8つの小京都があり、関東甲信越と並んで日本で最も小京都の数が多い地方です。数が多いだけでなく、中国地方の小京都はまさに粒ぞろい。観光地として魅力ある町が多く、どこに行こうか迷ってしまうほどです。

国宝・松江城を擁する水の都として親しまれる松江や、江戸時代の面影がある町並みを残す城下町・津和野、数々の映画やドラマのロケ地にもなってきた尾道など、小京都らしい歴史と文化の薫りが凝縮された町々に出会えます。

7.1 津和野(島根県)

太皷谷稲成神社
<出典元:写真AC

「山陰の小京都」として全国的に有名な津和野は、穏やかな山あいにある箱庭のような町。城下町時代のたたずまいを残す街並みと山陰の山景色のコラボレーションは、歩くだけで心を癒してくれます。

津和野最大の見どころのひとつが、城山の一角に建つ太皷谷稲成神社(たいこだにいなりじんじゃ)。約1000本の鳥居のトンネルを抜けると鮮やかな朱色の本殿が現れ、その周囲からは津和野の町が一望できます。

津和野中心部にある殿町通りは、なまこ壁や土塀など、城下町時代の面影を色濃く残すエリア。藩校養老館跡や津和野カトリック教会などの観光スポットが多数あります。江戸時代の面影を残す純日本建築と西洋ゴシック建築のカトリック教会が調和した景観は、どこか現実離れしたファンタジックなムードをたたえています。

7.2 萩(山口県)

萩(山口県)
<出典元:写真AC

津和野とセットで旅する人が多いのが、「明治維新胎動の地」として知られる山口県の萩。江戸時代には、毛利氏が指月(しづき)山麓に萩城を建設し、萩藩36万石の城下町として繁栄しました。

「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として、世界遺産にも登録されている城下町には今もなまこ壁と黒板塀の美しい町並みが残り、江戸時代にタイムスリップしたような気分が味わえます。萩藩の御用商人だった菊屋家の住宅や、高杉晋作誕生地、木戸孝允旧宅などを訪ねてみましょう。

萩といえば、萩焼も有名。城下町にも萩焼を扱うお店がたくさんあります。ぜひ、素朴ながら味わい深い萩焼の魅力を発見してみてください。

7.3 尾道(広島県)

猫の細道
<出典元:写真AC

数々の映画やドラマのロケ地にもなってきた尾道は、全国的に人気の高い観光都市。古い寺社や民家が斜面にへばりつく光景や、尾道水道をフェリーや漁船が絶えず行き交うさまは、多くの旅人の心をとらえて離しません。

そんな尾道のシンボルが、作家・林芙美子の自叙伝「放浪記」にも登場した千光寺。尾道の町を見下ろす高台に位置しており、ここからの眺めはいつまでも忘れられないほどの絶景。

ほかにも、どこを切り取っても絵になる「猫の細道」や昭和レトロな「尾道本通り商店街」、大林宣彦監督の映画「時をかける少女」のロケ地になった「艮神社(うしとらじんじゃ)」など、訪ねてみたいスポットが満載です。

8. 九州地方の小京都

九州には、朝倉(福岡県)、小城(おぎ、佐賀県)、山鹿(やまが、熊本県)、日田(ひた、大分県)、杵築(きつき、大分県)、日南(宮崎県)、知覧(ちらん、鹿児島県)と、全部で7つの小京都があります。

全国区の観光地になっているような町は少ないものの、そのぶん穴場的な魅力があり、かつて九州の中心として繁栄した日田、江戸時代には松平三万二千石の城下町として栄えた杵築、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された飫肥(おび)を擁する日南など、知る人ぞ知る美しい町々が点在しています。

九州らしいダイナミックな自然景観も、九州地方の小京都をめぐる際の楽しみです。

8.1 日南(宮崎県)

日南(宮崎県)
<出典元:写真AC

宮崎県南部に位置する日南は、国定海岸に指定されている日南海岸を擁する海辺の町。そのなかでも伊東氏飫肥藩の城下町として栄えた飫肥は、江戸時代に迷い込んだかのような気分になれる九州の小京都です。

飫肥の城下町は、1977年に九州初の国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された場所。それだけに飫肥城跡や飫肥藩の典型的な武家屋敷である豫章館(よしょうかん)など、貴重な歴史文化遺産が数多く残っています。

食べ歩きグルメが充実しているのも、飫肥の人気の秘密。プリンのような「厚焼きたまご」や、魚のすり身を揚げた飫肥天などのご当地グルメにチャレンジしてみましょう。

8.2 知覧(鹿児島県)

知覧特攻平和会館
<出典元:写真AC

薩摩半島の南部に位置する知覧は、国の重要伝統的建造物郡保存地区に指定された武家屋敷群が残る「薩摩の小京都」。本家の京都が雅な雰囲気を醸し出しているのとは対照的に、知覧にはどっしりとした質実剛健な佇まいがあります。

知覧は、太平洋戦争末期に陸軍の特攻基地が置かれた場所。「知覧特攻平和会館」では、特攻隊員の遺品や家族にあてた手紙、戦闘機等を展示しており、平和の尊さについて改めて考えさせられます。

観光地としてだけでなく、お茶の産地としても有名な知覧。知覧茶を使ったランチやスイーツ、ドリンクなど、お茶グルメも楽しみましょう。

このように、全国にはたくさんの「小京都」と呼ばれる地域があります。長年にわたって歴史と伝統を育んできた小京都は、町歩きにもぴったり。ぜひ、今後の旅行先の候補にしてみてはいかがでしょうか。

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