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【2022年6月体験記】ロシア入国への道
こんにちは。モスクワ在住のチェブラーシカです。
夏至の頃のモスクワは夜の9時過ぎまで明るく、朝は3時前から空が明るくなってきます。日本は梅雨でじめじめしている時期ですが、モスクワの6月は、1年で一番過ごしやすく開放感あふれる時期です。そんな最高の季節ですが、2月からの国際情勢の変化によりモスクワへの直行便がなくなりました。2022年6月現在は、中東を経由する方法となりました。それだけではなく、制裁により出入国に制限が出てきました。
今すぐにモスクワへ行く人はいないと思いますが、出入国の状況についてご紹介します。
目次
日本からモスクワへの空路
コロナ禍でもアエロフロート航空と日本航空の直行便が羽田―シェレメティヴォ(モスクワ)間が運航していました。しかし、3月上旬から直行便がすべてなくなりました。
<隅に片付けられていたアエロフロート航空の案内板>
2022年6月現在は、中東を経由する便でモスクワへ行くことができます。例えば、エティハド航空、エミレーツ航空、トルコ航空、カタール航空などです。
PCR検査
ロシア入国時に空港職員がPCR検査の証明書をじっくり見ることはありませんが、日本でチェックインするときに、陰性証明書を提示する必要があるため、PCR検査を受ける必要があります。
ロシアではコロナウイルス自体が収束しつつありますが、オミクロン株が流行ったころロシア入国前48時間以内の陰性証明書が必要になり、2022年6月現在もそのままになっています。
直行便があるときは、空港での検査でなくとも間に合ったかもしれませんが、地方都市からロシアへ向かう場合は、空港での検査の方が便利です。
羽田空港の場合は、第3ターミナルの1階に検査会場があります。予約した場合の料金は2万円です。
<羽田空港のPCR検査会場>
税関検査
日本政府の制裁により、支払い手段と貴金属の輸出については制限があります。税関の問い合わせ先などは、在ロシア日本国大使館のホームページに案内があります。
こちらを見て、利用予定の空港の税関に事前に問い合わせをしました。問い合わせていたため、荷物検査も事前に作成されたリストをもとに6人がかりで検査が行われ、20分ほどで終わりました。
お金については、1週間のレートの平均額で計算するようです。必要書類を記入して終わりました。
<税関の展示ブース>
<この扉の奥で荷物検査でした>
羽田空港の様子
午前中に到着し、夜までの11時間半くらい羽田空港にいました。午前中は人がほとんどいなくて閑散としていました。
<人がほとんどいない羽田空港第3ターミナルの出発ロビー>
レストランやお土産ショップなどもほとんどが閉まっていて、開いていたとしても時間短縮での営業になっています。
<フロアマップ>
<お土産屋さんもほとんど閉まっています>
本来はお店がたくさんあって暇つぶしができると思いますが、ほとんど閉まっているため、PCR検査の結果待ちの時間に、コインロッカーにスーツケースなどの荷物を預けて、品川駅へ行きお昼を食べてきました。
<コインロッカー>
手荷物一時預かり所もあります。
<手荷物一時預かり所>
制裁の影響で、円からルーブルへの両替はできなくなっています。
<円からルーブルに両替ができません>
ロシアへ渡航する場合は、ドルやユーロに一度両替をしてロシアに到着後、ドルやユーロからルーブルへ両替をすることになります。
また、日本で発行されたクレジットカードを使うことができなくなっています。
トルコ航空
私は、イスタンブールを経由して、モスクワのヴヌーコヴォ空港に到着するトルコ航空を利用しました。私が搭乗した便はほぼ満席でした。
<トルコ航空のチェックインカウンター>
出国審査後の免税店もほとんどのお店が閉まっていました。
<羽田空港の免税店>
トイレも一部使えなくなっている場所があり、ゲートによっては遠くまで行かなければなりませんでした。そのため、行列ができていました。
<羽田空港のトイレ>
トルコのイスタンブールで乗り継ぎをしましたが、午前5時半でもお店がしっかり開いていました。
<トルコの空港の免税店>
1時間無料で使えるフリーWi-Fiもありました。パスポートを読み取るとパスワードが発行され、Wi-Fiを使うことができます。
<フリーWi-Fiのパスワードをもらえる機械>
ロシア入国
私が渡航する前にSNSなどで非友好国から来た人の入国は大変と聞いていましたが、私が入国したときはいつも通りの入国審査で、要した時間は今までで一番短いくらいでした。そんなに怖れる必要はなく、正式なビザを持っていればすぐに入国できます。
機内でコロナウイルスに関するアンケートを書いて、提出することになっています。あらかじめ書式を見ておいて方が安心できると思うので、載せておきます。
ロシア語と英語表記があります。
私が実際に提出したときは、紙を渡すと同時に「あら、日本からね。いいですよ。さようなら。」と数秒で終わりました。担当者が、1文字1文字確認することはありませんでした。
まとめ
外務省の渡航危険レベルは引き上げられたままですが、実際に住んでいる私からすると2月の頃と治安も変わらず、スーパーに品物もしっかりあります。
値段が少し上がった程度で、それは日本での物価高騰と同じくらいです。現在、日本で発行されたカードで買い物ができませんが、現金で買い物ができるので昔の海外旅行と同じと思えば、それほど困ることもないと思います。
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チェブラーシカ
- 高校3年生の時に好きになったロシア。音楽、文学、歴史、美術、バレエ、料理、ロシア人気質などに興味をもちました。でも、ロシア語を専門に学んだことはありません。ロシアが好きでいろいろ知るうちに、2016年12月にロシア人男性と結婚し、2017年4月からロシアに住むことになりました。普通のガイドブックには載っていない情報をお届けします。