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もうすぐ夏本番!アイスランド流、晴れた日の過ごし方
<トップの画像:荒れた土地に根を生やし花を咲かせるルピナスの花。野生化したルピナスの花があたり一面を埋め尽くす。アイスランドの夏の象徴>
暖流(北大西洋海流)が国の周りを流れているアイスランドでは、北欧諸国と比べても比較的温暖で過ごしやすい気候として知られています。ただ、雨が降ったら5分待ちなさい、と言われるほど天気がころころと変わり、1日で全ての天気を体験できるのも珍しくありません。
また、数キロ離れるだけで空模様がガラッと変わるので、天気予報もあまりあてになりません!そのせいか、人々もちょっとやそっとの悪天候では全く動じず、雨でも悠々と屋外で活動しているのをよく見かけます。それでもいざ晴れの日となると、人々は一気に活動を開始し、それぞれの楽しみ方で晴れの時間を過ごします。今回はそんなアイスランドならではの晴れた日の過ごし方をお伝えします。
目次
ハイキングで自然を体感する
<レイキャビックの隣町にある小1時間ほどで登れる丘の上からの景色。写真は5月中旬のもの。奥に見える山はスネイフェルス半島にある氷河。天気が良い日にみることができる>
自然豊かなアイスランドにはさまざまなハイキングコースがあり、晴れた日にはたくさんの人がハイキングを楽しみます。もちろん本格的な登山も人気ですが、1~2時間で登れる小高い丘や湖のほとり、小さな川沿いなど、美しい自然の中を歩くコースもおすすめです。
世界初の民主議会が開かれた場所として世界文化遺産に登録されているシンクべトリル国立公園や、間欠線で有名なゲイシールにもハイキングコースが整備されており、観光地で気軽にハイキングが楽しめるのもアイスランドならではです。また、首都レイキャビック近郊にも自然豊かなハイキングコースが至る所にあるので、晴れた日には散歩気分でゆったり歩いてみるのもおすすめですよ。
<世界文化遺産シンクべトリル国立公園のハイキングコース。岩と岩の間を歩く迫力のあるコース。晴れていればあたり一面を見渡すことができる>
地元民が集まる温水プールに浸かる
アイスランドの温泉といえばおそらくブルーラグーンが一番有名ですが、ローカルの人たちはこぞって地元の温水プールに出かけます。どんなに小さな町でも必ずひとつはプール施設があり、週末の晴れの日になると、多く人たちで賑わいます。多くは、屋外プールでウォータースライダーやジャグジー、またサウナやスチームバスを楽しみます。場所によって設備も異なるので、訪れる町ごとにプールに行ってみるのも面白いかもしれません。
日本とのプールとの違いは、水着に着替える前にすみずみまでしっかりと身体を洗うこと!みんなが裸になって同じシャワールームで身体を洗うので、最初は違和感があるかもしれませんが、誰も何も気にしないので大丈夫です!笑 アイスランド旅行の際はブルーラグーンとあわせて、ぜひ地元のプールもぜひ寄ってみてくださいね。地元民ならではのおすすめスポットも聞けるかもしれませんよ。
<プールでは写真撮影禁止なので、代わりにアイスランドのプール文化についてまとめられた面白い本を紹介。アイスランド人の生活スタイルなども合わせて知ることができるのでおすすめ。イラストもゆるかわで英語もわかりやすい!>
朝から晩までBBQを楽しむ
晴れの日にもなると、アイスランドではどこからともなくお肉の香ばしい匂いが漂ってきます。
一家に一台はバーベキューセットがあり、気軽にバーベキューを楽しみます。バーベキューといっても焼肉ではなく、ステーキを焼いて、茹でたじゃがいもやサラダと一緒に食べる欧米スタイルです。お肉で有名なのはラム肉(羊)、その次に牛肉です。また自宅でハンバーガーやホットドッグを作るアイスランド人も多く、とにかくバーベキュー率は高いです。
そして、アイスランド流バーベキューで必須なのはソース!さまざまな種類のソースやピクルスがあり、どこのスーパーでもソースの品揃えはかなり良いです。私が驚いたのはラム肉に甘いジャムを合わせて食べること。意外な組み合わせですが、けっこう美味しいのでおすすめです。
ちなみに、自然豊かなアイスランドで育ったラムは柔らかく臭みがないことで知られており、アイスランドの家庭では頻繁に食べられています。また5月にはラムの出産シーズンのピークを迎えているので、最近は放牧された羊のファミリーをよく見かけます。道路では馬や羊、かもなどが横断していることもよくあるそうなので、これからの季節の運転には注意してくださいね。
<写真はそれぞれ違うアイスランド人家族に夕食を招待された時のもの。ラム肉と合わせるソースやジャム、副菜にはサラダやバゲット、グラタンなど。各々が自由にお皿に盛って食べるスタイルが多い>
ガーデニングで花を愛でる
<日本で見かけるものから珍しいものまでさまざまな種類の花を見かける。ちなみに花の値段は日本よりもかなり高め。日本のサイズの1.5倍くらいのサイズのポットで大体1,500円~>
短い夏を謳歌するように、5月下旬から6月にかけて、たくさんの人がガーデニングを楽しみます。5月下旬はまだまだ涼しくて、ガーデニングをするには少し寒すぎる気もしますが、気候が安定してくるこの時期に庭仕事をはじめる人々は多いようです。
6月17日はアイスランドの独立記念日ですが、人々はこの日までを目安に花を植えたり庭仕事をするようで、晴れた週末にもなると多くの人が自分の庭でさまざまな作業をしているのを見かけます。ちょうどフラワーマーケットを手伝う機会があったのですが、週末にもなるとたくさんの人が花を買いに訪れ、箱にいっぱいになるほどの花を買っていました!スーパーや雑貨屋さんにはガーデニングアイテムが充実しており、北欧ならではのシンプルかつ素敵なデザインの植木鉢やガーデニングセットがたくさんあるので、お土産にも喜ばれるかもしれません。
<温室内で販売されているフラワーマーケット。平日にもたくさんのアイスランド人が花を買いに訪れる>
おわりに
天気が安定し、ほぼ太陽が沈まない白夜がはじまったアイスランド。ここに記したアクティビティーはアイスランド人にとってはなんら特別なことではなく日常の一部です。週末には至る所でイベントが開催されており、友だちグループや家族、カップル、たくさんの人が外に繰り出し賑わっています。これ以外にもキャンプや乗馬、サイクリングなど、多くの人が日常的に自然と関わるレクリーエーションを楽しみ、短い夏を謳歌するように、それぞれがさまざまな楽しみ方をしています。アイスランドに訪れた際にはぜひアイスランド流の楽しみ方も体験してみてくださいね。
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mimi
- 自然と歴史が好きな気まぐれびと。現在は、大自然とパフィンを求めてアイスランドに滞在中。