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"トランジットついで"だけなんてもったいない!在住者も納得のおすすめフランクフルト観光ルート
フランクフルトはヨーロッパの玄関口...とかっこよく言われるものの、乗り継ぎで寄ったついでに、2〜3時間でパパッと回っちゃおう、なんて軽く見られがち。しかし、フランクフルトのハイライトは、それだけじゃ満喫できないのです!おなじみの観光スポットを最低限抑えながらも、現地の人よろしく、マイン川沿いを散歩をしてみませんか?
目次
- フランクフルトの中心・ハウプトヴァッヘからスタート
- 寄り道したくなる!食い倒れどころ&ユニークな美術館
- フランクフルトのスカイラインが見渡せるマイン川
- マイン川を渡り、自分像を越えて、ゲーテゆかりのレストランを目指そう
- お散歩もそろそろ終盤。マインハッタンに向かって歩け歩け♪
- 王道観光スポットを通って、街に戻ろう
- まとめ
フランクフルトの中心・ハウプトヴァッヘからスタート
<お散歩の出発地点は、右手にあるデパート、ガレリア カウフホーフ>
さまざまな観光スポットに足を伸ばしやすいフランクフルトの中心地、ハウプトヴァッへ(Hauptwache)から街歩きをスタート。まずは、ハウプトヴァッへ駅直結のデパート、ガレリア カウフホーフ(GALERIA Kaufhof)の最上階フードコートへ。街を一望するなら、高さ200mのマインタワー、大聖堂の塔などが一般的ですが、ここのテラス席からでも、充分に街を見渡すことができます。中世からの歴史ある街並みと近代的な高層ビル群、新旧が融合した景色は見応え抜群です。フードコートなので、席を探すふりしてテラスに出られますが、混雑する時間帯はお客様がいるので、写真を撮るのに少し勇気が必要かもしれません。
<左手にはカタリーナ教会、右手にはコメルツ銀行タワーをはじめとするビル群が!>
街を見渡したら、デパート目の前のショッピングストリート、ツァイル(Zeil)を進みましょう。歩行者天国になっており、イタリアの著名建築家、マッシミリアーノ・フクサスが設計したショッピングモール、マイツァイル(MyZeil)をはじめ、ショップやカフェなどがずらり! お店の営業していない日曜日でも、文字通りウィンドーショッピングする人々で賑わっています。買い物客たちの休憩スポットと化しているオブジェまで来たら、右手の小道、ハーゼンガッセ(Hasengasse)を突き進みます。
寄り道したくなる!食い倒れどころ&ユニークな美術館
まっすぐ歩いていくと、右手に地元民御用達の屋内市場、クラインマルクトハレ(Kleinmarkthalle)が現れます。生鮮食品や生花、ベーカリー、チーズ、ワインなどが販売されているほか、スペインのタパスバー、魚介とワインを楽しめるスタンドバーなど、さまざまな飲食を楽しむことができ、まさに"フランクフルトの台所"!お散歩中に小腹がすいたときのために、食糧を調達してもいいですね! さぁ、まだ散歩は始まったばかりなので、ちょこっと覗いたら、またもやまっすぐ進みましょう。
クラインマルクトハレ(Kleinmarkthalle)
- 住所:Hasengasse5-7, 60311 Frankfurt
- 営業時間:月〜金8:00〜18:00、土〜16:00
- 公式サイト:Kleinmarkthalle
前方に見えるのがフランクフルトの大聖堂(Dom)。神聖ローマ帝国時代、ローマ皇帝に於ける選挙や皇帝の戴冠式が行われていました。
聖バルトロメオ大聖堂(Kaiserdom St. Bartholomäus)
- 住所:Domplatz1, 60311 Frankfurt
- 開館時間:9:00〜20:00 ※博物館は水〜金10:00〜17:00、土日11:00〜17:00、塔は10:00〜17:00
- 入場料:無料 ※博物館は通常料金2€、割引料金(学生等)1€、塔は大人3€、子供・学生1,50€
- 公式サイト:聖バルトロメオ大聖堂
大聖堂を左に見ながら、そのまま直進していきます。すると、左手に見えてくるのが、クセのあるキャラクター像が目を惹きつけるカリカチュアミュージアム(Caricatura Museum)。フランクフルトの美術館といえば、ドイツで最も古い歴史をもつシュテーデル美術館(Städel Museum)などが人気ですが、2008年に開館したこちらは、コミックアートを展示しているのが特徴的。ドイツの風刺が効いた作品群は、思わずプッと吹き出してしまうユーモアに溢れています。
カリカチュアミュージアム(Caricatura Museum)
- 住所:Weckmarkt17, 60311 Frankfurt
- 開館時間:水〜日11:00〜18:00
- 入場料:通常料金8€、割引料金(学生等)4€、18歳以下は無料
- 公式サイト:Caricatura Museum
大聖堂から直進してきた道をさらにまっすぐいくと、今回のお散歩のメインコースとなるマイン川に出ます! 日光がきらきら反射する川面が美しく、時折観光船がゆったり走る...。そして川沿いには、通勤・通学、ジョギングする人、ベンチでランチする人、芝生で日光浴する人など、現地の人たちの日常が広がっています。気の向くまま好きにブラブラしてもいいのですが、今回はマイン川に突き当たったら左に曲がり、東に向かいましょう。
フランクフルトのスカイラインが見渡せるマイン川
<すごい速さでせかせかとウォーキングする人もいれば、歩みを止めて、写真を撮る人も>
<橋の裏側にも容赦ない落書きが!たまにアートっぽいものに出会えるとラッキーな気持ちに>
<いろんなところに出没する水鳥。春になると、たくさんの雛鳥を連れていてほっこりします>
<ガラス張りの高層ビルは、2014年に完成した欧州中央銀行(European Central Bank)>
<ラブリーな落書きがデザインされた階段をのぼります>
階段を上りつめた先には、プラタナスの木の下に開放的なテラス席を配したレストラン、オーステン(Oosten)があります。フランクフルトのスカイラインや雄大な川の流れを臨みながら、パンケーキやヘルシーランチ、ケーキやコーヒー、夜はおしゃれカクテルに季節の素材を使ったしっかりディナーまで、気分に合わせて楽しめます。お散歩中、疲れた足を癒すのにもぴったり!
オーステン(Oosten)
- 住所:Mayfarthstraße4, 60314 Frankfurt
- 営業時間:木金17:00〜23:00、土10:00〜23:00、日10:00〜18:00
- 公式サイト:Oosten
<オーステンを通り越し、もうちょっと先まで足をのばしてみましょう>
<芝生に面してスケーターパークやサッカーコート、子供に人気の公園などが。犬ものんびり>
<アニメ「アルプスの少女ハイジ」のオープニングに登場するような長いブランコ!>
<マイン川をクルーズする遊覧船>
<地元民がくつろぐエリアを満喫したら、少し戻って、電車が通るこの橋を渡って、向こう岸に行きます>
<この橋の中央は、マンハッタンならぬ"マインハッタン"を一望できるベストスポット!>
マイン川を渡り、自分像を越えて、ゲーテゆかりのレストランを目指そう
橋を渡り切ったら、左手を向き、またもや東に進みます。これまで歩いてきた反対側とは違って木々が多くなり、ちょっと森のような雰囲気に。
<ボートの停留所にあるベンチに座り、ひと休み。ゆっくり景色を楽しめる特等席です>
<ん?像の台座しかないじゃん!と思うなかれ>
<近寄ってみると"ICH(私)"という表記。そう、これは自分がここに立ち、自分像になれるのです!>
"ICH"像になってしっかり記念写真を撮ったら、すぐ目の前にあるホテルレストラン、ゲーバーミューレ(Gebermühle)を訪れてみましょう。こちらは、14世紀に建てられた建物で、もともと製粉工場として使われており、20世紀初頭からレストランとして人気を博しています。フランクフルトで生まれ育った文豪ゲーテが訪れたことでも知られ、ヘッセン州の文化財に指定されています。由緒正しいレストランで気負ってしまいそうですが、カフェ利用もできるので、ゲーテゆかりのお店で、コーヒーでも飲みながら文豪気分に浸っては?
ゲーバーミューレ(Gerbermühle)
- 住所:Gerbermühlstraße105, 60594 Frankfurt
- 営業時間:11:30〜22:00
- HP:Gerbermühle
お散歩もそろそろ終盤。マインハッタンに向かって歩け歩け♪
ずいぶん遠くまで歩いたので、ここで来た道を折り返すことにしましょう。同じ道をまた歩くのは少し退屈と思うかもしれませんが、行きと帰りでは景色の見え方が違いますし、途中に、バレーコートを備えたこぢんまりした公園があったり、昔の写真と今の景色を見比べられる看板があったりするので、良い感じにリフレッシュできるはず!
そして!先ほどの橋を渡らずに、そのまままっすぐ西に進んでください。マインハッタンが迫ってくるので、また新たなシャッターチャンスがやってきます! 写真を撮りながら歩いていると、あっという間にアイゼルナー橋(Eiserner Steg)。これを渡って、向こう岸に行けば、レーマー広場(Römer)を通って、ハウプトヴァッヘに戻ることができます。
王道観光スポットを通って、街に戻ろう
もし、まだ元気があれば、ハウプトヴァッヘに行く前に、レーマー広場から大聖堂に向かってみてください。ここは、2018年、Neue Frankfurter Altstadtとして、第二次世界大戦で破壊される前の街並みが蘇ったエリア。ゲーテの叔母ヨハンナ=メルバーが居住していた建物や、日本では"もじゃもじゃペーター"として親しまれている、シュトルーヴェルペーターミュージアム(Struwwelpeter Museum)、シュタイフショップやカフェなど、見どころたくさん。
まとめ
今回のお散歩ルートがこちら↑ のんびり歩くのもいいけれど、シェアリングサービスの自転車や電動キックボードも普及しているので、そちらを利用するのもおすすめです。ん〜、やはりフランクフルトの魅力は、2〜3時間じゃ伝わりきれない!ぜひぜひ、みなさん、実際に歩いて現地の雰囲気を肌で感じてくださいね。
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大越理恵
- ドイツ生まれの日本人夫にくっついてドイツへ移住!したものの、何年住んでもドイツ語初級なフリーライター。おさんぽ旅が得意。街の匂いや雰囲気、ちょっと傾いた建物、へんてこな模様、かわいいマンホールのフタなどなど。果てしない寄り道をしながら見つけた、ドイツの風景や日常、あれこれをお届けします。