海外旅行ついに再開?!旅人が戻り始めたペルーの今について

軍楽団の演奏

オミクロン株の蔓延で新型コロナ感染拡大第三波を迎えていたペルーは、ブースター接種の効果もあって新規感染者数が日に日に減少。4月上旬には1日当たり450人前後とピーク時(今年1月後半)のわずか1%まで下がり、死者数も減っています。ペルー保健省公衆衛生監視局のセサル・ムナイコ常任理事も「この数字は第三波の収束を示している」との公式見解を出し、国内の感染ペースは落ち着きを見せています。

またラテンアメリカのみならず欧米からの観光客も増えており、この2年間落ち込み続けていた観光セクターにも回復の兆しが現れてきました。

アルマス広場

リマ旧市街、世界遺産セントロのアルマス広場付近では、欧米からのツアー客を多く見かけるようになりました。

軍楽団の演奏

大統領宮殿で毎日11時30分から行われる軍楽団の演奏。正午に行われる衛兵交代式の前に、アルマス広場の訪問者を歓待してくれます。

そしてほんの少しずつですが、日本人旅行者も戻ってきているんですよ!今回はペルーのコロナ最新事情と入国規制情報に加え、日本人バックパッカーに人気が高い『お宿桜子』のオーナー、ナツキさんにうかがった日本の旅人さんの状況についてもご紹介したいと思います。

目次

ペルーのコロナ感染状況は?

4月10日時点の新規感染者数は295人、これは先ほどもお伝えした通り、オミクロン株感染拡大ピーク時の1%以下です。ペルーでは屋内外を問わずマスク着用が義務づけられていますが、往来の少ない公道ではマスクを外す人も増えてきました。とはいえ、この2年間の徹底したマスク着用義務が功を奏しているのか、他者とすれ違う時にはさっとマスクをつけ直す人が多いように思います。こういうところは、マスクを完全に拒否する人が多い欧米の様子とはちょっと違いますね。

ペルーでは早い時期からブースター接種(ワクチン3回目接種)が進み、現在は国民の1/3以上がワクチンの3回接種を終えています。18歳以上のペルー居住者は、ブースター接種証明書の提示がなければレストランやスーパー、銀行といった屋内施設への入場が認められません。ワクチン接種を義務にはしないけれど、生活に必要な施設を利用するためには嫌でも打たざるを得ない。こういうところが何でも "お願い・要請" ベースの日本とは全く違うところです。

ワクチン接種会場

リマ市内の私立病院に設けられたワクチン接種会場の様子です。ワクチン接種は無料で、現在は5歳以上の国民と居住者が対象になっています。

スーパー

スーパーの入り口では、係員にワクチン接種証明書を提示しなければなりません。

ペルーへの入国条件について

次は、2022年4月1日時点のペルーへの入国条件についてご説明します。ペルー居住者と非居住者(旅行者)では規制が異なるので、ここでは外国人旅行者を対象にご説明しますね。

2022年4月1日現在、日本を含む海外の国々からペルーへ入国する12歳以上の人は、搭乗の14日前までに2回目のワクチン接種を完了したことを証明する書類(いわゆるワクチンパスポート)、または検査結果が搭乗前48時間以内のPCR検査(RT-PCR)の陰性証明書を提示する必要があります。

加えて、渡航前72時間以内にペルー入国管理局のホームページにて、誓約書(Declaración Jurada de Salud y Autorización de Geolocalización)を登録しておく必要があります。

>>入国管理局誓約書はこちら

誓約書入力画面

誓約書入力画面。デフォルトはスペイン語になっているので、画面下で「English」を選択してから入力を開始してください(今のところ日本語設定はありません)。誓約書には氏名とパスポート番号、住所、電話番号、メールアドレスを入力し、咳やのどの痛みがないかなどの問いに答えてください。

入国条件に関しては随時内容が変化する可能性がありますので、事前に必ず在ペルー日本大使館やペルー保健省などのウェブサイトを確認してください。また日本からペルーへの直行便はないため、アメリカやメキシコなどどこかの国を経由しなければなりません。ご旅行の際にはペルーだけでなく経由地の入国条件も必ずご確認くださいね。

ペルー国内の移動にについて

国内線、または陸路で移動する場合、12歳以上の非居住者(旅行者)は、2回のワクチン接種完了証明書、または検査結果が搭乗前48時間以内のPCR検査(RT-PCR)の陰性証明書を提示する必要があります(ただし会社によっては、たとえ非居住者であってもワクチン3回接種完了証明を求めてくる可能性があります)

空港ではKN95マスクなら1枚、もしくは3層プリーツのサージカルマスク+布マスクの着用が義務付けられています。長距離バスに関してはバス会社によって多少規定が異なりますが、マスクの着用は必ず求められますのでご準備ください。マスクはペルーでも購入できますが、多めに持参するといいでしょう。

旅行者に人気の長距離バス会社Cruz del Sur(クルス・デル・スール)の場合、乗車に際し誓約書(Declaración Jurada para el embarque)の記入が求められます。

>>Cruz del Sur乗車にあたっての誓約書はこちら

誓約書画面

ウェブサイトの下から「14歳以下」「Covid-19(一般)」「65歳以上」の年齢別に誓約書を入力するようになっているので、忘れないように。

ワクチンパスポートは常に携帯して

旅先でレストランやスーパーに入店する際には、ワクチン2回接種完了証明書の提示を求められることがあります。18歳以上の居住者は3回接種を義務付けられているため、係員が2回しか接種していない非居住者(旅行者)の入店を断ろうとする可能性もあります。

常にパスポートを携帯して、ご自身が海外からの旅行者(非居住者)であることを説明してください。とはいやはり、日本でブースター接種をしておいたほうがいいかもしれませんね。

日本人バックパッカーに大人気のペンション『お宿桜子』

リマ市北部、サン・フアン・デ・ルリガンチョ区にある日本人宿『お宿桜子』。リマ市を南北に縦断する高架式鉄道メトロのCaja de agua(カハ・デ・アグア)駅からも近く、ユネスコの世界遺産リマセントロ(旧市街)へのアクセスもいいことから、これまで多くの日本人旅行者が宿泊した人気のお宿です。

「昨年末ごろから、日本の旅人が少しずつ戻ってきている」という噂を耳にし、さっそくペンションのオーナー、ナツキさんに最新情報をうかがいました。

お宿桜子

カハ・デ・アグア駅から徒歩12分にあるペンション『お宿桜子』。ペンションはナツキさんの家族が経営するスイミングスクールやサウナ「TOMODACHI」、レストランと同じ敷地内にあります。

ナツキさん

オーナーのナツキさんと愛犬"桜子"ちゃん。宿泊者には "リマで一番頼りになるお母さんのような存在" として慕われています。

ナツキさんのコメント

『2020年3月16日にロックダウンが始まり、当時残っていた最後のお客様が9月に日本へ帰国されて以来、日本からの旅行者さんは完全に途絶えてしまいました。でも2021年8月から、月に2人ほどですが、旅人さんが戻ってきているんですよ。お問合せも徐々に増えており、「コロナで不安もあるけれど、今しかない!」と勇気を振り絞って南米へいらっしゃるその姿に感動しています。

転職を機にという方や、卒業旅行は絶対南米って決めていたという方、留学先のバケーションタイムに合わせてなど来られる理由はさまざまで、中にはシャーマン修行のためアマゾンへ行くというツワモノもいらっしゃいましたよ。賛否両論はあるのでしょうが、それでも皆さんにとってはその時が絶対外せないタイミングだったんだと思います。

「コロナで人生が大きく変わってしまった」と涙ながらに仰る方もいましたが、いろいろな話をしていく中でだんだんと落ち着きを取り戻され、最後には「南米旅の始まりがお宿桜子さんでよかったです」とおっしゃって頂きました。その言葉に、改めてお宿を続けていてよかったと実感しています。今年こそはたくさんの旅人さんと出会えるだろうと、今からわくわくしています』

宿泊者の皆さん

宿泊者の皆さんと一緒にバーベキュー!お宿桜子では定期的にイベントを開催、旅行者さん同士もすぐ打ち解けあえる和気あいあいとした雰囲気が人気です。

HANAE

「HANAE(はなれ)」と呼ばれる一軒家シェアハウス型ドミトリーのリビング。使い勝手の良いキッチンには、冷蔵庫や電子レンジ、調理器具など必要なものがすべてそろっています。プライベート重視派には個室がおススメ。詳しくは「お宿桜子」へ直接お問合せください。

ペルー政府は4月8日に国内観光セクターに対する緊急事態を宣言、新型コロナウイルス感染症による観光活動への深刻な影響を軽減するため、本格的なてこ入れを始めることになりました。なのでこれからお得なツアーやパッケージが出てくるかもしれませんね。今年こそ、1人でも多くの方にペルーの魅力に触れていただきたいと思います。

お宿桜子

  • 住所:Av. Proceres de la Independencia N-750 SJL. Lima
  • 携帯電話:+51-941486201(日本語)
  • 公式サイト:お宿桜子

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原田慶子

ペルー・リマ在住ライター。ペルーの観光情報からエコやグルメの話題などを幅広く執筆。ペルーに関する情報誌等の取材協力。

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