伊豆の温泉どこにする?~各温泉地の特徴やおすすめの選び方など~

伊東温泉

静岡県の伊豆半島は、島のあちこちに源泉が湧く、温泉の宝庫! 古くから湯治場として親しまれてきたノスタルジックな温泉地から、オーシャンビューの絶景温泉まで、さまざまな楽しみが待っています。

そこで今回は、伊豆半島の各温泉地について、泉質や効能、観光情報などをまとめました。伊豆旅行を検討している人は、ぜひチェックして目的地を決めてくださいね。

目次

<1. 伊豆半島には温泉地が多数!>

<2. 伊豆半島へのアクセス方法>

<3. 東伊豆エリアの温泉>

<4. 中伊豆エリアの温泉>

<5. 南伊豆エリアの温泉>

<6. 西伊豆エリアの温泉>

<7. たくさんあって迷ってしまう!? 伊豆エリアの温泉の選び方>

1. 伊豆半島には温泉地が多数!

伊豆半島は、全国有数の温泉どころ。静岡県の東側に位置しており、島の大部分が山間部になっているため、山と海の自然であふれています。

山あいの秘湯から、里山風景が広がるレトロな湯治場、「これぞ、絶景!」と言いたくなる波打ち際の露天風呂まで。伊豆の温泉は、個性あふれる名湯ぞろいです。

さて、今回はそんな伊豆半島を大きく4つに分けて紹介します。人気再燃の熱海温泉を含む「東伊豆エリア」、伊豆最古の温泉地・修善寺温泉を含む「中伊豆エリア」、湯力と自然の癒し効果を兼ね備えた「南伊豆エリア」、温泉に浸かりながら海に沈む夕日を眺められる「西伊豆エリア」。誰とどんなときに行くのか、シチュエーションによって湯めぐりを楽しみましょう。

2. 伊豆半島へのアクセス方法

東京から伊豆方面へ行く場合は、伊豆の玄関口となる「熱海」or「三島」を目指しましょう。行き先が「東伊豆エリア」や「南伊豆エリア」なら、東京から新幹線かJRで「熱海駅」を経由、「中伊豆エリア」や「西伊豆エリア」へ行くなら「三島駅」を経由します。東京駅から電車でアクセスする時は、特急「踊り子」を使うと、「伊豆急下田駅」や「修善寺駅」までは1本で行けます。

また、車でアクセスする場合は、東名高速道路・新東名高速道路から、沼津と下田を南北に結ぶ伊豆縦貫自動車道を通って、伊豆半島へ向かいましょう。伊豆縦貫自動車道は、2022年3月現在、伊豆市まで開通していますが、2023年にはさらに伸延され、河津下田道路が開通予定。伊豆でいろいろ立ち寄るのに、グーンと便利になります。

3. 東伊豆エリアの温泉

伊豆半島の温泉といえば、熱海温泉を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。ここでは、熱海温泉をはじめ、東伊豆エリアの代表的な温泉地を紹介します。

3.1 熱海温泉

熱海温泉
<出典元:写真AC

伊豆の中でも、全国的な知名度を誇る人気の温泉地といえば、「熱海温泉(あたみおんせん)」でしょう。源泉の数はゆうに500を超えており、毎分約16600リットルという圧倒的な湯量を誇ります。

熱海温泉の歴史は非常に古く、今から約1260年も前にさかのぼります。当時、「海中に湧く熱湯で魚が死んでしまう」という現象が発生。甚大な被害を受けて落胆する漁師たちを救うため、僧侶の万巻(まんがん)が祈願して、温泉の泉脈を海中から山に移したことが開湯の起源だと伝えられています。さらに、この温泉の守護神として「湯前神社(ゆぜんじんじゃ)」が建てられました。

そして熱海温泉は、かの徳川家康公が愛した温泉としても有名。 二人の息子を連れて湯治に訪れていた記録が今もなお残っており、その後、江戸城まで熱海のお湯を運ばせていたというエピソードは、熱海で広く知られています。ここは、まさに武将お墨付きの名湯!「熱海といえば温泉」というイメージを定着させたのは家康公だった、といえるのではないでしょうか。

熱海温泉の泉質

泉質多彩な熱海温泉ですが、ほとんどが弱アルカリ性(pH7.5以上~8.5未満)の塩化物泉。さらに、美肌に良いとされる「メタケイ酸」の含有量が多く、お湯の質感がとてもなめらかで肌をしっとりさせる効果が期待できます。

熱海温泉のおすすめシーズン

どのシーズンでも温泉の効能は変わりませんが、おすすめは、早咲きの梅が美しい1月~3月と、季節ごとに開催される熱海海上花火大会の時期。観光を楽しんだら、熱海温泉で疲れを癒して帰りましょう。

3.2 伊東温泉

伊東温泉
<出典元:写真AC

伊東市の「伊東温泉(いとうおんせん)」は、別府温泉、湯布院温泉と並ぶ「日本三大温泉」の一つ。1分間あたりの湧出量は約32,000リットルで、源泉数は約750本もあり、伊豆半島では最も多いとされており、全国的に見てもトップ3に入るといわれています。

伊東温泉の歴史については諸説あり、「平安時代」に開湯した説もあれば、「もっと前だ」という説も。少なくとも、江戸時代にはすでに湯治場として愛されていたことが分かっています。かの徳川家光公にお湯を献上した記録もあり 、非常に由緒ある温泉であることに違いありません。

伊東温泉の泉質

泉質は、塩分を含んだ単純温泉が中心。低刺激で身体に優しいお湯なので、高齢の方やお子様でも安心して入浴できます。無色無臭、かつ保温効果が高いとされており、湯冷めしにくい点も好まれるポイントでしょう。他にも、外傷、打撲、ヤケド、慢性関節リュウマチ、手足の冷えの改善などに効果が期待でき、脳卒中の回復期や病後の回復期にも適していると言われます。

伊東温泉に出かけるなら春から初夏がおすすめ

訪れるシーズンとしては、「見たいお花に合わせる」のがおすすめ。1~3月は梅、3~4月は桜、4月下旬~5月はつつじと、伊豆は季節によってさまざまなお花を楽しむことができます。開花シーズンに合わせて出かけてみると良いでしょう。

そして、伊東といえば、2月~3月の「まがり雛祭り」も有名 です。118段もあるという佛現寺の雛かざりは圧巻! 「まがり」には、もともと「魔を狩る」という意味がありました。 お祭り、そして温泉のW効果で厄を落とし、運気もリフレッシュできる運気UP旅になるでしょう。

3.3 熱川温泉

熱川温泉
<出典元:写真AC

「なんて不思議な湯なのだ、この熱い川は......」

江戸城を築城したことで知られている太田道灌(おおたどうかん)が思わずこんな言葉をもらしてしまったことでも知られている、東伊豆町の「熱川温泉(あたがわおんせん)」。太田道灌はそのお湯で傷を癒したとも伝えられており、そのエピソードから「太田道灌ゆかりの温泉地」としても親しまれています。

「熱川温泉」最大の特徴は、湧出温度が100度だということ。日本で一番温度が高い温泉は、長崎県の「小浜温泉(おばまおんせん)」で「105度」 だとされていますが、熱川温泉も引けを取らない温度ですよね。また、「熱川温泉」には源泉をくみ上げる「櫓(やぐら)」が13か所もあります。熱川が「温泉で栄えた伊豆の町」といわれるのも納得です。

熱川温泉の泉質

「熱川温泉」の泉質は、塩化物泉。保温効果が高いとされており、湯あがりは体の芯からぽかぽかです。さらに、この湯には、美肌をサポートするのに欠かせない「メタケイ酸」が多く含まれています。「メタケイ酸」は「天然の保湿成分」といわれるほどで、お肌のみならず髪の毛や爪もつやつやにしてくれます。

熱川温泉のおすすめ観光スポット

家族連れなら、有名な「熱川バナナワニ園」に立ち寄るコースも良いですね。園内には、世界のワニが16種類も! さらに日本では熱川でしか見られないアマゾンマナティーなど、希少な動物たちが歓迎してくれます。

4. 中伊豆エリアの温泉

中伊豆エリアでは、伊豆最古の温泉だとされる修善寺温泉と古い歴史を持つ伊豆長岡温泉を紹介します。

4.1 修善寺温泉

修善寺温泉
<出典元:写真AC

「伊豆の温泉と言ったら、やっぱりここ!」という人も多く、根強い人気の伊豆市修善寺にある「修善寺温泉(しゅぜんじおんせん)」。そう言われる由縁は、伊豆最古の温泉だから。

開湯したのは、今から遡ること1000年以上も昔。西暦807年、弘法大使(こうぼうたいし)が、桂川で病気に苦しむ父親の体を洗っていた少年を見て心を動かされ、持っていた仏具岩「独鈷(とっこ)」を砕いてお湯を湧出させたのが始まりだと言われています。

修善寺温泉のシンボル「独鈷(とっこ)の湯」こそが、この伝説のルーツ。今は見学のみで入浴はできませんが、隣接の足湯「河原湯」なら、独鈷の湯を引く伊豆最古の名湯を楽しめます。

修善寺温泉の泉質

泉質は、弱アルカリ性~アルカリ性の単純温泉。とろっとしたアルカリ性の湯は、クレンジング効果が高いとされており、お肌をすべすべにしてくれます。他にも、神経痛や筋肉痛、関節痛、五十肩などの各種痛み、関節のこわばり、冷え性、疲労回復などに効果が期待できるといわれています。

修善寺温泉の見どころは紅葉の群生林

修善寺温泉に出かけるのであれば、季節は秋が良いでしょう。伊豆で最も美しいといっても過言ではない紅葉の群生林があり、美しく色づいた紅葉を眺めながら入浴や散策を楽しめます。11月中旬~12月上旬の見頃には「もみじ祭り」も開催されますので、ぜひ紅葉シーズンに合わせてお出かけくださいね。

4.2 伊豆長岡温泉

伊豆長岡温泉
<出典元:写真AC

伊豆の国市にある「伊豆長岡温泉(いずながおかおんせん)」は、美肌に良いとされる温泉をお探しの人におすすめの温泉です。

30本以上ある源泉からは、60~70度の温泉が沸き出ており 、幻想的な湯煙の風景を楽しめるのも魅力。伊豆の中でも、屈指の湯量を誇ります。

ちなみに、伊豆長岡温泉は、古奈(こな)地区と長岡(ながおか)地区の温泉の総称。特に「古奈温泉」の開湯は古く、鎌倉幕府を開いた源頼朝公も入浴した記録が残されています。さすがは、「伊豆三古湯(いずさんことう)」に数えられているだけのことはありますね。

伊豆長岡温泉の泉質

泉質は、弱アルカリ性単純泉。「日本3美人の湯」といわれる、川中温泉(群馬県)、龍神温泉(和歌山県)、湯川温泉(島根県)のお湯と同じように、ナトリウム、カルシウムイオンを豊富に含んでいます。 無色透明、それでいて化粧水のように肌にしっとりやさしくなじむ柔らかさが特徴的です。

他にも、神経痛、筋肉痛、関節痛など各種痛みの改善効果も期待できます。 つまり、「毎日忙しくて、お肌はカサカサ、あちこち凝りまくってバキバキ......」という現代女性にとっては"駆け込み湯"のような温泉だといえるでしょう。

伊豆長岡温泉に出かけるなら冬から春がおすすめ

お出かけシーズンとしては、春がおすすめ。4月中旬~GWにかけて、「伊豆の国パノラマパーク」では35000本ものつつじの花を楽しむことができる「つつじ祭り」が開催されます。また、1~3月のいちご狩りのシーズンもおすすめ。そして、「伊豆長岡いちご狩りセンター」では、甘酸っぱいいちごの香りに包まれて、幸せな気分を味わえますよ。

5. 南伊豆エリアの温泉

南伊豆エリアでは、花見や絶景を楽しめる2つの温泉地を紹介します。

5.1 下田温泉

下田温泉
<出典元:写真AC

伊豆半島の南・下田市にある「下田温泉(しもだおんせん)」は、「蓮台寺温泉(れんだいじおんせん)」「河内温泉(かわちおんせん)」「白浜温泉(しらはまおんせん)」「観音温泉(かんのんおんせん)」の4つのエリアで構成された総称。

今のような温泉地になったのは、昭和に入ってからのこと。明治の初頭から下田周辺の数か所で温泉が出ていましたが、当時の源泉温度は27~28度ほど。そこから、「下田に熱い温泉が欲しい」という思いで地元の有力者たちが発奮。河内に温泉井戸を掘って下田に引湯する計画を立て、昭和10年に晴れて下田まで温泉を引っ張ってくることに成功したのです。(その当時の温度は43度、湯量は300リットル/分)

4つあるエリアのうち、下田温泉のメインとなっているのは「蓮台寺温泉」。湯量が多いため、源泉かけ流しでお湯を堪能できる旅館が多いのも、温泉好きには嬉しいポイント。

下田温泉の泉質

泉質は、万人受けする肌に優しい単純温泉(低張性、弱アルカリ性、高温泉)。強いクセがない温泉で、神経痛や筋肉痛、関節痛、関節のこわばり、打ち身、くじきなどの各種「痛み」の改善に効果が期待できます。高温で身体を芯から温めてくれますので、冷え性の人にもおすすめですよ。

下田温泉に行くなら枝垂れ桜のシーズンがおすすめ

観光シーズンとしては、3月下旬~4月下旬が人気。下田市指定天然記念物である「報本寺(ほうほんじ)の枝垂れ桜」が美しい時期であり、 その優雅なたたずまいは思わず見とれてしまうほど。枝垂れ桜の樹齢は、推定200年。悠久の命の輝きに想いを馳せる、特別な時間となるでしょう。

5.2 下賀茂温泉

伊豆の温泉といえば、オーシャンビューの温泉を想像する人が多いのではないでしょうか。「下賀茂温泉(しもがもおんせん)」は、下田市をさらに南下した南伊豆町下賀茂の内陸部にあるので、残念ながら海は見えません。しかし海は見えなくとも、青野川の清流と伊豆ならではの緑豊かな山々に囲まれた場所にあり、ふるさとの光景を想い出させてくれるような里山の風景に癒やされます。

ちなみに、下賀茂温泉がある南伊豆町は、日本で初めて温泉の熱を利用してメロンを栽培した「温泉メロン栽培発祥の地」としても有名。メロンスイーツを堪能できるお店もたくさんありますので、温泉好きのみならずスイーツ好きも要チェックです。

下賀茂温泉の泉質

泉質は「塩化物泉」で、塩と名がつくように、なめると塩味がする塩分を含んだ温泉です。湯上がり後は塩分のベールが肌を覆うため、保温効果は抜群。きりきず、筋肉や関節の慢性的な痛みやこわばり、抹消循環障害、冷え性、皮膚乾燥症などを軽減すると言われています。

下賀茂温泉に行くなら春がおすすめ

下賀茂温泉を通る、青野川沿いに咲く河津桜と菜の花のコラボレーションは、SNSの「映えスポット」としても人気。空の青、菜の花の黄色、桜のピンク・・・と、まるで絵本の中の世界のようなメルヘンでカラフルな景色に出会うことができるでしょう。「お花の写真を撮るのが好き」という人にとっては、春のお出かけスポットとして最適な伊豆の温泉地といえます。

6. 西伊豆エリアの温泉

西伊豆エリアでは、オーシャンビューが楽しめる魅力的な温泉地を2つ紹介します。

6.1 堂ヶ島温泉

堂ヶ島温泉
<出典元:写真AC

西伊豆町の「堂ヶ島温泉(どうがしまおんせん)」は、名画にも例えられるような、美しい夕景で有名な伊豆の温泉地です。大きな岩と夕日がセットになった美しい夕景写真を、みなさんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。堂ヶ島温泉は伊豆半島の西海岸に位置するため、水平線に消えていく夕日の様子をさえぎるものなく眺めることができます。

堂ヶ島温泉の泉質

泉質は、硫酸塩泉。お肌の若返り効果や潤い効果が期待できる、女性に嬉しい美人の湯です。他にも、きりきず、筋肉や関節の慢性的な痛みやこわばり、末梢循環障害(血行不良によって生じるつま先の冷えやしびれなど) 、胃腸機能の低下、軽度の高血圧、痔の痛みなどの改善が期待できるといわれています。

堂ヶ島温泉に行くなら秋から冬がおすすめ

特に、秋から冬にかけての期間は、堂ヶ島の夕映えがいっそう美しく見えるとき。温泉に浸かりながら、海に沈む夕日をゆっくり眺めて日頃の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。そして、毎年9月には、夕日を見ながら音楽を楽しめる野外コンサートが開催されます。大物アーティストの歌や演奏を生で楽しめるチャンス! 美しい夕景と心に響く演奏に包まれて、非日常をたっぷり味わってくださいね。

6.2 土肥温泉

土肥温泉
<出典元:写真AC

伊豆半島の西側・伊豆市土肥の「土肥温泉(といおんせん)」は、西伊豆で最も古いとされる温泉地。今から約400年前の江戸時代に金山として栄えていた歴史があり、「肥えた土地」という意味から、この名がつけられました。

もともとは、金山の採掘中に温泉が湧出したのが土肥温泉の始まり。江戸時代に「安楽寺」の隣仙和尚がこのお湯に浸かったところ、「病気が治った」という伝説もあり、今でも湯治をする人が後を絶ちません。

エピソードの起源となった温泉は「まぶ湯」と呼ばれ、今も安楽寺に残されています。入浴はできませんが、湯かけ地蔵にお湯をかけると、無病息災のご利益を得ることができるのだとか。パワースポットが好きな人は、こちらにも足を運んでみてくださいね。

土肥温泉の泉質

病気も治ってしまうという伝説の湯。どのような泉質なのか、気になりますよね。土肥温泉には6本の源泉があり、混合湯として使われています。メインの泉質は、カルシム・ナトリウム硫酸塩、塩化物温泉。色は無色透明で、すべすべ感が強い、天然の化粧水のような潤いを与えてくれるとされる美人の湯。他にも、神経痛や筋肉痛などの各種痛みの症状やリウマチの症状の改善効果が期待できます。

土肥温泉に行くなら海水浴も合わせて楽しんで

土肥温泉は、山と海、両方の自然を楽しめるため、春夏秋冬それぞれ違った表情を楽しめるのも人気の秘密。周辺には「土肥海水浴場」と「小土肥(おどい)海水浴場」という2つの海水浴場もあり、特に夏場は多くの家族連れでにぎわいます。

7. たくさんあって迷ってしまう!? 伊豆エリアの温泉の選び方

伊豆は魅力的な多数あって、なかなか決めきれないという人も多いのではないでしょうか? ここでは、シチュエーション別におすすめの温泉地を紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

7.1 観光も楽しみたい人におすすめの温泉地

伊豆の温泉はどこも本当に魅力的。しかし、観光メインで行くなら、おすすめは中伊豆エリアの「伊豆長岡温泉」と、東伊豆エリアの「伊東温泉」です。

伊豆長岡温泉は、なんといっても世界文化遺産に登録された「韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)」が観光の目玉でしょう。反射炉とは、金属を溶かして大砲などを作るために大掛かりな溶解炉のこと。韮山反射炉では、大きなスクリーンを使って解説するコーナーがあるなど、その歴史をしっかりと知ることができるおすすめ観光スポットです。

また、伊豆長岡温泉にお出かけの際は、ぜひ伊豆の温泉まんじゅうの発祥の店「黒柳(くろやなぎ)」の温泉まんじゅうをご賞味ください。出来立てでもテイクアウトでも美味しい元祖の味を、ぜひ堪能してみてくださいね。

一方、伊東温泉は豊かな自然と昭和レトロな街並みが魅力の温泉地。伊東駅から続く、昭和レトロな「湯の花通り商店街」では、ご当地グルメや「お湯かけ七福神巡り」を楽しめます。そのまま20分ほど歩けば、海水浴もできる「オレンジビーチ」に到着。温泉、グルメ、パワースポット、ビーチ。四拍子揃う、おすすめの温泉地です。

韮山反射炉
韮山反射炉<出典元:写真AC

7.2 温泉でゆっくり癒されたい人におすすめの温泉地

伊豆の温泉へ行くなら、やっぱり「お湯」を重視して選びたいですよね。そんな人におすすめなのが、南伊豆エリアにある「下田温泉」のひとつ、「観音温泉(かんのんおんせん)」です。

ここは、「飲める温泉」として全国にその名を知られている、下田温泉屈指の名湯。下田市の山中にあり、南伊豆の山々を眺めながらのひとときは、まさに温泉でゆったり癒やされたい人にぴったり。

泉質は、ph値の高い強アルカリ性単純温泉。入浴すると、とろとろと肌を包み込むビロードのようなお湯で、心の曇りも取り除いてくれるような心地よさです。

そんな観音温泉を日帰りで楽しむなら、下田市横川にある「観音プリンシプル」へ。館内には総檜づくりの内風呂と開放的な大小2つの露天風呂があり、湯上がりはウッドデッキでひとやすみできます。湯船に注がれる湯は、加水なし、加温なし、循環ろ過なしの本物のかけ流し! 温泉好きも魅了する贅沢な名湯を、心ゆくまで楽しんでくださいね。

7.3 一人旅におすすめの温泉地

ひとりで伊豆の温泉へ行くなら、にぎやかな場所より、ノスタルジックな雰囲気の静かな温泉地がおすすめ。

数ある伊豆の温泉の中で、一人旅向きなのが、伊豆最古の歴史を持つ「修善寺温泉」。桂川を中心に広がる温泉街は、歩いて散策するのにちょうど良い広さ。温泉街ののんびりした風情があり、一人でもほっとして温かい気持ちでくつろげます。

修善寺温泉の元湯「独鈷(とっこ)の湯」は、残念ながら入浴はできませんが、隣接した場所で足湯を楽しむことができます。春は梅、夏は青紅葉、秋は紅葉・・・と季節によって表情を変える景色を、足湯で癒されながらのんびり眺めるのもステキな時間の過ごし方ですよ。

また、「修善寺」の名前の元になった「修禅寺」を訪ねるのもおすすめ。温泉街の中心にあり、その手水舎には、源泉かけ流しの温泉が引かれています。町をぶらりと散策したら、「筥湯(はこゆ)」へ。こちらは、かつて鎌倉幕府の二代将軍・源頼家も好んで入浴していたヒノキ造りの浴槽を再現した外湯です。造りはいたってシンプルですが、ヒノキの香りが際立ち、のんびりゆったりリラックスできるでしょう。

修善寺温泉 足湯
修善寺温泉 足湯<出典元:写真AC

7.4 カップルにおすすめの温泉地

伊豆エリアは、カップルのデートスポットとしても根強い人気を誇ります。大切な人と温泉デートをするなら、西伊豆エリアの「堂ヶ島温泉(どうがしまおんせん)」はいかがでしょうか。

おすすめしたい理由は、海とともに美しい夕日を望むロケーション! 「日本の夕日百選」にも選ばれた美しいサンセットは、愛をささやき合うのにぴったり。さらに、ここには愛を深め合うには絶好の観光アクティビティである「洞窟巡り」もあります。「洞窟巡り遊覧船」という船が出ており、約20分かけて「天窓洞(てんそうどう)」という洞窟のクルーズを楽しむことができますよ。

洞窟巡りの後は、美味しいランチでさらに幸福度UP。クルーズ船の乗り場前にある「漁師カフェ 堂ヶ島食堂」なら、絶景を眺めながら地元の新鮮な魚介類を楽しめます。

カップルで泊まるなら、宿は「海辺のかくれ湯 清流」がおすすめ。波打ち際にある露天風呂は、夕日の光と波の音、潮風に包まれてうっとりしてしまうロケーション。大パノラマで海を眺めながらの入浴は、きっと忘れられない時間になるはずです。

堂ヶ島 洞窟
堂ヶ島 洞窟めぐり<出典元:写真AC

7.5 家族旅行におすすめの温泉地

子ども連れの家族旅行で伊豆の温泉に行くなら、観光スポットの充実度を重視してはいかがでしょうか。

東伊豆エリアの「熱川温泉」は、特にファミリーにおすすめの温泉地。人気観光スポット「熱川バナナワニ園」には、日本国内でここでしかお目にかかれない動物が数多くいます。

また、園内には、温泉の熱を利用して栽培されているバナナがなんと20種類もあります!種類によってどんな風に違うのか、お子さんの夏休みの研究テーマにもできそうですね。収穫されたバナナは付属のフルーツパーラーでスイーツとして食べられます。

遊んで食べたら、最後はお風呂! 温泉旅館「粋光(すいこう)」なら、宿泊はもちろん日帰り入浴もOK。高台から海を見下ろすようなロケ―ションになっていて、浴場に足を踏み入れた瞬間、言葉を失うような絶景が広がります。さらに、自家源泉かけ流しというのも魅力的。泉質は塩化物泉で、神経痛やリウマチ、切り傷などに効果があります。

日帰り入浴なら、波打ち際の露天風呂「黒根岩風呂」もおすすめ。迫りくる波の迫力は、伊豆随一! 小さなお子さんは怖がるかもしれませんが、小学生くらいなら大興奮でしょう。きっとインパクトの強い伊豆旅行になるはずです。

熱川バナナワニ園
熱川バナナワニ園<出典元:写真AC

泊まりでも日帰りでも、温泉三昧の伊豆なら、最高のリフレッシュタイムを過ごせます。伊豆エリアの温泉旅行をする際には、ぜひ上記を参考にしてくださいね!

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