伊豆の美術館を総まとめ! 伊豆観光のコースに取り入れよう

伊豆 美術館

温泉街や自然豊かな観光地として有名な伊豆。しかし伊豆はそれだけにとどまらず、実は美術館や博物館が豊富で、芸術を楽しむ旅にもぴったりなエリアであることをご存知でしょうか?

今回は、その中でも特におすすめしたい伊豆半島エリアの美術館を紹介します。伊豆のアートな観光地としての新たな魅力を、詳しくチェックしていきましょう!

目次

<1. 伊豆の美術館事情は?>

<2. 熱海の美術館>

<3. 伊東の美術館>

<4. その他の伊豆半島にある美術館>

1. 伊豆の美術館事情は?

伊豆半島には、小規模なものを含めて美術館や博物館が各所にあります。特に多くのアートスポットが集まっているエリアは熱海市、伊東市です。どちらも温泉、海辺や伊豆高原などの自然あふれるスポットが有名な人気観光地ですが、個性豊かな美術館も勢ぞろいしています。観光の合間に立ち寄ってみることはもちろん、アートをとことん楽しむ美術館巡りの旅を楽しむのにもおすすめです。

その他、熱海市・伊東市周辺の三島市、下田市などの各エリアにも美術館が点在しています。伊豆観光に訪れた際は、周辺に気になる美術館がないかをチェックしてみましょう。

2. 熱海の美術館

熱海駅
<出典元:写真AC

まずは、熱海市にある美術館から紹介していきます。日本文化に触れられるものから、体験型の美術館まで、個性の光る美術館が豊富です。

2.1 MOA美術館

1982年開館の「MOA美術館」は、2017年に改修工事を終えてリニューアルされました。入口から本館までは「アートストリート」と呼ばれる長いエスカレーターが続き、幻想的な雰囲気や、壁や床に大理石が使われた円形ホールを楽しむことができます。高台に位置する本館も、展示スペースはもちろん、開放的な空間のメインロビー、季節の草花に囲まれて和の雰囲気がたっぷりの庭園「茶の庭」、能楽堂など、建築にも見どころが豊富です。

コレクションは日本美術を中心としており、伝統工芸や芸能など日本文化を積極的に発信しています。「茶の庭」には和食が楽しめる茶屋や蕎麦屋などもあり、日本の伝統的な文化や和をさまざまな角度からたっぷりと満喫できる美術館です。

  • 住所:静岡県熱海市桃山町26-2
  • 休館日:木曜日 (祝休日の場合は開館)、展示替え日
  • 公式サイト:MOA美術館

2.2 熱海トリックアート迷宮館

人間の目の錯覚を利用した、立体感のある不思議な絵が集まった「熱海トリックアート迷宮館」。絵を眺めるだけでなく、自分が絵の中に入ったような写真が撮影できたり、触って楽しんだりできる体験型の美術館で、友人や恋人、家族とワイワイ楽しむのにぴったりのスポットです。

熱海城の敷地内にある「熱海トリックアート迷宮館」周辺は、多くの見どころが集まっています。熱海城には、迷宮館も共通で入場できるお得なチケットを利用して入るのがおすすめです。熱海城は展示や天守閣からの景色が楽しめるだけでなく、猿まわしなどのイベントやゲームコーナーも豊富です。また、付近には八幡山山頂まで向かうアタミロープウェイもありますよ。

2.3 熱海山口美術館

「熱海山口美術館」は、2020年12月に開館されました。約2,000点の豊富なコレクションが、テーマ別に13の部屋に分かれて展示されています。その種類は、西洋画、日本画、陶芸、現代アートなどさまざま。特に国指定重要文化財である、鎌倉時代の「千手観音立像」は圧巻です。また、美術品を観るだけではなく、実際に触ってみたり、小皿への絵付けができたりと、体験プログラムにも力を入れています。特に、人間国宝の茶器で抹茶が楽しめる体験は、ほっと一息つきながら、その手触りや口触りを感じることができます。

美術館のすぐ近くには、海沿いの景色を堪能できる渚デッキがあります。熱海の海辺の散策を楽しみながら「熱海山口美術館」に足を運んでみるのも良いでしょう。

2.4 澤田政廣(さわだせいこう)記念美術館

熱海町出身の文化勲章受章彫刻家・澤田政廣の作品がコレクションされた「澤田政廣記念美術館」では、繊細な彫刻作品を鑑賞することができます。力強い木彫作品はもちろん、ステンドグラス、陶芸、版画などその作品ジャンルは幅広く、見どころが豊富です。また、美術館のすぐ隣には、季節ごとに美しい自然が楽しめる熱海梅園があります。

バス停「澤田記念美術館」があるため、熱海駅や来宮駅から伊豆箱根バスに乗るとスムーズに訪問できます。電車の場合、来宮駅からは徒歩15分ほどの距離です。熱海の有名な観光スポットである、来宮神社などを訪れる際には「澤田政廣記念美術館」にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

  • 住所:静岡県熱海市梅園町9-46
  • 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館)、展示替え日
  • 関連サイト澤田政廣記念美術館 施設案内(熱海市公式ウェブサイト)

2.5 戸田幸四郎絵本美術館

戸田幸四郎は、デザイナーから絵本作家へと転身した経歴を持ち、それまでなかったような新しい知育絵本を生み出した人物として知られています。代表作の『あいうえお絵本』は100万部を超える大ヒットとなり、グッドデザイン賞も受賞しました。上多賀にある「戸田幸四郎絵本美術館」は、そんな彼の絵本原画を鑑賞しながら、デザインの世界にも触れられる美術館です。

建築デザインから館内の内装、展示、ガーデンやカフェにいたるまで、戸田幸四郎本人がデザインした空間となっており、建物全体からその世界観を感じられます。晴れた日には、庭の芝生で貸し出し絵本を読むこともできるとか。隠れ家的アートスポットとして、のんびり楽しむのにぴったりです。

  • 住所:静岡県熱海市上多賀1055-30自然郷
  • 休館日:毎週火曜日・水曜日・木曜日(祝日の場合は開館)
  • 公式サイト:戸田幸四郎絵本美術館

3. 伊東の美術館

伊東駅
<出典元:写真AC

次は、伊豆高原など自然あふれるスポットが豊富な伊東市にある美術館を紹介します。豊かな自然と共に楽しめるものや、他ではなかなか見られないユニークな美術館が豊富です。

3.1 池田20世紀美術館

「池田20世紀美術館」は、日本初の本格的な現代美術館と言われています。迫力のあるステンレススチール張りの展示館外壁も国内初。そんな日本の現代美術館の先駆けとも言える建築や空間も含めて楽しめる美術館です。

コレクションも20世紀に制作された「人間」がテーマの芸術作品が数多くそろっています。その作品は、ピカソ、ルノワール、アンディ・ウォーホル、ダリなど、アートに興味がない人でも一度は聞いたことがあるはずの海外の巨匠ばかり。そのため、誰でも気軽に楽しめるところも魅力です。ミュージアムショップでは、同館に所蔵されている作品が施されたカレンダーも販売されています。

  • 住所: 静岡県伊東市十足614
  • 休館日:毎週水曜日(祝日の場合は開館、7月・8月・年末年始は無休)
  • 公式サイト:池田20世紀美術館

3.2 川奈ステンドグラス美術館

川奈ステンドグラス美術館
<出典元:写真AC

本格的なステンドグラス作品が楽しめる「川奈ステンドグラス美術館」もおすすめです。英国教会で数多くのステンドグラスを手がけてきたチャールズ・ケンプの作品を中心に、実際に英国の教会、聖堂、貴族の部屋に飾られていたものが展示されています。アンティークなオルゴールやパイプオルガンの音が響く幻想的な空間で、フォトウェディングや結婚式、振袖撮影などに利用されることもある、美しい美術館です。

また、八幡野にある「伊豆テディベア・ミュージアム」とのお得な共通チケットも販売されています。幻想的なステンドグラスと共に、かわいらしいテディベアにも癒されてみてはいかがでしょうか。

3.3 象牙と石の彫刻美術館 ~ジュエルピア~

「象牙と石の彫刻美術館 ~ジュエルピア~」は、象の牙である象牙の彫刻作品や、世界最大の宝石屏風、翡翠(ひすい)彫刻などの東洋美術工芸品が展示されている美術館です。中国で古来より貴重なものとして扱われてきた象牙に繊細な彫りを加えた作品はどれも美しく、迫力があります。展示作品の中には、長寿や福寿などを表現している縁起物や、75メートルにもおよぶ天然石象嵌(ぞうがん)屏風など、ユニークなものが多いです。

館内では展示品の鑑賞だけでなく、天然石ブレスレットやインテリアとして使えるサンキャッチャーの制作体験もできます。オリジナルの作品を制作すれば、旅の記念にもなることでしょう。

3.4 芸術の森伊豆ろう人形美術館

ろうを素材にして作られる、ろう人形が数多く展示されている「芸術の森 伊豆ろう人形美術館」には、誰もが知っている著名人や美術作品を再現した人形が並んでいます。これらすべてが等身大サイズのため、まるで実物がそこにいるかのように迫力満点。また、ろう人形だけでなく、童話の世界を表現した人形が展示された「童話の森 人形の世界ミュージアム」も併設されているなど、見どころが多い美術館です。

同美術館のすぐ近くには、国指定天然記念物の大室山があります。リフトに乗って山頂に上がれば、伊豆の広大で美しい景色が楽しめるスポットです。大室山の観光とセットで、美術館にも足を運んでみてはいかがでしょうか。

3.5 野坂オートマタ美術館

「オートマタ」とは、18〜19世紀のヨーロッパで生まれた、機械仕掛けの芸術品のことを言います。「野坂オートマタ美術館」は、そんなオートマタの展示に特化した美術館です。オートマタの歴史を知ることができるほか、実際の動きが見られる展示品や、アトリエを再現した部屋などもあり、見応えがあります。

同美術館の最寄駅は伊豆高原駅で、桜並木通りを通って徒歩約15〜20分の位置にあります。また、駅周辺には「伊豆オルゴール館」「りんがふらんか 城ヶ崎文化資料館」など、美術館以外の施設も豊富です。そんな見どころの多い伊豆高原エリアの観光の際には「野坂オートマタ美術館」にも立ち寄ってみましょう。

  • 住所:静岡県伊東市八幡野字株尻1283番75
  • 休館日:木曜日(祝祭日の場合は開館)※特別展開催中(桜祭りの時期/GW、旧盆/年末年始)及び8月は休館日なし
  • 公式サイト:野坂オートマタ美術館

3.6 崔如琢(さいじょたく)美術館

崔如琢は、中国で有名な水墨画家。「崔如琢美術館」は、そんな彼の作品を専門に展示する日本初の美術館です。大きく白い外観の建築は迫力があり、内装にも格調高さがあります。繊細な水墨画の数々はもちろん、伊豆の美しい景観を楽しむことができるレストランやウッドデッキもあり、ゆったりと休憩するのにもぴったりのスポットです。

同美術館は「象牙と石の彫刻美術館 ~ジュエルピア~」のすぐそばにあります。古来より伝わる中国美術に興味がある人は、セットで訪れてみてはいかがでしょうか。

  • 住所:静岡県伊東市富戸1101-10
  • 休館日:水曜日(イベント等により臨時休館になる場合がある)
  • 公式サイト:崔如琢美術館

3.7 その他の伊東の美術館

伊東市には、他にも美術館が豊富です。「池田20世紀美術館」のすぐ近くには、館主が作る陶芸や墨彩詩書を楽しむことができる「うふふ美術館」があります。また、植物や自然の姿をありのままに写実した植物画・ボタニカルアートを展示する、富戸の「花の絵美術館」は、絵画作品はもちろん、美術館の庭に咲く花々も美しいです。さらにそのすぐ近くには、創作絵本やイラストレーションで知られる村上康成の作品が楽しめる「村上康成美術館」もあります。

伊東は、こうした個性豊かな美術館が隣接しているエリアです。気軽に楽しめる規模のものも多いため、伊豆高原など他の観光スポットとあわせ、順番にまわってみるのはいかがでしょうか。

4. その他の伊豆半島にある美術館

熱海市や伊東市以外にも、伊豆半島エリアには美術館が点在しています。最後に下田市、賀茂郡、三島市にある美術館を一つずつ紹介するので、観光する際はぜひ足を運んでみてください。

4.1 上原美術館

伊豆半島の南・下田市にある「上原美術館」は、2017年に「上原近代美術館」「上原仏教美術館」が一つとなった美術館です。近代絵画、仏教美術とジャンルの異なる展示を同じ場所で楽しむことができるという珍しさがあります。具体的には、印象派絵画のほか、マティス、ピカソの作品や、平安時代、鎌倉時代の仏像などの仏教美術が展示されています。

また、美術館のすぐ近くには「幸運の達磨大使」と呼ばれる「下田達磨大師」があります。商売繁盛、学業成就、厄除開運などの願いを叶えてくれると言われるパワースポットです。「上原美術館」を訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみましょう。他にも、下田市には海沿いの景観が楽しめる場所や、豊かな自然が残ったスポットなどが豊富で、観光にもぴったりです。

  • 住所:静岡県下田市宇土金341
  • 休館日:展覧会会期中は無休、展示替え日のみ休館
  • 公式サイト:上原美術館

4.2 伊豆の長八美術館

「伊豆の長八美術館」は、伊豆生まれの入江長八の漆喰(しっくい)芸術作品が鑑賞できる美術館です。「漆喰鏝絵(こてえ)」と呼ばれる、独自ジャンルの代表作品約50点が展示されています。

美術館の建築自体もユニークで、古来からの伝統的な技術と、新しい技術が結集した建物として「建築界の芥川賞」といわれる吉田五十八賞を受賞し、高く評価されています。駿河湾沿いの西伊豆エリアを観光する際は「伊豆の長八美術館」にも立ち寄ってみてください。

4.3 佐野美術館

三島市に位置する「佐野美術館」は、創立者の佐野隆一が収集したものを基礎に、約2,500点もの日本や東洋の美術作品が収蔵されている美術館です。美術館のすぐ近くには美しい回遊式庭園が広がり、国の登録有形文化財である日本家屋「隆泉苑」があります。美術館の開館時間中は庭園を自由に散策することが可能です。

また、敷地内には庭園の景色を満喫しながら地元食材を使った料理が味わえる和食レストランや、喫茶店も併設されています。美術作品はもちろん、四季折々の自然や和の雰囲気が堪能できる空間です。

  • 住所:静岡県三島市中田町1−43
  • 休館日:木曜日(祝日の場合は開館)、年末年始、展示替期間など
  • 公式サイト:佐野美術館

人気観光地である伊豆は、美術館が各地に点在するアートなエリアでもあります。美術館は雨の日にも訪れやすく、また観光中の空き時間に立ち寄るのにもおすすめです。中にはカフェやレストランなどが併設されている美術館もあり、ちょっとした息抜きや休憩に利用するのも良いでしょう。伊豆観光に訪れた際は、個性豊かな美術館もぜひチェックしてみてください!

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