【千葉県】日本でタイを満喫。タイの人々と触れ合える成田市にあるタイ寺院

ワット・パクナム別院

タイへ観光に行く日本人は毎年約180万人。渡航ができないコロナ禍で寂しい思いをしている人もたくさんいることでしょう。そんなコロナ禍でもタイを満喫できるのは、千葉県成田市にあるお寺、ワット・パクナム。ここはバンコクにある由緒正しき王室寺院、ワット・パクナム・パーシーチャルーンの日本別院。色鮮やかなお寺とタイの神仏がお出迎え。あのタイ独特の香りの中、タイのお坊さんと信者さんの優しさと笑顔に癒されることができる希少な場所。

本場のタイ料理もご紹介します。

目次

一面の畑から現れるお城のようなタイ寺院

ワット・パクナム日本別院
<畑道に出てくる大きな道路看板を右折>

ワット・パクナムは千葉県成田市にあります。電車で行く場合は成田駅で下車し、タクシーで約30分、料金は往復で1万円程度。また成田駅からバスに乗り「吉岡新田」の停留場から徒歩で4km歩くという方法もあるのですが、トラックが頻繁に走行している歩道のない道をずっと歩くことになりますので、タクシー代や、危険な道を歩くことを考えると、車で行くのがベストでしょう。

根本運送
<根本運送(株)事務所の右手に見えてきます>

ワット・パクナム
<一面の畑から現れるタイ寺院>

お寺のあるエリアは周りにいくつかの工場はあるものの、ほぼ一面が畑。畑道をひたすら進むと、根本運送(株)の右側、ニッコーフーズ工場の奥に、タイのお寺が見えてきます。

周りに何もないのですぐに見付けられますが、タイのお寺を知らない人が見たら「お城?!」と驚くかもしれませんね。タイのお寺は日本のお寺と違ってとてもカラフルです。

色鮮やかで美しい西洋の建築様式

ワット・パクナム
<ワット・パクナム正門>

ワット・パクナム
<クリスマスツリーとかわいい小僧さん>

正門に受付はありませんので、自由に出入りができます。

この日はクリスマスの直前だったので、こんなかわいらしい小僧さんとクリスマスツリーが飾ってありました。キャラクターを飾るのが好きなのもタイのお寺の特徴。タイにはピカチュー、ドラゴンボール・・たくさんの日本のアニメの特大フィギュアを飾っているお寺もありました。お坊さんに聞いたら「子ども達にもお寺に来てほしいから」とのことでした。

ワット・パクナム
<僧侶や信者の大きな宿舎が二棟>

ワット・パクナムは1996年に土地の購入から始まり、本堂が建ったのが2005年という比較的新しいお寺です。

その敷地は2千坪あり、そこに本堂、礼拝堂、寺務所、食堂、休憩室、僧侶や信者さんの宿泊施設などがそろっています。

ワット・パクナム
<ヨーロッパの建築様式が入った美しい本堂>

このお寺の象徴はこの色鮮やかな本堂。大理石の白い壁に、高い衝突は青空に突き抜けています。窓枠は金をベースに細かい装飾が刻まれていて、豪華な三重の屋根。この華やかな造りは、ラッタナーコーシン様式と言って、正にヨーロッパの建築様式が取り入れられているのです。

日本のお寺は木色を生かした落ち着いた荘厳を味わうことができますが、タイのお寺は青空に映える、この色彩と彫刻の美しさを楽しむのがいいでしょう。

タイ式のお参りができる礼拝堂

ワット・パクナム
<落ち着いてお参りができる礼拝堂>

ワット・パクナム
<金色の仏様とリアルな高僧の座像>

こちらは礼拝堂。5人くらいが落ち着いてお参りができるちょうど良い広さ。全面が窓になっていて開放感があります。

金色の仏様の座像は日本の仏様とは違った表情をしています。タイの仏様の方が表情が豊かでにこやかです。そして手前には高僧の像が鎮座、今にもお説法をしてくれそうなくらいリアルに作られています。

ワット・パクナム
<この金箔を仏像に貼ってお祈り>

タイのお寺には日本では見かけないお祈りの仕方があります。この紙の中には金箔が入っていて、その金箔を自分のお願いしたいことに合わせて、仏像に張り付けるのです。例えば成績を向上させたいなら仏像の頭に貼る。胃腸が弱いならお腹という感じです。

タイではおなじみの神様ヤックとモック

ワット・パクナム
<たくさんの鯉が泳ぐ池>

その先には大きな池がありたくさんの鯉が泳いでいます。どこを見てもカラフルで、お寺というよりちょっとした遊園地か公園にでも来ているような楽しい気持ちになります。

この時は冬でしたが、春になればこの池の周りの生垣やアーチはきれいな草花でいっぱいになるのでしょう。

ヤック
<タイではおなじみの神様「ヤック」>

モック
<こちらの中央には猿の神様「モック」>

こん棒を持っているのは鬼の神様「ヤック」、バンコクのスワンナプーム空港では巨大なヤックがお迎えしてくれて、これを見ると「タイに着いた!」と実感する人も多いことでしょう。ヤックはインド神話に出てくるヒンドゥー教の神様です。仏教はヒンドゥー教を取り入れて大きくなったので、こうして仏教寺院にも祀られているのです。タイの神仏は表情と動きがあって楽しく拝むことができます。猿の神様「モック」もいました。

本場のタイ料理とタイの人々との触れ合い

ワット・パクナム
<寺務所の入り口>

ワット・パクナム
<寺務所の奥の仏間>

寺務所のある建物に入ると日本のお寺と同じようにパンフレットなどが並んでいました。そして手務所の奥から人の声が聞こえるので入ってみました。ドアを空けるとタイの匂い。タイの家や飲食店に入った時にモワーとするあの匂いです。甘い、辛い、酸っぱいなどの色んな味とお香が混ざったタイ独特の匂いです。ここは本当にタイそのものです。

そこには仏間と食堂があり、5人ほどの人々がお参りをしていました。

ワット・パクナム
<お寺を護る3人のお坊さん>

奥のテーブルでは3人のお坊さんが食事中でした。ご挨拶をすると「ゆっくりしてきな」という感じでにっこりと笑って下さいました。

このお寺には通常は6人のお坊さんがいるのですが、コロナにより3人のお坊さんがタイに帰り、今は3人でお寺を護っているとのことでした。

ワット・パクナム
<タイの焼きそばや野菜炒め>

テーブルにはたくさんのタイ料理。タイの焼きそば「パッタイ」に、タイの野菜炒め「パットパックルアミット」。他にもスープやたくさんのフルーツ。本場のタイ料理はとても美味しそうです。

食器もタイから持ってきたのでしょう。タイの食堂で出る軽いお皿とスプーンが懐かしいです。

ワット・パクナム
<尼僧さんや信者さんがそろって昼食>

白い衣を着た女性がたくさんいたのでお話を伺ってみました。

この方々は日本に住んでいるタイ人で、剃髪している方は出家して尼僧になった方、そうでない方は信者さんです。

埼玉県川口市の私が「お近くなのですか?」と聞くと、「私は茨城県神栖市」、「私は千葉」とそれぞれが教えてくれます。そして「私は同じ埼玉県のさいたま市よ!」「私は足立区の竹ノ塚!となりね!」と楽しそうに話してくれました。

ワット・パクナム
<「一緒に食べよう」とにっこり>

そして、「あなたも一緒に食べよう」「ほら、おいで、おいで!」と誘ってくれるのです。初対面でもこうやって食事に誘ってくれたり、ニコニコと話をしてくれたり、タイの人は本当に気さくで優しいなと改めて感じました。

ワット・パクナム
<タイの人々が主催する行事もたくさん>

「ねぇ?お正月は来れる?たくさんの人が来てとっても楽しいよ!」と、お正月のお祝いも盛大に行っているとのことです。その他にもタイでは最大のお祭り、大人から子供まで水をかけあうソンクラーンや、国王・王妃の誕生も厳粛にお祝いしています。

日本にいながらも、タイの人々が主催する行事に参加できるなんてとてもありがたいこと。こんな希少なお寺が日本にあることを知って得した気分になりました。これからも度々お参りに行こうと思ってます。

ワット・パクナム日本別院

まとめ

千葉県成田市にあるタイのお寺、ワット・パクナム。色鮮やかな本堂、黄金の仏様、ヒンドゥーの神々はタイそのもの。タイの香りに包まれて、本場のタイ料理をいただけるかもしれません。そして何と言ってもいちばんの魅力は、タイの人々の優しさと笑顔に触れ合うことができることでしょう。コロナ禍はもちろんですが、タイに自由に渡航できるようになっても通いたいお寺です。皆様もぜひお出かけ下さい。

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KOJI SAITO

東南アジアの子ども達を支援しているNGO代表。活動の合間に聖地を巡り、現地の人々との触れ合いから直接聞いた情報をお伝えしています。国内では会社を経営し、出張で47都道府県を制覇。

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