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【航空機】え?座席が後ろ向き?ATR42搭乗レポート
こんにちは!たびこふれライターの中尾です。
世界にはたくさんの航空機メーカーがあります。そしてたくさんの機種があります。その中でもちょっと変わった機体を紹介します。その機体とはATR社のATR42-600型機。何が変わった機体なのかというと右側最前列の座席(2席)が後ろ向きになっていること。後ろ向き座席って???実際にその後ろ向き座席に座ってフライトを体験しましたのでレポートします。
目次
- ATR社とは
- ATR42-600型機はこんな機体
- ATR42-600型機に乗ってみましょう!
- ATR42-600型機の後ろ向き座席はこんな感じです
- ATR42-600型機の後ろ向き座席のフライトの感想
- ATR42-600型機の後ろ向き座席を取るには?
- ATR42-600型機を運航している航空会社は?
- 他の機種で後ろ向きの座席はあるのか?
- 注意すべき点があります!
ATR社とは
今回搭乗した日本エアコミューターの公式HPによると、『ATR社とは正式名称:Avions De Transport Regional G.I.E(ATR)です。フランスのエアバス・グループとイタリアのLeonardoの共同事業体として1981年に設立されたリージョナル航空機メーカー。生産開始以降、1,500機以上を受注しており、90席以下のリージョナル航空機市場を牽引しています。現在は100か国近く、200を超える航空会社にて運航されています。』と紹介されています。最近、日本でもじわじわと増えてきている機体です。
ATR42-600型機はこんな機体
主翼、尾翼ともに高翼式のプロペラ機。日本エアコミューターの公式HPによると『高い快適性と環境性能(低燃費、低騒音)を兼ね備えた最新鋭ターボプロップ機です。コックピットはエアバスA380の技術を取り入れたグラスコックピットに最新の航法機器を装備し、客室内は同クラスのターボプロップ機と比べて手荷物収納スペースが大きくなっています。』と紹介されています。
全長22.7m、全幅24.6m、全高7.6mのずんぐりむっくりした機体が特徴。巡航速度は時速556kmとジェット旅客機に比べると遅いですが、高いところを飛ばないのと高翼式なので晴れていれば地上の景色が綺麗に見ることができます。
ATR42-600型機に乗ってみましょう!
ATR42-600型機に乗るのは2回目。今回の搭乗日は2021年10月。搭乗区間は鹿児島から種子島です。飛行機までは搭乗ゲートからバスで移動します。そして緩やかなタラップを上って機内へと入ります。
★ポイント
- ATR42-600型機は、荷物は前方ドアから、乗客は後方ドアから入ります
タラップを使った搭乗は開放感があって僕はとても好きな搭乗方法です。
尾翼にかけての1枚。いい感じですね!
ATR42-600型機の足回り。結構、頑丈な機体なので足回りもしっかりしています。
ATR42-600型機の後ろ向き座席はこんな感じです
こんな感じです。最前方の1列C,D席のみ後ろ向きに配置されています。
2列C,D席と向かい合わせになっています。
★ポイント
- 後ろ向き座席は、他の座席に比べ背が高くなっているのが特徴です
真横から見るとこんな感じです。完全にお見合い座席です。足元は広いです。でも非常口に面した座席なので足元に荷物は置けません。
機内前方から。横4列の座席配置になっています。
機体後方から。白と黒を基調としたシンプルな機内です。
ATR42-600型機の後ろ向き座席のフライトの感想
正面に座られる方が知らない方だとやはり照れてしまいます(笑)。たぶん、向こうの方も嫌だろうと思います(笑)。
座席につくとこんな感じです。機内を見渡せますのでCAになった気分です。逆向きだとフライト中、やはり変な感じがしました。特に離着陸時は前向き座席は後ろに押される感覚ですが、前向き座席は逆で前につんのめる感覚です。
★ポイント
- ATR42-600型機の安全のしおりをよく見ますと、緊急時の姿勢が1列C,D席のみ異なります。左下の記載をよく見ると1列C,D座席のみ前にかがみ込むのではなく、そのままの体勢を維持するように記載があります
※安全のしおりを持ち帰ってはいけません。
ATR42-600型機の後ろ向き座席を取るには?
私が知る限り、事前の座席指定では取れないみたいです。私は通常マイレージ会員ですが、上級マイレージ会員の友人に試してもらったところ、やはり1列C,D席はブロックされているみたいです。(絶対ではないと思うのですが...。)それでは、後ろ向き座席の1列C,D席を僕はどうやって取ったのか???
★ポイント
- 当日、空港の有人チェックインカウンターでお願いして取ってもらいました。しかし...
- ATR42の出発空港が座席指定の権限を持っているそうです。僕は伊丹⇒鹿児島(乗り継ぎ)⇒種子島の航路で、ATR42は鹿児島から種子島間だったので、伊丹空港の係員が鹿児島空港の係員へ電話で依頼していました。2席しかありませんので、取れるかどうかは運次第です
- 1列C,D席は非常口に面した座席のため、緊急時は援助をしなければいけません。援助できない方が指定することはできません
ATR42-600型機を運航している航空会社は?
日本エアコミューター以外だと、北海道エアシステムと天草エアラインが運航しています。
<写真提供:隅田様>
<写真提供:エアライナークラブ所属 上妻様>
他の機種で後ろ向きの座席はあるのか?
2022年1月現在、オリエンタルエアブリッジのボンバルディア社DHC-8-201型があります。この機材はカナダのボンバルディア社の航空機です。
<写真提供:エアライナークラブ所属 西村様>
★ポイント
- オリエンタルエアブリッジのボンバルディアDHC-8-201型は機材が古いため、数年以内に退役予定です。後続機はATR42-600型になる予定です。乗るならお早目に!
- オリエンタルエアブリッジには全日空からリースを受けているボンバルディアDHC-8-Q400型機も運航しています。このボンバルディアDHC-8-Q400型機には後ろ向き座席はありません。HPでは201型機はQ82、Q400型機はQ84と表示されています
- 過去には天草エアラインと琉球エアコミューターがボンバルディアDHC-8-100型を保有していました(退役済み)。100型も後ろ向き座席がありました
※他には国際線のビジネスクラスなどで後ろ向き座席があるみたいです。
注意すべき点があります!
日本エアコミューターの保有機材は2種類あります。今回紹介したATR42-600型機と同じATR社製のATR72-600型機があるのです。
写真を縦に並べてみるとATR72-600型機の方が胴体が長いことが分かります。
ATR42-600型機:全長22.7m 標準座席数48席
ATR72-600型機:全長27.2m 標準座席数70席
>>ATR型機の情報はこちら(JAC 日本エアコミューターHP)
★ポイント
- ATR72-600型機には後ろ向き座席はありません
- HP上でのATR42-600型機はAT4、ATR72-600型機はAT7と表示されています
- ATR42-600型機で予約を取っても機材繰りの関係でATR72-600型機に当たることもあります(笑)
飛行機には色んな機種があります。少し機種のことを知ってから乗るのも楽しいですよ!
Have a nice flight!
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。