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【大分・日田豆田】散策するだけでどこか懐かしくて楽しい。古き良き時代の日本の雰囲気が漂う町
<トップ画像:日本丸館から見下ろした豆田町>
初めてなのにどこか懐かしいと感じるような町って惹かれますよね。ノスタルジーってどうしてこんなに旅人の心を揺さぶるのでしょうか。大分県日田市にある豆田町(まめだまち)は、そんな懐かしさを感じる町です。散策するだけでも楽しくなってきます。
江戸時代には幕府直轄の「天領」として栄えた城下町です。いわゆる観光客のために作られた"いかにも観光地"ではなく、町に人々の生の生活が息づいている「生きた町」です。
絵になる風景がたくさんありましたので、写真に収めました。ご一緒にたどってみましょう。
目次
豆田町の歩き方
豆田町(まめだまち)は、大分県日田市北部の花月川沿いにある地区。江戸時代以降に建てられた建物が現存し、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、2015年には日本遺産にも認定されています。
1601年(慶長6年)丸山城が築かれ、城の周囲を丸山町とした。1616年(元和2年)以降、城を「永山城」と改名し、城下町を現在の場所に移して豆田町としたそうです。
豆田町商店街は花月川の南側に平行して伸びる「御幸(みゆき)通り」と「上町(うわまち)通り」の2つの通りを中心に開けています。ざっと歩いて1時間~1時間半くらいを見ておけばよいでしょう。
日本丸館
町の方に豆田町のおすすめスポットを伺ったところ、「日本丸館が面白いですよ。中は資料館になっていますし、3階に展望室があって豆田の町を見渡すことができて気持ちいいです」とアドバイスをいただいたのでさっそく行ってみました。
右側に見える三層の建物が日本丸館(岩尾薬舗)です。まるでお城みたいですね。
日本丸館は上町通りのちょうど真ん中あたりに建っています。今も続く薬屋さんですが、内部の一部を資料館として公開されています。
資料館は1階から3階まであり、想像以上に広いです。1階には昔の生活用品などが展示されています。
2階は薬に関する資料が博物館さながらに展示されています。
日本丸館は建物自体の間口も大きいのですが、奥行きが広いのです。かなり裕福なお家だったことがわかります。
2階にも中庭がしつらえてあります。旅館みたいですね。
当時は大宴会も開かれていたのでしょう。豪華な器が並びます。
隠宅への通路です。ご隠居さんがお住まいになった離れのようなものでしょうか。
ご隠居部屋も大きくてゆったりしています。
こちらは厠です。
そして3階の展望室に上がります。
日本丸館3階の展望室からの動画をご覧ください。
日本丸館資料館は有料(350円)ですが、想像以上に充実していて見ごたえ充分、おすすめです。地元の方に聴いてよかった。
日本丸館
- 住所:大分県日田市豆田町4-15
- TEL:0973-23-6101
- 開館時間:10:00~16:00
- 開館期間:春の一般公開 2月15日~5月、秋の一般公開 9月~11月
- 料金:大人350円/小中高生250円
- HP:日本丸館
絵になる風景が続々と現れる
豆田町は平成16年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。では、豆田町商店街をぐるっとひと周りして見つけた「絵になる風景」をどどーんとご紹介しましょう。
豆田町の北側を流れる花月川です。
豆田は「九州の小京都」と言われるだけあって京都に似た雰囲気もありますね。
電柱もなく、空がとても広く感じます。
廣瀬淡窓は日田市出身の江戸時代の儒学者です。豆田町には廣瀬家に関する史跡が残っています。
子どもの頃を思い出すようなお店です。
豆田町ではひな人形が有名で、ひな御殿では1年中見ることができるそうです。
時代劇に出てきそうな雰囲気のお家です。
「豚足」!何を売っているかひと目でわかる。なんともユニークな構えのお店です。
日田名物 日田やきそば
豆田を訪れたら必ず食べようと決めていたものがあります。それが「日田やきそば」。B級グルメグランプリで何度も賞を獲っている名物料理。私が選んだお店は御幸通りの南にある『そのだ』です。
どうですか、いい感じのお店じゃないですか。いかにも地元密着のお店という雰囲気です。
こちらがそのだの焼きそば(700円)です。
日田やきそばの特徴は、麺がパリパリと香ばしいこと、もやしがたっぷり入っていること。ソースはお店独自の味でオリジナリティを出しているそうです。
そのだのこだわりは、生麺を茹でてから焼くこと。均一にぱりぱり感を出すため、一度に3人分までしか作らないそうです。焼きそばというと、縁日の屋台などで大きな鉄板にたくさんの量を焼いている姿が浮かびますが、ああいう焼き方だと麺のぱりぱり感にムラが出てしまうので、面倒でも少しずつ確実に焼き上げていくそうです。また、もやしにシャキシャキ感を残すのもそのだのこだわり。
B級グルメといってもこだわりがしっかり詰まっていました。ソースは九州らしくやや甘めで食べ始めたら止まりませんでした。また、そのだは焼きそば専門店ではなく、ちゃんぽんとかその他のメニューも豊富な地元で昔から愛されている食堂という感じでした。実際食べている時にご近所さんがお土産片手に世間話に来られていました。
取材後の感想
ひとことでいうと気持ちいい町でした。歩くだけで楽しくなってきます。観光地になり過ぎず、適度な生活感が感じられて心地よいです。歩いている時、小学生たちの集団下校に出くわしてほんわかしました。2時間滞在したのですが、今回は廣瀬資料館とか草野本家など豆田の町の歴史を伝える中心的な建物は、改装中で見られなかったのが残念でした。次回は泊まってゆっくり巡ってみたいですね。どこか懐かしくて楽しくなってくる町「日田豆田町」、おすすめです。
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。