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ウィーン旧市街、南側の教会探索~シュテファン大聖堂からウィーン最古のパイプオルガン~

記事投稿日:2021/05/02最終更新日:2021/05/02

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古い街並みの残る、ウィーン旧市街。ハプスブルク家の王宮やカフェ、劇場やオペラ座もあり、町の中心地として、主な観光地として、ウィーンで最も活気のある地区です。

そんなウィーン旧市街を街歩きしていて、ふと気になるのが教会の多さ。ウィーンのへそと呼ばれるシュテファン大聖堂だけではなく、町を歩いていると、豪華な教会や古風な教会、小さい教会や、入ってみたら豪華さに圧倒される教会など、様々な教会が20以上あります。

これから何回かに分けて、ウィーン旧市街にある教会をご紹介していきます。

第1回は「旧市街南側」。メジャーなものから、観光の合間に目に入ってはいるけど、なかなか足を踏み入れる機会の少ない教会まで、色々ご紹介します。

目次

シュテファン大聖堂

シュテファン大聖堂は、ウィーン最大で、オーストリアで最も重要な教会です。カトリック教会の中でも「大司教座」という位を与えられているため、ザルツブルクと並んで、オーストリアで最も権威があり、「大聖堂」と名乗ることが許されています。

シュテファン大聖堂

12世紀に建設が始まり、数々の増築を経て今の姿になったシュテファン大聖堂。ロマネスク様式、ゴシック様式、バロック様式と様々な建築様式が混在する、ウィーンの街のシンボルです。「悪魔の呪い」のために塔が一本未完成であったり、モーツァルトの葬儀が行われたりと、伝説や逸話の宝庫でもあり、この記事内だけでは紹介しきれないほどです。

ロマネスク様式の「巨人の門」を入ると広がる、ゴシック様式の建築は荘厳で圧倒されます。正面にあるのはバロック様式の「聖シュテファンの殉死」の主祭壇。向かって左には「ヴィーナーノイシュタットの祭壇」と呼ばれる、折り畳み式の祭壇があり、右には、この大聖堂を司教座の地位に格上げした時の神聖ローマ皇帝フリードリヒ3世(オーストリア大公としてはフリードリヒ5世)の豪華な棺が安置されています。

シュテファン大聖堂
<シュテファン大聖堂の主祭壇>

2本の塔のうち、高い方は階段で、低い方はエレベーターで上ることができます。また、地下にはカタコンベがあり、ペストの暗い時代を思い起こさせます。他にも、大聖堂内には小さな礼拝堂が数多くあり、それぞれの逸話に歴史があります。全ての柱、全ての礼拝堂、全ての像に物語があるシュテファン大聖堂。ウィーンの教会建築の最高峰です。

シュテファン大聖堂

  • 営業時間:月~土 6:00~22:00/日祝 7:00~22:00
  • 住所:Stephansplatz1010Vienna

>>公式ホームページはこちら

ヴィルギル礼拝堂

「忘れられた地下礼拝堂」ヴィルギル礼拝堂は、シュテファン大聖堂の周りにあった墓地を管理するマグダラのマリア礼拝堂の地下部分として、13世紀に作られました。その後地上部分が焼失し、地下のヴィルギル礼拝堂の存在は200年もの間忘れ去られていました。

ヴィルギル礼拝堂
<ヴィルギル礼拝堂の内部>

1973年、地下鉄工事の際に発見され、街の真ん中に巨大な地下礼拝堂が発掘されたと大きなニュースとなりました。その後整備され、現在は地下鉄駅の構内から入ることができる珍しい博物館となっています。

ヴィルギル礼拝堂
<ヴィルギル礼拝堂の入り口>

ヴィルギル礼拝堂

  • 営業時間:火~日 10:00~18:00/祝祭日 10:00~18:00
  • 住所:Stephansplatz, U-Bahnstation/metro station1010 Vienna

>>公式ホームページはこちら

※現在休業中になっていますので、随時公式ホームページにてご確認ください。

関連記事:ウィーンのど真ん中で200年の眠りから覚めた、地下礼拝堂「ヴィルギル礼拝堂」

マルタ騎士団教会

シュテファン大聖堂と国立オペラ座を結ぶ、ウィーン随一の目抜き通りであるケルントナー通り。オーストリアを代表する有名店やカフェ、お土産屋などが並ぶ中、ひっそりと建っているのがこのマルタ騎士団教会です。

マルタ騎士団教会
<ケルントナー通りに面したマルタ騎士団の教会>

特徴的な十字架は、マルタ騎士団の印。騎士団が活躍した十字軍の時代、ウィーンはドナウ川の海運の要所として進軍や交易に大きな役割を果たしていました。そんな中、イスラエルへ向かう貧しい人たちを保護するためにマルタ騎士団が拠点を作りました。

当時のマルタ騎士団の教会はウィーンの別の場所にあったのですが、今の場所に移ってきたのは15世紀中ごろで、19世紀初めにバロック様式で改装されました。

内部で印象的なのが、壁に飾られた40を超える騎士団の団員の紋章。とても小さい教会ですが、街歩きの合間にふらっと静けさを感じる、ウィーンらしい場所です。

マルタ騎士団教会
<マルタ騎士団教会の内部>

聖アンナ教会

ケルントナー通りから一筋入ったアンナ小路(Annagasse)は、メインストリートの喧騒から外れた静かな道です。この道の左手に、ほとんど人目につかない、小さな教会があります。それが、この道の名にもなっている「聖アンナ教会」です。

通りからはかろうじて塔が見えるだけ。見上げてみないと、そこに教会があることに気が付きません。

聖アンナ教会
<聖アンナ教会外観>

聖アンナとは、聖母マリアの母で、この教会にはその聖アンナの右手の聖遺物があるとされています。

14世紀にはこの場所に教会がありましたが、その後巡礼者の家や修道院となり、16世紀には礼拝堂が作られました。その後ゴシック様式に改装され、火事で一部焼け落ちた後、18世紀バロック後期の様式で改築されました。小さな教会ですが、内部に足を踏み入れると、荘厳なバロックの世界が広がります。

聖アンナ教会
<聖アンナ教会内部>

現在では主にコンサートが行われ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ハイドンなどの音楽を楽しむことができます。

>>公式ホームページはこちら

フランツィスカーナ教会

ケルントナー通りからヴァイブルク通り(Weihburggasse)を入って少し行ったところにある広場に面した水色の三角屋根の教会が、フランツィスカーナ教会です。広場にはクライネスカフェーというテラスカフェもあり、中央にはモーゼ像が建っています。

フランツィスカーナ教会
<フランツィスカーナ教会のファサードとモーゼ像>

ウィーンの教会にしては少し珍しい外観ですが、14世紀に作られた中世後期の建物に、16世紀にフランシスコ会という修道会が入り、17世紀に建て替えられた、ウィーン唯一のルネサンス様式の宗教建築です。

明るい水色の外観とは対照的に、茶色と白と金色を基調にした、落ち着いた後期バロック様式の内部が印象的です。

フランツィスカーナ教会
<フランツィスカーナ教会主祭壇>

また、後ろを振り返ると、ウィーン最古の演奏可能なパイプオルガン(1642年)があります。

フランツィスカーナ教会
<ウィーン最古のパイプオルガン>

街歩きをしていても気持ちのいい通りですが、ふと気になった教会に入ってみて、重厚な歴史を感じるのも素敵ですね。

>>公式ホームページはこちら

まとめ

今回は、ウィーン旧市街の南側にある五つの教会を探索してみました。歩いてものの10分ほどの範囲ですが、騎士団や修道会など、異なる組織の拠点となっているので、こんなに密集しているのに棲み分けがされているのですね。外見は小さく目立たないものでも、中に入ってみたら豪華だったりと、意外な側面が見られます。

今後も街歩き気分で、ウィーン旧市街の知られざる教会建築をご紹介していきますので、お楽しみに!

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