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コロナ禍でイタリアー関空を往復!フライト&出入国レポート
みなさんこんにちは。私はいま、イタリア・シチリアにて14日間の自己隔離の最中にこの記事を書いています。
2021年に入り、私は約1年半ぶりにイタリア・シチリアー関空を往復しました。イタリア国内線はアリタリア航空を、ローマー関空間はエミレーツ航空を利用しましたが、コロナ禍での移動はどうだったのか、何をしないといけなかったのか、どんな制限があったのか、などなど詳しくレポートしていきたいと思います。
※2021年1月~3月の情報です。
目次
往路(イタリア・シチリアー関空)
出発前の検査証明が必要に!
日本国民だから問題なく入国できると気楽に構えていたところ、2020年末、変異ウイルスの感染者が確認された国・地域(イタリアを含む)から日本に到着するすべての人に、出国前72時間以内に実施した検査証明書の提出が求められることになりました。
ということで、出発の前日に町のクリニックにて検査を受け、無事陰性だったので指定のフォーマットに記入・署名してもらいました。
>>>【参考】有効な「出国前検査証明」フォーマット(外務省HPより)
コロナ対策万全のシチリア・カターニア空港
シチリア島内で最も大きいカターニア空港ですが、コロナ対策により入口は1か所だけで警察が常駐、さらに建物内に入れるのは搭乗者のみとなっていました。早朝の便だったこともあり、空港内はガラガラでした。
<カターニア空港搭乗ゲート前>
マスクの種類にも厳しく、許可されたタイプのマスクを着用していない人には搭乗を拒否、売店で購入してくるように指示していました。また、ローマ到着時には前から1列ずつ順番に出るよう指示がありました。正直なところ、想像していたより厳しい対応だったので安心感を覚えました。
ローマ・フィウミチーノ空港の様子は?
ローマへ到着し、荷物を取ってエミレーツ航空のカウンターへ向かいますが、ローマ・フィウミチーノ空港はターミナルを一部に制限していたため、いつもとは違うルートを通ることになりました。
特に驚いたのは、出国審査の場所が搭乗ゲートの直前だったこと。出国のスタンプを押してもらわないまま免税店エリアまで来てしまったので、同じくエミレーツ航空でドバイへ向かうイタリア人と「私たち間違ってないよね?」と思わず確認しあってしまいました。
<コロナ禍でもピアノは自由に弾けるようになっている>
また、チェックイン時には日本入国時に必要な陰性証明書の提示に加え、検疫で提示する質問票Webの入力が完了していないと、手続きさせてもらえませんでした。(私はまだ入力が済んでいなかったので、カウンターの端で作業させてもらいました)
>>>【参考】新型コロナウイルス感染症対策質問票Web(厚生労働省・検疫所)
<ベンチは1席ずつあけて座るようになっている>
免税店や飲食店などはほとんど開いていて通常営業という印象でした。それでも利用客は少ないので混んでいるお店はありませんでした。唯一混んでいたのは喫煙エリア。喫煙ボックスのようなものがあり、中に入れる人数が制限されていたのでボックス前に列が出来ていました。
余談ですが、ローマの空港内のバールで、シチリア名物のアランチーノとカンノーロを発見しました。
<シチリア名物のライスコロッケ「アランチーノ」(写真右下)>
<シチリア郷土菓子「カンノーロ」(写真中央)>
ドバイ経由で関空へ!機内の様子は?
ローマからドバイ経由でいよいよ関空へと向かいます。エミレーツ航空のCAさんは、マスクに加えてフェイスシールドと防護服で完全防備。そして搭乗客にはマスク、手袋、ハンドサニタイザー、除菌シートが入ったキットが配られました。
機内サービスも、ドバイでのトランジットも、コロナ前と大きく異なる印象は受けませんでしたが、機内で他の席が空いているからといって移動するのは禁止されていました。
ローマ→ドバイ便は想像していたよりも人が多く、トランジットの際もソーシャルディスタンスを完全に無視した距離で列ができていたので少々気になりました。
<エミレーツ航空機内、天井が星空のようになるのが素敵>
関空到着後の流れ
関空に到着すると、本館までシャトルで移動しなければなりませんが、そのシャトルももちろん人数制限があったので並びました。距離を保って並べるよう、パイプ椅子が等間隔に設置されていました。
<シャトルからの眺め>
本館に移動した後は、順番に検査場へと誘導され、検査(唾液検査)を受けます。試験管に唾液を採取し提出するという簡単な検査ですが、小さな子どもにはきっと訳が分からず怖かったのでしょう、中には泣いてしまっている子もいました。
それから、出発前に準備した検査証明とWebの質問票、さらに機内で配られた紙の質問票を提出し、自己隔離の場所とそこまでの移動手段(公共交通機関はNG)、連絡先などを伝えて検査結果を待ちました。
<質問票は機内で配られ、到着までに記入>
結果は1時間もかからないぐらいで分かり、無事陰性だったのでようやく入国審査へと進みました。待ち時間はあったものの、総じてスムーズだったと思います。
到着して約2時間後にスーツケースを受け取ったわけですが、バゲージクレームのそばにスーツケースがきれいに並べられていて、「日本に帰ってきたなあ」と感じました。
到着日の翌日から、2週間の自己隔離のスタートです。検疫フォローアップセンターから2日おきぐらいで体調確認の電話がかかってきました。自己隔離期間中は、毎日体温を測り、実家の家族とも出来る限り距離をとって過ごすようにしました。
復路(関空ーイタリア・シチリア)
出発前、陰性証明は時間との戦い
イタリア入国に際しては陰性証明書を提示する義務はありませんでしたが、シチリアに入るには到着前48時間以内に受けた検査の陰性証明書が必要でした。陰性証明書を提示できない場合は、到着時に検査を受けるなど別の方法も選べましたが、スムーズに帰りたかったので私は受けることにしました。
「渡航前」でなく「シチリア到着前48時間以内」という指定だったのが問題でしたが、即日で英文の証明書を発行してくれる病院があったので助かりました。
関空出発エリアの様子
まだ夜の8時頃だったにもかかわらず、関空はガラガラで薄暗く、しーんとしていました。こんな関空を見るのは初めてです。
<関空第1ターミナルビル 4F国際線出発フロア>
お土産屋さんや飲食店が並ぶフロアにいたっては、もはやシャッター街。何だか悲しい気持ちになりますね。
<関空第1ターミナルビル 3Fレストラン・ショップフロア>
さて、往路と同じくドバイ経由でローマへ向かうため、エミレーツ航空のカウンターへ行きます。チェックインカウンターもごく一部しか開いていませんでした。
ちょうど私が出発する数日前に、日本からイタリアへの渡航の制限が厳しくなったため、居住許可証やIDカードを提示する必要がありました。
再びドバイ経由でローマへ、ドキドキした入国審査
<搭乗ゲート前>
搭乗ゲート前で待つ人の数からも分かるように、ドバイへの便は本当に空いており、3人分のシートを一人占めしてゆっくり過ごせました。約11時間の長時間フライトだったので有り難かったです。
ドバイでの乗り換えは往路同様、大きく異なることはありませんでしたが、搭乗口ではイタリアへ行くにあたり居住許可証を提示しました。
<とってもゴージャスなドバイ国際空港>
イタリアでは入国時に提出が義務付けられている自己宣誓書があり、関空でのチェックイン時にも機内でも配られましたが、書式が変わっており、結局パスポートコントロール直前に再度配られ記入することになりました。
パスポートコントロールでは、パスポートと居住許可証、そして前述の自己宣誓書を提出。色々聞かれるんだろうかとドキドキして待っていましたが、日本好きの方だったらしく、イタリアと日本の文化の違いについておしゃべりするのみ。今までで一番楽しい入国審査でした。
シチリアへ到着!
シチリアの空港では、日本で受けたPCR検査の陰性証明書を、待ってましたと言わんばかりに提示。証明書を持っていない人はそのまま検査場へと誘導されていました。
ただ出発前のPCR検査で陰性であっても、日本からの渡航者は14日間の自己隔離が必要とのこと。滞在場所(私の場合は自宅)や連絡先を伝えて、ようやく家路につくことが出来ました。
ちなみに最近シチリアではエトナ火山の活動が活発になっており、直近2回ほど火山灰の影響で空港が一時閉鎖していたので、その意味でも無事に帰れてよかったです。
<シチリア・カターニア空港の外、まだ火山灰が残る>
さいごに
コロナ禍でのフライトは、終わってみれば大きな問題もなく往復できたと言えますが、渡航前から緊張と心配の連続でした。その一方で、この当たり前にできていたことが当たり前ではなくなった状況下で帰省できたことに、感謝と安堵の気持ちでいっぱいです。
今後、一日でも早く、安心して海外渡航できるようになることを願っています。
※往路に関しては2021年1月時点、復路に関しては2021年3月時点での情報です。今後の海外渡航の際には最新情報をご確認ください。
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サエコ
- シチリア島に魅せられて移住。目標は地元民に間違えられるようになること。ガイドブックに載っていないような、ローカルな情報をお伝えします。