公開日:
最終更新日:
在住者が語る!アルジェリア人の本当の姿とは
日本から遠く離れたアルジェリアです。アルジェリア人がイメージする日本は、とにかく"素晴らしい国"。そんな親日家のアルジェリア人ですが、私たち日本人はアルジェリア人のことを何も知らないのが事実です。それもそのはず、在日アルジェリア人は229人(2018年時点)と少なく、彼らと話すことはもちろん、出会うチャンスはなかなかありません。
そこで今回は、知れば知るほど面白い"アルジェリア人"にフォーカスを当て、まだ知られていないアルジェリアの人々の本当の姿を在住者の目から分析していきます。
目次
見習いたい!?日本人とまったく違う性格
日本とアルジェリアの遠く離れた距離から想像できるように、日本人とアルジェリア人の基本的な性格を比べるとやはり様々な違いがあります。その中でも、私たちが少し驚いてしまうようなアルジェリア人の姿をご紹介します。
急いでいる人を見かけない!?
日本では時間に追われて走っている人や、また次の電車がすぐ来るのに駆け込み乗車する人など、誰かが急いでいる光景をごく普通に見ることができます。
しかしこの光景、アルジェリアではなかなか見ることができません。というのも、アルジェリア人は時間に遅れて当たり前。5分や10分の遅れなんて、もちろん遅れのうちに入りません。5分や10分、そして遅れの境界線が伸びていき1時間や2時間なんてことも、、、。
これのどこが見習いたい!?と思うかもしれませんが、なにかと遅れるアルジェリア人たちは、遅れた人たちにも寛大なのです。自分が遅れたときに大したことないよと言ってくれるアルジェリア人、この人たちの偉大さは遅れた時によく分かります。
時間を指定しない!?
アルジェリアではよくあるシチュエーションですが、"◯時に"という約束事はあまり聞きません。つまり、"午前中"や"午後"、"夜"といったかなり曖昧な時間指定になります。
そもそもアルジェリアは車社会で予測不可能な渋滞や事故も多く、さらにはメトロやバスには時刻表がありません。そして、そこに焦ることがないアルジェリア人の性格が加わり、時間通りに着くことはとても難しいのです。
せかせかと何かにいつも追われている日本人にとってはあり得ないと思われるでしょう。しかし、時間にとらわれず、感情のまま自由に行動するアルジェリア人たちはどこか心の余裕があり、なんだか羨ましくも思います。
表示金額を払わない!?
何かを購入するとき、もしくはお釣りをもらうときに気づくことがあります。
それは、元の金額に1ディナール(ディナールはアルジェリアのお金の単位)など細かく表示されていても、その通りに請求されたり、お釣りをもらうのは稀ということです。たとえば991ディナールの商品が990ディナールになったりするのです。
細かいことは気にしない、アルジェリア人の基本です。もちろん、お客さんに損をさせないように計算してくれますよ。
ケチな人がいない!?
アルジェリア人はみんな気前のいい人ばかりです。何かをくれる時は少量ではなく、こんなにくれるの?と思うほどたくさんくれるのです。
他人思いで、計算高くないアルジェリア人の心の広さには頭が上がりません。
一度見た顔は忘れない!?
アルジェリア人の素晴らしい特技の一つに、顔認証能力の高さがあります。一度でも会った、あるいは近くにいた人の顔を忘れず、すぐ思い出すことができるという人がとても多いのです。
比較的みんな視力が良く、周りをよく見ているため、このようなことが可能なのかもしれませんね。ちなみに、自らの発言などはよく忘れる傾向にありますのでご注意ください。
一人の時間はいらない!?
アルジェリア人は一人でいるより、みんなでいることを好む人々です。
みんなお喋り好きで寂しがり屋が多いため、このような傾向になっています。そのため、家族や仲間と過ごす時間を大切にします。
ショック!?理解しがたい性格
続いて、知っておかないと大変になるアルジェリア人のちょっと困った人柄をご紹介します。
これを知っていれば、皆さんもアルジェリア人と上手に付き合っていくことができるようになりますよ。
有言実行しない!?
アルジェリア人は年齢を問わずみんな口がうまいのです。そのため、特に計画性もないことを簡単に口にしてしまいます。
もちろん悪気はないのですが、「できる」、「やる」、と言ったことを当日になってやらなくなることがよくあるので、彼らの言ったことを信じすぎると自分の予定が狂ってしまいます。
よく聞いていると、こういった結果になる確率が高い発言の中には具体的な日時が含まれていません。本当に大切なことはこまめに何回も確認するようにしたほうがいいでしょう。
知ったかぶり多し!?
彼らの話を聞いていると、いつもとても自信に満ち溢れているように聞こえます。
実はその中には、自らの経験や思考以外のネットで知り得た情報やどこかで聞いた話がよく含まれています。
しかし、「〜と聞いたんだけど」や「〜らしいよ」という表現を使わない時も多いので、よく知ってる人だなと思い何か質問すると、実は彼らの経験ではないのであまり知らないと後々気づくこともしばしば。
時間の感覚がまるで違う!?
「もう少し」と言われた待ち時間が1時間だったり、すぐそこだからと言われた場所が車で30分近くかかったり・・・。時間の感覚は、言われたものより少し長めに考えたほうが良いかもしれません。
熱しやすく冷めやすい!?
日本人は一般的に怒りの沸点に達するまでの時間はそんなに短くありません。じわじわと沸点に近づいていき、落ち着くまでも少し時間がかかる方です。その上、怒りがおさまったあともイメージダウンしたりとすっかり忘れることは難しいです。
しかしアルジェリア人の場合、決して怒りの沸点が低いわけではないですが、そこに到達するまでの時間がとてつもなく速いのです。そして沸点を過ぎてから落ち着くのも速く、何もなかったようにコロッと素早い切り替えができてしまうのです。
この切り替えに日本人がついていくのは大変かもしれません。
喧嘩は全力で!?
沸点の到達が速すぎるアルジェリアでは、道端での喧嘩も珍しくありません。この喧嘩の興味深いポイントは年齢に関わらず、みんな全力で喧嘩をするというところ。
掴み合いや怒鳴り合い、まるでやんちゃな子供のような喧嘩です。凶悪な雰囲気はなく、ある意味ピュアな喧嘩の印象を受けます。
そしてまた面白いのは、これらの喧嘩が行われている際に必ず喧嘩を止めに入り、慰めたり和解を助ける大勢の人々がいることです。もちろん見ず知らずの人がほとんどですが、喧嘩を見て見ぬフリをする人はいません。
電話しすぎ!?
アルジェリアでは、メッセージでのコミュニケーションより会話でのコミュニケーションを好みます。
日本人が電話を使うのは比較的大切なことを言うときや急いでいる場合などです。しかし、アルジェリア人は特に用事がないときでも電話を使って会話をしますから、電話の回数に驚くかもしれません。
道行く人を見ていると電話をしながら歩く人が多く、1つの電話が終わってもまた違う人からかかってきたり。アルジェリアでは電話が必須のアイテムになっています。
日本人の場合、電話に出ることがマナー違反になる状況でもアルジェリア人たちは電話に出る場合があります。アルジェリアでは容認されていますから、ここは文化の違いとして受け止めましょう。
まとめ
いかがでしたか。
愛嬌たっぷりのアルジェリア人たちの姿が見えてきたのではないでしょうか。このような性格を持つアルジェリア人たちですが、一番の特徴は純粋でまったく悪気がないところなのです。
そして、記載した性格はあくまでアルジェリア人のステレオタイプですので、全てのアルジェリア人に当てはまるとは限りません。しかしこれらのアルジェリア人の性格あるあるを知っておくとコミュニケーションがしやすくなり、誤解なども避けることができることでしょう。
関連記事
Rankingアフリカその他記事ランキング
-
川面 朝美
- 神奈川県出身。旅行好きな両親のおかげで幼い頃から外国に行く機会があり、自然と海外に興味を示す。大学ではフランス文学科を専攻、アメリカとフランスでの語学留学を得て、異文化コミュニケーションの大切さを学ぶ。その後ファッション業界に就職したのち、日本で出会ったアルジェリア人と意気投合。2018年11月に結婚し、現在はアルジェリアの首都アルジェにて刺激的な毎日を送っている。趣味: ダンス、テニス、ジム、旅行