アンティーク好きはぜひ!パリの3大蚤の市<観光・買い物ガイド>

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<画像出典:Photo by Natalia Y on Unsplash

フランス・パリを訪れたら、ぜひ立ち寄りたいのが蚤の市(のみのいち)!ヨーロッパのアンティークが好きな方はもちろん、パリ市民の生活を体験したい人にもおすすめのスポットです。一点もののアンティークと一期一会のパリ滞在が楽しめますよ。

この記事では、フランスのパリで長期滞在を経験した筆者が、パリの三大蚤の市「クリニャンクール」「ヴァンヴ」「モントルイユ」について紹介します。蚤の市で掘り出し物を探すコツや、蚤の市で買ったアイテムの日本への持ち帰り方とメンテナンス方法も紹介するので、蚤の市の楽しみ方を知りたい方や、蚤の市でお土産を探したい方はぜひ参考にしてください。

目次

<1. フランス・パリに行ったら蚤の市を訪ねよう>

<2. パリの三大蚤の市:クリニャンクール>

<3. パリの三大蚤の市:ヴァンヴ>

<4. パリの三大蚤の市:モントルイユ>

<5. パリの蚤の市で掘り出し物を探すには>

<6. 蚤の市で買ったものはどうやって日本に持ち帰る?>

<7. 蚤の市で買ったアイテムのメンテナンス方法>

1. フランス・パリに行ったら蚤の市を訪ねよう

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay(CC 0)

ヨーロッパやフランスにおける蚤の市の歴史は古く、いまやフランス人の生活に欠かせない存在になっています。そこで、最初の項目ではフランスにおける蚤の市とは、どのようなものなのかについて、解説します。

1.1 フランスにおける蚤の市の歴史

英語で「flea market」と呼ばれる蚤の市。日本でもフリーマーケットと呼ばれていますよね。この語源は諸説ありますが、「ノミのわいたような粗末な古着や古物が集まるから」「ノミのように掘り出し物がわいて出る様子を表現した」など、複数の説があります。蚤の市はヨーロッパの大都市を中心に親しまれる文化ですが、特に有名なのが19世紀から続くフランス・パリの蚤の市。 パリで蚤の市が親しまれるようになったのは、19世紀後半に遡ります。

もっと昔から蚤の市は存在していたという説もありますが、1885年から発足したサント・オーエン(クリニャンクール)の蚤の市が、公的な起源とされています。

1.2 フランスの人々と蚤の市の関係

パリの蚤の市では、アンティークの食器やインテリア、ポスターにコイン、アクセサリーなどを扱っています。また、日用雑貨や衣料品を安く売っているところもあり、パリ市民が日常的に利用する様子も見受けられます。蚤の市はパリ市民にとって、安価に高品質なものを買える場所として、また憩いの場としても重宝されています。

フランスに根付く、物を大切に長く愛用する文化も、蚤の市が長年愛されている由縁の一つ。パリ市民は流行を追うのではなく、自分に似合うスタイルを熟知している傾向が強く。蚤の市で見つけたお気に入りの逸品を長く大切に使うスタイルが浸透しているのです。

1.3 蚤の市はさまざまなプロと出会える場

蚤の市には、現地在住者や観光客だけでなく、世界各国からインテリアデザイナー、ファッションバイヤー、アーティスト、古物商、宝石商、古い書籍を扱う業者などが集まります。さまざまな分野のプロフェッショナルにとっても、蚤の市は逸品を探すために欠かせないスポットとなっています。

そのため、現地で出会った人々と交流してみることで、思いがけないアンティークの知識を聞けたり、品物の活用方法についてインスピレーションを得られる可能性があるのも、蚤の市という場所ならではの楽しみと言えるでしょう。

2. パリの三大蚤の市:クリニャンクール

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay(CC 0)

ここからは、パリの三大蚤の市と呼ばれるスポットについて、それぞれご紹介します。まずはパリで最大規模を誇る蚤の市として世界中から愛される、クリニャンクールの蚤の市についてです。

2.1 クリニャンクール(Clignancourt)の蚤の市について

クリニャンクールの蚤の市はパリ北部に位置しており、地下鉄4号線のポルト・ドゥ・クリニャンクール(Porte de Clignancourt)駅が最寄りです。 100年以上の歴史を持つパリ最大級の蚤の市で、約3kmの敷地に12の専門店と約2,500の店が集結しています。パリでは、先ほど蚤の市の歴史で紹介した、サント・オーエンの蚤の市(Marché aux puces St-ouen)と呼ばれることもあります。

クリニャンクールの蚤の市は、プロが買い付けに訪れる専門ショップが充実していることが特徴。高品質な年代物の家具をはじめ、洋服やアクセサリー、カバンや靴、古本など、さまざまな種類のアンティーク商品が手に入ります。

2.2 クリニャンクールの蚤の市はここが見どころ

クリニャンクールの蚤の市は、非常に規模が大きいため1日で全て巡るのは難しいですが、興味のあるアンティークを扱うエリアに絞ることで、効率的に周ることができます。主な見どころは、ヴェルネゾン(Vernaison)、ドフィーヌ(Dauphine)、ビロン(Biron)の3エリアです。

ヴェルネゾンエリアは、クリニャンクールで最も歴史があり最大の規模を誇るエリア。アンティークの可愛らしい雑貨や手芸品、陶器や古着などを扱う昔ながらの小さなお店が、路地に300軒以上並んでいます。

ドフィーヌエリアは、二階建ての小さなショッピングモールのような建物が特徴。1階にはアンティークの大型家具や絵画などのインテリアを扱うお店があり、2階では古書やポストカード、古着などが手に入ります。

ビロンエリアは、高級アンティークに興味がある方におすすめです。アールヌーボーやアール・デコの家具が並び、見学しているだけでもゴージャスな気分が味わえます。

またクリニャンクールの蚤の市には、少し休憩したいときや小腹が空いたときに気軽に立ち寄れる、カフェやレストランも充実。ゆっくり1日かけて観光したり、掘り出し物を探すため2日に分けて徹底的に散策するのもおすすめです。

「クリニャンクールの蚤の市」の基本情報

  • 名前:クリニャンクールの蚤の市(Marché de Clignancourt / Marché aux puces St-ouen)
  • 住所:138 Avenue Michelet, 93400 Saint-Ouen,france
  • 営業時間:[土曜日-月曜日]10:00〜13:00、14:00〜17:30
    ※開催期間は変更される可能性があります。地元メディアやフランス観光局などで最新情報をご確認ください
  • Googleマップ:

3. パリの三大蚤の市:ヴァンヴ

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<写真はイメージです。Photo by 写真AC

続いては日本でいうフリーマーケットのイメージに近く、観光客でも気軽に足を運べるヴァンヴの蚤の市について、特徴や見どころを紹介します。

3.1 ヴァンヴの蚤の市について

ヴァンヴの蚤の市は、パリ南部の14区にある、地下鉄13号線のポルト・ド・ヴァンヴ(Porte de Vanves)駅が最寄りです。ヴァンヴの蚤の市の歴史は古く、何十年も前から出店しているお店も少なくなくありません。

お店は全て露店で、長い通りには300軒近くの専門店が立ち並びます。主に、1950年代〜60年代のアンティークの食器といったキッチングッズをはじめ、ボタンやビーズなどの手芸用品、アクセサリーやインテリアまで、アンティーク好きにはたまらないさまざまなアイテムが手に入ります。

3.2 ヴァンヴの蚤の市はここが見どころ

ヴァンヴの蚤の市は、パリ三大蚤の市の中で最も規模が小さく、2〜3時間ほどで周れることから、観光時間に限りがある方でも楽しめます。パリ市内からのアクセスも良く、最寄り駅から徒歩2分の好立地というのも特徴です。気になる治安もクリニャンクールに比べると良好のため、パリ観光初心者の方でも足を運びやすいのが魅力的。

お店との値段交渉次第では、お得にアンティークの商品をゲットすることができます。「まとめて買うからディスカウントしてほしい」と交渉すると、よりお得に購入できる場合があるので、気になる商品が見つかったらぜひトライしてみましょう!

「ヴァンヴの蚤の市」の基本情報

  • 名前:Marche Aux Puces de la Porte de Vanves
  • 住所:34 Avenue Marc Sangnier, 75014 Paris,France
  • 開催期間:[土日]7:00〜19:00(昼頃に閉めるお店もあるため、早めの時間がおすすめ)
    ※開催期間は変更される可能性があります。地元メディアやフランス観光局などで最新情報をご確認ください

  • Googleマップ:

4. パリの三大蚤の市:モントルイユ

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay(CC 0)

パリ市民の生活が垣間見えるモントルイユの蚤の市について、特徴や見どころを紹介していきます。

4.1 モントルイユの蚤の市について

モントルイユの蚤の市は、パリ東部の地下鉄9号線「Porte de Montreuil(ポルト・ドゥ・モントルイユ)」駅から徒歩10分ほどのところにあります。パリ市民の暮らしに根付いた生活用品を中心に、手頃な価格で販売しているのが特徴です。

お店は簡素な露店タイプが中心で新品中古を問わず洋服や靴、カバンなどが激安で売られています。日用品が一通り揃う、庶民の味方と言える場所でしょう。古着が山積みになっているエリアもあり、非常にリーズナブルな値段で掘り出し物に出会えることもありますよ。

4.2 モントルイユの蚤の市はここが見どころ

モントルイユの蚤の市はカジュアルな雰囲気であるため、気軽に値段交渉ができます。クリニャンクールやヴァンヴの蚤の市と比べると、スムーズに交渉を応じてくれるお店も多く、よりお得に生活雑貨を手に入れることが可能です。

また、モントルイユの蚤の市は北アフリカやイスラム圏がルーツのフランス人が多く、売られている衣類もヨーロッパ圏というよりはそれらの文化を感じるデザインや色柄を見かける傾向です。パリが持つもう一つの側面を感じられるという意味でも、モントルイユの蚤の市はパリ観光リピーターにおすすめと言えるでしょう。

「モントレイユの蚤の市」の基本情報

  • 名前:Marché aux puces de la porte de Montreuil
  • 住所:Avenue du Professeur André Lemierre 75020 Paris
  • 開催期間:[金-月]7:00〜19:30
    ※開催期間は変更される可能性があります。地元メディアやフランス観光局などで最新情報をご確認ください

  • Googleマップ:

5. パリの蚤の市で掘り出し物を探すには

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay(CC 0)

フランス・パリで、楽しく安全に蚤の市を楽しむコツを3つ紹介します。蚤の市にはさまざまな人たちが大勢集まるため、これらを守って行動することをおすすめします。

5.1 蚤の市を徹底的に楽しむなら早めに行動

パリに限ったお話ではありませんが、蚤の市は時間が早いうちに行くほど掘り出し物が多く見つかるため、早めの行動を! 特にお目当てのアイテムがある場合は、先に誰かが買って行くよりも早く行動したいところです。またヴァンヴの蚤の市のように、昼頃には店じまいしてしまうお店もあるため、午前中に訪れると安心です。

早めに食事を済ませてエネルギーを十分にチャージしてから足を運ぶと、より余裕を持って買い物が楽しめます。蚤の市によっては食べ物の屋台が出ているところもあるため、適度に休憩しながら散策したいところ。 なお、パリ観光ということでおしゃれを楽しみたい方もいると思いますが、蚤の市では長時間歩くことが多くなるので、歩きやすい靴で行くなど万全の準備で臨みましょう!

5.2 どうしてもコレが欲しい!そんな時は交渉を

蚤の市でお気に入りの商品が見つかったら、値段交渉をしてみましょう。まずフランス語で「ボンジュー(Bonjour / こんにちは)」と、はっきり笑顔で挨拶をすることが基本中の基本。そのあとは、単純にそれが欲しいことを伝えるよりも、商品に愛着や興味を持っていることを伝えることが値段交渉成立のコツです。

言葉の心配がある方は、複数の商品をまとめて買うことを伝えるか、なかなか値段が下がらない場合は一旦去るふりをすると、値段交渉に応じてくれる場合があります。ただし、半額以下などあまりにも大幅な値下げを提案すると、嫌な顔をされることもあるので注意が必要です。

5.3 蚤の市ではいつも以上に防犯対策を

蚤の市では狭いエリアに人が多く集まるため、スリに遭わないよういつも以上に防犯対策を徹底することが非常に大切です。荷物は最小限にとどめ肌身離さず管理をし、大きなバックパックやスーツケースなどは持ち込まないことをおすすめします。

またクリニャンクールなど、蚤の市によっては治安が良くないエリアもあるため、特に女性は1人ではなく複数人で行く、裏路地に入らないよう安全なルートをあらかじめ調べておくなど、できる限りの対策をしておきましょう。 関連記事では、フランス、特にパリを観光するにあたって知っておきたい防犯のコツや動きやすい服装を解説しています。こちらもぜひ、あわせてお読みください。

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6. 蚤の市で買ったものはどうやって日本に持ち帰る?

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay(CC 0)

この項目では、パリの蚤の市で買ったアイテムを日本へ持ち帰る際のポイントやコツを紹介します。法律によって持ち込みができないアイテムもありますので、購入する前に必ずご確認ください。

6.1 蚤の市で買えるけれど日本に持ち込めないもの

蚤の市で売られているものは、日用品やアンティークが中心で旅行者が各国に持ち帰ることはあまり想定されていません。そのため、旅行者としては「これは日本に持ち帰ることが可能かどうか」を意識して、購入することが大切です。

蚤の市で売られているもので特に注意したいのが、特定の皮革・植物を用いた製品。これは、ワシントン条約に基づき日本への持ち込み規制の対象となっています。日本へ持ち込む際は、輸入承認証といった書類の提出などが必要になるため、個人での持ち込みは基本的にできないのが現状です。

主な規制対象となる品物

  • 特定の皮革製品(一部のワニやヘビ、オーストリッチなどの皮革)
  • 特定のアクセサリー(トラ・ヒョウの爪、サイの角など)
  • 毛皮、敷物(トラ、ヒョウ、ジャガー、チーター、ラクダ)
  • 象牙製品(インドゾウ、アフリカゾウ)

また、偽ブランド品や海賊版なども持ち込むことができません。特に庶民的な蚤の市で安く売られている高級ブランド品のなかには、偽物が混ざっている可能性もあるため、ブランド品は蚤の市ではなくパリの正規店で購入することをおすすめします。

税関の公式サイトでは、これらのような持ち込みができない製品のリストや、条件付きでOKとしている製品について詳しく記載しています。確認すべきポイントが多いのですが、ぜひ一度目を通して頂くことをおすすめします。

>>>参考:税関-ワシントン条約(外部サイトへ遷移します)

6.2 蚤の市で買った割れ物や刃物の持ち帰り方

ランプやガラスでできたインテリアなどの大型の割れ物を持ち帰る際には、パリにある「Le BHV」というDIY用品も扱うデパートで、緩衝材やテープなどの梱包用品を購入しましょう。その後日本へ郵送する場合は、フランスの郵便局「La Poste」で段ボールを購入して発送します。なお、ホームセンターでも段ボールは購入できますが、強度に不安があるため、郵便局で購入するのがおすすめです。

アンティーク食器やガラスのアクセサリーといった、小さめの割れ物を持ち帰る際には、衣服やタオルで包み、隙間のないようスーツケースに詰めるだけでも十分でしょう。刃物でなければ、手荷物として機内に持ち込むことも可能です。

一方、食器ナイフやフォークなどの刃物は、手荷物として持ち込むのはNG。これらは緩衝材などで丁寧に梱包し、預け荷物としてスーツケースに詰めれば、日本へ持ち込むことが可能です。

Le BHV Maraisの基本情報

  • 名前:Le BHV Marais
  • 住所:52 Rue de Rivoli, 75004 Paris
  • 営業時間:[月-土]11:00〜20:00、[日曜日]11:00〜19:00
  • HP:公式HP
  • Googleマップ:

6.3 蚤の市で大量に買った場合の持ち帰り方

さて、スーツケースでは持ち帰ることができないほど、衣服や本などを大量に購入した場合は、どうやって日本へ郵送すれば良いのでしょうか。

フランスから日本へ荷物を送る場合は、「Colissimo prêt-à-envoyer (コリッシモ・プレタ・アンヴォワイエ)」というサービスが便利。これはLa Posteが取り扱っている、送料と品物を入れる専用の箱がセットになったもの。

日本までの送料は、2020年8月現在290×210×150mmのLサイズで42.00ユーロ、400×275×195mmのXLサイズで61.00ユーロとなっています。料金は、箱のサイズや重量によって変動します。宿泊先の近くにあるLa Posteの店舗で箱を選び、送り状の記入と送料を支払いをし発送しましょう。

ちなみに、できるだけ飛行機の機内持ち込み用の範囲で収めたい場合は、少量の衣服やアクセサリー、ポストカード、コインといった小物類の購入がおすすめ。アクセサリーは壊れないよう小さな箱に入れたり、ポストカードはファイルなどに挟んだりするなど、できるだけ省スペースな状態で安全に持ち帰れるように工夫しましょう。

>>>参考:La Poste-Colissimo Prêt-à-Envoyer(外部サイトへ遷移します)

7. 蚤の市で買ったアイテムのメンテナンス方法

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay(CC 0)

最後の項目では、蚤の市で買ったアイテムのメンテナンス方法について、金属製品、レザーや布製品、紙製品の3種類に分けて解説していきます。

7.1 銀や真鍮などの金属製品

パリの蚤の市には、アンティークのコインや銀食器などがたくさん売られていますが、これらは一部酸化したり錆付いていたりすることがあるため、適切な管理が必要です。

ただしアンティークコインはコレクターズアイテムとしての観点から、酸化していることも価値とみなすことがあります。もし査定に出したい場合は、洗浄前の状態で出してみて、価値があるかどうか確認してから特に価値がないコインを洗浄する、とした方がよいでしょう。

アンティークコインの汚れを落とす方法は、素材別で以下のように分けられます。真鍮のコインに対して行う方法は、真鍮製のアクセサリーや食器にも応用できます。

  • コイン共通:柔らかい布で軽くこすり汚れを落とし、水気をふき取り空気に触れにくいよう保管する
  • 銀貨や真鍮の硬貨:重曹と水を2:1の割合で混ぜたものを、指か歯ブラシでこする(歯磨き粉でもOK)
  • 銀貨:銀用のクリーナーを使って布でこする
  • 銅貨:塩素系漂白剤を薄めた水に数分浸した後、ふき取る
  • 銅貨:お酢またはレモン汁に浸した後、ふき取る

銀食器やアクセサリーの場合は、銀貨よりもやさしいメンテナンスが必要。中性洗剤を入れたぬるま湯に付けた後、柔かいスポンジで優しく洗いましょう。または、沸騰したお湯1リットルに対し、大さじ1〜2杯の重曹を溶かした中に浸ける方法も効果的です。洗った後は柔らかい布で軽く拭きます。

洗浄後は布や柔らかいブラシで頻繁にホコリをとる、使用後はすぐに手指の皮脂や汗をふき取り、洗浄することを心がけましょう。ただし、ポットなど一部の銀食器は取っ手の部分が銀以外の素材を使用していることがあります。水で洗ってしまうと取っ手と本体の継ぎ目が取れるおそれがあるため、その部分は水に浸からないようご注意ください。

7.2 レザーや布製品

カバンや小物などのレザー製品は、日頃から油脂クリームを塗ったり湿度のない場所に保管することが大切。メンテナンスとしては、乾いた布でレザーや布のホコリなどを落とし、革専用の油脂クリームをムラなく塗り、仕上げに乾いた布で再度拭くといった方法が一般的です。

また、保管時に型崩れやカビの発生といったトラブルを防ぐため、中に丸めた新聞紙やタオルを入れておくと、湿気を吸ってくれます。 アンティークの布製品は、使われている素材に注意しましょう。絹やレーヨンといった素材は水に弱いため、通常の洗濯機ではなく洗剤を使わず30度以下の水で手洗いし、陰干しするのが基本です。

また、製品によっては経年劣化で薄くなっている箇所や破れやほつれがあることも。昔の製品であるため素材表示のタグが付いていないことも考えると、布製品については専門の業者へクリーニングを依頼したり、お直しに出したりすることもおすすめしたいところです。

7.3 紙製品

アンティークのポスターやポストカードといった紙製品は、直射日光が当たらない場所で管理することで、綺麗な状態のまま保存できます。紙魚(シミ)という昆虫の発生を防ぐために、保管場所に防虫剤を置くことも効果的。

保管の仕方としては、箱に入れるかポストカードやポスター用のフォルダーを使うと取り出すときも便利。特に大切な紙製品については、日焼けによる色落ちを防ぐためグラシン紙を挟むか巻く、箔押しやエンボス加工がつぶれないよう他の紙製品とは別に保管する、など丁寧に扱いましょう。

フランスで昔から愛されている蚤の市の歴史や、パリの三大蚤の市について紹介してきました。アンティーク好きにはたまらない1950〜60年代のアイテムを多数取り扱う蚤の市から、パリ郊外の庶民の暮らしの様子が垣間見えるローカル蚤の市まで、さまざまな楽しみ方ができるのが魅力です。

お気に入りの逸品を購入できたら、長く愛用できるように日頃のお手入れも忘れずに。パリを訪れた際には、フランスならではの蚤の市にもぜひ足を運んでみてくださいね。

編集部註:本記事は2020年9月に公開しましたが、2021年4月に一部修正しています。

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パリ在住のフリーランスライター&ブロガー。WORK HARD, TRAVEL HARDERをモットーに、世界30カ国への旅やパリライフの経験をメディアで発信中。パリをはじめ、現地の生活に溶け込んで得たリアルな情報をお届けします!

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