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地中海に浮かぶ秘宝の島・マルタ共和国の「知っててよかった10のポイント!」
目次
- 1. マルタ共和国?それどこ?
- 2. 理想の滞在日数:地図を見て計算すると間違うマルタ滞在
- 3. ホテルの場所はどこがいい?
- 4. 準備が必要なコミノ島:ブルーラグーン!
- 5. 日帰り?ゴゾ島
- 6. 意外に知られていないサンセットポイント&レストラン
- 7. 遺跡に興味がない方も必見!超古代遺跡ハイポジウム
- 8. ショッピング事情
- 9. べストシーズンはいつ?
- 10.ひとり旅のすすめ
- まとめ
1. マルタ共和国?それどこ?
マルタ共和国は、イタリアの最南端シチリア島の真南93kmのところに位置する、マルタ島(本島)、コミノ島(無人島)、ゴゾ島の3島からなる、ヨーロッパ、アフリカ、そして中東の間、地中海の真ん中に浮かぶ小さな小さな島国です。
数年前にマルタだけのガイドブックが発行されてから、イタリアの一部だと勘違いする人が減りましたが、それでもまだ、この歴史豊かな絶景の島国はまだ良く知られてはいないようです。
EU加盟国でもあり、マルタ語と英語が公用語なため、世界中から英語を勉強にくる学生が急増中。小さな島々でありながら一つの国。そこが他の地中海の島々と大きく違うマルタのユニークな点です。
この小さな小さな3島にひとつの国の歴史と文化がぎっしりつまっている、それがマルタ共和国です!
2. 理想の滞在日数:地図上計算すると間違うマルタ滞在
マルタは3島合わせても東京23区の約半分、沖縄本島の約3分の1ほどの大きさ。地図で見るとそのあまりの小ささにビックリの島国です。ですから地図だけ見ると、一番大きなマルタ島ですら、横断するのには車で30分ほどかなと想像してしまいがちです。
バスもあるからけっこう一日で多くをカバーできる!と予定をたて、見どころは多いものの滞在日数は数日で充分!という結論に達する方が多いのですが、それはあま~い!のがマルタです!
1. 交通事情が非常に悪い
車に頼った生活になっているマルタ島は現在人口が急増中。ということは車の数も激増しているということ。一家に一台どころか一人一台になっているので、交通事情が国の最大の難題。しかも道路は各村々をつなぐように設計されているうえに、ほとんどの道路はワンレーン。道路のコンディションもあまりよくありません。
しかも現在マルタは建設ブーム。予告なしにあちらこちらの道路が閉鎖中。これらに加えての車数の増加。渋滞はほぼ一年中毎日続きます。
特に観光客が増える夏はこれが悪化し、暑さとともに大変なことになります。
バスは時間通りにはまず来ないと思ったほうが賢い。来たらラッキー!くらいの気持ちで!そしてほんの20分くらいの乗車時間のはずが1時間超えなんていうことも多々おきます。時間にはかなり余裕をもって計画をたててみてくださいね!
2. とにかく見どころが多い!
サイズからするとパッパッと見て回れるような気がしますよね。
でもマルタは、エジプトのピラミッドよりも古い超古代遺跡をいくつも持っているうえに、ヨーロッパ、アフリカ、中東の間にあって、その歴史も濃く深く、非常に味わい深い国です。
そして島々中の絶景の数々。サンライズ、サンセットはもちろん、日中も夜もどこをいつ写しても写真になる素晴らしい景色。
「もっとゆっくり見たいのでまた必ず来ます!」
とおっしゃる方が多いように、その見どころは数日ではカバーしきれないのです!
3. ホテルの場所はどこがいい?
滞在する場所。これはどこに旅をされても悩むところですよね。
空港のある本島であるマルタ島を拠点にされる方がほとんどだと思いますが、個人旅行であれば特に、どこに滞在するか迷いますよね。
私のおすすめは、とにかく静かにただただゆっくり海(ビーチ)を楽しみたい、ということであればマルタ島北端の街メレーハ、もしくはマルタで一番人気のビーチ、ゴールデンベイにある唯一のホテル、ラディソンホテルブルーリゾートもおすすめです。
ただ、これらの場所は繁華街からはかなり離れているので、あくまでただただ静かに過ごされたい方のみ。
メレーハはゴゾ島に近く、また、島で一番大きな砂のビーチがあるのですが、海で泳いだり絶景を楽しむお散歩以外、徒歩圏内に特に遊べるところはありません。メレーハに滞在されて後悔される方もおられるので要注意です。
一番便利なロケーションはやはり島の中心部、スレーマそしてバレッタです。
バレッタは、バスのターミナルになっていて島のどこにでもダイレクトに行って帰ってくることができるので便利です。
スレーマはボートの発着所になっていることと、やはりショッピングモールや繁華街にも近いのでそういった便利さや活気さを求められる方には最適です。
ただ最近は建設事業も多く、朝7時すぎからノイズレベルは高めですので、その点は覚悟されてお選びくださいね。
また、夏の暑さは想像どおりですが、知られていないのが冬の寒さ。
外気温はそう下がりませんが、マルタの冬の厳しさは室内の体感温度です。冬でも平均90%を超える湿度のマルタでは、室内は冷蔵庫化します。
冬に湿度が高いということの過酷さは、経験した人しかわかりません。
ロシア人やカナダ人ですら、こんな寒さは経験したことがない!というくらいの骨にしみいる寒さなのです。ですから、特に冬は暖房設備がきちんとした滞在先をお選びくださいね!
4. 準備が必要なコミノ島:ブルーラグーン!
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ブルーラグーンと呼ばれる、美しい岩に囲まれたまさにナチュラルプールのようなラグーンはコミノ島にあります。
ここは観光客には欠かせないスポットですが、行ってから大変なことにならないよう準備が必要です。
大事なポイントは日焼け対策。無人島で緑もほとんどなく、岩でできた砂漠のようなところにあるので、日陰を確保することが非常に困難です。
水の中は白い砂ですが、水の外は岩、岩、岩です。白い砂浜のパラソルの下でゆっくり・・・などと想像すると大変なことになります。
パラソルはシーズン中はレンタルできるようですが、これもスペースがとても小さいエリアですので、かなり早くいかないと確保することは難しいです。
ボートでわざわざ行くのだし、せっかくだから一日ゆっくり、などと夢見がちですが、数時間いるだけでまっ黒焦げに!なんてこともありますので、帰りのボートの時間などは、できるだけフレキシブルに対応してくれるところをご予約されることをおすすめします。
おすすめは、島を一周歩いてみること、そしてサンセット。
島は小さいので一周するのにゆっくり歩いて1時間ほどみれば充分です。
ブルーラグーンの美しさに気をとられてしまうかもしれませんが、島のあちこちから、ミスするにはもったいなさすぎる、それはそれは素晴らしい絶景の数々が楽しめますよ!そして、島の上から絶景の岩の間を通り、遠く遠く水平線におちていく夕日をみるのは素晴らしい経験です。ほんとうに美しいところですので是非訪れてみてくださいね!
5. 日帰り?ゴゾ島
ゴゾ島は、これまた小さいので日帰りでいいね、とお考えになられる方が多いのですが、お時間がとれるようであれば、前もって1泊もしくは2泊される予定で行かれることをおすすめします。
有名なアズールウィンドウは数年前に突然崩壊してしまいましたが、その横に位置するインランドシー(Inland sea)などは、ただ見て周るだけではなく、洞窟の中まで泳いで入ってみることをおすすめします。
なんともいえない深淵で神秘的な空気感にふれることができます。これは泳いで入ってみないとわかりません。また夜のゴゾ島は素晴らしいです。
光り輝く星空の下で真っ黒な海の波が月明かりに照らされる光景。ゴゾ島は、マルタ人がリタイヤしたいと夢見る島、と言われていますが、たしかに、と頷ける味わいのある島です。
マルタ島では残念ながらもうなかなか味わえなくなってきている静けさ、澄んだ空気、平和にそしてさらにゆっくりと流れる島時間。
急いで周るのではなく、ゆっくり時間をかけて周られると、ゴゾ島のやさしい穏やかなエネルギーと共鳴して、ほんとうに豊かな時間を味わうことができますよ!
6. 意外に知られていないサンセットポイント&レストラン
知られているようで実はあまり知られていない場所、ディングリー。マルタ島の西側に位置するディングリークリフは、周りには小さなディングリー村と畑だけが続く、のどかな場所に位置しています。
おそらく交通機関が不便なために、ここまで足を伸ばす人はそう多くないようです。
ツアーバスで来れるのですが、素晴らしい絶景の写真を数枚とって終わりにしてしまう方が多い様子。でもこれはとっても残念!海の向こう側はアフリカ大陸。そして手前には、海の中にぽつんと浮かぶ美しい孤高の小島、フィルフラ島。
この小さな島を背景に、広大な地中海に沈んでいく夕陽をクリフの上から眺めることは、マルタ島に住む私の最大の喜びのひとつ。
サンセットポイントとしてはゴールデンベイが有名なのですが、私はディングリーをおすすめします。何より高いところから見れること、そして島の美しい絶壁の絶景とのコンビネーションは最高だからです。
そしてまたここには、ローカルでとれた材料のみを使ったお料理を出す素敵なレストランがあります。
その名もCliff (クリフ)。日本語でディングリーのレストランを検索すると、なぜかすぐに出てこないこのレストラン。ディングリーのビレッジに位置するのではなく、まさに絶景の崖のすぐ上に位置する数少ないレストランで、何もないところにポツンとたっています。
マルタ料理で有名なラビットのパスタや原産のお花を使ったお料理など、おもしろいメニューがそろっています。素晴らしいサンセットを見たあとに、または見ながらでも楽しめる、素晴らしいマルチーズレストランです。
人気があるので予約をしておくと無難ですよ!
7. 遺跡に興味のない方も必見!世界遺産:超古代遺跡ハイポジウム
マルタに住んでいる人でも、実は入ったことのないという人が多いハイポジウム。
数々あるマルタの超古代遺跡のなかでも、唯一事前予約が必要な遺跡。しかも一回に入る人数、一日に入る人数が限定されている神秘の地下神殿。実は私も、マルタに住み始めてなんと6年目にしてようやく入ったハイポジウム。極々普通の住宅地の中に突如あらわれるサイン。
え!?!ここ?といった驚きの入り口。両隣には普通に人が住んでいるという驚きのマルタ遺跡。ここは遺跡や古代文明に興味のない方も必見です!
エジプトのピラミッドよりもさらに古い超古代遺跡。
いまだに謎は多いようですが、世界で最古の地下神殿。階段を恐る恐る降りていくと、一気に古代に連れ去られたような深淵な空気感。
古代の神秘、その世界を全身で経験できる稀な貴重な機会です。要予約。
特にシーズン中は数ヶ月前から予約しないと難しいですので、特に個人旅行の方で訪問を希望される方は、予約を確認されてから旅行の日程を決められることをおすすめします!
8. ショッピング事情
マルタに観光で来られた方に、○○はどこで買えますか?とよくきかれるのですが、マルタ原産のものであれば別ですが、基本的にマルタはショッピングを得意分野とする国ではないというのが私の意見です。
物価も年々上がっています。今やイギリスやイタリアよりも高いくらいです。ヨーロッパにありイタリアにも近いので、ブランドのお店も多く、品揃いもよくていいお買い物ができる、と想像される方もあるかもしれませんが、小さな国マルタにはお店が基本的にたくさんはありません。
ショッピングというと、マルタではみなスリーマに行きます。ここがいわゆるマルタのショッピング街になります。
ショッピングモールもあることにはありますが、他国に比べれば大きくはありません。首都バレッタにも、いわゆるブランドショップがいくつかありますが、要注意な点は、バレッタのお店は早い時間に閉まるということです。日曜はもちろんのこと、土曜日でもお昼すぎには閉まるお店がほとんどです。ショッピング街のスリーマでさえ、日曜は閉まっているお店も多いです。特に、ブランドものや、これ、といった特定のものがほしい場合などは、期待されて来られるとがっかりされるかもしれませんが、日本にはないカジュアルブランドや、洋服や小物のちょっとしたショッピングなら楽しめると思います。
そして何よりもマルタでしか買えない原産のものにたくさんの魅力があります。原産のものであれば、お土産屋さんはバレッタにもスリーマにもたくさんあります。ゴゾ島は原産のはちみつ(ハーブ入り)やオリーブオイル、それから天然のお塩、そして冬はニットで有名です。
お土産やさんやファンシーなショップで購入するのもいいですけれど、ローカルの人がトラックで売っていたり、観光名所で出店を出していたりするところで買うのがマルタ流。個人的な経験からすると、こちらの方がお値段も安く質もいいものが手に入りやすいように思います。
マルタ島南部の漁村、マーシャスロックの日曜のマーケットでも、ローカルの方が多く出店されているのでここも要チェック。ワイン、はちみつ、マルタ刺繍、などなど。
漁村マーシャスロックならではの、新鮮で美味しい魚介類のご馳走を食べたり、マルタらしい活気溢れるマーケットをのぞいたり、それだけでも行ってみる価値ありですよ!
9. ベストシーズン
マルタを訪れるベストシーズンはいつですか?と数年前にきかれたら、迷うことなく春の4、5月と秋の10、11月です!とお答えしていました。
ガイドブックにもそう書かれていることが多いのですが、ここ数年、マルタの気候もだいぶ変化があり、毎年事情が随分違ってきているのが現状です。数年前までは、11月の終わりまで雨が(秋の訪れを告げる雨)なく、観光客もさった静かな美しい海で泳げていましたし、春も3月をすぎると嵐も去り、あたたかくなってきていました。
ところがここ数年は、4月の終わりまで雨が続いて肌寒かったり、秋を告げる雨も9月の終わりには始まってしまったり。2年前は10月は雨ばかり。。。なんてこともありました。これはマルタ人にしても驚くべき変化です。
真夏もただでさえ暑く、緑が茶色にかわり砂漠化するマルタですが、ここ数年は、ヒートウェーブと呼ばれるアフリカからくる熱波が頻繁にマルタを襲うようになり、40度超えが1週間も2週間も続く・・・なんていう過酷な夏になってきてもいます。
湿度も非常に高いマルタ島は、こうなると体感温度は45度を超えます。こういった夏は生きた心地がしません。
在住者はエアコンに頼るか、毎日海に飛び込んで涼むしかなくなります。こうなってくると当然エアコンの使用量が激増。そのことで、皮肉にも外気温がさらに上がっている現状。個人的には、真夏のマルタが一番マルタらしく輝く季節だと思っていますが、こうなると、日中出歩くのはまったくおすすめできない気候で、観光客にとっては過酷な滞在にもなりかねません。
ということで、現在のマルタのベストシーズンは?というと、夏の暑さの始まりちょっと手前の5月から6月初め、そして、暑さに強く海でいっぱい泳ぎたい方、もしくは、行くなら最高に輝くマルタを見たい!という方には真夏7月、8月。9月はまだまだ暑い上に、湿度が夏一番高く辛いですので避けるとして、秋の始まりの10月の初めから半ば。という感じになるでしょうか。
冬はお天気が不安定で、嵐にあたると残念ですが、クリスマスイルミネーションなどは素敵ですし、3月、4月は、ここ数年は雨が残り、あたたかくなるのが遅くなっていますが、夏に砂漠化し茶色になっていた島が、冬の雨のおかげで緑と花々で彩られるようになります。それはまた違った素敵なマルタ島の一面を楽しむことができます。
世界中の気候が不安定な中、マルタ島のベストシーズンを選ぶのも難しくなり、時期を決定するのはある意味でギャンブルですが、どんな気候でもマルタは必ずマルタの魅力を見せてくれます。マルタはそんな不思議な魅力のある素敵なところです。
それぞれのお好みでいいシーズンを選んでくださいね!
10. ひとり旅のすすめ
マルタはなによりほんとうに安全な国です。
現地人に言わせると、以前はもっと安全で、家の鍵をしめるなんていう意識がなかったほどだったそうです。
そのころに比べれば安全性は下がったかもしれませんが、それでも、ヨーロッパのどの国よりも断然安全です。日本人の私が安全だと感じるくらい安全です。最近は、人の多いエリアですと、バックをそのへんにおいておくとなくなっていた、ということも少しずつ出始めているようですから、バレッタや観光名所では油断禁物ですが、基本、おきびきやスリの心配はほとんどありません。
また夜の外出も、繁華街は別としても、女性が夜一人で外出していても怖いということはまったくありません。
もちろん慣れないところですので、気を緩めるのは禁物ですが、女性でも一人旅をされる方が増えている時代、特に一人旅を初めて挑戦したいけれど、どこがいいかなと迷っていたり不安を感じている方には、マルタは断然おすすめです。英語圏で、ほとんどの人が英語を流暢に話しますから(訛りは強いですが!)それも心強いですよね!
まとめ
いろいろな意味で注目されているマルタ共和国。
小さな小さな島国でありながら、見どころは数え切れないくらいあります。遠い日本から、なんと毎年必ずマルタに来られている方を数人知っています。それくらいに、マルタは何度きてもまた新しい発見のある、そして、異国でありながらまるで故郷のような気持ちをもってしまう、そんな不思議な魅力のあるところです。ツアーでも、個人旅行でも、一人旅でも、是非一度訪れてみてくださいね!
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あゆみーた
- 16年の長い長いロンドン生活の後、スペイン人の夫と2歳目前の息子と地球に優しいオルタナティブなライフスタイルを求めてマルタ島へお引っ越し。何もない何も知らないマルタでゼロからのスタート。旅を愛するバックパッカー。1年かけた世界旅行経験者。現在はマルタ島で子育てをしながらサウンドセラピストとして活動中。マルタという国、生活、そこに住む人々との交流、子育て、地球と調和して生きること、宇宙とのつながりなど、地中海の小さな島からブログなどを通し幅広く発信しています。