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イスラエルでバンクシー・アート巡り
イスラエルは中東に位置しており、エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地として知られています。それ故に、宗教間の問題や民族の問題がしばしば話題となります。その様子を皮肉を込めて壁に絵を描く神出鬼没のアーティスト・バンクシーの作品がイスラエル・エルサレムに多く存在しています。
今回はバンクシーアートをいくつか見てきたのでご紹介したいと思います。
目次
各宗教の聖地について
バンクシーの作品をご紹介する前に、三大宗教の聖地・エルサレムについて少しご紹介したいと思います。各聖地について知ることで、バンクシーの絵の真意について考えるいいきっかけになると幸いです!
ユダヤ教の聖地「嘆きの壁」
嘆きの壁とは、過去の戦いで破壊された「神殿の一部」が現存している場所。昼夜問わずユダヤ教の人々が祈りをささげています。また嘆きの壁の前では、聖書を学んでいる姿を見ることもできます。
男女でお祈りする場所が異なるため、見学する際は気を付けてください。また彼らにとっては本当に大切な場所ですので、お祈りの邪魔になるような行為は避けてくださいね。
キリスト教の聖地「ヴィア・ドロローサ」
新約聖書に記述されている「キリストの最後の歩み」を意味します。十字架を背負ったイエス(キリスト)が最後に歩いた道がエルサレムにあるのです。町中を歩いていると、キリスト教の方々に向けたツアーが行われていました。嘆きの壁のすぐ近くにキリストの墓とされている「聖墳墓教会」があり、こちらも中に入って見学することができます。
イスラム教の聖地「岩のドーム」
イスラム教にとっての「岩のドーム」は預言者ムハンマドが一夜のうちに昇天した場所とされており、非常に重要な場所とされています。こちらも嘆きの壁や聖墳墓協会のすぐ近くに位置しています。
ご紹介した三か所すべてが各宗教の聖地とされており、独特の空気感をまとっています。
見学するときは各宗教を信仰する方々への配慮を忘れないようにしてください。こんなに小さな範囲で各宗教を知ることができる素敵な場所ですので、是非見て感じてください!
バンクシーアートの巡り方
バンクシーアートは「ベツレヘム」という町に多く描かれています。またキリストが生まれた町としても観光地として人気の場所です。エルサレムからバスで40分ほど離れた場所です。
私はダマスカス門からローカルバスに乗ってベツレヘムまで行き、現地でタクシーの運転手と直接交渉しバンクシーの絵を巡ってもらいました。一人いくらというよりは、一台で費用がいくらという交渉の仕方です。一人でタクシーは不安という方は、現地のツアーに参加したほうが安全です。バックパッカーの方は、宿で数人を集めていくと安く楽しむことができますよ。
エルサレムからタクシーをチャーターして行く方法もありますが、ユダヤ系の運転手よりも、イスラム系の運転手のほうがベツレヘムでは何かと便利かと思います。私は作品巡りのほかにもパレスチナ自治区内も散策させてもらいました。
バンクシー・アート巡り
まずは有名なこちらの写真から。
平和の象徴であるハトの体には防弾チョッキが着せられています。そのハトの心臓部にピストルの標準が当てられています。平和の象徴のハトが防弾チョッキを着ているという矛盾にバンクシーらしさがでています。
こちらの写真は兵士のボディチェックを少女が行っている様子。こちらも皮肉たっぷりです。
天使の手からハートが零れ落ちる様子を描いたもの。
そして一番有名であろうこの絵。兵士が爆弾や武器の代わりに花束を投げる様子を描いたもの。バンクシーの名前を知らなくてもこちらの絵画を見たことがあるという人は多いのではないでしょうか?
私がベツレヘムで見た絵の中で一番大きく、存在感がありました。
イスラエルに行く予定がない。バンクシーの絵をもっと見てみたい。という方は、是非オランダ・アムステルダムまで足をのばしてみてください。MOCO美術館という場所にテンポラリーでバンクシーの絵が展示されています。MOCO美術館のすぐ近くにゴッホ美術館もありますので、美術館巡りにも最適かもしれませんね。
私はオランダを訪問した際にMOCO美術館にいき、美術館でしか手に入らないバンクシーのパンフレットを購入しました。
>>MOCO美術館HPはこちらから
最後に
いかがでしたか?今となってはかなり有名になったバンクシーのストリート・アート。絵に込められた思いを考えながら見て回るととても楽しいです。
私はバンクシーファンなので、旅行先にバンクシーの絵がないか検索しています。昨年行ったヴェネチアでは数週間前にバンクシーが絵を描いたと話題になっており、宝物を探すような感覚で町中を散策したのを覚えています。
ご旅行の予定があれば、そこにバンクシーの絵がないか検索してみてください!
<ヴェネチアで描かれた作品>
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湊_TAKAKO
- 趣味が転じて今まで70ヵ国を旅してきました。日本の旅行会社で4年働いたのち、現在はオランダ在住。ヨーロッパ、南米大陸、アフリカ大陸、もちろんユーラシア大陸、様々な旅情報を発信します!