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女神の伝説が残る地中海の島キプロスの魅力を徹底的にご紹介!
こんにちは!今日は地中海に浮かぶ小さな国「キプロス」をご紹介します。
地中海に浮かぶと言ってもどこにあるのか、皆様お分かりでしょうか?
中東レバノンの西、トルコの南のあたりに浮かび、EU(ヨーロッパ連合)に加盟するヨーロッパの国です。
目次
- キプロスは物騒な国??いやいや、かなりのどかな国です笑
- 国の4割は森林、大きさは四国の半分ほど、年中温暖な島国
- 民族も言語も食事もギリシャ系の国
- アフロディーテ、モザイク、イコンなど歴史や伝説がキプロスの観光地
- キプロスの玄関口の街ラルナカとは・・・
- 最後にキプロスの首都ニコシア(レフコシア)をご紹介!
- 日本の皆さんにはまだまだ知られていないキプロスはとってもオススメの国!
キプロスは物騒な国??いやいや、かなりのどかな国です笑
場所だけ見ると少し物騒なイメージを抱くかもしれませんが、滞在中物騒なことは一度も起きず、むしろのどかでほのぼのして、のんびりなところでした。
後述しますが、国の北半分は北キプロスというトルコに属するエリアがあり、軍事的には少しピリピリしているところもあるようですが、観光する分にはのどかないいところでした。
国の4割は森林、大きさは四国の半分ほど、年中温暖な島国
キプロスの国を移動していると木々をよく見かけます。また国の中央部は山間部となっており、標高自体はそれほどではないですが、冬場は雪が降り、道路が閉鎖されることもあります。
私が訪問した2月も日中の平地や海沿いでは半そででも大丈夫なんじゃないかというくらい暖かかったですが、山間部では雪が降っており、上着がないと厳しい状況でした。
民族も言語も食事もギリシャ系の国
<キプロスの食事(一例)>
ギリシャに近いということもあり、ギリシャ系の文化を持った国です。
今回の記事では書ききれないので改めて別の記事で書くことにしますが、食事が他の国と比べても抜群においしくて、量がたっぷりで大食漢の人でも大満足できます。
物価が他のヨーロッパと比べて安いのもうれしいところです(通貨はユーロです)。
あと日本からのアクセスは残念ながら直行便がないので、カタールやドバイを乗り継いで行くのが一般的となります。
アフロディーテ、モザイク、イコンなど歴史や伝説がキプロスの観光地
キプロスの観光地その1. 伝説の女神アフロディーテ生誕の地
愛と美の女神アフロディーテ、通称ビーナスと呼ばれる誰もが知っている伝説が生まれた場所がキプロスにあると言われています。
<ペトラ・トゥ・ロミウ海岸>
その場所は、キプロスの玄関口であるラルナカから西にあるパフォスという街に向かう途中の「ペトラ・トゥ・ロミウ海岸」の海の泡からアフロディーテが生まれてきたと言われています。
ちなみにこの海岸でハートの石を見つけると幸せになれると言われているので、是非このハートの石を探してみてください
<アフロディーテ神殿>
また、アフロディーテ伝説に基づいたと言われる「アフロディーテ神殿」は、現在では上の写真のように何もない跡地です。
神殿も生誕の地も昔はこんなところだったんだなーと想像力が必要になる観光地でした。
キプロスの観光地その2. 街全体が世界遺産!ギリシャ神話をモチーフにしたモザイク画がたくさん!
パフォス遺跡は港街であり、かつてキプロスの首都としても栄えていたパフォスに残る世界遺産です。
この遺跡はテセウス、ディオニソス、エオン、オルフェウスの4つの館跡で見られる美しいモザイク画が世界的に有名で、東地中海で最も素晴らしいモザイクと言われています。
<ディオニソスの館>
「ディオニソスの館」には非常にたくさんのモザイクが残っています。上のモザイクはその中の1つで、ワインの神ディオニソス(バッカス)をモチーフにしたものです。
このモザイクのようにディオニソスをモチーフにしたモザイクが多いため、ディオニソスの館と言われるようになりました。
ちなみにこのモザイク画たちは農作業中の農夫によって1962年に偶然発見されたと言われています。ちなみに、世界遺産への登録が1980年なので、急ピッチで多くのモザイクが発見されて整備されたんでしょうね。
<テセウスの館>
こちらが「テセウスの館」だったと言われるところにあるモザイクです。
"テセウス"というと、先日まで日曜日に放映されていたドラマでもありましたね。
ちなみにテセウスは、もともとギリシャ神話に登場するアテナイの王様で、牛頭人身の怪物と言われたミノタウロスを退治したと言われる人です。
キプロスの観光地その3. トロードス地方の壁画教会群のイコン
<ポディトゥ教会>
キプロス島の中央部は、標高1,951mのオリンポス山をはじめとする山間地となっており、キプロスの人々の昔ながらの生活を垣間見ることができる場所です。
というのも、キプロスは昔から様々な国の侵略を受けてきた歴史がありました。そのため、キプロスの人々は危険な海岸線から離れた山の中に村を作って暮らしてきた歴史があるそうです。
そのためなのか、この地方の村の1つ1つは離れていて、フレスコ画やイコンが有名ないくつかの教会を回るのはなかなか骨が折れるかと思います。
しかもこれらの教会の内部は写真撮影禁止ですので、非常にきれいなイコンなどはご自身の目で記憶してくださいね。一度は訪れる価値があると思います!
ちなみにこの時は雪が降っていたため、一番楽しみにしていた「キッコー修道院」は道が通行止めになっていて行けませんでした。お天気によっては行けないこともありますので、計画の際は気を付けてくださいね。
なお、このトロードス地方の教会群のいくつかは世界遺産に登録されていますが、楽しみだったキッコー修道院は世界遺産には登録されていませんので、その点もご注意ください。
キプロスの玄関口の街ラルナカとは・・・
順番が前後しますが、皆さんがキプロスに向かったら、恐らくはこの「ラルナカ」という街に到着するかと思います。しかしながら、通過するだけでラルナカを観光される方は少ないかと思いますので、少しご紹介させていただきます。
<聖ラザロ教会>
この街で一番有名な観光地はこの「聖ラザロ教会」だと思います。
聖ラザロはイスラエルでキリストによって死から蘇ったと言われ、その後キプロスにやってきて、最初の主教となった方と言われています。その後、再び死を迎え、埋葬されたのがこの教会です。
<聖ラザロのお墓>
この教会の地下にはお墓がローマ時代のまま保存されており、実際に見学することが可能となっています。
<聖ラザロ教会内のイコン>
それ以外にも、教会内に収められているイコンは非常に見ごたえがありおススメです。
ラルナカ郊外の観光地その1. ヒロキティア遺跡
<ヒロキティア遺跡>
ラルナカから南西に32kmほどの丘の斜面には、紀元前7,000年ごろに住んでいたと言われる人々の住居跡が残る「ヒロキティア遺跡」があります。ここは1998年に世界遺産に登録されています。
<ヒロキティア遺跡>
1枚目の写真は、当時の住居を再現したものです。このような住居が、2枚目の写真のようにあちこちにあったというのを想像力を駆使して考える場所になります。
当時の人々は、近くの河原の石を土台にワラを混ぜて、土レンガで円形の住居を作っていたそうです。このような斜面に住居を作っていたのは、傾斜のある地形が自然の砦として機能し、村を守っていたためだと言われているそうです。
ラルナカ郊外の観光地その2. ダ・ヴィンチゆかりのレースが有名なレフカラ村
<レフカラレース>
"最後の晩餐"で有名な芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチが1481年にレフカラ村にやってきて、レフカラレースをミラノに持ち帰ったという話が古くから伝えられていたそうです。
その後、1986年にイタリア、ミラノの大聖堂(ドゥオモ)で見つかった古いレースがレフカラ村のものと判明しました。
そんなダ・ヴィンチゆかりのレフカラ村のレースはユネスコの無形文化遺産に登録されており、レフカラ村自体は日本旅行業協会(JATA)の「ヨーロッパの美しい村30選」に選出されています。ぜひお土産としてレースを探してみましょう!
>>>「ヨーロッパの美しい村30選」について詳しくはこちらから(日本旅行業協会)
最後にキプロスの首都ニコシア(レフコシア)をご紹介!
まずは南側の「南ニコシア」をご紹介します!
<ファマグスタ門>
ニコシアの旧市街はヴェネツィア時代の城壁に囲まれています。
この旧市街の東端であり、観光の際のスタート地点になることが多いファマグスタ門や考古学博物館、聖ヨハネ教会などがあります。
そして、このニコシアをお伝えする際に触れなければいけないこととして「グリーンライン」があります。
グリーンラインとは・・・
<グリーンライン>
最初のころに書きましたが、キプロスは北と南で分断された国となっています。
1974年のキプロス紛争の結果、「ギリシア系の住民が住むエリア(今のキプロス)」と「トルコ系の住民が住むエリア(いわゆる北キプロス)」に分断され、その境界線(緩衝地帯)が「グリーンライン」と呼ばれています。
このグリーンラインの通過の往来は観光客だけでなく、地元の人々も買い物や仕事で往復しているとのことで、ニコシアの中では日常の一部と化しているようです。
グリーンライン通過の際の注意点
このグリーンラインを通過する際の注意点ですが、日本からの旅行者の場合は必ずパスポートを所持してください。
グリーンラインを南から北、また北から南へ戻る際もですが、他の国の国境通過のようにパスポートコントロールがあります。そこで必ずパスポートチェックがありますので、パスポートを必ず持参してください。
また、キプロス入国の際はパスポートの有効期限が3か月で大丈夫でしたが、北キプロスはトルコ系ということもあり、6か月の有効期限が必要となっていますので、キプロス旅行の際にはパスポートの有効期限もご注意くださいね。
またこのグリーンラインは、このニコシア以外にもいくつかチェックポイントがあります。さらに、チェックポイントを越えた先の「北キプロス」は日本が独立を認めた国ではありませんので、トラブルに巻き込まれないようにご注意ください。
グリーンラインを越えた北キプロス、北ニコシアとは・・・
グリーンラインを越えた北ニコシアで最初に気付く違いとしては、お店の料金の表記が「トルコリラ」と「ユーロ」の2種類が表記されている点です。
北側はトルコとアゼルバイジャンしか認めていませんが、「北キプロス・トルコ共和国」という国名が表す通り、トルコリラが通貨として利用されています。
しかしながら、すぐそこの南ニコシアはユーロを通貨として利用していることもあり、トルコリラでもユーロでも利用できるみたいです。
ちなみに、南ニコシアでトルコリラが使えるかは不明ですが、少なくとも表記はユーロだけでした。
さらに、トルコというと宗教はイスラム教になります。イスラム教徒というと礼拝の時間になるとアザーンという礼拝の音が流れますが、この北キプロスでもアザーンを聞くことができました。
<セリミエ・ジャーミー>
上の写真は「セリミエ・ジャーミー」と呼ばれるモスクです。写真だけを見るとキリスト教のような様式に見えますが、もともとは1325年に完成したゴシック様式の大聖堂で「聖ソフィア大聖堂」と呼ばれたキリスト教の教会。かつてはキプロス最大のキリスト教会だったようです。
しかしながら、16世紀にオスマン帝国によりキプロスが支配され、この大聖堂はイスラム教のモスクとして使われるようになりました。
<セリミエ・ジャーミー内部>
内部はモスクそのものです。 この聖堂の横にそびえる2つのミナレットは、モスクとして利用されるようになった際に建てられたものとなっています。
日本の皆さんにはまだまだ知られていないキプロスはとってもオススメの国!
<キプロスには可愛らしい猫がたくさん>
いかがでしたでしょうか。キプロスの魅力を数多くご紹介しましたが、このキプロスを訪れたことがある人はそんなに多くないと思います。
キプロスは伝説や神話など歴史あふれる遺跡が数多く点在しており、食事も非常においしく、気候も冬でも温暖で、非常におすすめの国です。
また、キプロス旅行中には至るところで可愛らしい猫をたくさん見かけましたので、猫好きの方にも非常におすすめです。
今はまだ新型コロナウイルスの影響で自由な移動や旅行は制限されていますが、状況が落ち着いた際にはこのキプロスへの訪問をオススメします!
そして、キプロスの魅力を皆さんのご友人に自慢しながら広めていただければと思います!
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