【イタリア】ハムの町・パルマをレンタサイクルで半日観光してみた!

日本以上に交通事情が複雑なイタリア。車の運転には、様々な注意が必要です。それは自転車でも同様で、あまり整備されていない町を自転車で走行するのは、観光客の私たちにとっては難しいことかもしれません。

しかし、生ハム「プロシュット・ディ・パルマ」で有名なイタリアの町・パルマ(Parma)は、自転車の町とも呼ばれ町中でレンタサイクルができるだけでなく、自転車専用レーンがいたるところに用意されているなど、観光客でも利用しやすい環境があります。

この記事では、実際にパルマでレンタサイクルをしながら訪れた観光地やレストランなどを、順を追って紹介しつつ自転車ならではのメリットや、注意すべき点について考えてみたいと思います。

※編集部註:記事の情報はライター滞在時(2018年時点)を基本としています。最新情報の収集を心がけておりますが、店舗等については各公式サイトをご確認ください。

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<友人と2人でパルマを旅しました 撮影:ゆうさん>

目次

パルマでレンタサイクルを利用するには

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<レンタサイクルセンター 撮影:ゆうさん>

パルマ駅に着くと、駅のすぐ目の前にレンタサイクルセンターがあります。事前にパルマの自転車事情を調べていなかった私は、最初徒歩やバスで観光する予定でした。しかし、とても大きなサイクルセンターを見て、「天気も良いし、せっかくなら自転車に乗って観光してみたい!」という気持ちになりました。

レンタサイクルの借り方

借り方は、いたって簡単。建物に入ったらスタッフに、自転車をレンタルしたい旨を伝えてください。「ワンデー・バイシクル・プリーズ」などの基本的な英単語だけでも大丈夫です。スタッフが身分証明書を求めてきますので、パスポートを渡すとコピーして返してくれます。 手続きが済むと、スタッフが番号付きの鍵を渡してくれます。同じ番号の自転車を探して、サイクリングスタートです!

レンタサイクルの料金

レンタル料は1時間1.5(約180円)ユーロで、最大でも1日12ユーロ(約1,410円)。かなり安いですよね!ちなみに、これに加えて、1日1.5ユーロの保険料がかかります。 私は当時、パルマに11時~17時の6時間くらい滞在したので、1.5(ユーロ/時間)×6(時間)+1.5(保険料)で、10.5ユーロ(約1,230円)かかりました。

基本情報

荷物預かりはどこで?

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<パルマ駅 撮影:ゆうさん>

旅行客の場合、スーツケースなどを持ってパルマに来られることもあるでしょう。その場合は、レンタサイクルを使う前に荷物をどこかに預ける必要があります。 パルマ駅を出たところには、パルマ・ホール(Parma Holl)というロッカーがあります。最初の1時間は2ユーロ(約230円)で、それから毎時1ユーロ(約120円)、最大で1日7ユーロ(約820円)です。

ただし、このロッカーの収容サイズが、61×48×88cmとやや小さめなので注意です。詳しくは、下記の基本情報にて確認をお願いいたします。

基本情報

  • 名前:パルマ・ホール(Parma Holl)
  • 住所:Piazza Carlo Alberto Dalla Chiesa, 7, 43121 Parma PR, イタリア
  • 営業時間:7:00-21:00
  • 公式サイト:http://parmahall.com/index.php/en/

イタリアで自転車を停めるときは

レンタサイクルをする際に、色々な場所に括り付けられるチェーンタイプの鍵をもらうことができます。それでも、チェーンを特殊な工具などで切られてしまえば、一貫の終わり。

そのため、たとえ鍵があるといっても油断せず、なるべく人目に付きやすい駐輪場に置くようにしましょう。逆に、人気の少ない小道のガードレールや電柱は、避けたほうがよいです。

パルマでレンタサイクル観光スポット1. 国立美術館

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<撮影:ゆうさん>

行きたい観光地だけは押さえて、特に観光の順番は決めていなかった当時の私。最初は駅から3分程度の場所にある、近場の国立美術館に行きました。目の前の大きな広場には自転車を停めるスペースがたくさんあり、いかに人々が自転車を利用しているかが分かります。

国立美術館は、絵画館や器具保管室、図書館、劇場などに分かれており、想像以上に広く、複雑なのが特徴です。これら全てを鑑賞できて、入場料はたった10ユーロ(約1,170円)なのはお得ですよね。

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<撮影:ゆうさん>

中でも素晴らしかったのが、ルネサンス期としては非常に珍しい、全てが木によって作られたファルネーゼ劇場。舞台をぐるりと囲む大きな客席も見ごたえがあり、こちらも全て木造。こうした劇場は初めて見たので、圧倒されてしまいました。

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<撮影:ゆうさん>

残念ながら、第2次世界大戦中に一部を損傷してしまい、現在、私たちが見ることができるのは戦後に修復されたものです。 また、ファルネーゼ家の図書室も圧巻でしたよ。

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<撮影:ゆうさん>

基本情報

  • 名前:パルマ国立美術館(Galleria nazionale di Parma)
  • 住所:Piazza della Pilotta, 43121 Parma PR, イタリア
  • 営業時間:[月-土]8:30-19:00、[日]8:30-14:00

パルマでレンタサイクル観光スポット2. レストラン

2時間ほどかけて集中的に美術館鑑賞をしたら、さすがにおなかがペコペコ。美術館前の広場から自転車で30秒ほどのところにある、美味しいと評判のレストラン、ラ・グレッピアに行きました。

店の雰囲気・価格帯

かなり高級感の漂うレストランですので、少しだけオシャレしておくと浮かずに済むかもしれません。入口近くのスタッフがジャケットを脱がせてくれ、リュックを預かってもくれ、少しびっくりしました。

ただし、価格帯はけっこうリーズナブル!メニューを開くまでは「どうしよう、高い店に入っちゃったかな」とびくびくしていたのですが、安心しました(笑)。予算は2人で入って1人25ユーロ(約2,930円)程度でした。

おすすめ料理1.ハムとチーズ

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<撮影:ゆうさん>

やはりパルマに来たなら、必ず食べておきたいパルマハムとパルメザンチーズ。それぞれの盛り合わせをひとつずつ注文しましたが、合計16ユーロ(約1,880円)とお値打ち価格。写真からもなかなかのボリューム感が伝わるかと思います。

チーズは36か月、ハムは30か月とそれぞれじっくり熟成されたパルマの名物は、口の中に入れた瞬間、風味がいっぱいに溢れてきます。

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おすすめ料理2.パスタ

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<撮影:ゆうさん>

やはりランチにはパスタが欠かせません。私が注文したのは、「ウサギ肉と赤そら豆の全粒粉タリアテッレ(Tagliatelle integrali, ragù di coniglio, fave al timo)」というパスタ。お値段は12ユーロ(約1,410円)。

初めて全粒粉のパスタを食べましたが、タリアテッレ特有の麺の太さと合わさって、とにかくしっかり、もっちりした食感でした。また全粒粉特有のボソッとした舌触りが、ウサギ肉やそら豆とオリーブオイルが良く混ざったパスタソースで、うまく調和されていましたよ。

ちなみに、日本同様イタリアでも、お酒を飲んでの自転車運転は交通違反です!うっかりいつもの調子でビールやワインを飲まないように、お気を付けください。

基本情報

パルマでレンタサイクル観光スポット3. ドゥカーレ公園

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<撮影:ゆうさん>

おなかも膨れていい気分。次は少しのんびりとサイクリングや散歩でもしようと、ドゥカーレ公園まで行きました。先ほど紹介した国立美術館の裏手にある川を渡った先にあるので、1~2分で着きます。

並木通りや小さな湖がきれいな公園で、こうしたところをサクッと訪れることができるのは、自転車での観光ならではと言えるでしょう。

基本情報

  • 名前:ドゥカーレ公園(Parco Ducale)
  • 住所:Strada delle Fonderie, 6, 43125 Parma PR, イタリア

パルマでレンタサイクル観光スポット4. ガリバルディ広場とジェラテリア

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<撮影:ゆうさん>

次に、パルマで最も有名な広場のひとつであるガリバルディ広場(Palazzo di Garibaldi)へ。公園からは少し遠回りをしてから川を渡り、10分ほどで着きました。こちらでも駐輪スペースが広くとられていますので、安心です。

目の前にあるのは統治者宮殿。現在では広場はアパレルブランドやレストランなどが立ち並び、地元の人々がたくさんやってくる場所のようです。

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<撮影:ゆうさん>

晴れた日のパルマは、とても暖かく、ジェラート日和。そこで、近くにあったイタリアを代表するオーガニックのジェラテリアであるグロム(Grom)にも立ち寄りました。 Gromは日本でも通販はありますが、店舗は閉業しているようです。

Gromについての詳細は、公式サイトを確認してみてください。

>>>>>Grom公式サイトはこちら

基本情報

  • 名前:ガリバルディ広場(Palazzo di Garibaldi)
  • 住所:Piazza Giuseppe Garibaldi, 43100 Parma PR, イタリア

パルマでレンタサイクル観光スポット5. パルマ大聖堂

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<撮影:ゆうさん>

パルマを発つ前、最後に向かったのがパルマ大聖堂。大聖堂周辺は、自転車専用レーンがなく、少し道幅が狭くなっていますので、気を付けて運転・駐車するようにしてください!

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<撮影:ゆうさん>

パルマ大聖堂は12世紀に完成し、その後繰り返し修復などがされてきたロマネスク様式の聖堂で、ファサードは非常にずっしりとした印象を与えます。内装も一見すると落ち着いているのですが、天井と壁面は、びっしりとフレスコ画で埋め尽くされています。

間違いなくイタリアを代表するロマネスク建築のひとつですので、忘れずに鑑賞してみてくださいね。

基本情報

  • 名前:パルマ大聖堂(Duomo di ParmaもしくはLa cattedrale di Santa Maria Assunta)
  • 住所:Piazza Duomo, 7, 43121 Parma PR, イタリア
  • 公式サイト:http://www.piazzaduomoparma.com/

終わりに:パルマ観光を楽しんだら、自転車を返そう

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<撮影:ゆうさん>

パルマの観光地を訪れ、美味しいものを堪能した後は、17時頃にパルマ中央駅に戻って、自転車を返しました。

「自転車の町」と呼ばれるパルマ。思い切ってレンタサイクルで街に繰り出すアクティブな観光も、とても楽しいですよ!

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イタリア・ローマ大学に1年留学。イタリア各地の魅力を学生ならではの視点から紹介できたらと思っております。南米一人旅を敢行するほど旅が大好きです!

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