イタリアのカーニバル事情、歴史や伝統菓子の作り方も公開!

イタリアと言えばカーニバル!イタリア語で「カルネヴァーレ/Carnevale」という、世界三大カーニバルのひとつに数えられるヴェネツィアのカーニバルは聞いたことある、という方も多いのではないでしょうか。もちろんカーニバルはヴェネツィアだけではありません、イタリア各地域でも様々なカーニバルが開催されています!

目次

カーニバルって?

さて、さっそくですがカーニバルの本当の意味とは何でしょう?

カーニバルの語源は、俗ラテン語 carnem(肉を)levare(取り除く)が由来。肉断ちをするお祭りという意味で、日本語では謝肉祭と言います。

このカーニバルですが、実はキリスト教にまつわる行事なんです。4月に行われるキリスト教でとても大切な行事のひとつ「復活祭」(イタリア語で「パスクア/Pasqua」)は、十字架に架けられ処刑されたイエス・キリストが3日後に復活した事をお祝いする日です。

この復活祭の前の40日間を「四旬節」(イタリア語で「クゥアレジマ/Quaresima」)と言います。この期間は食べるものを制限したり禁欲したりと心身を清める浄化期間とされています。その四旬節が始まる前にたくさん食べて楽しく遊んでおこう!という趣旨がカーニバルのはじまりと言われています。

ヴェネツィアのカーニバル

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ヴェネツィアのカーニバルと言えば、仮面舞踏会の様に仮面を被り華やかに着飾った人達が町中に溢れ、妖艶かつ幻想的な風景が目の前に広がります。歴史としてはとても古く、初期開催はなんと11世紀頃といわれています。

ですが...その後ナポレオンの侵略から始まり、オーストリアの支配下に置かれたりと様々な歴史があり、カーニバルは約200年間開催される事はありませんでした。カーニバルが再開したのは今から41年前の1979年です。

ところでなぜ、この様に仮面が使われる様になったのか?

狭い所に多くの人が暮らすヴェネツィアでは、古くから素性を隠す道具として仮面が使われてきました。カーニバルの期間中は誰もが思い思いの仮面をつけ仮装し、身分や階級、年齢、男なのか女なのかなど、それら全てを隠し平等にカーニバルを楽しむ事が許され、人々は素性を隠し自由に楽しむ事が出来たのです。

おとぎ話の中にいる様な、また全くの異世界にいる様な、不思議な感覚にさせてくれるヴェネツィアのカーニバル、一生に一度はそんな別世界を経験してみてはいかがでしょうか?

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  • ヴェネツィアカーニバル公式サイト:https://www.carnevale.venezia.it/
  • 2021年開催予定日:1月30日(土)〜2月16日(火)
  • 入場料:なし

ヴィアレッジョのカーニバル

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カーニバルの時期は、大きい規模から小さい規模のものまでイタリア各地域で開催されますが、有名なのはヴェネツィアだけではありません!トスカーナ州海沿いにある町、ヴィアレッジョのカーニバルもヴェネツィアと肩を並べるくらいとても有名です。こちらも歴史は古く、147年前の1873年から開催されている伝統的なカーニバルです。

ヴィアレッジョで行われるカーニバルはヴェネチアのカーニバルと違い、迫力満点の山車に大きなオブジェが飾られて、町の中心を練り歩きます。作られたオブジェは全て紙や紙粘土で出来ていて、オブジェの表情や服、細かい所までとても器用に作られています。そしてこのオブジェ、動くんです!写真だけでもかなりの迫力は伝わってきますが、実際に見るのと写真で見るのでは全く違う迫力です。

もし機会があれば、実際に迫力あるパレードや雰囲気を体験すると、忘れられないイタリア旅行の思い出になる事間違いなしです♩

また、町には紙粘土で出来たオブジェを取り扱うユニークなお店もあるので、カーニバルの時期以外に訪れた場合は、少し覗いてみても面白いかもしれません。

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  • ヴィアレッジョカーニバル公式サイト:http://viareggio.ilcarnevale.com/en/
  • 2021年開催予定日:1月30日(土)、2月7日(日)、2月11日(木)、2月14日(日)、2月16日(火)、2月20日(土)
  • 入場料(1月30〜2月16日):大人 15ユーロ(約1,760円)、子供 14歳以下:10ユーロ(約1,170円)※身長120cm以下の子供は無料
  • 入場料(最終日2月20日):大人 20ユーロ(約2,350円)、子供 14歳以下:15ユーロ(約1,760円)※身長120cm以下の子供は無料

カーニバルのイタリア伝統揚げ菓子

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カーニバルの時期になると、子供達の仮装用衣装やイタリアの伝統揚げ菓子がお店やスーパーに華やかに並びます。

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小麦粉、卵、オイルなどとってもシンプルな材料で作られたサックサク食感の揚げ菓子で、またこの揚げ菓子は面白いことに地域で名前が違います♩

  • イタリア北部では「ブジエ/Bugie」「クロストリ/Crostoli」
  • ヴェネチアではガラーニ/Galani」
  • トスカーナ地域ではチェンチ/Cenci」
  • イタリア中部ではフラッペ/Frappe」
  • イタリア南部ではキアッケレ/Chiacchere」
    ※イタリア 北部のミラノでもキアッケレと呼ぶ事があります。

とっても簡単♩カーニバル揚げ菓子レシピ

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揚げたてはサックサク食感で手が止まらなくなる程の美味しさ♩とっても手軽で簡単なので、是非是非お試しください!

材料(4人分)

  • 薄力粉      300g
  • 卵        2個
  • オリーブオイル  大さじ3
  • 水        50cc
  • オレンジの皮   お好みで
  • 粉砂糖(仕上げ用)適量
  • 揚げ油      適量

作り方

  1. 薄力粉、卵、水、オリーブオイルをよく混ぜ合わせ、手でしっかりと捏ねます。
    ※お好みでオレンジの皮も一緒に混ぜ合わせる(皮でもオレンジ色の部分のみ、白い部分は苦いので入れない様に注意する)
  2. 生地がまとまったらボール状にし、布をかぶせ30分ほど寝かせます。
  3. 麺棒で生地を2mm、もしくはさらに薄く延ばしお好みの形に切り分けます。
  4. たっぷりの油で、きつね色になるまで揚げます。火が通り始めると生地の角が反り上がってくるので、反り上がってきたら裏返します。※揚げ過ぎに注意しましょう!
  5. 油をしっかり切ったら、仕上げに粉砂糖をふりかけ出来上がりです♩

いかがですか?材料も簡単に手に入るものばかりです。カーニバルの時期だけではなく、日々のおやつの時間に試してみてはいかがでしょうか?ただ...ついつい食べ続けてしまうので、食べ過ぎには注意しましょう♩

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Sachi

世界の自然に魅了され各国を転々としたのち、デザイン活動をしながら現在はイタリア在住です。

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