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アフリカ最大面積の秘境アルジェリアをゆく!

日本でなかなか耳にすることがない国、それがアルジェリアです。この謎に包まれた国は地中海に面した北アフリカにあります。フランスの植民地時代、独立戦争、テロリズムといった長く険しい道のりを歩んできたアルジェリア。この国はいま、知る人ぞ知る、皆を納得させる唯一無二の楽園となっています。
アルジェリアの本当の姿を少しずつ解き明かしていきましょう!
目次
どうやってアルジェリアに行けるの?
飛行機
直線距離にして日本から11,500kmほど離れているアルジェリア。想像をするとまるで地球の裏側にまで行ってしまうのではないかと思う方も多いかもしれません。
しかし、日本から出発する場合の乗り換えは基本的に1回だけ。長時間飛行機が苦手な方は、意外と乗り換えがあった方がありがたいと思われる方も多いと思います。ヨーロッパや中東からは直行便も出ています!実はお隣の中国からの直行便もありますよ。
このように乗り継ぎできる国が多数ありますので、ぜひ乗り継ぎ時間も旅行の一環として待つ空港を選んでみてくださいね。
ちなみに、筆者のおすすめはカタールのドーハ経由です。ハマド国際空港は、待ち時間を飽きることなく過ごせる無数のお店と中東らしい煌びやかな雰囲気があります。世界の乗り継ぎ旅行者が行き交うこの空港は、何度訪れても新鮮味を感じられます。
ビザ
アルジェリアを訪れる際には、観光ビザが必要になります。
ビザをわざわざ取るのかと残念に思われた方もいるかもしれませんが、ビザという切符を手にしたものだけが訪れることのできる国です。まだまだ世に知られていない世界を自分たちが発見できる喜びはビザ必要国ならではの楽しみ方です。きっとビザを取ってまで行って良かったと思うことでしょう!
東京都目黒区にあるアルジェリア大使館にて申請が可能です。申請に行ったその日がビザの開始日にあたりますので、申請日には注意してください。
>>ビザ申請の詳細はこちらから(在日アルジェリア大使館ページ)
ガイドブックがなくても大丈夫!基本情報
言語
アルジェリア方言、フランス語、アラビア語
一般的に住民が話している言語はアルジェリア方言といわれる、アルジェリア解釈のアラビア語とフランス語の単語を混ぜた言語です。
昔はフランス植民地であったため、多くの人はフランス語も話すことができます。レストランのメニューは全てフランス語です。そして街で見かける看板などに書かれているのはフランス語とアラビア語。
世界共通語である英語での表記はなかなかないので、旅行の際にはフランス語の単語を覚えておくと良いでしょう。
お金
ディナール(DA)
日本円の取り扱いはありませんのでユーロを持参してください。
両替は主に銀行ですることができます。中心街に両替目的で道に立っている人もいますが、レートは悪くなります。
街にはATMなどもありますが、カードでの支払いは手数料がかかってしまうため、住民はどんなに高いお買い物も全て現金払いにしています。レストランなどもカードが使えないところがほとんどですので、現金持参が必須の条件になります。
交通手段
車、メトロ、タクシー、バス、トラムなど
アルジェリアは一言でいうと車社会です。しかし中心街は綺麗なメトロ(価格50DA)が通っています。時刻表はありませんが、数は頻繁にありますよ。
その他、少し離れた場所に行くにはタクシーも利用できます。金額は日本よりもかなり安いですし、アルジェリアでは金額の詐欺もありませんので安心してください。ただし、行き先次第では断られてしまうのと、空席タクシーを見つけるのはちょっと運次第。
そんな時のおすすめは、配車タクシーのアプリケーション(TemTem、YASSIR、wesselniなど)。日本で知られているUberなどとシステムは同じです。こちらも支払いは現金のみですが、確実さと時間短縮が魅力です。
天候
アルジェリアにも四季があります。 しかし国土の広いアルジェリアでは、場所によって気温が大きく異なりますので注意してください。
首都のアルジェは日本とだいたい同じ緯度に位置しているので、あまり大きな差はありません。ただ湿度は低いため、夏はカラッとした暑さで、日本よりも過ごしやすかったりします。
一年を通して日差しが強いため、サングラスは必需品です。
アルジェリアの宗教を知ればアルジェリアがもっと楽しくなる!?
アルジェリアの宗教はご想像できた方もいらっしゃると思いますが、イスラム教です。
近年、イスラム教というと特に日本の報道では、マイナスなイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。結論から言うと、そのようなイメージは一般市民とは程遠い感覚をもつ過激派のものです。
特にアルジェリア人は他の宗教も尊重する心優しい人々。地中海の太陽が生んだ明るく陽気な性格の人が多いです。知らない人同士で話が盛り上がるなんてことも日常茶飯事。
イスラム教は厳格な宗教という印象が強いですが、国によってもそのような印象は変わってきます。アルジェリアは食べ物、服装など自由度が高いです。
アルコールと豚製品は御法度な宗教ですが、レストランではお酒が飲める場所があったり、実はワイン生産国でもあります。このあたりの矛盾はアルジェリア人も暗黙の了解となっています。
ヨーロッパが近いため、その影響を受ける人も多く、ヒジャーブ(髪を隠しているスカーフ)は人それぞれ、付けたり付けなかったり。服装も自由なのでヨーロッパ人と見分けがつかなかったりもします。中には目以外すべて布を纏っている人もいますが、実は髪の毛を金髪に染めていたり、結婚式にはとっても華やかな衣装を着てたりと意外と派手好きな人だったりもします。
そして一日5回のお祈りの時間は、街中のスピーカーで呪文のような呼びかけが聞こえます。これは日本人からすると神秘的で異国感満載な瞬間になります。毎日だいたい時間は同じなので、時計がなくても時間が把握できるツールにもなります。夜中にも流れるので、最初はびっくりするかもしれませんね。
このように私たち日本人には真新しい光景が見られるのもイスラム教国家アルジェリアの醍醐味です。他人に強要したりはまったくないので、旅行者も心配いりません。
実はイスラム教の教えは私たち日本人の教訓ととても近いので、共通点を見つけるのも楽しい旅になると思いますよ。
日本人には衝撃的すぎる!イベントの数々
アルジェリアにも毎年行われるイベントがあります。これらのイベントはイスラム行事にもなりますが、日本人からするとなんとも不思議なものばかり。
ラマダン(断食月)
毎年一ヶ月間、断食月というものがあります。この期間は太陽が出ている間は食物を断つというものです。もちろん水も飲みません。
目的は身体のリセットや、食物の大切さを実感するといったことですが、日本人にとっては衝撃的な内容かもしれませんね。
このラマダン時期の夕食は、どこのお家もとっても豪華なものになります。昼間は体力を消耗しないため、あまり外に出かけたりはしませんが、夜は夕食後に街に繰り出したり、家族や友人とお話ししにいったりします。
昼間はレストランなどは閉まっていることが多く、夜に開店し夜中まで営業してるところも。ちなみにラマダン期間の夕食のみ無料のレストランがあったりします。
【関連記事】完全レポート!断食月ラマダンの記録 in アルジェリア
イード
ラマダン明けのお祭りです。
この日は新しい服を着るのが伝統です。新調した服を着て、親戚に挨拶に行きながら甘いお菓子を食べてお話ししたりします。
特に子供たちは、この日のためにラマダン中に服を買ってもらうことが何よりの楽しみです。
イード(犠牲祭)
こちらは、犠牲祭と呼ばれるイベント。この日が近づくと街には羊を目にすることが多いかもしれません。
そう、犠牲祭とはそれぞれの家庭で生きた羊一頭を購入し、そのお肉を親戚や貧しい方に配ったりしながら有難く頂くというもの。
ちょっと残酷なイメージかもしれませんが、食物をいただくとはこういうこと。ちなみに結婚が決まった際に、新婦さんのお家に羊をあげるといった伝統もあります。羊はこの国の人にとって神聖な生き物です。
【関連記事】犠牲祭 「イード」 の真実!アルジェリアより密着レポート
特別編!サッカーの試合後には、、、。
2019年に行われたサッカーアフリカ選手権は、見事アルジェリアが勝者となりました。
試合後には街中に人が集まり、皆国旗を手にして喜びました。車はクラクションを鳴らし合い、花火や爆竹が至る所で行われていました。
地元のサッカー試合後にもこうした行動を目にすることもあります。アルジェリア人は愛国心で溢れています。
まとめ
遠い海の向こうのアルジェリアという国がだんだん見えてきたでしょうか。
今回ご紹介したのはアルジェリアの基本情報です。他にもアルジェリアの魅力はたくさんありますので、ぜひ一度ご自身の目で確かめてみてくださいね。
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川面 朝美
- 神奈川県出身。旅行好きな両親のおかげで幼い頃から外国に行く機会があり、自然と海外に興味を示す。大学ではフランス文学科を専攻、アメリカとフランスでの語学留学を得て、異文化コミュニケーションの大切さを学ぶ。その後ファッション業界に就職したのち、日本で出会ったアルジェリア人と意気投合。2018年11月に結婚し、現在はアルジェリアの首都アルジェにて刺激的な毎日を送っている。趣味: ダンス、テニス、ジム、旅行