断食後のお菓子パーティー!?イードの秘密

皆さんがイスラム教と聞くと真っ先に思い浮かぶのが "断食"かもしれません。イスラム教の行う断食はラマダンと呼ばれ、1カ月の間の日中は飲食をしないという一種の修行のようなものです。この断食、ご想像どおりもちろん簡単なものではなく、人によっては何回も経験のある人でさえ難しいものでもあります。そんなラマダンが終わった時はやはり、毎年達成感や嬉しさが込み上げてきます。

そのラマダンの終わりを祝うのが "イード"と呼ばれるお祭りです。実はイードという名のお祭りは年に2回あります。ラマダンの終わりを祝う "イード アル フィトル"と犠牲祭の "イード アル アドハ"です。

今回は前者のイードについてアルジェリアからお伝えしていきます!

アルジェリア、イード

目次

断食後のパーティー "イード"とは

断食後のパーティー 、イード

イードでは、簡単にいうと日本のお正月のような親戚が集まる大切な機会です。
人々が集まるときに、手作りなどのお菓子を出して出迎えることから、子どもには夢のようなお菓子パーティー気分が味わえる日になります。

ラマダン最終日の夜から "イードおめでとう"と皆でメッセージや電話をし合ったり、特に女性たちはヘナタトゥー(植物由来の着色剤)を手に施し、喜び合います。
翌日には手のひらにオレンジ色のヘナタトゥーをした人をたくさん見ることになります。

ヘナタトゥー(植物由来の着色剤)

ヘナタトゥー(植物由来の着色剤)

そしてその翌日の2日間は、イードの祭日となります。

この祭日では、特に子どもたちはこの日のために事前に買ってもらった新しい服を着て出かけます。もちろん大人もたくさんの親戚に会うため普段よりきちんとした服を着て行きます。

ちなみに、このイードでは訪問客に合わせてたくさんのお菓子を用意する必要があるので、ラマダン終盤には少しずつお菓子を作っておかなければなりません。イードの挨拶はアルジェリア方言で "Saha Eidek (サハ アイデク)" または複数形の "Saha Eidkoum (サハ アイドコム)"です。もちろん頬を合わせるビズの挨拶も欠かせません。

子どもの出生率が多いアルジェリアは、たくさんの親戚がいて外国に住んでいる人もいますが、この時期は休みを取って母国に帰る人も多いです。

当日の様子

イードは2日間ありますが、1日目と2日目の様子について紹介します。

1日目

早朝にイードのためのお祈りがモスクであります。普段モスクにあまり行かない人も、この日ばかりは早起きしてモスクに向かう人もいます。

また、1日目は女性たち(特にお母さんたち)はほとんど家から出ません。というのも、ラマダン明けの初めてのお昼ご飯ということでアルジェリアでは一般的にクスクスを準備します。

アルジェリアでは毎週休日の金曜日にクスクスを食べる習慣がありますが、ラマダン明けの初めてのお昼ご飯もクスクスが定番となっています。煮込み料理のため時間がかかることもあり、彼女たちは午前中ほとんどキッチンへ。

男性たちと子どもたちは午前中から親戚の家のベルを鳴らし、挨拶回りをします。子ども達は日本のお正月と同じように大人たちからお年玉のようなお金をもらうことができます。基本的には大金ではなく気持ちとして小銭をあげる人が多いようです。

親戚周りをする時は各自作ったお菓子をお土産にあげることが多いですが、帰る際は持ってきたお皿にお菓子を乗せて返します。これがアルジェリア式の礼儀となります。

午後になるとキッチンで忙しくしていた人たちも親戚周りに出かけることもありますが、基本的に1日目は家で訪問者を迎えることが多いです。

ラマダン明けの初めてのお昼ご飯

2日目

1日目にあまり外出できなかった女性たちが、自身の実家等に帰るのがメインとなります。そのため実家には久しぶりに家族が集まり、話に華が咲きます。

もちろんこの時もお菓子は欠かさず、コーヒーや定番のミントティーをお供に和気あいあいと過ごします。ちなみにこの2日間はどこのお店も閉まっていることが多く、またイードがある1週間もプチバカンスを取るところが多いため、町は割と静かです。

アルジェリア人の本音

ラマダンで疲れているのに、、、

ラマダン中は、1日1食ということもあり毎日豪華な料理を作ります。品数も多くなるため、断食で体力があまりない中、これらの料理を作るのはかなりの負担です。

しかしイードが近くなると、お菓子を準備しなければなりません。このお菓子も種類が多く、量も作らなければならないため、疲労は極限に達します。さらに、ラマダン明けはクスクスを作ったりと休む暇がありません。

イードのお菓子

電話地獄

ラマダンが明けるとイードのお祝いの言葉をかけようと、ありとあらゆる周りの人にメッセージや電話をかけます。特に電話は、親戚や友達からかかってきたりと大忙し。1日に何十件も電話があり、その度に同じようなことを話すので少し疲れてしまう人もいるんだとか。

まとめ

日本には馴染みのない断食の終わりを祝うお祭りは、イスラム教徒にとってはとても大切な日です。普段会わない親戚同士が集まれるのも魅力の1つです。

ただし、仕事は基本的にお休みなので旅行に行く時はイード当日、そしてイード後1週間は避けた方が良いでしょう。

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川面 朝美

神奈川県出身。旅行好きな両親のおかげで幼い頃から外国に行く機会があり、自然と海外に興味を示す。大学ではフランス文学科を専攻、アメリカとフランスでの語学留学を得て、異文化コミュニケーションの大切さを学ぶ。その後ファッション業界に就職したのち、日本で出会ったアルジェリア人と意気投合。2018年11月に結婚し、現在はアルジェリアの首都アルジェにて刺激的な毎日を送っている。趣味: ダンス、テニス、ジム、旅行

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