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ギリシャのイースター!食事や行事色々教えちゃいます!
目次
- 2019年のイースター、ギリシャは4月28日!
- ギリシャのカーニバル
- お肉を思いっきり食べる「チクノペンプティ」
- 断食のはじまり「カサラ・デフテラ」
- 聖週間からイースターまで
- イースターの楽しみ方
- ギリシャでのイースター関連の祝日
2019年のイースター、ギリシャは4月28日!
ここ何年かは日本でもよく聞くようになった「イースター」。キリスト教の重要な祝日である復活祭のことで、ギリシャ語では「パスハ」といいます。イースターは移動祝日であるため、毎年日にちがずれるのと、西方教会・東方教会での違いもあって少しややこしいです。
2019年のイースターは、西方教会が4月21日。ギリシャ正教を含む東方教会では一週間あとの4月28日になります。キリスト教の行事では世界的に一番よく知られるのはクリスマスですが、ギリシャではイースターが最も盛大にお祝いされているように感じます。それに向けての関連行事も3ヶ月ほどに渡っていろいろありますので、この時期にギリシャへ来られる方はイースターについて知っておくと旅行をもっと楽しめますよ。
ギリシャのカーニバル
<子供たちは、毎年仮装が楽しみ>
イースターの関連行事はカーニバルから。ギリシャ正教では食事を節制する断食が年間通してありますが、特に重要視されているのがイースターの前にある40日もの断食期間です。これは主に動物性の食品を摂らないことなのですが、いきなり断食に入るのではなく、徐々に肉などを断っていくのがアポクリエス(カーニバル)。ギリシャのカーニバルは3週間あり、その間は各地でさまざまなイベントがあったりと楽しい時期です。
カーニバルと言うと仮装や賑やかなパレードですが、ギリシャで一番有名なのがペロポネソス半島のパトラ(パトラス)で開催されるものです。パトラのカーニバルは毎年1月17日の聖アントニオスの日に開会式が行われ、カサラ・デフテラまで続きます。
お肉を思いっきり食べる「チクノペンプティ」
カーニバルシーズン第2週は、肉週間。特に木曜日はチクノペンプティと呼ばれ、モクモクと煙を立てて焼いた肉料理をたっぷり食べる日。
今年は2月28日がチクノペンプティです。この日はいたるところでバーベキューをしているので、ギリシャ中が肉を焼く煙の匂いに包まれます。チクノペンプティのごちそうは外食でという人が多く、レストラン(特に肉料理専門店)は毎年かなりの賑わいになります。
<とにかくボリューム満点の肉料理>
断食のはじまり「カサラ・デフテラ」
肉週間のあとは、肉は食べてはいけないけど卵や乳製品は許可されるチーズ週間。そして、本格的に食事節制に入るのがカサラ・デフテラ(聖灰月曜日)です。厳しい食事節制とは言っても、エビ、タコ、イカ、貝など赤い血の出ないシーフードは食べてもいいことになっているので、カサラ・デフテラはそれらを使ったごちそうを楽しむのが一般的。よく知られるギリシャ料理のひとつであるタラモサラタ(魚卵のディップ)も、この日の定番です。
カサラ・デフテラにはピクニックや凧揚げをするのも伝統で、アテネではフィロパポスの丘やリカヴィトスの丘などが賑わいます。
<空高く揚がる凧>
ファストフードやレストランのサラコスティメニューも面白い
イースター前の断食期間(サラコスティ)には、動物性食品を使わない特別メニューも多く登場します。前述のシーフードを使ったものやベジタリアン向けのものがたくさんあり、ヘルシーです。
聖週間からイースターまで
イースターの日曜日を前にした一週間は「メガリ・エブドマダ」と呼ばれる聖週間。いよいよ復活祭を迎えるというクライマックス感と、厳かな雰囲気を感じさせる週です。聖金曜日の夜にはキリストの棺を模した「エピタフィオス」を担いで通りを練り歩く儀式があちこちの教会の周辺で見られます。
<たくさんの花で飾られたエピタフィオス >
聖土曜日の深夜には、聖なる火を分けてもらうためのキャンドルを手に、キリストの復活を祝うために多くの人々が教会に集まります。日付が変わり、無事にキリストの復活を喜び合ったら、炎のともされたキャンドルを大事に持って家に帰ります。
そして、マギリッツァと呼ばれるモツスープを食べ、イースターエッグをぶつけ合う遊びをします(最後まで割れずに残った人が勝ち)。
イースターの楽しみ方
<アテネ、プラカ地区のレストランで焼かれる丸ごとラムと内臓料理>
<ラムを焼いたり切り分けるのはお父さんの仕事>
クリスマスなどと同じく、ギリシャのイースターは家族で過ごすのが基本。自宅でラムを焼いたりしてみんなでテーブルを囲みゆっくりとランチを楽しみます。この日はお店は閉まっているところが多いですが、観光地のお店や肉料理レストランなどは開いていますので、ぜひラムの丸焼きを味わってみて下さい!祝日なので遺跡や博物館は閉まっていますが、田舎のレストランで食事をしたあと、のんびり散策......というのはいかがでしょう?
イースターエッグ(赤く染めたゆで卵)で飾ったチュレキというパンや、甘さ控えめのイースタービスケットも美味しいのでおすすめ。結構日持ちがするのでお土産にもおすすめです。
食べ物以外では、イースターの前にはウサギやひよこなどをモチーフとした可愛らしい雑貨類もいろいろ売ってるので、お店でチェックしてみて下さい。
ギリシャでのイースター関連の祝日
イースターに関連した2019年の祝日は下記の通りです。
- 3月11日:カサラ・デフテラ
- 3月25日:エヴァンゲリスモス(※ギリシャ独立記念日でもあります)
- 4月26日~29日:聖金曜日~イースターの月曜日
お店、郵便局、銀行、遺跡、博物館など閉まったり営業時間が変わったりしますのでご注意下さい。今年の情報はまだ出ていませんが、去年の情報では一般の商店は聖金曜日が13時~19時、聖土曜日が9時~15時までの営業、イースター当日と月曜は閉店になります。
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アナグノストゥ直子
- アテネ在住。主婦業の傍ら、ライター、リサーチャー、コーディネーターとしても活動する。ブログ「ギリシャのごはん」にてギリシャ料理レシピやおいしい話題を発信中。