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今年は「古墳」が熱い!2019年の世界遺産候補「百舌鳥・古市古墳群」

記事投稿日:2019/02/06最終更新日:2019/02/06

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世界遺産は、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が主催する【世界遺産委員会】での審議を経て決定します。2019年に新たに登録される世界遺産は、アゼルバイジャン共和国で開催される第43回世界遺産委員会で審議される予定です。

日本からは候補地として「百舌鳥・古市古墳群(もず・ふるいちこふんぐん)」が推薦されています。

例年ですとゴールデンウィーク頃に「登録」か「否」かの勧告が出て、6月末~7月はじめ頃に正式決定します。今回は今年の世界遺産候補「百舌鳥・古市古墳群」の情報と世界遺産決定までの流れについて解説します。

目次

「百舌鳥・古市古墳群」とは、仁徳天皇陵などを含む49の古墳

「百舌鳥・古市古墳群(もず・ふるいちこふんぐん)」は、大阪の南部に存在する巨大古墳群の総称です。百舌鳥(もず)エリア(堺市)の23基と、古市(ふるいち)エリア(羽曳野市・藤井寺市)の26基を合わせた49基が対象となります。

仁徳天皇陵.jpg
<国内最大の仁徳天皇陵古墳(堺市)>

49基の中で最も規模が大きい古墳は「仁徳天皇陵(にんとくてんのうりょう)」と呼ばれる全長486メートル、高さ35.8メートル、体積140万立法メートルにもおよぶ国内最大の前方後円墳です。教科書などで目にしたことがある方も多いでしょう。一方、最小の古墳は全長23メートルですので、大きさはまちまちですね。

ちなみに「仁徳天皇陵」はクフ王のピラミッド(体積260万立方メートル)、秦の始皇帝墓陵(体積300万立方メートル)に並ぶ「世界三大墳墓」のひとつと称されています。

ニサンザイ古墳.jpg
<国内7位の大きさのニサンザイ古墳(堺市)>

古墳は日本各地にありますが「百舌鳥・古市古墳群」は、大規模な前方後円墳を中心に、小規模な円墳や方墳など多様な古墳で構成されているため、古代王権形成期(4世紀後半から6世紀前半)の古墳築造の様子がよくわかる遺産として世界遺産に推薦されているのです。

いたすけ古墳.jpg
<いたすけ古墳(堺市)>

古墳を観光で訪れる場合、どうすれば見学できる?

応神天皇陵古墳.jpg
<国内第2位の応神天皇陵古墳(羽曳野市)>

すべての古墳は外から見学できますが、内部は非公開の場合が多いので注意してください。

空撮.jpg
<仁徳天皇陵などを空撮したもの>

古墳巡りにはレンタル自転車が便利です。「もずふるレンタサイクル」は堺市・羽曳野市・藤井寺市共同の取り組みで、電動自転車で周遊でき、各市の貸出施設のいずれでも返却できます。利用料は1日1台1,000円(返却場所が同じであれば500円)で、グルメ情報なども掲載された案内マップもついてきます。

仁徳天皇陵古墳に隣接する大仙公園内の「堺市博物館」にはぜひ立ち寄りましょう。仁徳天皇陵をはじめとする古墳の情報や出土した実物資料を見ることがきるほか、大型スクリーンで古墳の雄大さを体感できるVR映像など、見どころのある展示を楽しめます。

また、南海堺東駅前の堺市役所21階展望ロビーからは、仁徳天皇陵古墳をはじめとする古墳群を望むことができます。

堺市博物館

住所:大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁 大仙公園内
電話番号:072-245-6201
営業時間:9時30分~17時15分(入館は16時30分まで)
休館日:月曜・年末年始
観覧料:一般200円、高校生・大学生100円、小中学生50円
http://www.city.sakai.lg.jp/kanko/hakubutsukan/
https://www.facebook.com/sakaishihaku/

堺市役所21階展望ロビー

住所:堺市堺区南瓦町3-1
電話番号:072-233-5258((公社)堺観光コンベンション協会
営業時間:9~21時
https://www.sakai-tcb.or.jp/spot/detail/73

いつ決まる? 世界遺産決定までのスケジュール

「百舌鳥・古市古墳群」はどのようにして今年の候補に選ばれたのでしょうか?また、このあとどのような流れで世界遺産になるのでしょうか?世界遺産決定までの基本的なスケジュールを解説します。

(1)暫定リスト掲載

世界遺産の候補となるには、まず、各国からユネスコに提出される候補地の一覧「暫定リスト」に掲載される必要があります。「百舌鳥・古市古墳群」は2010年に掲載されました。ちなみ日本では他に以下の7件の候補地が暫定リストに掲載されています。

■文化遺産

  • 古都鎌倉の寺院・神社ほか(神奈川県)
  • 彦根城(滋賀県)
  • 飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群(奈良県)
  • 北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群(北海道・青森県・岩手県・秋田県)
  • 金を中心とする佐渡鉱山の遺産群(新潟県)

■自然遺産

  • 奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(鹿児島県、沖縄県)

(2)推薦

各国は「暫定リスト」の中から推薦する候補地を選び、ユネスコに提出します。「百舌鳥・古市古墳群」は2017年7月に2019年の候補地に決まりました。ちなみに、2020年の推薦候補地は、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」に決定しています。

奄美大島.jpg
<来年の世界遺産推薦候補の奄美大島>

(3)専門機関による調査

文化遺産はICOMOS、自然遺産はIUCNという専門機関が現地を訪れ、推薦された候補地が世界遺産に相応しいか否かの調査を行います。「百舌鳥・古市古墳群」の調査は、2018年の11月11日~17日に実施されてます。調査を受け、日本政府は「一定の理解を得られた」と期待を感じさせるコメントをしています。

(4)勧告

専門機関が調査にもとづき「登録」「延期」「不登録」などの勧告を出します。例年GW頃にこの発表があり、ニュースになります。世界遺産委員会はこの勧告を参考に審議をするため、ここで「登録」勧告が出ると正式登録される可能性がかなり高くなります。「百舌鳥・古市古墳群」の勧告内容は2019年のGW頃に出る予定です。楽しみですね。

なお、ここで「登録」以外の勧告が出た場合、政府は推薦を取り下げる可能性が高いです。世界遺産委員会の審議で正式に却下されてしまうと、二度と推薦ができないためです。実際に「古都鎌倉の寺院・神社ほか」など、このタイミングで「不登録」勧告が出たため推薦を取り下げ、内容の再検討をしてる例もあります。

(5)世界遺産委員会で審議・決定

年に一度開催される世界遺産委員会で、新規登録物件の正式な審議・決定が行われます。今年はアゼルバイジャン共和国の首都・バクーにて第43回世界遺産委員会が開催されます。例年どおりだと6月末~7月はじめ頃に開催されるので、「百舌鳥・古市古墳群」の結果も、7月には確定しているはずです。

バクー.jpg
<第43回世界遺産委員会が開催されるアゼルバイジャン共和国の首都・バクー>

決定したら世界遺産の数はどうなる?

現在日本には22件の世界遺産があります。そのうち文化遺産が18件、自然遺産が4件です。「百舌鳥・古市古墳群」は文化遺産候補ですので、決定した場合、日本の世界遺産は23件(文化遺産19件、自然遺産4件)となります。

ちなみに全世界でみると現在の世界遺産は1,092件です。そのうち文化遺産が845件、自然遺産が209件、複合遺産が38件です。

今回は2019年の日本の世界遺産候補「百舌鳥・古市古墳群」について解説しました。今後の動向に注目してみてくださいね。

「百舌鳥・古市古墳群」が無事に世界遺産に登録されたら、より詳しい旅情報を紹介したいと思います。

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