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イタリアのバールでカッフェ(コーヒー)を注文するには?便利な知識を紹介!
<サムネイル:Pexels>
カッフェ(コーヒー)大国とも言われるイタリアへ旅行したら、ぜひバールで一杯と言いたいところですが、日本では馴染みのない種類も多く、注文の仕方が分からない......という方もいるのではないでしょうか。
旅行の前に、バールでの注文の仕方やカッフェの種類、名前などを知っておけば現地できっと役立つはず。また、粉末カッフェ(粉コーヒー)は旅のお土産にもなります。おすすめのメーカーについても、一緒にご紹介しましょう。
目次:クリックで見出しに移動します
- イタリアンカッフェの種類は大きく分けて4つ
- イタリアでカッフェが飲まれるシーン
- バールで使える定番フレーズ(挨拶や注文)
- イタリアのカッフェをお土産に♪おすすめメーカーをご紹介
- 旅行中もほっと一息、本場イタリアのカッフェを楽しんで
イタリアンカッフェの種類は大きく分けて4つ
<Photo by Pixabay(CC0)>
イタリアでは、コーヒーのことをカッフェ(caffe)と言います。そしてイタリアでカッフェと言えば、日本でよく飲まれているアメリカンコーヒーではなく「エスプレッソ(espresso)」を指します。
エスプレッソはイタリアで最もよく飲まれている定番のカッフェ。砂糖をたっぷりと入れて甘くして飲みます。
日本でもよく飲まれているカプチーノを始め、カッフェにはたくさんの種類があるように見えますが、実は全てこのエスプレッソが基本となっています。
この項目では、イタリアでよく飲まれている代表的なドリンクを4つご紹介しましょう。
1. エスプレッソ(Espresso)
エスプレッソは、蒸気の圧力で少量のカッフェを一気に抽出したもの。そのため量が少なく、味が濃縮されて苦いのです。
イタリアでは、しっかりとローストさせたコーヒー豆の焙煎が人気で、強い苦みと香りが強いのが特徴。日本でよく飲まれるお湯を注いでゆっくり抽出されるドリップ式コーヒーとは、味も量も大きく異なります。
そのためイタリア人にとっては、アメリカンコーヒーは薄くて物足りなく感じるようです。
日本ではコーヒーにミルクを入れて飲むことも多いですが、イタリアではミルクを加えず飲むのがオーソドックス。ただし、エスプレッソ単体だと濃厚すぎるので、砂糖をたっぷりいれてよくかき混ぜてから、2口〜3口でさっと飲み干します。
定番のエスプレッソは、イタリアではどの都市でも約1ユーロほど!朝から晩まで、日本の缶コーヒーのような感覚で1日に何度も飲まれています。
2. カッフェ・マッキアート(Caffe Macchiato)
カッフェ・マッキアートは、エスプレッソにスチームミルクを少し加えたもの。エスプレッソの苦みがマイルドになり、少し優しい風味になります。こちらも、シーンを問わずとても良く飲まれている定番カッフェの一つです。
ちなみに、マッキアート(macchiato)とは「染みがついた」という意味。エスプレッソに注がれた白いミルクが染みのように見える、ということから名付けられました。
3. カップチーノ(Cappuccino)
日本でもよく飲まれているカップチーノ。エスプレッソに温めたスチームミルクと泡立てたフォームミルクを入れたもの。
エスプレッソの約3倍のミルクが注がれ、好みによってココアパウダーや、チョコレートソースで風味付けしたりします。
4. カッフェ・コレット(Caffe Corretto)
エスプレッソにリキュールを加えたもの。リキュールは、グラッパやサンブーカなどのアルコール度数の強いものが使われます。食後酒のような感覚で、食後に飲むことで消化を助けます。
イタリアでカッフェが飲まれるシーン
カッフェで始まりカッフェで終わる、と言ってもいいほどイタリア人とカッフェは切っても切れない関係。さらに、タイミングや時間帯によってカッフェを飲み分けています。
まず朝食の定番はカップチーノ。ミルクが多めのカップチーノは、朝食のパンと一緒に朝飲まれることがほとんど。ランチの後や休憩、仕事終わりにはエスプレッソやカッフェ・マッキアートを。そして夕食やレストランなどで食事をした後にはカッフェ・コレットで締めることも。
そんなカッフェ大好きイタリア人がよく利用するのが「バール(BAR)」。日本で言う喫茶店に近いもので、教会や広場のように欠かせないものです。バールは単にカッフェを飲むための場所ではなく、地元の人の社交場でもあり、ほっと一息休む場でもあります。
また旅行者にとっても、道を教えてもらったり、トイレを借りられたりとありがたい場所でもあります。
さて、次の項目ではバールで使える便利なフレーズをご紹介しましょう。
バールで使える定番フレーズ(挨拶や注文)
<撮影:La luce del Sud>
イタリア旅行で欠かせない定番スポットの一つ、バール。注文の際にも、定番のフレーズがあります。イタリア語を話せなくても、簡単なフレーズですのでぜひ活用して下さいね。
こんにちは、さようなら!
挨拶のフレーズは注文とは直接関係ないようですが、実はとても大事。日本ではお店やコンビニに入る時に挨拶する習慣はありませんが、イタリアではレストランやバールなどに入る時は挨拶するのが普通です。
バールに入る時は、午前中なら「ブゥオン・ジョルノ(buongiorno)=こんにちは」、午後なら「ブゥオナセーラ(buona sera)=こんばんは」、出る時には「アリヴェデルチ(arivederci)=さようなら」をお忘れなく!
難しそうなら、時間に関係なく使える「チャオ!(ciao)」だけでもOKです。
カッフェをお願いします
エスプレッソを1杯飲む時は「ウン カッフェ ペルファヴォーレ(Un caffe,per favore)=カッフェをお願いします」と言います。日本で飲むアメリカンコーヒーが飲みたい時は、「ウン カッフェ アメリカーノ ペルファヴォーレ(Un caffe Americano, per favore)」と注文してください。
ペルファヴォーレ(per favore)は、「お願いします」という意味なので、駅でチケットを買う時やホテルのチェックイン時など、いろいろな場面でも使えます。
すみません
何かを聞く時や、店員さんを呼びたい時などは、「スクーズィ(Scusi)」といって声をかけます。
トイレはどこですか?
イタリアには日本のようなコンビニが無く、公共トイレも少ないのでトイレはバールで借りることが多いのです。
そんな時に使えるのが「ドヴェ・イル・バーニョ?(Dov'e il bagno?)=トイレはどこですか?」というフレーズ。先ほど紹介したScusiと共に「スクーズィ・ドヴェ・イル・バーニョ?(Scusi. Dov'e il bagno?)」と聞けば、丁寧な聞き方になります。
イタリアのカッフェをお土産に♪おすすめメーカーをご紹介
イタリア土産の定番といえばパスタやチーズなどが多いですが、軽くてかさばらない粉コーヒーもおすすめです。スーパーやお土産屋さんなどで、簡単に安価に購入できます。
この項目では、イタリアの代表的な有名コーヒーブランドをご紹介しましょう。お土産選びの参考にしてみてください。
日本でも知られる有名ブランド「イッリ(illy)」
1993年、トリエステで誕生したイッリ。日本ではイリーと呼ばれ、世界的に有名なコーヒーメーカーです。エスプレッソに特化したコーヒーが特徴で、コクと苦みが強く、コーヒー愛好家にも支持されています。
イッリからはおしゃれな缶入りのコーヒー粉が出ているので、そのままお土産にしやすいのが嬉しいポイント。公式サイトの価格相場は250グラム入りの缶で約4~7ユーロですので、購入時の参考にしてみてください。
イタリアで圧倒的なシェアを誇る「ラバッツァ(LAVAZZA)」
1895年、トリノで誕生したラバッツァ。創業以来120年以上続いている老舗ブランドです。長時間焙煎によって生み出されるコクのある味わいが特徴。
イタリア国内にとどまらず、日本やアメリカ・イギリス・フランスなど世界各国のレストランやホテルなどでも飲まれています。イタリアにあるほとんどのスーパーで販売されているので、手軽に購入できます。価格はillyよりも少し安価な相場です。
ナポリなどの、南イタリアで愛されている「キンボ(KIMBO)」
1963年、ナポリで誕生したキンボ。エスプレッソ発祥の地と言われるナポリに本拠地を置き、「ナポリ伝統の味を、コーヒーを愛する全ての人達に提供すること」を企業理念にしています。
濃厚でコクが強いナポリ・カッフェの味を楽しめます。キンボの商品も特に南イタリアのスーパーを中心に販売されており、手軽に購入できます。
旅行中もほっと一息、本場イタリアのカッフェを楽しんで
<撮影:La luce del Sud>
一言で「カッフェ」と言っても、地域やバールによって味はさまざま。気軽に飲めてお手頃なので、ぜひいろんなバールやカッフェにチャレンジして、お気に入りのバールやカッフェを見つけてみてください。極上の一杯で、旅の疲れも癒されますよ。
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La luce del Sud
- 人々の生活スタイルや風景に魅せられ、イタリアへ。現在は南イタリア・アマルフィ海岸にある小さな町に住んでいます。個人旅行のアテンド・各種視察のコーディネートや通訳をしています。