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夏の尾瀬を彩る花たち!カラフルな湿原を見に行こう
<トップ画像/写真提供:福島県観光物産交流協会>
こんにちは!たびこふれライターの中尾です。
尾瀬シリーズの3本目の記事です。2023年は尾瀬に5回訪問しました。7月上旬から中旬にかけて尾瀬を黄色に染めるニッコウキスゲを見たいと思い、3回目の尾瀬は7月上旬にニッコウキスゲの見頃にスケジュールを合わせて訪問しました。これまでの2回は群馬県の鳩待峠から尾瀬入りしましたが、今回は福島県の御池から尾瀬入りして、御池に戻る尾瀬紀行となりました。果たしてニッコウキスゲはどうだったのか?
今回も最後までお付き合いくださいませ。
目次
夏の尾瀬
春(5~6月)が終わると足早に夏の尾瀬に様変わります。夏の尾瀬は7月から8月中旬頃までです。7月は梅雨が始まり、梅雨が終わる時期でもあります。尾瀬は湿地帯なので雨が多いのですが、特に7月は雨が多い時期が続きます。逆に高山植物も見頃を迎えて華やかな花のオンパレード。ニッコウキスゲを代表格とし、さまざまな花々が湿原を彩ります。しかし、1,400m~1,600mの高層地帯なので、夏は短くお盆を過ぎると秋の風が尾瀬を吹き抜けていきます。梅雨の長雨に当たる可能性が高いですが、7月の尾瀬が一番高山植物を愛でる時期だと思います。
雨具と雨対策をしっかりして尾瀬に向かってみましょう!
<写真提供:観光ぐんま写真館 観光ぐんま公式サイト>
尾瀬1日目【2023年7月9日】
【行程】
桧枝岐温泉【7:55発】ーーー御池駐車場【8:10着/8:25発】(標高1,500m)===<シャトルバス(有料)>===沼山峠口【8:45着/8:58発】(標高1,700m)・・・沼山峠【9:15通過】・・・大江湿原【9:38通過】・・・尾瀬沼東岸【10:14着/10:56発】(標高1,665m)・・<尾瀬沼北岸道>・・沼尻【12:07着/12:42発】・・・白砂湿原【12:54着/13:12発】...白砂峠【13:16通過】・・・見晴【14:29着】(標高1,400m)<泊>
天候:曇り
桧枝岐温泉(ひのえまたおんせん)
今回の尾瀬は御池から入ります。前泊は福島県桧枝岐村(ひのえまたむら)の桧枝岐温泉に宿泊しました。選んだ宿泊施設は「ますや旅館」です。桧枝岐温泉は小規模の旅館が多く家庭的なサービスです。ますや旅館は露天風呂もあり、とても良かったです。
出発時、旅館の看板ネコが玄関までお見送りにきてくれました。
バイバ~イって挨拶したら持ち場へ戻っていきました(笑)
御池(みいけ)標高1,500m
桧枝岐温泉街から御池(みいけ)まで車で15分程度です。御池は尾瀬の福島県側からの玄関口になります。マイカーはこちらの駐車場に駐車します。駐車料は1台1,000円、駐車可能台数は400台です。御池駐車場が満車の場合は、手前の七入まで戻ることになります。
御池ロッジには売店、食堂、トイレがあります。なお、御池と沼山峠口間の9.6kmはマイカー規制が行われています。この区間はシャトルバスを利用します。料金は大人片道600円です。所要時間は約20分です。
御池と沼山峠口を結ぶシャトルバスです。一部、電気バスを使用しています。
沼山峠口(ぬまやまとうげくち)標高1,700m
沼山峠休憩所です。売店とトイレがあります。
沼山峠口⇒沼山峠
【8:58発】沼山峠口の登山道入口です。なお、沼山峠口から御池への最終バスは17:00頃になります。鳩待峠の乗合バスは、人数が集まったら乗合タクシーが出ますが、こちらはシャトルバスのみの運行です。帰りのバスに乗り遅れないように注意しましょう。
登山道は木の階段と木道が中心です。沼山峠までは上り坂です。急な坂はなく、快適に進めることができます。
【9:15通過】沼山峠口から17分で沼山峠に達しました。展望台にはこのようなベンチが設置されています。
沼山峠展望台から木々の合間から沼山峠が見えました。
沼山峠⇒大江湿原⇒尾瀬沼東岸
沼山峠から大江湿原までは下り坂です。急な下り坂はありません。
大江湿原【9:38通過】です。
ニッコウキスゲの群落で有名なところです。さっそく、ニッコウキスゲが出迎えてくれました。
【9:45通過】小渕沢田代への分岐点です。ここから約50分進むと小渕沢田代へ行くことができます。
大江湿原は南北に長い湿原地帯です。通過に30分くらいかかります。その間、さまざまな高山植物を見ることができます。
正面に尾瀬沼が見えてきました。
分岐点です。道へ進むと尾瀬沼北岸道経由、沼尻、見晴へ、真っすぐ進むと尾瀬沼東岸です。
【10:14着】尾瀬沼東岸の長蔵小屋の売店で休憩します。尾瀬沼東岸の標高は1,665mです。
ビールも冷えています!
ビールを飲みたかったですが、コーヒーをいただきます。コーヒーは本格的に淹れていますのでとても美味しいです。尾瀬でコーヒーを飲める店は限られていますので貴重です。
尾瀬沼ビジターセンターです。尾瀬に関する情報を提供してくれます。時間があれば立ち寄りましょう。
- 開館時期 : 5月中旬 ~ 10月下旬 (開館期間中は休館日なし)
- 開館時間 : 7:30 ~ 16:00
- 公式サイト:尾瀬沼ビジターセンター
尾瀬沼東岸から見た燧ヶ岳(ひうちがたけ)です。山頂部分が雲で覆われていました。
【10:56発】それでは尾瀬沼北岸道を経由して見晴へ向かいましょう。
尾瀬沼東岸⇒<尾瀬沼北岸道>⇒沼尻⇒白砂峠⇒見晴
【11:04通過】再び分岐点です。真っすぐ進むと沼山峠口、左に曲がると尾瀬沼北岸道経由、見晴です。
大江湿原です。南側から北側を見渡したところです。黄色に染まるニッコウキスゲの大群落が...。ありません...。2023年はミズバショウ同様、5月中旬の霜の被害に遭い、ニッコウキスゲもパラパラとしか咲かなかったそうです。
<尾瀬沼北岸道から見晴への様子は『ミズバショウが咲き誇る春(6月)の尾瀬を歩く』でレポートしていますので割愛します>
【12:07着/12:42発】沼尻です。しばらく休憩を取ります。
【12:54着/13:12発】白砂湿原です。
【13:16通過】白砂峠です。
【14:29着】見晴(標高1,400m)に到着しました。
明日は晴れるかな?
尾瀬2日目【2023年7月10日】
【行程】
見晴【7:34発】(標高1,400m)・・・竜宮十字路【8:26通過】・・・牛首分岐【9:52通過】・・・逆さ燧ポイント【10:05着/10:10発】(※折り返し)・・・牛首分岐【10:37通過】・・・ヨッピ吊橋【12:03通過】・・・東電小屋【12:19通過】・・・東電小屋分岐【12:46通過】・・・温泉小屋【13:00着/13:10発】・・・平滑ノ滝【13:25通過】・・・三条ノ滝【14:11着/14:30発】(※折り返し)・・・温泉小屋【15:30着】(標高1,400m)<泊>
天候:晴れ⇒曇り⇒雷雨
見晴⇒竜宮十字路⇒牛首分岐⇒逆さ燧ポイント
<見晴から逆さ燧ポイントへの様子は『ミズバショウが咲き誇る春(6月)の尾瀬を歩く』でレポートしていますので割愛します>
【7:34発】見晴を出発します。
【8:26通過】竜宮十字路を通過します。
【9:52通過】牛首分岐を通過します。
【10:05着/10:10発】逆さ燧ポイントです。残念ながら池に映る燧ヶ岳は見えませんでした。
逆さ燧ポイント⇒牛首分岐⇒ヨッピ橋⇒東電小屋⇒東電小屋分岐⇒温泉小屋
<逆さ燧ポイントから温泉小屋への様子は『ミズバショウが咲き誇る春(6月)の尾瀬を歩く』でレポートしていますので割愛します>
【10:37通過】再び牛首分岐です。
ニッコウキスゲと至仏山です。
カキツバタと燧ヶ岳です。
ニッコウキスゲと燧ヶ岳です。
【12:03通過】ヨッピ吊橋です。
【12:19通過】東電小屋です。こちらにはトイレがあります。
途中、部分的に木道の付け替え工事をやっていました。
【12:46通過】東電小屋分岐です。ここを右に曲がると見晴へ、左へ曲がると温泉小屋に至ります。
【13:00着/13:10発】温泉小屋では荷物を預かってくれ、小さなリュックを貸してくれます。必要なものを小さなリュックに入れて、三条ノ滝へ向かいます。
温泉小屋⇒平滑ノ滝⇒三条ノ滝(折り返し)⇒温泉小屋
<温泉小屋から三条ノ滝への様子は『ミズバショウが咲き誇る春(6月)の尾瀬を歩く』でレポートしていますので割愛します>
【13:25通過】平滑ノ滝(ひらなめりのたき)です。滝の音は聞こえるのですが、どこから眺めるのか分かりにくいので素通り注意です。
友人がドローンを飛ばしてくれました。平滑ノ滝の全景です。
【14:11着/14:30発】三条ノ滝です。相変わらず轟音をとどろかせていました。
三条ノ滝でもドローンを飛ばしてくれました。この後、遠くから雷の音が...。急いで温泉小屋へ戻ります。
【15:30着】温泉小屋に到着しました。尾瀬で唯一の温泉施設です。
※隣の元湯山荘は2023年・2024年はクローズしています。
尾瀬3日目【2023年7月11日】
【行程】
温泉小屋【7:26発】(標高1,400m)・・<段吉新道>・・兎田代分岐【8:11通過】・・<燧裏林道>・・裏燧橋【8:53通過】・・・天神田代【9:07通過】・・・横田代【9:27着/9:51発】・・・ノメリ田代【10:01通過】・・・上田代【10:06着/10:32発】・・・姫田代【10:47通過】・・・御池田代【10:57通過】・・・御池駐車場【11:02着】(標高1,500m)<泊>
天候:曇り
温泉小屋から段吉新道と燧裏林道を通り御池駐車場へは登山道になります。登山レベルは中級以上になり、それなりの装備が必要です。所要時間は直行で3時間ですが、休憩を入れると3時間30分~4時間くらいをみておいてください。アップダウンが激しく、沢をいくつも渡ります。道も木道から通常の土道まで多彩。ぬかるんだ泥ドロ道になりますので転倒に注意が必要です。いくつも田>温泉小屋⇒兎田代分岐
温泉小屋7:26に出発してしばらく木道を歩きます。
【7:30通過】出発してすぐに分岐があります。真っすぐ進むと三条ノ滝へ、右へ進むと御池へ至ります。
【7:33通過】段吉新道から燧裏林道はいくつもの沢を超えていきます。まずは1本目の沢渡り。
段吉新道もぬかるんだ泥ドロ道を進みます。
【7:40通過】2本目の沢渡りです。
【7:52通過】3本目の沢渡りです。
【7:53通過】1本目の木造階段を上ります。
【8:11通過】兎田代分岐です。左に曲がると三条ノ滝、右に曲がると御池に至ります。
<燧裏林道>兎田代分岐⇒裏燧橋⇒天神田代
【8:20通過】4本目の沢渡りです。
【8:29通過】5本目の沢渡りです。
【8:37通過】6本目の沢渡りです。この沢ですが特に目印がなく、どこへ進めば良いのか分かりづらいので注意が必要です。沢の上流へ進まないように!
【8:53通過】シボ沢に架かる燧橋です。結構高いところにあるので下を見ないように...。
【9:07通過】天神田代です。小さな湿地帯なのでそのまま通過します。
<燧裏林道>天神田代⇒横田代⇒ノメリ田代⇒上田代
【9:07通過】2本目の木造階段を下ります。そして7本目の沢渡りです。
【9:15通過】8本目の沢渡りです。
【9:19通過】9本目の沢渡りです。
【9:21通過】10本目の沢渡りです。
ところどころ足元の悪い道を通りますので、歩行には注意が必要です。
【9:27着/9:51発】急に視界が広がりました。横田代に到着です。周囲には池塘(ちとう)が点在しています。
ワタスゲにトンボが羽を休めていました。
【10:31通過】ノメリ田代です。
【10:02通過】3本目の木造階段を下ります。
【10:04通過】11本目の沢渡りです。
【10:06着/10:32発】とても広大な上田代です。
上田代⇒姫田代⇒御池田代⇒御池駐車場
【10:46通過】12本目の沢渡りです。
【10:47通過】姫田代です。
【10:50通過】木道階段を下ります。結構、長い階段です。雨上がりはスリップに注意が必要です。
【10:55通過】13本目の沢渡りです。
【10:57通過】御池田代です。
【11:02通過】ゴールはもうすぐ!
【11:02着】御池駐車場に到着しました!
右の建物が「山の駅御池」、左の建物が「尾瀬御池ロッジ」です。トイレは山の駅御池にあります。
駐車場の入口にニッコウキスゲが咲き誇っていました。
ニッコウキスゲの群生地情報
ニッコウキスゲの花紹介
「遥かな尾瀬~」と歌われる尾瀬の春の風物詩と言えばミズバショウです。ミズバショウと同様、尾瀬の夏の風物詩はニッコウキスゲです。ニッコウキスゲの花は短命の1日花。なので、1本の茎から6~7個の花芽がつきますが、1輪ずつしか咲きません。1輪の花が終わると次の花が咲きます。ということは残されたつぼみの数を数えると、その茎からあと何日花が咲くのかを知ることができます。
※花の見頃は7月上旬から8月上旬です。(場所によります)
この写真が分かりやすいと思います。こちらのニッコウキスゲはあと何日くらい咲くと思いますか?
花の後ろに4個のつぼみがありますので、あと4~5日といったところでしょう。
ニッコウキスゲの群生地は大江湿原が有名
尾瀬でニッコウキスゲの群生地として一番知られているのが大江湿原です。福島県の沼山峠口から沼山峠を経由して45分程度で行くことができます。
僕が訪問した2023年は7月9日に行きましたが、ミズバショウ同様、5月の霜にやられてまばらな開花でした。ミズバショウもニッコウキスゲも当たり年と外れ年があるようで、2023年は外れ年だったみたいです。そういう理由で当たり年の写真をご覧いただきましょう。
<写真提供:福島県観光物産交流協会>
<写真提供:福島県観光物産交流協会>
<写真提供:福島県観光物産交流協会>
<写真提供:福島県観光物産交流協会>
大江湿原以外でニッコウキスゲを見るには
山ノ鼻の「植物研修見本園」と尾瀬ヶ原の「牛首分岐からヨッピ吊橋間」になります。
尾瀬ヶ原の牛首分岐から東電下ノ大吊橋を渡りしばらく行くと木道の両脇に咲き誇るニッコウキスゲを見ることができます。
夏の尾瀬を彩る花々
夏の尾瀬は高山植物がいっぱい咲き誇ります。高山植物は小さな花が多いので、ゆっくり歩いてじっくり眺めてみてくださいね。
※僕が撮影した尾瀬で出合った花を紹介します。花の名前を調べてみましたが間違えているかもしれません。すみません...。
カラマツソウ(だと思います)
開花前のコバイケイソウ(だと思います)
ヒオウギアヤメ(だと思います)
カキツバタ(だと思います)
ヒツジグサ(だと思います)トンボもとまっていますね。
オゼヌマアザミ(だと思います)
花が散ったミズバショウ
ハナニガナ(...かな?)
ヤグルマソウ(...かな?)
アズマシャクナゲ(だと思います)
ワタスゲ(ですね!)
キンコウカ(だと思います)
ハクサンチドリ(...かな?)
植物は1つ1つ説明を受けながらでないと難しいですね。尾瀬はガイドを雇うのも良いかなと思います。
夏の尾瀬の感想と注意点
感想
夏の尾瀬は短い期間にたくさんの高山植物が次から次へと咲き乱れます。尾瀬は湿地帯なので、3日に1度は雨が降ると言われていますので、晴れればラッキーと思って訪問してみてください。雨が多い分、尾瀬は生き生きとしている素晴らしい光景に出合えます。標高1,700mから1,400mに滞在しますので、昼間は暑いですが、朝晩は肌寒く感じます。日差しがきついので日焼け対策をしっかりしましょう。この時期の尾瀬は意外とハイカーが少ないのでゆっくりと歩くことができます。
夏の尾瀬で気をつけること
1.熊
夏はツキノワグマが活発に動きます。尾瀬はツキノワグマの生息地。可憐な高山植物の花に気を取られ、ツキノワグマの接近に気がつかなかったということがないように気をつけましょう。
- 尾瀬保護財団の公式サイト(ツキノワグマとの共存)やビジターセンターで目撃情報を確認することができます
- 熊よけの鐘があるところでは大きな音で鳴らしましょう
- 自身のザックには熊よけの鈴を付けて自分の存在を知らせながら歩きましょう
- 朝夕の薄暗い時間帯、雨や霧の時は要注意です
2. ドロドロのぬかるんだ登山道
赤田代(温泉小屋)から三条ノ滝へ向かう登山道は常にドロドロのぬかるんだ地面が続きます。長靴を持参すれば良いのですが、無い場合は最低でもハイカットの防水登山靴を持っていきましょう。ぬかるみは道全体に広がり、逃げ道はありません。意を決して歩くと...。ズブズブと泥の中に靴が沈んでいきます。さらに滑りやすいのが特徴。
三条ノ滝はダイナミックでとても素晴らしいのですが、そこに至るまでのアクセスが最悪なので覚悟していきましょう。(燧ヶ岳登山道の見晴から頂上までの見晴新道もドロドロ道なので注意が必要です。)
また、赤田代(温泉小屋)から段吉新道、燧裏林道を通って御池に抜けるルートも足元が非常に悪いのでご注意ください。
3. 尾瀬ヶ原には日影がない
尾瀬ヶ原には山小屋周辺以外、一切日陰がありません。林の中や拠水林の中では日陰ができますが、尾瀬ヶ原を縦断中は日陰がないと考えてください。休憩できるベンチは各所に配置されているのですが、屋根はありません。晴れると日差しがきついので、帽子や日焼け止めなどの対策をしっかり取りましょう。
4.雨と雷
夏の尾瀬は7月が梅雨シーズンです。湿原なので3日に1度は雨が降ると言われています。雨具は必携です。雨が降ると木道や登山道が滑りやすいのでご注意ください。また雨に加え、雷に襲われることもあります。尾瀬ヶ原にいると雨宿りする場所がありませんので、遠くで雷音が聞こえたら、早めに行動しましょう。
乗合バス・乗合タクシーの最終便
沼山峠口から御池までの尾瀬シャトルバスの最終便は17:00発です(9月30日まで/10月1日以降は未定)。尾瀬沼東岸から沼山峠口へは約1時間10分(上り坂)、見晴から沼山峠口までは約4時間(上り坂中心)かかります。時間配分にご注意ください。
また、鳩待峠から尾瀬第1駐車場までの乗合バス・乗合タクシーの最終便は鳩待峠を16:40に出発します。山ノ鼻から鳩待峠までは上り坂のため、1時間10分程度かかります。
尾瀬ヶ原の滞在時間の管理をしっかりと行わないと最終便に乗り遅れますので、ご注意ください。特に鳩待峠から日帰りで尾瀬ヶ原に行く場合は要注意です。
服装
夏の尾瀬は標高が高いところでも晴れると日差しもまぶしく暑くなります。晴れていれば半袖シャツに薄手のパンツ、靴は登山靴で大丈夫です。帽子や日焼け止めなどの日差し対策も必要です。尾瀬は雨が多いので、上下セパレートの雨合羽は必需品です。また天候が崩れると肌寒くなるのでトレーナーやパーカーなども持っていきましょう。基本的に夏山登山のスタイルとなります。
持ち物
通常の荷物にプラス下記を用意すると便利です。
- 雨具
- レジャーシート
- 携帯トイレ
- 100円玉
- 大小ビニール袋(持ち手が付いた口を結べる非透明のもの)
- 口がチャックで閉まる厚手のビニール袋
- 帽子
- 日焼け止め
- サングラス
- ザックカバー
- ウェットティッシュ
- トイレットペーパーまたは水に溶けるティッシュペーパー
- ステンレスのコップ
- カメラなどの予備バッテリー
- スマートフォンの充電バッテリーと接続コード
- 非常食
- 常備薬
- 湿布などの救急用品など
- 虫よけスプレー
- 虫刺され薬
- カナビラ
- 熊よけ鈴
- ヘッドライト
- アイゼンやチェーンスパイクなどの滑り止め(燧ヶ岳登山は7月下旬頃まで必携)
【山小屋に宿泊する時は】
- バスタオル
- タオル
- 寝巻(スウェット上下など)
- 歯ブラシと歯磨き粉などの洗面用具
- インナーシーツ(ほとんどの山小屋が清潔なシーツを用意していますが気になる方は)
- 保温タイプの水筒
- 粉末コーヒー、ティーバッグ、粉末スープなど
- はし、スプーン、フォーク、マドラーなど
- ミニランタンなど
- ミニ三脚
山小屋宿泊のすゝめ
『泊まらなければ見られない景色があります』
鳩待峠から尾瀬ヶ原へは日帰りも可能ですが、ぜひ山小屋に宿泊することをおすすめします。天気が良ければ夕焼け、朝焼け、満天の星空を楽しむことができます。
山小屋は徒歩でしか行くことができませんので、非日常の時間を過ごすことができ、静寂の世界を体感することができます。尾瀬の山小屋はお風呂に入ることができるのも特徴。
しっかり歩いた後は、お風呂で温まり、それぞれの山小屋で特徴ある食事を堪能することができます。また山小屋では夕食時に生ビールも飲むことができますよ!
※7月の日の出は4:30前後、日の入りは19:00前後です。朝は4:00過ぎから東の空が白み始めます。
【山小屋での注意事項】
- 早めに到着した場合は荷物を預かってくれます
- チェックインは13:00前後、チェックアウトは8:00前後
- 山小屋へは16:00までに到着するようにしましょう。山小屋によっては予約時点で16:00過ぎの到着を受け付けてくれないことがあります
- 入浴は15:30~19:00頃
- 夕食は17:00~18:00、朝食は6:00~7:00です。
- 消灯時間は21:00頃です。
- 山小屋には暖房(ストーブ)がありますが、廊下は寒いこともあります。山小屋内で着込む上着を持参してください。なお、冷房はありません
※原則、山小屋のお風呂での石鹸・シャンプー・リンスの使用はできません。コロナ禍で使える山小屋が増えていますが、持参したものの使用は避けてください。設置の石鹸は植物性のボディソープでした。洗面所には石鹸が常備されていますのでご安心ください。 山小屋のトイレは水洗・洋式がほとんどです。一部の山小屋ではトイレットペーパーを流すことができず、備え付けのゴミ箱へ入れるシステムを取っています。 店は19:00頃まで。ソフトドリンク、アルコール、菓子類や土産物など揃っています。売店で購入したゴミは引き取ってくれます。
山小屋のリンク集
【山ノ鼻地区】
【竜宮地区】
【見晴地区】
【ヨシッ堀田代】
【赤田代地区】
【尾瀬沼東岸】
【三平下】
公衆トイレ
鳩待峠、山ノ鼻、竜宮、見晴、東電小屋、赤田代、沼尻平、尾瀬沼東岸、三平下に公衆トイレがあります。有料です。100円玉をたくさん持参しましょう。
昼食
鳩待峠休憩所、山ノ鼻、見晴、尾瀬沼東岸の山小屋の一部で昼食を営業しています。山小屋では翌日のお弁当を受け付けているのでぜひ利用しましょう。
通信事情
尾瀬では携帯電話がほとんどのエリアで使用できません。山小屋および周辺では携帯電話が繋がります。なお、NTTドコモ、auは繋がりますが、ソフトバンクは繋がりにくいそうです。Wi-Fiは山小屋内で利用できますが、通信速度がとても遅いので使えないと思ってください。パソコンやタブレットを持ち込んでも使いづらいと考えてください。
夏の天気・気温
7月は梅雨時期。天気が変わりやすいです。雨が降ると半日降り続くことがありますので、防水対策をしっかり行ってください。気温は晴れていれば暑いくらいですが、雨が降るとぐっと気温が下がります。昼間は暑く、朝晩は肌寒いです。朝焼け、夕焼け、星空を見に行く際はしっかり着込んで外に出ましょう。
尾瀬滞在中の注意点
- 尾瀬は自分で出したゴミは自身で持ち帰るのが基本。ペットボトルや食料をたくさん持参すると持ち帰りが大変です。当然少し高いですが、山小屋で購入することも可能です。ドリンク、アルコール、菓子類、カップ麺類など豊富に揃っています。山小屋で購入すると購入したものに限り、ゴミを受け取ってくれます。なお、山小屋にはゴミ箱がありません。
- 雨はしっかり降ります。ザックカバーを付けていても雨に濡れ続けると防水機能が低下し、内部へ染み込むこともあります。ザック内の荷物もビニール袋などに小分けにして入れて防水対策をしましょう。特に財布。僕は防水対策が甘く、お札がザックの中で水没してしまいヨレヨレになってしまいました。
- 持ち物に保温タイプの水筒と書いたのは、山小屋でお湯をもらえるからです(一部の山小屋は有料)。水筒にお湯を入れて、休憩ポイントで絶景を見ながら好きな粉末ドリンクや温かいスープなどを飲むのも楽しみのひとつです。
- 尾瀬の水場は山小屋の屋外に設置されています。山から湧き出る天然の水です。
- キャンプは指定地以外ではできません。
- 尾瀬でも喫煙マナーを守りましょう。吸い殻は必ず携帯灰皿を持参して、帰宅してから処理しましょう。また尾瀬では焚き火は禁止です。コンロも周囲の方々に迷惑にならない場所で使用しましょう。
- 湿原には入ってはいけません。木道や登山道から外れてはいけません。また湿原や川にコインを投げ入れるのもいけません。お金は募金箱に入れましょう。
- 木道は右側通行です。登山道では上りが優先です。
- 尾瀬には病院がありません。救護所もありません。救急車も呼べません。常備薬は余裕をもって持参しましょう。
- 尾瀬の生態系を維持し、自然景観を保つために、動物を捕まえたり、植物を採取することは法律で禁止されています。
- 至仏山や燧ヶ岳の登山には携帯トイレを持参しましょう。尾瀬ヶ原の散策でも念のため携帯トイレを持参することをおすすめします。
- ストックには木道や登山道を傷めないためにもゴム製のキャップを付けましょう。
- ペットを連れての入山は禁止です。
- 尾瀬の山小屋には各部屋または廊下にコンセントが設置されています。譲り合って使いましょう
尾瀬情報サイト リンク集
※当記事は2023年7月9日から7月11日まで訪問した時のものです。
※2024年の最新情報は尾瀬保護財団公式サイトにてご確認ください。
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。