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イタリアの建築は眺めるだけじゃない!モチーフに込められた意味を知ろう!
ヨーロッパの街を歩いていると装飾的な建築物に出会うことがありますよね。その中には、聖人や動物、植物などが彫られているものも多くあります。装飾が施された建築物は全体像だけでもかなり見応えがありますが、その細部に注目してみると実はたくさんの発見があるのです!
目次
国家・人物の象徴「翼の生えたライオン」
ライオンは、古くから勇敢さ・権力を象徴する動物として全世界の紋章や国旗に最も多く描かれてきました。街を歩いていても、街灯の脚がライオンの足の形をしていたり、聖人たちの足元で構えている像があったりと、至る所にモチーフとして使われています。しかし、水の都として有名なヴェネツィアでは、このライオンが主役!翼の生えたライオンの像が各所に見られます。このライオンはヴェネツィアの守護聖人である聖マルコを象徴したものであり、これは彼がヨハネの黙示録の中で翼の生えたライオンの姿で表現されていることに由来するようです。
聖マルコと有翼の獅子の像
こんなところにもライオンが!
同じヴェネト州に属し、かつてヴェネツィア共和国の支配下にあったヴェローナの町にもこの獅子のレリーフが見られます。
削り取られてしまっていますが、これも有翼の獅子
小さなお店が立ち並ぶ細い路地に運河、どこを見渡しても絵になる街ですが、ふと視点を変えてライオン探しをしてみるのも面白いですよ!
まじないとしてのシンボル「ガーゴイル」
西洋建築の教会や聖堂で、上から身を乗り出すようにしてこちらを見ている生き物たちの彫刻を見たことはありませんか?私も初めてこれらの彫刻を目にしたときは、奇妙な姿・形と不気味な表情に、思わずぎょっとしました。なぜ聖なる場所にこのような像があるのかと思いましたが、彼らは魔除けとして悪霊などが入って来ないよう見張っているのだそうです。だからこのように怖い表情をしているのですね!同じようなガーゴイルでも建物によってその容姿はさまざま。モチーフはほとんどが架空の生物ですが、そのバラエティ豊かな容姿に着目してみるのも面白いです。
様々な動物の身体が組み合わされているようにも見えます(ミラノのドゥオモ博物館)
でも実はこのガーゴイル、単なる魔除けとして置かれているだけでなく、屋根に降り注ぐ雨水を地上へ排出する「雨どい」の役割も果たしているのです。私は雨の日のガーゴイルを見たことはないのですが、彼らの口から上手く雨水が落ちる仕組みになっているのですね。
人間のような姿をしているものも!よく見ると口の中に排水管のような筒があります。(聖ヴィート大聖堂)
建築物の細部にも注目してみよう
いかがでしたか?今まで何となく眺めるだけで終わっていた建築物も、そこに描かれた装飾の意味が分かるとさらに面白いです。街歩きの際は、ぜひ建築物の細部にも注目してみてくださいね。
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W.I