メキシコの南に位置し、マヤ文明の栄えた国、グアテマラ。日本ではコーヒーの産地として知られているグアテマラですが、人口の半分が農業に従事しているほど農業が盛んな国でもあります。その背景もあいまって、グアテマラでは毎日新鮮な野菜やフルーツを味わうことができます。

また、お世辞にも決して裕福とは言えないこの国では、国内で豊富に収穫できる野菜やフルーツを使った美容法が浸透しています。

今回はその中から、グアテマラ人にも大人気のフルーツ「Sapote/Zapote(サポーテ)」の種を使ったヘアトリートメントを紹介します。

目次

• サポーテのトリートメントを試してみよう
• サポーテは市場(メルカド)で買えます！

サポーテのトリートメントを試してみよう

材料(1回分)

１． サポーテ・・・1個
２． オリーブオイル・・・大さじ２杯(目安)

現地人にはオリーブオイルと教わりましたが、ローズオイルやココナッツオイルなど、他のオイルと組み合わせても効果は得られます。もしくは普段使用しているコンディショナー・トリートメントに混ぜるのもおすすめです。

1. サポーテを縦半分に切る

サポーテはこのような茶色の皮に覆われています。今回トリートメントに使用する種を取り出すため、ナイフや包丁でサポーテを縦半分に切ります。

鮮やかなオレンジ色の果実がとてもおいしそうです！今回トリートメントに使用するのは種のみなので、果実はスプーンですくっていただきます。

サポーテの実は柿にアボカドのクリーミーさを足したような味で、とってもまろやかでおいしいです。甘味の強い果物なので、冷蔵庫で冷やしてからお召し上がりになることをおすすめします。

ちなみに、この果実の部分も栄養抜群。豊富なビタミン類と抗酸化物質が美肌効果てき面です。また、お腹の調子を整えることで有名で、グアテマラ人はお腹を壊してしまった際に乾燥させたサポーテにお湯を注ぎ、紅茶のようにして飲みます。このようにグアテマラでは、フルーツや野菜が薬替わりとして使用されています。

2. 種の中身を割る

柿の種を大きくしたような種が入っています。

さらにこの種の中身を取り出すため、金づちなどを使い表面の茶色の皮を割ります。
かなり固いので、お気を付けくださいね。ちなみに、グアテマラ現地人は椅子の脚と床で種を挟み、椅子に体重をかけて種を割っていました。

このように、ピーナッツのような種子が中に入っています。

3. 種子を擦りおろし、オリーブオイルと混ぜて完成

半分に切るとこのように中身は白く、油が豊富に含まれています。
こちらを擦りおろし器などで擦りおろし、オリーブオイルと混ぜると完成です。

現地ではこのトリートメントのことを「サポデュル」と呼んでいます。

オリーブオイルと組み合わせることで、脱毛症に効果的です。また、髪に栄養を与えるので髪の成長を促進したり、白髪防止に効果的との事。現地では縮毛矯正の際にも使用されることがあるそうです。

日本ではショートヘアが流行っておりますが、グアテマラではロングヘアが綺麗な女性の象徴。しかしながら、コンディショナーやトリートメントは現地人にとって値段が高く、なかなか買えない物であったりもします。そのため、現地人は安く手に入る食べ物を上手に利用して、美容に取り組んでいるようです。

ちなみに、サポーテの他にもアボカド、さらにはお米をお粥のようにしてトリートメント代わりにすることもあるそうです！

サポーテは市場(メルカド)で買えます！

グアテマラでは、基本的にサポーテはスーパーマーケットには売っていません。そのため、市場(メルカド)に足を運ぶ必要があります。市場ではスーパーよりも新鮮な生鮮食品を買うことができますので、現地人は基本的に市場で買い物を楽しんでいます。

今回のサポーテを売ってくださったおばあちゃん。サポーテに似たフルーツにマメイ・チコ・スンサなど、見分けが難しいものがいくつもありますので、売り子の方に「Es sapote?(これはサポーテですか？)」と確認するのがおすすめです。きっとやさしく教えてくれると思います。

サポーテはグアテマラの他、メキシコ・ニカラグアなど中米各国で目にすることができるフルーツです。ぜひ中米旅行の際はお試しになられてはいかがでしょうか。