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ハワイにもあった!広島生まれの昔ながらの懐かしい菓子「乳団子」
目次
広島県生まれの昔懐かしいお菓子「乳団子」
こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。
「乳団子(ちちだんご)」というお菓子をご存じですか?
以前の記事で私のふるさと広島県三次市(みよし)をご紹介しました。
その記事はこちら→三次と書いてなんと読む?
三次は明治以前は備後(びんご)の国と呼ばれていました。地域としては広島県の東部に当たり、現在の岡山県側から見て、備前、備中、備後ときて安芸の国へとつながるんですね。その備後地方に昔からあるお菓子が「乳団子」です。
乳団子のおこりは・・・
三次市の隣町である庄原市の「和泉光和堂」というお菓子屋さんでこの乳団子は作られています。
「明治三十三年、庄原の七塚原高原に農商務省直営の種蓄牧場が設立されたのが広島県乳業のはしりと言われています。和泉光和堂の初代店主ここで生産される牛乳を主原料に滋養に富むお菓子を作りたいと永年工夫を重ね、ついに考案されたのが乳団子です。乳団子は水を一滴も使わず、牛乳をベースに餅粉、砂糖、水あめ、はちみつなどを今後した苦心作で、昭和9年に発売され、一躍好評を得て、全国菓子大品評会で入賞以来、各地で数々の賞を受賞しています。」(菓子同封の説明書きより引用)
田舎ののどかな雰囲気が伝わってきそうなパッケージだと思いませんか(笑)。この乳団子、私が子供の頃からあってパッケージはたぶん当時から変わってないと思います。外箱を開けると中はこんなふうになっています。
乳団子は四角形でひとつひとつ和紙で包まれ、きれいに並べられています。
この包みを開けると・・・
じゃーん、これが乳団子です!えっ想像したまんま?そうです。味も想像したまんまで、もちもちむにゅむにゅしています。味は・・・懐かしいミルキーな味です。水を使っていないからでしょうか牛乳の味がちゃんとします。乳団子を口に入れると子供の頃、それも幼稚園の頃を思い出すようで胸がきゅんとします。
さて、今回お伝えしたいことは、この広島の片田舎に昔からある素朴で変わらぬお菓子「乳団子」がなんとハワイにもあるということです。
これがハワイの乳団子(CHICHIDANGO)
ここからはたびこふれハワイ駐在特派員ライター1985に取材してもらいました。
ハワイのホノルルにあるNISSHODO(ニッショードー)でハワイ版乳団子は売られています。
ほら、ちゃんとCHICHIDANGOって書いてあるでしょう?なんか工場の入口みたいですがこの鉄のドアを開けると・・・
おお~っ!とっても昭和の香りがする店内です。招き猫、ひな人形、布袋さま・・・今の日本の和菓子屋さんよりもっと昭和っぽい。
そしてこちらがハワイで売られているCHICHIDANGOです。
1ポンド(約540g)8ドル(約900円)です。
包みを開けると・・・
日本で売っているのとそっくりですよね。
なぜ乳団子は広島から海を渡ってハワイへ広まったのか
広島県は外国への移民がとても多かった県です。ハワイ、ブラジルなどに多くの広島県人が夢と希望を胸に命がけで海を渡ったそうです。
そんな移民の中に、庄原の和泉光和堂で修行した人がいてハワイでも作り始めたということのようなのです。(諸説あり)今広島で売られている乳団子はきれいな四角形に整えられていますが、私(シンジーノ)が子どもの頃は、今ハワイで売られているような三角の形に包まれていたんです。ハワイで売られているCHICHIDANGOの方が昔の形に近いのかもしれません。少し話はずれますが、ハワイでは豆腐も美味しいんです。昔の豆腐の味がして懐かしい。きっと昔からの作り方をずっと守り続けているからだと思います。
昔、日本の和菓子が海を渡り、今も作り続けられている。移民で渡った広島の人たちにとって乳団子のミルキーな優しい味はふるさとを思い出す、それはそれは懐かしく愛しい味だったことだろうと思います。そして乳団子は、広島県人以外のハワイに住んでいる人たち、アメリカ人にも愛されていたからこそ今も脈々と続いてるのでしょう。なんかとても嬉しいですね。どうかこれからも永く歴史を刻んで欲しいと思います。私はまだハワイのCHICHIDANGOを食べたことがないので、今度ぜひ食べてみたいと思います。
NISSHODO MOCHIYA(ハワイ)基本情報
■営業時間:月曜~金曜 7:00AM~4:00PM、土曜 7:00AM~3:00PM
■定休日:日曜日
■住所:1095 Dillingham Blvd Bldg I-5 Honolulu,HI 96817
■電話:808-847-1244
■HP:http://nisshodomochicandy.com/
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。