広島 / "三次" と書いてなんと読む?

こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。

突然ですが、「三次」と書いてなんと読むかご存知ですか?

答えは"さんつぎ"ではなく"みよし"と読みます。地名です。 広島県の北部に位置しており、かつては「備後の小京都」と呼ばれ、日本海と瀬戸内海へ流れる3つの川 (江の川、馬洗川、西城川)が合流する要所として栄えました。 盆地であることから寒暖の差が大きく、 秋から冬の朝にかけて濃い川霧が発生し、町で二番目に高い高谷山(たかたにやま)の展望台からは「霧の海」と呼ばれる雲海が見られます。そんな三次ですが、何を隠そう(隠してませんが)シンジーノの故郷です。 つらつらと、おらが故郷自慢をしているかのようですが、実は私は子供の頃、この町が嫌いでした。

田舎なんです、なんにもない。ホントに。

盆地のため夏は暑く、冬は寒い。 広島県といってもすこし北に行くとすぐに島根県に入ります。 日本海側の気候に近く冬は空がどんよりしています。 遊ぶ施設もほとんどありません。流行りのお店もありません。 私の実家は三次の中でもさらに奥地の集落で、家の周りは田んぼだけ。 夏の夜には虫を食べに窓ガラスいっぱいに蛙が張りつき、その蛙を狙って蛇も現れます。 こういう蛇とか蛙の類が私は大嫌いでした。 三次に住んでいた頃は早く都会に出たかった。 高層ビルが立ち並び、おしゃれなお店や美味しいレストラン、着飾った若者たちで溢れた エキサイティングな都会に早く出ていきたかった。

思い起こせばあれから約30年。現在は東京に住み、広島弁もすっかり出なくなった私ですが、 両親が住んでいるので年に一度、夏には三次に帰省します。 あれだけ嫌いだった田舎のこの町が最近では帰ると少しホッとするようになりました。 田舎ののんびりしたスピードと人ごみの少なさに癒されるのかもしれません(年齢のせいもあるかも笑)

また一時は町全体がさびれて元気がなかった時期もあるのですが、 最近町おこしやらなんやらで活気が出てきているようです。 外から観光客の方も多く訪れるようになりました。

そんなわけで、私が少しは(?)見直した三次市のあれこれを今回は皆さんにご紹介します。

スポット① 巴橋(ともえ橋)・・・町のシンボル

町は大きく2つのエリア:三次町と十日市町に川で隔てられています。前述したように3つの川が合流する辺りに真っ赤な橋が架かっています。町のシンボルです。 川が合流する形が巴の形に似ていることから巴橋と名づけられています。

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これが巴橋をはさんで川土手には散策路が整備されています。テレビドラマのロケ地でもよく使われる場所です。犯人が問い詰められるシーンとか(笑)

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スポット② 三次駅・・・ここで殺人事件が。。。

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2018年に廃線となる三江線(さんこうせん)は三次と島根県の江津(ごうつ)をつないでいます。 実はこの駅で殺人事件が起こっています。 と言っても、実際に起こったわけではなく、推理作家の内田康夫さんの小説「後鳥羽伝説殺人事件」の中でこの三次駅を舞台に殺人事件が起こったのです。過去に何度もTVドラマ化されていますよ。

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私が子どもの頃、このホーム(左側)にうどん屋があり、駅全体に出汁の良い匂いが漂っていました。 実は私は子どもの頃、国鉄マンになりたかったのです。

スポット③ 三次ワイナリー・・・今イチオシの観光地

現在の三次観光のメインともいえる施設です。 毎日多くの観光客が訪れます。 三次は昔からぶどうの産地でした。 寒暖の差が大きい気候がぶどう栽培に向いていたのでしょう。 とくにピオーネが特産で、上品で深い甘味があり"黒い真珠"と呼ばれています。

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1991年に広島三次ワイナリーが誕生して約25年。 2007年からは三次産ぶどう100%でワイン作りを始めるなど味やレベルもずいぶん進化しています。 ワイナリー内では、ワインの試飲、販売、その他三次特産土産、隣接レストランではBBQを楽しむこともできます。雰囲気は南欧の・・・そりゃいい過ぎか(笑)

スポット④ 君田(きみた)温泉 「森の泉」・・・山の中の秘湯

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三次市街から車で15分くらい北上し、君田という地域に君田温泉「森の泉」があります。 私の実家からもほど近い、本当に山の中の緑多い温泉です。

この温泉の特徴は、中国地方では珍しい重曹泉だという点で、傷に効き、体が芯からあったまって、肌がつるつるします。 この施設が出来て約20年になりますが、木造の建物もほどよく古びてきて雰囲気が良いんです。 また露天風呂の柵の外は渓流と森に囲まれ、まさに「森の泉」の名前にふさわしい秘湯ムード満点です。

日本の第三セクターの施設の多くが経営に苦労されていますが、ここは業績好調だそうです。 周りにキャンプ場、焼きたてパンの販売所、道の駅「ふぉれすと君田」も併設しています。

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夏の三次では私は朝が好きです。清々しくて気持ちいいんです。東京のように熱帯夜はありません。 タオルケットだけなら肌寒いくらいです。 朝もやがかかって、鳥たちが賑やかにさえずります。 空気はヒンヤリと澄んで、地球が夜の休息を終え、生まれ変わったかのようです。

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私の実家の裏にある川です。秘境っぽいでしょ(笑) 天然の鮎が取れ、ときおり白鷺(シラサギ)や青鷺(アオサギ)が羽根を休めています。夜にはイノシシが川を渡って田んぼを荒らしに来ます。お~こわ!

昨年、私の家内の弟夫婦が三次に遊びにきたので実家前で花火をやったんです。 弟の奥さんは東京生まれ東京育ちで田舎がありません。 その奥さんがこう言っていました。「こんなにきれいな星空を見たのは生まれて初めてです」と。 私も田舎にいる時は夜空なんぞ見上げませんでしたが、それだけ空気がきれいなのかもしれません。 今年、子供たちと花火をしている時、生まれて初めて流れ星を見ました。 ちょうど頭の真上を明るい閃光がすう~っと流れました。 1秒以上は流れていたと思います。 私が「あっ!流れ星っ!」と声をあげた後に空を見上げた娘にもはっきり見えたようです。 流れ星はまるで飛行機雲のようにキラキラと光の筋を描いて流れていきました。

こんな田舎の三次ですが、たまにはいかがですか?

これは三次町の尾関山公園の展望台からの景色です。

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三次市観光公式サイトはこちら

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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