ローマ・トラステヴェレの名店Da Otelloの10の魅力を徹底解説

皆さんは旅先で食事をする時、「こんなお店で食べたい」というこだわりはありますか? 立地、雰囲気、料理のクオリティ......さまざまな要素があるかと思います。

ですが慣れない旅先で、「コレ!」というベストなレストランを選ぶのは至難の技。 そこで本記事では、ローマ旅行の際に参考となるような美味しいレストランについてご紹介。ローマに留学し、1年間美味しいイタリアのグルメを味わい尽くした私から見た「ベスト」なお店、「Da Otello(ダ・オテッロ)」の魅力を説明します。

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ローマっ子の台所トラステヴェレ

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トラステヴェレの穏やかな雰囲気

まず初めに、ローマの「トラステヴェレ」という場所はご存知でしょうか。ローマで唯一都会の喧騒を忘れられる、下町な雰囲気を味わえる場所で、車通りも少なく観光客がゆったりと散策や写真撮影を楽しむエリアです。

また、トラステヴェレは「ローマっ子の台所」と呼ばれ、地元民に「どこに行けば美味しいものが食べられる?」と聞くと、ほぼ全員が「トラステヴェレ!」と返すほど。ローマへ旅行するときに美味しいレストランを探すなら、まずトラステヴェレは外せません。

そんなトラステヴェレにあるレストラン「Da Otello」

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40年前にこの店の創始者となったOtelloさんの写真とメニュー

多くの地元民や観光客がやってくるトラステヴェレには、レストランも豊富にあります。その中で、特に私がご紹介したいのが、ダ・オテッロ(Da Otello)というオステリアです。 次の項目では、Da Otelloの魅力を詳細にお伝えします!

Da Otello10の魅力

実はこのお店に私が初めて入ったのは、留学したばかりの頃でした。お腹が空いて倒れそうになりながら1人で散策していた時に、雰囲気の良さそうなお店をたまたま見つけて、「もうお腹も空いたし、あんまり有名じゃなさそうだけどここでいっか」といって入店したのです。まさに偶然の出会いでした。

ですが、その後とても気に入り、最終的には留学中にこのお店へ5回も通ったほどです。なぜそれほどまでに通うようになったのか、その理由は10個あります。

ポイント1.ピッツァが美味しい!かつボリューミー!

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プロシュートハムのピッツァ

イタリアの料理といえばピッツァやパスタですが、ここでは特にピッツァをオススメしたいと思います!

しっかり窯焼きのピッツァを提供しており、その上生地が非常に分厚くてボリューミー! 具材も全くケチっておらず、さらにとてもモチモチなので、一枚食べれば、もう他に何もいらないと思うほどのボリュームがあります。小食の方は1人で食べずに、誰かと2人でシェアした方がいいかもしれません。

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マルゲリータピッツァ

一方、トマトなどのサッパリ系のピッツァを選ぶと、飽きずに食べ続けることができます。私のオススメはシンプルなマルゲリータ(Margherita)かプロシュートハム(Prosciutto)のピッツァです。

ポイント2.カルボナーラがシンプルでボーノ!

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ロングパスタのカルボナーラ

パスタの代表例として私たちもよく知るカルボナーラですが、実はローマの伝統料理だということをご存知ですか?(※) 実のところ、本場ローマでも店によってカルボナーラのクオリティはまちまちで、私も何回か「ああ、頼まなければよかった」と後悔したこともあります。

ですが、Da Otelloのカルボナーラは、味が濃すぎず、かといって日本で食べられるそれとは全く異なる濃厚さをもった、なんともいえない絶妙さがあります。まさにボーノ(Buonoはイタリア語で「美味しい」の意味)です。もちろんこのお店で一番美味しいパスタはカルボナーラでした。

※註:カルボナーラの起源は諸説あります。「炭焼人 (Carbonara)がパスタを作ったらこんな感じ」という説などが有力です。

ポイント3.パスタの種類は変えてもらえる

ちなみに、通常Da Otelloのカルボナーラはリガトーニという、ペンネに近い形で、それよりもさらに大きめのショートパスタなのですが、お願いすればスパゲッティのようなロングパスタに変更することもできます。

私は2回目に訪れた時、こんなやりとりを経て、偶然ロングパスタにありつきました。

「私:このカルボナーラってリガトーニ?」
「店員:そうだよ」
「私:あーなるほどねぇ......。」
「店員:もしロングパスタの方がよかったらそうするけど」
「私:本当に?じゃぁそれでお願いできる?」

そして、食べてみると、ロングパスタの方が、よりこのお店のソースにピッタリとマッチしていたんです。皆さんもカルボナーラを注文される場合は「ロングパスタにしてもらえる?」と伝えてみてはいかがでしょうか!

ポイント4.ワインは店員さんに聞こう

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ハウスワイン以外を頼みたかったので、「どのワインがいい?」と尋ねました。

お店のワインについてですが、最も注文する可能性の高いハウスワイン(※)についても説明させていただきます。赤のハウスワインはやや渋めで重め、白のハウスワインはやや酸味を感じる味になっていました。

もし、ハウスワインだけではなくボトルワインを注文したい場合は、店員さんに片言の英語やイタリア語でもいいので、「どのワインがいいですか?」と聞いてみるといいかもしれません。 ここの店員さんは、あなたの要望に合わせてオススメのワインを教えてくれますし、だからといって突拍子もないような高いワインは勧めてきません。

予算に合った最良のワインを選ぶ上では、やはり店員さんの力を借りるのが手っ取り早いと思います。料理に合うワインを探したいときは、是非質問してみては。

※註:ハウスワインとは、レストランごとに設定されたオススメワインのこと。レストランによって品揃えやこだわりが異なるため、料理だけでなくワインにも力を入れる美味しいお店を見極めるポイントにもなります。

ポイント5.店員さんが面白い!

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店内の様子

さて先ほどから店員さんに聞いてみて!と説明した理由は他にもあります。それはこのお店では店員さんも注目して欲しいからです。 何といっても店員さんが超いかつい!その中でもいつもいる、腕にタトゥーがたくさん入り、ピアスを開け、ムキムキでスキンヘッドの兄ちゃんが特徴的で、初めて訪れた時はちょっと驚きました。

ですが見た目で判断してはいけません。どの店員さんもとても親切です。その兄ちゃんは、ことあるごとにお客さんに対して、イタリア語で「親愛なる友達」という意味で「カーロ・アミーコ(Caro Amico)」と呼んできます。お酒のサーブなどのタイミングもほどよい感じで、いつも「どう?美味しい?(イタリア語では「Come? Buono?」)」と聞いてきます。

また彼らは、どの店員がNo.1接客か競争していて、「もしここでの食事が楽しかったら、是非口コミサイトにコメントしてね。俺はフランチェスコっていうから、俺の名前も書いて欲しいんだ」とご機嫌です。

その他の店員さんも派手ながらも「君日本人?俺は2年前までロンドンのラーメン屋で働いてたんだよ!」とか、「一人で来たの?どう?気に入った?」など、非常にフレンドリーでした。 ちなみにお店のBGMも店員さん達の裁量で決められているので、留学中に幾度となく聞いた有名な曲が流れています。お客さんが少ない時は店員さん同士で歌い、「今はこの曲かけてくれよ!」と楽しそうに働いています。

ポイント6.食後酒をプレゼント

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サービスしてもらった食後酒とお菓子

さらにお会計を済ませると、食後酒をサービスしてくれることがあります。私が5回訪れたうち4回いただけたので、かなり確度の高い情報だと思います。

日本人にも有名なレモンのお酒リモンチェッロや、ちょっと苦くて口がスッキリするアマーロなど、食後酒としてピッタリなものを帰り際に用意してくれるのです。 ただし、食後酒のアルコール度数はやや強いので、ワインなどを飲み過ぎた方は注意してくださいね!

ポイント7.予算はリーズナブル!

ここで予算についても触れておきましょう。トラステヴェレの料理屋さんとしては、Da Otelloの料理の価格は平均的な相場。ピザ1枚やパスタ1皿で約8-12ユーロ(1000‐1400円)程度です。

さらにどの料理も非常にボリューミー。成人男性で、ガッツリ味わいたい場合でも、ランチで1人15‐20ユーロ(約1800‐2300円)、ディナーで1人20‐30ユーロ(約2300‐3500円)程度で済みます。私は身体も大きいのですが、ピザ1枚食べると本当に満腹です。

また平日ランチの場合は、不定期でランチセット(小さいサラダ+ピザかパスタ1種類+アルコール含むドリンク)が10ユーロ(約1200円)で提供されることもありますので、偶然それを頼むことができれば、より安い予算で美味しい食事を楽しめます。

ポイント8.治安はいいゾーンだから夜も安心

トラステヴェレは、ローマの中では非常に治安のいいゾーンに位置しています。観光客は多いのですが、ごちゃごちゃしている印象はなく、とてもゆったりとした時間を過ごすことができるのが魅力。アクセスもローマ・テルミニ駅からバスで20分ほどの距離で、個人旅行でなく、ツアーのフリータイムなどで利用したい場合にもGood。

夜は夜で、また違った雰囲気が楽しめるので、ランチでもディナーでもどちらもオススメです。もちろんローマにいる際の常識として、常に自分の持ち物には気を配っておきましょうね。

ポイント9.1人でも誰とでも行ける!

私個人の主観ですが、このお店は1人でも、2人でも、それ以上の何人でも訪れることができます。私がこのお店を見つけて初めて入ったときは1人でしたし、その後気に入って、友達や家族を連れてきたときも、テーブルには十分余裕もありました。

かつ、それぞれの場合でサービスに差はなかったため、たとえ1人旅であっても、家族旅行であっても楽しく利用できるのではないでしょうか! 前述の通り、店員さんが非常にユニークですので、1人で来られた方も、片言の英語でもいいのでおしゃべりしてみると楽しめるはずです。

ポイント10.日本人にはまだまだ無名な名店

観光先のレストランに行く際に、あまりにも日本人の観光客がいすぎると、やはりちょっと敬遠してしまいがちなところ。特に最近では、誰でもガイドブックやトレンド情報を元に同じような店に行くので、「逆に」知名度の低い名店に行ってみたいものですよね?

そういった意味でも、Da Otelloはまだまだ日本人観光客には知られていないため、海外旅行に来た、という雰囲気を損なわずに時間を過ごすことができますよ!

さいごに

ちょっと面白くて美味しいお店Da Otelloの魅力をお分かりいただけたでしょうか。 ローマへ旅行する機会がありましたら、是非トラステヴェレを訪れて、このオステリアでちょい悪な兄ちゃん達とランチやディナーを楽しんでくださいね!

撮影:小川裕太郎

基本情報

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