ロンドンの交通機関のバリアフリー度をチェック!車椅子やベビーカーでの移動はどんな感じ?

人々のアクセシビリティ(利用しやすさ)に対する意識が高まるなか、車椅子の方やベビーカー、そしてスーツケースを持った旅行者などでも楽に移動ができるよう、ロンドン市内でも日々、改善が続けられています。そんなロンドンのバリアフリー度をチェックします!

目次

ステップフリーのアクセスは絵で分かりやすく表示

ロンドン、駅のリフト

こちらは駅のリフト(=「エレベーター」のイギリス英語)の表示です。駅に到着後、このようなシンボルをたどっていけば、段差や階層の違いがあろうとも、スロープやリフトなどを利用して難なく移動することができます。ステップフリーの駅は、地下鉄のマップでは車椅子のマークで示されています。地下鉄マップはロンドン市交通局のウェブサイトからダウンロードできるので、ロンドン到着前に各所への移動法などを検討しておくのもいいかもしれません。

ロンドン、公衆トイレ入口の表示

お手洗いでも分かりやすい表示は同様です。オムツ換えの設備は車椅子用の個室内に設けられていることも多く、また大きな荷物やベビーカーでも無理なく中に入れるよう、ドアが外側に開くようになっている個室もあります。

ロンドン、車椅子用スロープの表示

こちらはスロープのシンボル。ベビーカーだと、もし近くにスロープやリフトが見つからなくても、数段の段差どころか、はたまた長い階段でも、近くにいる人たち(特に男性)が、こちらから何も言わなくとも率先して手を貸してくれます。

車椅子やベビーカーでの移動では、バスは大きな味方!

ロンドン・バスの降車口

ロンドンのすべてのバスには、車椅子用のスペースが設けられています。このスペースを利用して、たいていのバスでは合計3台まで、ベビーカーが折り畳まずに乗れるようになっています。ただし混雑時には、運転手からベビーカーを折り畳むよう言われたり、乗車拒否をされることもあるので、注意が必要です。

車椅子の方がいれば、ベビーカーよりも車椅子が優先となります。車椅子もベビーカーも、より間口の広いバスの車体中程の降車口から乗車しますが、小さめのベビーカーなら、普通に前の乗車口から乗っても何ら問題はありません。スーツケースを持って乗車する場合には、周りの状況を見つつ、車椅子スペースや降車口周辺に立っているのが無難でしょう。

電車や地下鉄の車椅子優先スペース

ロンドン、電車の車体

車体に車椅子のマークがあれば、そこが車椅子の優先スペースが設けられている車両です。バスと同じく、ベビーカーもこちらのスペースを利用するか、その他の車両ではドア付近にいればOKです。駅のプラットフォームと電車の間が広く開いている駅では、車椅子では駅員さんがスロープを設置して乗り降りを手伝ってくれます。ベビーカーでは駅員さんの助けは得られませんが、こちらも同じく、必要であれば周りの人がこぞって手を貸してくれるので、心配はありません。

ロンドン電車、車内の車椅子用スペース

車内の様子。鉄道では、車椅子で入れるトイレ付近に優先スペースが設置されていることが多いです。車椅子やベビーカーの利用客がいなかったり、いてもまだ十分なスペースがあれば、スーツケースでこのエリアにいても大丈夫です。スーツケースなどの大きな荷物を置くラックが設けられている場合もあります。

ちなみにこちらの電車に乗っていて、ベビーカーが嫌がられているという場面に出くわすことは、あまりありません。バスではスペースが限られているため、数台のベビーカーがパズルのように入れ込まれているシーンを見ることはありますが、ほとんどの場合、公共交通機関でのベビーカー利用に対する人々の反応は好意的です。

無料のサービスも上手に活用!

ロンドン、無料の飲料水提供サービス

余談ですが、国全体でのペットボトルの使用量を減らす取り組みに対応して、駅やカフェなどで飲料水を無料で提供するサービスが始まっています。ボトル入りの水を購入して新たなゴミを生み出すよりは、「マイボトル」を持ち歩いて、自由に飲み水を入れていってください、というシステムです。また、携帯電話・スマートフォン、タブレットなどの充電が無料でできるスポットも、これまた駅やショッピングセンターなどで、どんどん増え続けています。公共交通機関でのWi-Fi導入も加速しており、ロンドンでもじわじわと外出中の便利度が上がってきているところです。

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ハル・リーチ

音楽、映画・演劇・TV、サッカーなど、UKカルチャーをこよなく愛す。2001年よりロンドン在住。以来、会社員&ものかき業を継続中。

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