ブラジルを旅する際Ônibus（バス）を使いこなせるといろいろと都合が良い。移動範囲が広がり、経済的でしかも快適なのだから。勿論電車や地下鉄という交通手段もあるが、なんとブラジル内で電車や地下鉄が開通しているのはほんのごく一部の地域で、その他の移動は飛行機かバスか車が主となる。（勿論海沿いだと船もある）

ご存知の通りブラジルは日本の約23倍の国土面積があるため、主要都市への移動距離は何百kmなんていうのはざらだ。何時間も掛けてひたすらまっすぐな道を眺めるのも旅の醍醐味だが、仕事で利用する人や経験値の高い旅行者は夜出発し朝現地に到着するよう賢くバスを利用している。

・夜のバスターミナルでは旅行カバンと枕を持つ人を見かける

・昼よりも夜のほうが混んでいるターミナル

チケットは前もって購入できるので、Rodoviária（長距離バスターミナル）の各バス会社の窓口で買っておくべし。当日、満席だとチケットは買えないことも多々あり、そのために予定が狂うのは危険だ。1ヶ月くらい前から前売りをしているので余裕を持って買うこともできる。

・各バス会社、面白い名前がついている。ちなみに「ANDOLINHA」は燕。

・バス会社の窓口でキスしている自由なカップルもいたり．．．

各社のチケット販売ブースには行き先が明記されているので、必ず確認しよう。（行き先が無い場合通行していないこともあるので）

「Posso comprar uma passagem de ônibus até ○○?」

○○行きのバスチケットを買えますか？

など会話集などを参考に声を掛ければDia(日付)Horário(時間帯)IDA/VOLTA（往復か）などをパソコン画面で見せてくれる、また席も選ばせてもらえる。支払いは勿論カードも現金も可能だ。最後にチケット下部に切り取り線のついたIdentificação do passageiro(個人確認)の欄があるので、そこにサインとパスポート番号を書くように言われる。これは乗車する際にパスポートと一緒に提示が必要となるので忘れないように。

・チケットが破れたり、切り取られていると無効になることもあるので要注意！

また、キャンセルは各バス会社によって規定は異なるが大抵の会社がキャンセル手数料を差し引いて乗車の数時間前まで対応してくれる。キャンセル及び、日付変更の場合は各バス会社のHPをチェックしておくと安心だ。（大きいバス会社だと英語版もあるので）

・窓口で手続きをする人々

さていよいよ乗車だが、このように乗車時間20分くらい前から、列ができスタッフが立つので乗車券とパスポートを見せれば後は乗るだけだ。大きい荷物が有る場合、バスの下に預けることもできる。引き換え番号をもらえるので、気軽に預けることができる。

・荷物を預ける人々

日本人にとって、海外のバスというのは椅子が大きくてかなり広く感じられる。例えばこれで8時間くらい乗るならまぁ我慢もできるのだが、13時間近く乗る際はさらに快適なLeito(寝台バス)をおススメする。

・寝台でなくとも充分大きい椅子

値段は割高だか、高級感あふれるバスの旅が楽しめること間違いなしだ。また、高いチケットを買うということは、それなりに安全面でも優遇されているということも頭に入れておいたほうがいい。

バスによってはLeitoでなくとも割高な価格のものがあるが、これらは事故にあった際の保険が含まれている料金となっていることが多い。（その分、チケットも2枚綴りで記載箇所も多い）

出発すると3時間おきにサービスエリアに止まりトイレ休憩もあり、買い物なども楽しめる。その際、貴重品は必ず置き忘れないようにご注意あれ。

さて、市内を走る市バスを利用する際はもっと簡単でPonto de Ônibus（バス停）で待ち乗車する際につり銭の無いよう小銭を用意しておけばよい。（地域によって違うが大体R$3くらい）運転手か専用のスタッフが居るので支払って、目的地まえでブザーを鳴らせば下ろしてくれる。これはgoogleマップなどで経路を検索すると目的地までのバスの番号や、どの停留所で乗って降りるかも調べられるので上手く利用すればいいだろう。

・バス停に止まっている市バス（乗車したい番号のバスが来たら手を上げてアピールしよう!）

ただし、ブラジルの市バスをなめてはいけない。なぜならバスは専用道路を猛スピードでとばすからだ。すぐさま支払いを済ませて座るか手すりにつかまらないと危険だ。私も慣れるまではよく転んでアザを作ったものだ。そして間違って人にぶつかったり、よけてもらいたいときは「Com licença」(失礼します)をお忘れなく。大抵のブラジル人の場合これを言えば怒ったりはしないので。

・ちなみにデポジット機能のついたカードもある（サンパウロで電車とバスに利用可）