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スペインのスーパーマーケットってどんな感じ?
私の外国旅行の楽しみのひとつは、地元の人で賑わう市場やスーパーを覗くこと。どんな食材があるのか、また値段はどうなのか、市場やスーパーからその土地の生活を垣間見ることができます。
それ以外にも、気になる食べ物や飲み物を買ったり、お土産を調達したりできるので一石二鳥。
今回はスペインのスーパーマーケット(スペイン語でスーペルメルカード)の話です。
観光で来る方は、郊外型ハイパーマーケットにはなかなか行く機会がないと思うので、町中のスーパーを紹介したいと思います。ちなみに、スペインで一番メジャーなハイパーマーケットは、一時期日本にも進出したフランスのCarrefour(カルフール)。業界では欧州1位、世界2位の大手です。とにかく広いスーパーなので、初めて行くと買いたいものを探すだけでも一苦労。
でも、電化製品から食品、衣類、玩具まであるので、時間が十分にあるなら端から端まで見て回るのも楽しいです。
さてさて、おそらく日本人観光客が一番お世話になっていると思うのは、スペイン唯一のデパート・El Corte Inglés(エル・コルテ・イングレス)のスーパー。
町の中心という立地条件の良さや、お土産コーナーがあったり、タックスフリーの手続きができたりすることもあり、観光客の姿をよく見かけます。このデパートでは日本のデパ地下のように、たいていは地下がスーパーになっているのです。中には、クラブ・デル・グルメという高級食材を扱うコーナーが併設されたところも。
私は日本に里帰りするときは、ここで缶入りのオリーブオイルやお菓子などの食材をお土産用に買います。夏にはおすすめできませんが、スペイン産以外にもヨーロッパのチョコレート菓子の種類も豊富です。
このスーパーは、特にチーズ売り場と生ハムや腸詰売り場が充実しています。量り売りなので、少量でも購入OK。番号チケット制なので、チケットをとって、自分の番を待ちましょう。
また、ワインコーナーにはスペイン中のワインが揃い、品数も豊富。小さなボトルのワインも多数あるので、ホテルで晩酌に飲みたい方にはおすすめです。生ハムやチーズにお総菜コーナーのお総菜、それにワインを買えば、ホテルで立派な食事ができちゃいますね。もちろん、使い捨てのコップやお皿、フォークも売っています。
町のスーパーとして人気があるのは、MERCADONA(メルカドーナ)。スペイン国内に約1,600のお店を出しているとか。長引く不況の中で成長する企業として、昨年日本のTV番組、テレビ東京「WBS(ワールドビジネスサテライト)」でも紹介されました。
ここの売りはプライベートブランドです。大手有名メーカーと変わらない味の食べ物を、安く買うことができることが人気の秘密。食べ物以外に、シャンプーや洗剤等の生活用品でもプライベートブランドを展開しています。
我が家では、シリアルやインスタントコーヒー、ヨーグルト、洗剤、WCペーパー等々、日々ここのプライベートブランドにお世話になっています。
野菜・果物コーナーでは量り売りの商品が多く、リンゴ1つ、オレンジ1つでも買うことができます。
旅行中のビタミン補給にぜひ活用ください。ビニール袋に買いたいものを入れ、それを量りにのせて商品ボタンを押すと値段シールが出てくるので、それを袋に貼ってレジに持って行くシステムです(写真参照)。
商品棚に、値段と一緒に番号が出ていますし、商品ボタンには写真も出ているので、言葉も問題はありません。
なお数年前から、スペインではスーパーの買い物袋が有料になりました。メルカドーナの場合、普通サイズの小さな袋は2センティモです。たいていのスーパーはレジのあたりでエコバッグを売っています。値段は50~60センティモで、中にはカルフールのようにデザインがかわいいものもあるので、ひとつ買って、日本に持って帰って使ってもいいかも。
また、エル・コルテ・イングレスのスーパーの入り口には荷物を預けるカウンターが、メルカドーナにはコインロッカー(お金は後で戻ってきます)があるので、荷物はそこに預けて身軽にショッピングを楽しみましょう。
紙袋やビニール袋をぶら下げて入ると、万引きを疑われることがあるかもしれないのでご注意ください。
どこのスーパーでも冷たいお水や炭酸飲料、ビールは売っていないので、冷たいものが飲みたい場合は、バルに行きましょう。持ち帰りで売ってくれます。
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田川敬子(Keiko Tagawa)
- 1996年スペインにひとめぼれ。以後何度も渡西し、2002年春に夢がかなってスペインで日系企業に就職。その後現地企業を経て、現在はオリーブオイルソムリエ/テイスターやライターとして活動中。