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スペインの12か月はどんな感じ?
スペインは日本と同じように四季のある国です。これからスペイン旅行の計画を立てる方、どの季節をお考えですか? スペインの1月から12月を簡単にまとめてみました。
目次
- 雪が降るので意外にもスキー場があるスペイン
- 春になるとあちこちで大きなお祭りが開かれるように
- テラス席が気持ちいい初夏
- 真夏のスペイン旅行にはシエスタを採り入れたい
- ワインやオリーブなど収穫の秋
- キラキラしたクリスマスシーズンもおすすめ
雪が降るので意外にもスキー場があるスペイン
1月のスペインは12粒のブドウとスパークリングワイン、花火で始まります。これは年越しの習慣で、1月1日の午前0時に時計の針が12を指し時計塔の鐘が12回鳴るのに合わせて12粒のブドウを食べて新年の幸運を願うのです。食べ終わった頃にはあちこちで花火があがり、人々はスパークリングワインで乾杯します。1月6日は公現祭でスペイン中が祝日。スペインのクリスマスはこの日で終わるので、お正月にスペインに来てもクリスマスムードを味わうことができるのですよ。7日からはどこも冬のセールが始まるのでお買い物好きな方にはオススメです。
スペインの冬は地中海沿岸では日本より穏やかなものの、内陸では雪が降る日も。南のシエラ・ネバタ山脈や北東部のピレネー山脈などにはスキー場があります。スペインでスキーというのもいいアイデアですね。
<雪で覆われたマドリードのマヨール広場 Paolo Giocoso ©Madrid Destino>
春になるとあちこちで大きなお祭りが開かれるように
2月はまだ寒い日もあるもののアーモンドの花が咲きはじめ、春が近いことを感じさせてくれます。シーズンオフなので航空券や宿泊費もお安め。旅行にはお得な時期と言えるでしょう。
春の訪れを確かに感じる3月になると、お祭りシーズンの幕開けです。バレンシアの火祭り、聖週間や復活祭(どちらも移動祝日なので4月になることも)があり、世界中から観光客が訪れます。3月の最終日曜日からはサマータイムが始まるので、日が長くなります。その分観光や散策に使える時間も長くなりますね。
<バレンシアの火祭り ©VisitValencia>
気候が良い4月は旅行にはおすすめのシーズンです。町中にあるモニュメントを訪れるだけではなく、大きな公園や山などで自然に触れるのはいかがでしょう。有名なセビーリャの春祭りが開かれるのもこの頃(移動祝日なので5月になることも)。これは、一度は目にしたいスペインらしい華やかなお祭りです。
>>バレンシアの火祭りに行くツアーはこちら
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>>バレンシアの火祭り関連記事:コロナ明けのスペイン旅行はバレンシアの火祭りに行こう
テラス席が気持ちいい初夏
青空が美しい5月は気温の高い夏日もあり、そんな日はビーチに人が出始めます。テラスでお茶を飲んだり食事をするのがとても気持ちのいい時期です。マドリードではサン・イシドロ祭りが開催されます。アンダルシア州の一部では5月末から6月上旬にかけてはひまわりが見頃です。
<サン・イシドロ祭りで伝統衣装を着た親子 Nabscab © Madrid Destino>
6月は日が長く、夜の9時過ぎてもまだ明るいほど。23日は洗礼者ヨハネ(スペイン語ではサン・フアン)の日でスペイン各地それぞれの方法で祝われますが、もっとも盛大なのはアリカンテのサン・フアンの火祭りです。6月下旬からは学校の夏休みが始まります。
>>サン・フアンの火祭り関連記事:スペインの火祭り『サン・フアン』
真夏のスペイン旅行にはシエスタを採り入れたい
本格的バケーションシーズンの7月。ビーチには太陽を求める北ヨーロッパからの観光客も大勢押し寄せ賑わいます。パンプローナでは牛追いで有名なサン・フェルミン祭りがあります。夏物のセールもあるので、観光の傍らに買い物が楽しめます。
<夏は外国からの観光客も大勢押し寄せるスペインのビーチ>
8月も7月同様観光シーズン。最終水曜日にはバレンシアのブニョルでトマトを投げ合うラ・トマティーナが開かれます。
夏は40度を超す日もあるものの、日本ほどの湿気がないのでそこまで不快ではありません。とはいえ汗は出ますし、疲れます。旅行中のアドバイスとしては、水分の補給に加え、スペイン式にシエスタ(昼寝)を採り入れることをおすすめします。昼食後のもっとも暑い時間はホテルに帰って冷房の効いた部屋で休むと、身体に負担がかかりません。
ワインやオリーブなど収穫の秋
9月になってもまだまだ暑い日は続きます。下旬にはバルセロナでメルセ祭が開かれるほか、ワインの産地では収穫祭の季節。ワインがお好きな方は収穫祭に合わせて産地でワイナリー訪問をするのはいかがでしょう?
10月は過ごしやすく、春同様にスペイン訪問にオススメの時期です。12日はヒスパニア・デーでスペインの祝日。サラゴサではピラール祭りで盛り上がります。オリーブオイルの収穫も始まるので、早摘みで搾油されたおいしい新油をお土産に買って帰るのもいいですね。
<世界最大のオリーブ生産地ハエンでの収穫風景>
キラキラしたクリスマスシーズンもおすすめ
11月に入るとスーパーにはクリスマス菓子が並びます。街角に焼き栗の屋台を見かけることも。日本のような紅葉はないものの、山間部の秋の気配はやはり趣があっていいものです。自然があるところに足を延ばしてみるのもいいですね。私は中世の古い町の秋も好きです。石畳の落ち葉は絵になります。
寒い季節は各地にある煮込みの郷土料理を試してみませんか? マドリードのコシードやアストゥリアスのファバーダが有名ですね。
スペインはもともとカトリックの国なので、12月になるとクリスマス一色。寒いシーズンですが、クリスマスのイルミネーションが輝き、町が華やぐこの時期にスペインに来るのもおすすめです。
夜の散策中に寒さを感じたら、ホットチョコレートにチュロスを浸して食べるのはいかがでしょう? スペインの伝統的なクリスマスの飾り"ベレン"を見てまわるという楽しみもあります。ベレンはキリストの生誕シーンを模した飾りで、手の平にのるような小さなものから等身大のものまでさまざま。教会や市場、ショッピングセンター、商店のウィンドーなどに飾られます。
<商業施設に飾られた等身大のベレン ©VisitValencia>
さあ、あなたならどのシーズンにスペインを旅行しますか?
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田川敬子(Keiko Tagawa)
- 1996年スペインにひとめぼれ。以後何度も渡西し、2002年春に夢がかなってスペインで日系企業に就職。その後現地企業を経て、現在はオリーブオイルソムリエ/テイスターやライターとして活動中。