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オリーブの季節!ぜひ味わっておきたいものは?
ギリシャはオリーブ生産量世界第3位!
ギリシャの主要な農産物のひとつであるオリーブ。生産量は、オリーブ、オリーブオイルともに世界第3位で、味や品質の高さに定評があります。その旬は、まさに今。品種や地方によりますが、10月~1月ごろまでが収穫時期となります。
中央市場の八百屋で売られているオリーブ。グリーンオリーブは特に安く、こちらはキロ1.39ユーロ。
田舎のみならず、都会に住んでいてもオリーブの季節を感じることはできて、9月の終わりか10月の初めごろになると、市場に収穫したてのグリーンオリーブが並ぶようになります。追ってすぐブラックオリーブも出始めますが、いずれもそのままでは苦くて食べることができないので、加工する必要があります。日本人が自家製の梅干しやらっきょうを漬けるのと似たような感覚でしょうか?ギリシャでもオリーブの木は持ってなくとも漬けてみたい人は結構いるらしく、秋から冬にかけての市場では生のオリーブがよく売られています。
とっても簡単なオリーブの漬け方
オリーブの漬け方で、一番手間なし簡単なのが「ペットボトル漬け」です。傷みや虫食いがあるものを除いたオリーブを水洗いし、ペットボトルに詰めます。ペットボトルはミネラルウォーターが入ってたのを使う人も多いですが(簡単に切って取り出せるため)、発酵して炭酸ガスが発生するので、炭酸飲料の空きボトルの方が安心かもしれません。
オリーブを詰めたペットボトルに、8~10%の塩と約2%のクエン酸を溶かした水を加え、空気を遮断するためオリーブオイルも少し注ぎます。キャップをはめて、あとは最低半年ぐらい冷暗所に放置するだけ。作り方のディテールは人によってさまざまで、塩分濃度が低かったり高かったり、クエン酸の代わりにワインビネガーを入れたり(何らかの酸を加えるのは、果肉が柔らかくなるのを防止する意味もあります)、キャップをすぐにはめる人、翌日はめる人、発酵が落ち着く数週間後までキャップなしで置く人......いろいろです。
よくある方法では何度も水を換えながら何日も水に晒したり結構手間がかかるので、ペットボトル漬けは格段に楽!ただ、食べるのはずっと後でもいいという方に限りますが。日本でも最近は自分で育てたオリーブを漬けてる方が多いようなので、この方法もぜひお試し下さい。
ギリシャが世界に誇る、カラマタオリーブ
ギリシャの代表的なブラックオリーブである、カラマタオリーブも漬けてみました。オリーブオイルとしてもテーブルオリーブとしても最高のカラマタオリーブ、ギリシャサラダのトッピングとしてもおなじみなので、ギリシャ旅行の時に食べたという方も多いでしょう。
こちらは、浅い切り目を2~3箇所入れて漬けるのがよくある方法です。日に数回水を換えつつ、渋が抜けるまで8日~2週間ぐらい水に漬けます。味見して渋が抜けていたら、ワインビネガーを適量加えた塩水に漬けて保存します。もしくは、10%ぐらいの塩水に数日漬けた後、ワインビネガーに1日ぐらい漬け、汁気を切ってからオリーブオイルに漬けます。これは冷暗所で保存可。塩水漬けにする場合は、オリーブオイルを適量注ぎ空気に触れないようにするのと、柔らかくなったりしてないか時々様子を見ます。
今だけの味「アグレレオ」
オリーブの季節の楽しみは、もちろん絞りたてのオイルも!都会に暮らしていても、田舎の親戚や知り合いのつてで入手したり、市場などで買うこともできます。早い時期にグリーンオリーブを絞ってとれるオリーブオイルはアグレレオと呼ばれ、まだ熟してないオリーブの青くフルーティーな香り、少しほろ苦くピリッとした味が特徴です。このオイルは長期保存には向かず、数か月で味が落ちてしまうので、今の時期だけの楽しみ。青空市場などで売っていることがあるので、もし見かけたら試してみてはいかがでしょう?
青空市場で売られているアグレレオ。オリーブオイル専門で売っているのではなく、他の農作物の脇にちょっと置いていたりします。ここでは自家製ワインも一緒に売られていました。
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アナグノストゥ直子
- アテネ在住。主婦業の傍ら、ライター、リサーチャー、コーディネーターとしても活動する。ブログ「ギリシャのごはん」にてギリシャ料理レシピやおいしい話題を発信中。