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アイルランド/エニスコーシー城(Enniscorthy Castle)を訪ねてみよう!
エニスコーシーの町に聳え立つお城
アイルランドには、大小様々なお城が存在します。現在も子孫が住んでいる場合もあれば、経費が掛かり過ぎて売る羽目になったり、廃墟になったり、ミュージアムに姿を変えることもあります。エニスコーシー城はミュージアムに姿を変えたお城です。それでは皆さん、早速お城の中に一緒に入りましょう!
グラウンド・フロアー(Ground Floor)とお城の歴史
日本語で一階にあたるグラウンド・フロアー入口右手に受付があり、入場料を払います。そしてお城の歴史や地図が書かれた大きな紙をもらい、これを持ちながらお城内を歩きましょう。ちなみにこちらのお城の撮影はOKです。カメラの準備をお忘れなく!
このお城は1190年にノルマン人が建築し、約300年住んでいました。
1490年:Art MacMurrough Kavanagh(アート・マクマロー・カバナ)がお城を攻撃し、城を所有します。
1536年:レナード・グレイ卿の所有となりました。その後、キルデア伯爵がお城を焼いてしまいます。
1589年:エリザベス一世によりお城は詩人、エドマンド・スペンサーに渡されます。しかし、彼はこのお城に派実際に住まなかったと言われています。その後お城はヘンリー・ワロップに渡り、お城の改修や拡張が行われました。
1649年:アイルランド一の嫌われ者、クロムウェル軍に占領されます。
1798年:アイルランドの反乱では、刑務所として使用されました。
1903年~1951年:ローシェ一家がお城に住み、その後はミュージアムに変身したという、波乱の歴史があります。
一階、ローシェ一家が住んでいた時代の様子
こちらは、ローシェ一家が住んでいた時代の様子を再現していました。昔はお城に電気や水道がありませんでしたが、それらをすべて入れ住める状態にしたそうです。彼らはとてもお金持ちだったので、そういうこともできたわけです。
素敵なアンティークですね。味が合ってなかなか良いです。
昔の机や電話がとても素敵ですね。
こんな馬車に乗って、移動してみたいものです。
2階、デザイナー、アイリーン・グレイ(Eileen Gray)
女性デザイナー、アイリーン・グレイはエニスコーシー生まれ。彼女がデザインした椅子などが展示されていました。
3階、「ブルックリン」ミュージアム
映画「ブルックリン」の主人公エイリシュはエニスコーシー出身。そのため、映画の撮影の一部がエニスコーシー行われ、大変話題になりました。小さいですが、3階すべてが映画「ブルックリン」のミュージアムになっています。下の写真は、映画に出てくる、エイリシュが働く食料品店です。
こちらは店内のレジ周辺の様子です。
Persilという洗濯洗剤。箱のデザインは違いますが、現在も売られている商品です。
タバコの数々。今ではこのようなデザインは見ません。アイルランド人が見たら、懐かしいでしょう。
映画で、エイリシュ演じる、シアーシャ・ローナンが来ていた服が展示されていました。見た目ではわかりませんが、触ると、かなり薄い生地で作られており、驚きました。
こちらは原作を書いた、作家、コルム・トビーン。エニスコーシー生まれです。
ガラスケースに映画関係の物がたくさん展示されていました。
エキストラの皆さんの写真も飾られていました。一生の思い出になっていることでしょう。
地下へ
一通りお城の中を見たら、最後に地下へ行ってみましょう。こちらにはDungeon(ダンジョン)地下牢があります。まずは一人しか通れない階段を降ります。気を付けて降りましょう。
真っすぐ降りると、たいへん小さな空間に着きます。ここが地下牢です。
壁には壁画が描かれています。剣を持ってますね
16世紀ごろに描かれたものだとされています。
ローシェ一家が住んでいたこともあり、少々モダン化されているものの、絵画がたくさん飾られているというわけではありませんので、豪華なお城の中を期待して訪れると、少々残念かもしれません。しかし、エニスコーシー城には、お城の魅力がたっぷり詰まっています。エニスコーシーを訪れる際にはぜひ一度立ち寄ってはいかがでしょうか?私が訪れた日はガイドツアーがありませんでしたが、普段は行われています。アフタヌーンティーも出来ます。(予約制)詳しくはこちらのサイトでお確かめください。
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ティファニー・カイリー
- 1999年よりダブリン在住の独身・アラフォー・会社員。