ローマ必見スポット! 古代ローマの歴史が凝縮された「フォロ・ロマーノ」

コロッセオからヴェネツィア広場にいたる広大な敷地に、ローマでもひときわ存在感を示している遺跡があります。ローマでは必見のスポットのひとつ「フォロ・ロマーノ」です。

ここはまさに古代ローマの中枢だった場所であり、現在では世界遺産(文化遺産)にも登録されています。

今回は、悠久の歴史を見続けてきたフォロ・ロマーノについてご紹介しましょう!

紀元前に構築された古代ローマ都市「フォロ・ロマーノ」とは?

Photo by linesinthesand

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「Foro Romano, Roma」

Photo by linesinthesand
Taken on February 21, 2014(CC BY 2.0)

フォロ・ロマーノとは、紀元前6世紀頃から古代ローマ帝国の政治や経済、宗教を司り、市民生活の中心となったところです。しかし、後に帝国の衰退とともに廃墟と化してしまいました。

その後は異民族の略奪に遭い、数々の素晴らしい建築物は見るも無残な姿になったそうです。19世紀頃になってようやく発見され、発掘が続いているとか。

フォロ・ロマーノ見学のポイント

フォロ・ロマーノは遺跡群と言うことで、街歩きとは異なる地形です。次の2つを意識して見学してみましょう。

効率よく回るにはガイド付きツアーがおすすめ

フォロ・ロマーノを訪れた印象としては、広大な敷地の中に神殿の列柱や壊れかけた遺跡が点在しており、案内板やガイドなどが思ったよりも少なかったということです。そのため、初めて訪れた場合は何がどこにあるのか少し分かりづらいかもしれません。

効率よく回るには、あらかじめガイドブックなどをよく読んで写真や解説を頭に入れておく、またはガイド付きツアーで解説を聞きながら回るのがおすすめです。

寒さ、暑さ対策は万全に!

フォロ・ロマーノは広い敷地に風や太陽を遮るものがほとんどありません。したがって冬は寒く夏は暑いので気候対策が必要です。

特に筆者がハイシーズンである夏に訪れた際は、ジリジリと照り付ける日差しが非常に辛かった経験があります。また中にはカフェや売店などもありません。

夏には飲み物や帽子、日傘、サングラスなどで日差し対策をすると良いですよ。

フォロ・ロマーノの見逃せない見学ポイント

非常に見所の多いフォロ・ロマーノですが、ここでは筆者が特に印象深かったスポットを中心にご紹介します。観光に行かれる際の参考になさってください。

※写真は全て参考イメージとなります。(CC-BY,CC-BY-SAライセンスを適用)

クリエイティブ・コモンズ公式サイト(英語・外部サイトに遷移します)

マクセンティウスのバシリカ

rome2_077
「rome2_077」
Photo by Tomohisa Hashimoto
Taken on December 1, 2008(CC BY-SA 2.0)

時の皇帝マクセンティウスらによって建てられたバシリカです。バシリカとは集会所のこと。ここで主に商取引などが行われていたそうです。

約6,000平方メートルもの広さを持つバジリカ。まず訪れたときの印象は、とにかくそのスケールと迫力です。現在はすっかり色も装飾も剥げていますが、当時は屋根や壁は美しい装飾や大理石で飾られ、さぞ美しかったのだろうと想像できます。

カエサルの神殿

古代ローマの英雄といえばユリウス・カエサル。有能な政治家であるとともにヨーロッパなどで戦い続けた稀代の軍人でもありました。

そんなカエサルは暗殺され、この場所で火葬されたそうです。カエサルの跡を継いで初代ローマ皇帝となったオクタヴィアヌスは、養父であったカエサルのために神殿を造り彼を神格化したと言われます。

カエサルの神殿は一見あまり目立ちませんが、よく見ると献花がたくさん。今でもやはりカエサルは人々に人気なのだということが分かります。

サトゥルヌスの神殿

Foro Romano
「Foro Romano」
Photo by josealoly
Taken on July 27, 2008(CC BY-SA 2.0)

かつて多神教だった古代ローマ時代には、ここフォロ・ロマーノにもさまざまな神々が祀られ、その名残はいたる所に残る神殿の列柱に見られます。

ここは農耕の神サトゥルヌスに捧げられた神殿。フォロ・ロマーノの中でも目立っている神殿の一つで、空高く伸びた8本の列柱が印象的です。

ヴェスタの神殿

Photo by edwin.11

Photo by edwin.11

「Foro Romano」

Photo by edwin.11
Taken on May 27, 2004(CC BY 2.0)

ヴェスタは火の守り神。この神殿にはかつて火が灯されており、処女を保った巫女が火の番をしていました。

今はほとんどの部分が破壊され、わずかに列柱が残っているのみですが、この冷たい石の神殿内でローマ帝国の命の火が燃え続けていた頃を想像しながら見学すると、なんだかロマンを感じます。

セヴェルスの凱旋門

Photo by KatieThebeau

Photo by KatieThebeau

「Arco di Settimio Severo/Arch of Septimius Severus」
Photo by KatieThebeau
Taken on July 31, 2016(CC BY 2.0)

フォロ・ロマーノの中でも圧倒的な存在感を見せつける凱旋門がこちら。セヴェルス帝がパルティアとの闘いに勝利した記念に造らせたものです。門の前に立つと、巨大な三連アーチには見事な浮彫でパルティア遠征の様子が描かれているのが分かります。

まるで歴史絵巻を見ているかのような感覚になり、この門を通って華々しく凱旋した勝利パレードの様子が蘇ってくるようです。

聖なる道(ヴィア・サクラ)

Photo by Stefano Lovato

Photo by Stefano Lovato

「Foro Romano: l'Arco di Tito」
Photo by Stefano Lovato
Taken on May 6, 2016(CC BY 2.0)

セヴェルス帝の凱旋門から続く道は「聖なる道」と呼ばれ、フォロ・ロマーノにおけるメインストリート。両側にはバシリカやカエサルの神殿など、重要な建物が立ち並んでいます。

写真撮影のおすすめスポットは、セヴェルス帝の凱旋門ごしに見る聖なる道と、フォロ・ロマーノの東に位置するティトゥス帝の凱旋門です。石畳の広い道を凱旋パレードや宗教儀式の列が通った当時の様子が想像できるでしょう。

さて、世界史上でも著名で強大だとさえ言われた古代ローマ帝国。その中枢であったフォロ・ロマーノという場所は、今ではすっかり朽ち果てた姿と化してしまいました。

しかし、そこにはかつて偉大だった帝国のエッセンスが凝縮されています。壊れた列柱の間や色褪せた凱旋門のアーチの先に、時代を超えて語り継がれる帝国の遺産を見ることができるでしょう。

ローマを訪れたなら、ぜひ想像力豊かにフォロ・ロマーノを見てみてくださいね。

施設情報

名前:フォロ・ロマーノ(Foro Romano)

住所:Via della Salara Vecchia, 5/6, 00186 Roma

※本文情報は執筆時点のものです。

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