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"死にゆく街"チヴィタ・ディ・バニョレージョ

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記事投稿日:2015/12/21
最終更新日:2017/11/22

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チヴィタ・ディ・バニョレージョは、まるでファンタジーの世界のように幻想的な村。そこから見られる絶景と趣のある村の中は、イタリア内外から注目を集めています。

※写真はイメージです。クリエイティブコモンズライセンスに基づき掲載しています。

参考:クリエイティブコモンズ公式サイト(外部サイトに遷移します)

ローマのはずれにたたずむ、イタリアの絶景「チヴィタ・ディ・バニョレージョ」とは?

イタリア中部、ウンブリア州とラツィオ州の国境近くに、ぽつねんとある小さな丘上都市。そこはジブリ作品「天空の城ラピュタ」のモデルの一つだとも言われ、空に浮かぶようなその姿から"天空の街"とも称されているチヴィタ・ディ・バニョレージョ。

類まれな景観を持ち、牧歌的なイタリアの自然風景に幻想的な趣を加えているこの小さな街は、しかし一方で"死にゆく街"とも言われています。

今回は、このチヴィタ・ディ・バニョレージョを訪れ、その素顔、そしてなぜ"死にゆく街"と言われているのか、その謎に迫ってみることにしましょう。

古代ローマ時代から続く、要塞の街

チヴィタ・ディ・バニョレージョの起源は、なんと古代ローマ時代以前。実に2000年を優に超える昔、まだローマが建国される前にまで遡ります。ここは、それ以前に暮らしていた民族エトルリア人の造った街。彼らは敵から身を守るため、切り立った崖や標高の高い丘上の狭い場所を天然の要塞として街を築いたのです。

この辺りの土地は凝灰岩で出来ており雨風に侵食されやすく、侵食によってできた崖や丘は彼らが都市を築くのに好都合でした。

ところが、この辺りはイタリア半島でも地震の多い地帯。過去に何度も地震に見舞われ、少しずつ街は崩壊していきました。

徐々に人口の流出が続き、丘上の街部分を繋いでいた唯一の道が崩壊してからは、古くから住む老人と崩壊した街並みが残るだけとなり、チヴィタ・ディ・バニョレージョは近代化から取り残された、文字通り"死にゆく街"となったのです。

参考イメージ:Flickrより
Civita di Bagnoregio

チヴィタ・ディ・バニョレージョへ行くには

この街を訪れるには、ウンブリア州テルニ県オルヴィエートの街を起点として30分ほど。近くまでは車でアクセスします。辺りはなだらかな丘の続く道、ブドウやオリーブの畑が点在する美しい景色の中のドライブです。

近くのバニョレージョ村を抜けると、まもなくあの幻想的な街が姿を現します。車はここまで。現在チヴィタ・ディ・バーニョレージョに入るには、聳える丘上に続く全長300m超の橋を徒歩で渡るより方法がありません。

時間が止まっているかのような趣に感動

街に続く橋を歩くと、周囲は360°自然の織りなすダイナミックなパノラマ。
イタリアの秘境とも言えるべき素晴らしい風景を目の当たりにすることができます。

エトルリア起源の立派な城門をくぐると、そこだけ流れる空気が違っているように感じました。
文明と隔絶された小さな小さな街の息吹が感じられるようです。
現在ここで暮らしている住人は僅か20人。
30分ほどで周れてしまうほど小さな街には、彼らがひっそりと暮らしている様子も見てとれます。

参考イメージ:Flickrより
Civita di Bagnoregio

街の中心には中世の趣を伝える古びたサン・ドナート教会が、今なおわずかな住民たちの信仰の拠り所となっています。車が入りこめないため、イタリアの大都市で感じるような煩いエンジン音やクラクション、排気ガスとも無縁。

そこには澄んだ空気と自然の音のみが存在するのです。

今ではイタリアでも注目を集める観光地に!でも......

住民が減る一方で、その歴史的価値と美しい景観からチヴィタ・ディ・バニョレージョは近年徐々に注目を集め、観光客が訪れるようになってきました。お陰で街の修復が進み、小さいながらもトラットリアやバールは営業を始め地産のワインやスローフードを味わえる店もオープンしています。訪れる人々が増えてきたことで、この街はある意味活気を取り戻しつつあるのかもしれません。

けれど、観光客が増え続け設備や修復が整うことと引き換えに、住民だけがひっそりと暮らしていた頃にあった独特の静けさや一種のもの哀しさ、計算されない天然の美しさというものが徐々に失われていくのもまた事実です。また、自然の力には抗えず、街の土台となる凝灰岩質の丘は確実に侵食が進んでいきます。

そうった意味では、チヴィタ・ディ・バニョレージョはやはり"死にゆく街"なのかもしれません。この街が、かつての姿をすっかり失い"死んでしまった街"になってしまう前に、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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「イタリアの最も美しい村」クラブに加盟しているチヴィタ・ディ・バニョレージョ。同じクラブに加盟する村はイタリア各地にあり、それぞれが魅力に満ちています。

■ラ・スペツィア県-ヴェルナッツァ:風光明媚!世界遺産チンクエ・テッレの一つ「ヴェルナッツァ」の絶景

■ヴェローナ県-Borghetto:「ロメオとジュリエット」の舞台!歴史の面影が残る都市「ヴェローナ」の魅力

加盟村ではありませんが、こちらの街にも素晴らしい世界遺産があります。

■バジリカータ州-マテーラ:洞窟だらけの街?南イタリアの世界遺産「マテーラの洞窟住居」

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