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冬のローマは幻想的!年末年始に旅行するときの魅力や注意点をご紹介
<サムネイル・トップ写真:Pixabay(CC0)>
冬のローマは静かな空気の中美しい彫刻がライトアップされ、とても幻想的。カトリックの総本山バチカン市国の厳かなクリスマスライトアップも、この時期ならではの風景です。しかし、魅力たっぷりな冬のローマですが、お店の営業時間が異なるなど注意すべきポイントもあるため、旅立つ前の準備は大切。
なぜ、冬にローマへ行くべきなのか、そして気を付けることは何か、1つずつご紹介しましょう。
※写真はイメージです。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに基づき掲載しています。
参考:クリエイティブ・コモンズ公式サイト(外部サイトに遷移します)
目次:クリックで各項目に移動します
- 冬のローマは日没からがハイライト
- トレヴィの泉も、ハイシーズンとは違う趣に
- バチカン市国のライトアップで、本場カトリックのクリスマスを知る
- ミラノ発祥のイタリア流クリスマスケーキ「パネットーネ」
- 日中も冬のローマは魅力たっぷり!「サルディ」は要チェック!
- 冬のローマ滞在の拠点に。ライターおすすめのホテル
- 冬のローマへ行くときに注意すべき3箇条
冬のローマは、大人の旅にふさわしい魅力が詰まっています
輝く太陽が似合うイタリアが最も賑わうシーズンといえば、やはり春から夏の季節。コロッセオやパンテオン、スペイン階段に真実の口と、イタリアの中でも見どころが目白押しな古都ローマも、当然活気のある夏に行くもの、と思っていませんか?
ところが、筆者は12月から1月にかけて訪れたローマの街に、すっかり魅了されてしまったのです。冬のローマには独特の美しさがあり、この時期ならではの魅力がしっかり備わっています。それはやはり、ローマが永遠の都と謳われる所以なのでしょう。
冬のローマは日没からがハイライト
<ネプチューンの噴水/Photo by Allie_Caulfield(CC-BY 2.0)>
ローマは「泉の街」と言われるほど、実に様々な噴水が点在しています。長い時を経て、名だたる彫刻家の造り上げた傑作が石畳に複雑な影を落とす頃.......街はオレンジ色の光に包まれ、泉は一日のうちで最も美しく輝く時を迎えます。
特に、夏には隙間もないほど密集していた観光客が落ち着く冬には、空気も澄んでしっとりとした大人の時間が訪れます。
※編集部註:イメージ写真でご紹介しているのは、ナヴォーナ広場にある「ネプチューンの噴水」です。同じ広場にある「四大河の噴水」やオベリスクも、ぜひご覧になってください
【関連記事】ローマのナヴォーナ広場に建つ「四大河の噴水」と、有名カフェの「タルトゥーフォ」
トレヴィの泉も、ハイシーズンとは違う趣に
<トレヴィの泉/Photo By Allie_Caulfield(CC-BY 2.0)>
一度見たことがあると言う方も、初めて冬にローマを訪ねたならば、有名なトレヴィの泉に行ってみましょう。建て込んだ住宅街に突如現れる巨大な泉は、ゾクッとするほど妖艶な輝きを放ち、水の神オケアノスは、今にも動き出さんばかりの躍動感に溢れています。
夏には黒山の人だかりができるトレヴィの泉も、冬の夜には本来の姿を取り戻し、まるでファンタジーの世界に誘われるかのような錯覚に陥ります。このように、オフシーズンの夜は著名な建造物たちがこれまで持っていたイメージをガラリと覆すかのように幻想的な趣を持ち、静かな空間でその美しさを堪能できるのです。
【関連記事】コインを投げれば願いが叶う?ローマ定番の観光スポット「トレヴィの泉」
バチカン市国のライトアップで、本場カトリックのクリスマスを知る
日本ではイヴを過ぎるとパタリと終わってしまうイルミネーションですが、イタリアでは「ナターレ」と呼ばれるシーズンに入り、12月から1月初旬まで続きます。東京やニューヨークなどの派手でダイナミックなものとは一味違い、ローマのイルミネーションは静けさ漂う大人の趣。
そして、ローマの中にあるカトリックのお膝元、バチカン市国も冬に訪ねたい場所です。サンピエトロ広場のライトアップは、控えめながら荘厳な雰囲気が漂います。派手なだけではない、本場のクリスマスに出会えるのも冬のイタリアならではの魅力です。
<冬のバチカン市国は、とても美しい空気に包まれます/Photo by Pixabay(CC0)>
ミラノ発祥のイタリア流クリスマスケーキ「パネトーネ」
<パン屋さんなどで見かけるパネトーネ。本場の味をぜひ/Photo from AdobeAtock>
パネトーネ(パネットーネ、Panettone)は、ミラノ発祥とされるイタリアのクリスマスケーキ。フワフワのブリオッシュに似た生地の中には、たっぷりのドライフルーツが散りばめられ、クリスマスの時期にはカフェやパン屋、お菓子屋など街中で見かけます。
この時期ローマにいるならば、ひとつ買って試してみては。濃いエスプレッソに、ふんわり甘いパネトーネがよく合います。
※編集部註:パネトーネは有名ブランド「BVLGARI(ブルガリ)」も販売することがあるほど、イタリアにとって馴染み深いものです。また、クリスマスマーケットには子供たち向けのお菓子が並びます。とてもカラフルなお菓子たちは、見ているだけでも楽しくなりますよ
【関連記事】オシャレでリッチな冬のお菓子♪「BVLGARI」のパネトーネ
日中も冬のローマは魅力たっぷり!「サルディ」は要チェック!
夏のハイシーズンは世界中から人が集まり、どこへ行っても賑わっていますが、冬のオフシーズンには混雑も少なくなり、ローマの持つ本来の美しさを存分に味わうことができるのが大きな魅力。
しかし、その時期には、地元の人々も浮き立つ一大イベントがあります。それが、これからご紹介する「セールのシーズン」です。このイベントが開催される頃には、街にも賑わいが戻ります。
お待ちかね!冬のセール情報
日本と同様、イタリアにもセールのシーズンがあり、夏と冬の2回開催されます。しかし、イタリアは各都市で開催期間が異なり、ローマでは1月~2月が冬のセール期間になっています。地元民も、開催数日前から目当ての商品の下見に出かけて、ソワソワし始めます。
セール期間の商品価格は20%~50%、なんと、後半には70%も値下げされるものもあるのだとか。これは地元の方だけでなく、旅行者にとっても朗報。
ローマならではのファッショナブルな名品を、安く手に入れるチャンスです。服や靴を買う場合は、イタリアサイズの表記を確認しておきましょう。ちなみに、イタリア語ではセールのことを「サルディ(Saldi)」と呼びます。
下のイメージ写真のように、大きく「サルディ」とアピールしていますので、さまざまなお店をチェックしてくださいね。
※編集部註:サルディの期間に限らず、イタリアで買い物をするときは店員さんに挨拶をした方が好印象と受け止められます。また、ハイブランドに限らずお店を訪ねるときはマナーを忘れずに、店員さんとコミュニケーションを取りながら買い物されることをおすすめします
<Photo by sunshinecity[Saldi](CC-BY2.0)>
冬のローマ滞在の拠点に。ライターおすすめのホテル
冬のローマ旅を存分に楽しむなら、滞在場所もきちんと選びたいところです。夜が長い冬のローマでは、ホテルは街の中心部にとるのが正解。
筆者がおすすめするのは「ホテル・カンポ・デ・フィオーリ」。コロッセオ、バチカン市国、パンテオンなど、ほとんどの名所にアクセス可能な、極めて好立地のホテルです。
ツタの絡まる小さなホテルも、12月に入るとライトアップされ一層ロマンチックに。スタッフが親切なのもポイントです。
ホテル・カンポ・デ・フィオーリ(Hotel Campo de Fiori)
- 住所:Via del Biscione, 6, 00186 Roma RM, イタリア
- TEL:+39 06 687 4886
- 公式サイト:Hotel Campo de Fiori
冬のローマへ行くときに注意すべき3箇条
最後に、冬のローマ旅行を存分に楽しむためのポイントをご紹介しましょう。
1. 冬のローマの気候と対策
12月~1月のローマの気温は、最高気温が12℃、最低気温が4℃程度が例年のデータ。夏に比べて天気が崩れやすいので、雨具を忘れないようにしてください。小さくたためるポンチョや折り畳み傘があると重宝します。
2. クリスマスや年末年始の営業時間
次に、ショップやレストランの営業時間。クリスマスや年末年始は、普段と違った営業時間になることも多いので要チェックです。
特に、年始はお店自体が空いていないこともありますので、お目当てのレストランに行けなかった......ということのないよう、しっかりと営業時間を調べてください。
3. 大晦日のレストランは予約必須!
最後に、大晦日のレストラン事情について。イタリアの大晦日は「ガラ・ディナー」という年越し特別メニューのみを扱うレストランがほとんどです。筆者は以前、飛び入りで食事をしようとして失敗しました。大晦日はほとんどの店で、必ずガラ・ディナーの予約が必要なのです。
普段行きつけのレストランも、この日ばかりは予約必須。きちんとディナーの予約をとって、素敵な年越しをしましょう。
<Photo by Carlo Mirante(CC-BY2.0)>
冬のローマ旅指南、いかがだったでしょうか。日没後の柔らかな光にクリスマスのイルミネーション、バーゲンで心躍る掘り出しものを見つけ、ロマンチックなホテルで休む至福の時。
活気あふれる夏のローマとはまた違い、ファンタジックなベールに包まれる大人の古都がそこにはあります。今年の冬は、そんなローマの魅力に触れてみてはいかがでしょう。
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