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ペルー「Sangucheria El Chinito」で、世界一の朝食を!
日本でサンドウィッチというと、薄切りの食パンに具材を挟んだものをイメージしますよね。
ここペルーの「sánguche(サングチェ)」は、フランスパン風の丸いパンを使ったものが一般的。
中でも、豚肉をそれ自体の脂でじっくり揚げた「chicharrón(チチャロン)」と、カモーテ(ペルーのサツマイモ)を挟んだ「Sánguche de chicharrón/Pan con chicharrón」は、国民に絶大な人気。
このサングチェは、2010年に「世界の人気朝食ナンバーワン」にも選ばれました。
ペルー中どこでも食べられるサングチェですが、今回はリマで一・二位を争う人気の店を紹介しましょう。
その名は「Sanguchería El Chinito(サングチェリア・エル・チニート)」。
中華系ペルー人、フェリックス・ジォンさんのお店です。
1960年、リマの旧市街セントロに第一号店をオープンした「サングチェリア・エル・チニート」。
現在リマ市内に5店舗ありますが、今回はスルコ区の「Parque de la Amistad(パルケ・デ・ラ・アミスタ)」内にある店舗に出かけてみました。
この公園にはオープンタイプのフードコートがあり、週末になると家族連れで大変賑わいます。
店が空いている時は店員がテーブルまで運んでくれますが、ここは屋外のテーブルで食べるお客さんも多いので、混雑時にはどうしてもセルフサービスになってしまいます。
店内には、中国の置物やお店の紹介記事があります。
「52年前、フェリックス・ジョンと奥さんのルチータは、リマのセントロにサングチェリアを開こうと決めました。
そのカリスマ性と気前の良さから、いつしかお客さんたちは『エル・チニート』と呼ぶようになりました...」
現在は、2代目のフェリックスさん(ペルーでは父と息子が同じ名前というのはよくあります)がお店を切り盛りしています。
サングチェの種類は、上から「パボ(七面鳥)」「チチャロン(豚バラ)」「ハモン・デル・パイス(塩気のある豚肉のハム)」「ハモン・デル・ノルテ(香辛料で香りづけした豚肉のハム)」「チャンチート・アサド(豚肉の煮込み)」「ロモ・アウマード(牛肉の燻製)」「アサド・デ・レス(牛肉の煮込み)」。
「コスティージャ(スペアリブ)」もオススメですよ。
ハモン・デル・パイスをカットするお兄さん。おいしそうですね!
スペイン人が新大陸に豚を持ち込んで以来、ペルーでも養豚が始まりました。
植民地時代に豚肉の保存目的から考案されたのが、このハモン・デル・パイスです。
ペルー初のオリジナルハムということから、「国家の(デル・パイス)ハム」と名付けられています。
さっそく頂きましょう!
ジューシーなチチャロンとほんのり甘いカモーテ、さっぱりとしたサルサ・クリオージャの相性は抜群です。
朝食としては随分ボリュームがありますが、ペルー人はまったく平気!
特にゆっくりできる週末の朝は、家族揃ってチチャロンを食べるという人も多いようです。
柔らかくてしっとりとしたハモン・デル・パイス。
「ハム=薄っぺらいもの」というイメージを良い意味で思いっきり覆してくれる、ボリューム満点のサングチェです。
塩気の強いコスティージャには、これまた甘いカモーテやサルサ・クリオージャが欠かせません。
お腹がいっぱいなのに、ついもう一つと手が出てしまう美味しさ。
ビールに合うこと間違いなしです!
セントロのお店では、サングチェが1日1500個も売れるという「サングチェリア・エル・チニート」。
どの店もお昼時は特に混みますが、待つ価値は十分。
世界一の朝食をぜひお試しあれ!
★Sanguchería El Chinito/サングチェリア・エル・チニート★
住所:
CERCADO DE LIMA (リマセントロ): Jr. Chancay 894
MIRAFLORES (ミラフローレス): Av. Grimaldo del Solar 113
SURCO (スルコ): Av. Caminos del Inca 2495
SURCO: Parque de la Amistad
BARRANCO (バランコ): Av. Grau 302
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原田慶子
- ペルー・リマ在住ライター。ペルーの観光情報からエコやグルメの話題などを幅広く執筆。ペルーに関する情報誌等の取材協力。