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「ナザールボンジュウ」は皆から愛されるトルコのお守り
トルコにいらした方なら、何度も町中で目にしたと思いますが、トルコ人は皆大好きと言っても過言ではない「ナザールボンジュウ」を、今回はご紹介したいと思います。
トルコ語でナザールボンジュウ、英語ではイーブルアイとも言いますね。ナザールとは、邪視や災い、ボンジュウとはビーズと言う意味なんですが、目玉のビーズという名前です。
その名のとおり、ご覧のような目玉でして、インパクトは強烈。初めて見たのは、お隣の国ギリシャでしたが、その後陸路でトルコに入ったら、あまりの多さにびっくりしたことを思い出します。町中、青いナザールボンジュウだらけ。本家はトルコだったのです。
はじめは、なんだかぎょっとしたものの、見ているうちにどんどん愛着がわいて、今では私もトルコ人のように、ナザールボンジュウ愛好家です。
一家に何個も常備しています。我が家の玄関にも大き目のものをかけております。
まず、玄関は必須です。家は、家族の幸せにはかかせませんから一番大事な入り口近辺にひとつ。そして、車の中や、大事なもののそば、キーホルダーも。
きわめつけは、可愛い赤ちゃんの肌着もナザールボンジュウ模様とか。ピンで肌着につけたりもします。可愛い赤ちゃんが悪魔に魅入られてしまわないように、という意味合いです。
ナザールボンジュウの起源は大変古く、数千年前も昔からこの地に根付いてきたものです。目や視線と言うものには、邪視や嫉妬が込められており、そうしたものを跳ね返すという意味でこうした直接的な目玉のお守りになったと言われています。また、メデューサの目とも言われます。なんだか、とても強力そうですよね。
ですので、とにかく大事なものにはナザールボンジュウ。
トルコは、ガラス製品がとても有名なのですが、ナザールボンジュウも各地でたくさん作られています。
こちらは、素朴なイズミール近郊で作られる手作りビーズ。一つ一つ手作りで、職人さんが作られています。
こちらは、地中海地方の畑のそばにあった、ナザールボンジュウ。とうもろこしと一緒に掲げられていますが、豊穣への願いなどが込められています。
日用品にももちろん多く使われています。こんなガラス製品のマドラー、可愛いですよね。
ペーパーウェイトや、飾り用にも色々あります。
飾るのや、大きいのはちょっと・・・と言う方には、こんな小さなアクセサリーもあります。お土産にも、昨今人気です。
ナザールボンジュウは、ほとんどがガラス製品ですので、いつか割れてしまうかもしれません。そうしたときは、トルコでは「自分の身代わりになってくれた」と信じられています。災いから、あなたを守ってくれたのよ、と。
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河合亜希子
- 1998年よりトルコ・イスタンブール在住。トルコ雑貨のお店Anatolian Art店主。コラムやコーディネートも担当。