奈良国立博物館 「白鳳」展
記事投稿日:2015/07/22最終更新日:2017/07/06
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奈良国立博物館は、仏教美術を専門とする博物館として、今年2015年、開館120年を迎えました。東京国立博物館に次ぐ、日本で2番目に古い博物館です。開館120年記念特別展として、「白鳳 -花ひらく仏教美術-」が開催されています。(会期:2015年7月18日~9月23日)
「白鳳(はくほう)」とは、7世紀半ばから、都が平城京に遷った710年までの時期を指す言葉として、用いられてきました。この時代、天皇を中心とした国造りが本格化し、造寺造仏活動が飛躍的に展開されました。
白鳳美術の魅力は、金銅仏に代表される白鳳仏にあるそうです。白鳳仏は若々しい感覚にあふれ、中には童子のような可憐な仏像もあります。神秘性や厳しさを感じる飛鳥彫刻や、成熟した天平彫刻とはまた違う魅力です。本展には、白鳳の代表作、約150件を展示されていますが、そのうち、薬師寺に伝わる仏像2点をご紹介します。
薬師寺は、天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を祈って、680年に発願し、持統天皇が造営を引き継いだ寺院です。薬師寺には白鳳期に源流をもつ寺院ならではの美術が伝わっています。
国宝 聖觀世音菩薩立像(しょうかんぜおんぼさつりゅうぞう) <奈良・薬師寺>
薬師寺東院堂の本尊です。青年を思わせるみずみずしい体型が魅力的です。白鳳様式の掉尾を飾る名作です。
国宝 月光菩薩立像(がっこうぼさつりゅうぞう)<奈良・薬師寺> (飛鳥園撮影)
薬師寺金堂本尊の薬師三尊像の右脇侍です。腰をひねって立つバランスのとれた姿勢と若々しい張りのある体つきなど、日本彫刻史上の傑作として名高い仏像です。
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