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個性を尊重し、多様な文化が息づく国、何度でも行きたいスペイン!
<トップ画像:コルドバのひまわり畑。一面を黄金に染めるひまわり。スペインでは咲き誇る花々まで情熱的!>
個性を尊重し、多様な文化が息づく国。スペインの情熱をわけてもらいに、何度でも行きたくなります。
この記事では、スペイン政府観光局の洞澤さん、イヴァンさんへのインタビューを通して、スペインの魅力に迫ります。
目次
個性を尊重し、多様な文化が息づく国・スペイン
(左)スペイン政府観光局 マーケティング・マネージャー 洞澤 徹さん
(中)スペイン政府観光局 イヴァン・ビラスソさん
(右)阪急交通社 ツアー企画担当 品川 裕紀子
品川
まず初めに「スペイン」という国を"一言"で表していただけますか?
イヴァンさん
「ありのままに生きている国」。それぞれの個性を尊重し合う気風が強い国です。各自治州やさらに小さい地域によって、土地で育つ文化や人々の性格が様々でありながら、ひとつの国として組み合わさっている。そんな「多様性」がスペインの特徴のひとつです。
洞澤さん
その多様性が建物やファッション、食文化などに影響を与えて斬新なアイデアが生まれているんだと思います。だから毎回訪れるたびに新しい驚きを体験していただけるのでしょうね。
品川
それ以外にもスペインが誇る文化はありますか?日本でいえば「四季が美しい」「和の情緒」といったものがあげられると思いますが。
イヴァンさん
あまり知られていないと思いますが、スペインはワインとオリーブオイルの生産量が『世界一位』なんです。日本ではスペイン料理というとパエリアの印象が強いでしょうが、スペインの食文化の醍醐味はこのオリーブオイルなんです。日本の方が醤油を手放せないように、スペイン人はオリーブオイルが食卓にないとダメなんですよ。
▲オリーブオイル
洞澤さん
あとはスペイン全土に94か所点在する国営ホテルの「パラドール」もスペインが誇る大切な文化です。このパラドールというのは主に修道院やお城、かつての豪族のお屋敷など歴史的建造物を改造して利用している国営ホテルなんです。パラドールでの食事は地元の食材が使われ、その土地の味が体験できるようになっています。だからパラドールを巡る旅というのも面白いかもしれないですね。
品川
スペインは本当にその土地に根付いている文化を大切にされているんですね。日本人の多くは、スペイン人に対して「明るくて開放的なラテン系」というイメージをもっていると思います。実際のスペインにはどのような性格の方が多いですか?
イヴァンさん
「個々の生き方が尊重されるスペイン」ですから、人々は陽気で開放的で情熱的に、まさに人生を楽しんでいるという風に見える人が多いと思います。
洞澤さん
でも仕事には真面目に取り組む方が多いので、バランスが取れていると思います。仕事はまじめに、プライベートは思いっきりやりたいことをやるというイメージです。
品川
私もスペインを訪れたときに感じたのは現地の人は情が厚くて、おしゃべりが好きな人が多いと思いました。
洞澤さん
おしゃべりというよりも、もしかしたら、日本の「言わなくてもわかる」文化の真逆で、「言わないとわからない」というのもスペインの特色かもしれませんね。
©Maridav
現地スタイルで楽しむ!
▲サグラダファミリア。写真好きの腕が鳴る?池に映る「逆さサグラダファミリア」はとっておきの被写体/©MasterLu
品川
スペインの有名な観光地、「サグラダファミリア」や「アルハンブラ宮殿」などで、ガイドブックにはあまり載っていないけれど、こういう楽しみ方が実はあるんです!というものを教えていただけますか。
イヴァンさん
スペインの観光地で一番人気なのはやはり「サグラダファミリア」ですが、おすすめしたいのはその正面にある公園の池に映る「逆さのサグラダファミリア」です。実物をそのまま見るのはもちろん荘厳で美しいものですが、水面に映る逆さの像と実物を同じ写真に収めるのは特別におすすめです。
洞澤さん
サグラダファミリアの地下にある「博物館」もおもしろいですよね。これまでの歴史に加えて、完成予想のレプリカもあって、働いている人々のスペースもすぐ隣なので、実際の作業も覗けるかもしれません。
品川
私もツアーで同行した際に訪れましたが、完成予想のレプリカには驚きました。早くこの姿を実物で見たい!と思いました。
イヴァンさん
あとは「アルハンブラ宮殿」ですと、宮殿自体の美しさだけでなく、宮殿から望むグラナダ市街やアルバイシン地区の景色を眺めることもおすすめです。
▲アルハンブラ宮殿/©Pawel Dutka
洞澤さん
宮殿の入場チケットを確保することが最近難しくなっていて、夕方から夜に観光する人も増えてきているようですが、実は夕日に照らされて建つ様子も、夜の月の光に照らされて静かに佇む姿も、非常に幻想的です。あの美しさは昼のアルハンブラ宮殿に匹敵するものだと思います。それと、観光施設ではないですが、それぞれの街の旧市街も時間があれば歩いていただきたいです。
品川
私も実際に歩いた旧市街で演奏されているギターに耳を傾けてるだけでも楽しかったですし、市場での買い物も楽しかったです。あとはお酒が飲めればバルも楽しそうだなと思いました。
イヴァンさん
お酒が飲めると本当にバルは楽しいところですよ!「バル」もスぺイン食文化の醍醐味の一つですからね。
品川
でも日本人からするとスペイン語がしゃべれないと注文もできないんじゃないかと心配ですが...。楽しむコツはありますか?
洞澤さん
バルはスペイン語ができなくても大丈夫ですよ。たくさんのタパス(小皿料理)やピンチョス(軽いおつまみ)がならべられているショーケースに指差しで注文できますからね。
▲少しずつ色々な種類を味わえるピンチョス。ショーケースから選んで注文できるのも嬉しい/©Moreno Novello
イヴァンさん
あとは日本と違って、ウエイターが注文に来てくれるわけではないので、恥ずかしがらず、「Hola!(オラ!)」と声をかければ大丈夫です。親切に対応していただけますよ。一つ一つの料理の量は少ないので女性の方でもたくさんの種類を楽しむことができると思います。
情熱と多様性の国
▲コルドバのひまわり畑。一面を黄金に染めるひまわり。スペインでは咲き誇る花々まで情熱的!
品川
お話を聞いているとますます訪れたくなります。それにこれからはひまわりの季節が到来しますよね。スペインの初夏の魅力と 「ひまわり畑」についてお聞かせください。
イヴァンさん
一面に広がるひまわり畑は見ごたえ十分です。お花好きの方にはたまらない季節がやってきます。バスの車窓から見えるひまわり畑にも釘付けになると思います。また気温も暑くなりすぎず、日本よりも一足先に夏が来たというような感じの、過ごしやすい気候になります。この時期が"スペインのベストシーズン"です。
洞澤さん
日本と同じように四季があるので、季節によって変わる美しい木々の姿を目にすることができます。春には真っ赤なアマポーラの景色が広がります。また暖かくなるにつれて紫色が美しいジャカランダの花がひらき、そしてひまわり、かわいらしいブーゲンビリアのお花も咲き誇ります。秋にはぶどう畑の黄葉が美しく、冬にはセビージャなどでオレンジの実がつき始めます。
▲ブーゲンビリア/©gumbao
▲ワインの生産量1位のスペイン。ぶどう畑も広大で、秋には一面が黄色く色づきます
品川
スペインのお花というとひまわりの印象でしたが、一年を通して様々なお花が楽しめるんですね。
イヴァンさん
ぶどう畑は黄葉だけではなくてワインとしても楽しんでくださいね。美味しいワインが日本と比べて安く楽しめると思いますよ。日本へのお土産としてもおすすめです。
品川
最後になりますが、これからスペインへご旅行されるお客様へ一言お願いします。
イヴァンさん
まずはスペインを一周する周遊旅行をしていただければと思います。広大な土地の各地に魅力的な観光地があります。全体を知っていただいて、次は気に入った場所をゆっくりと時間をかけて再度訪れていただければと思います。
洞澤さん
スペインを初めて訪れるのならおすすめの時期がこれからやってきます。この機会を逃すことなく、自分なりのお気に入りのスペインをぜひ見つけていただき、周りのお友達にもスペインの良さを広めていただければと思います。
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